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公開番号2025076408
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2024191975
出願日2024-10-31
発明の名称水素の製造方法
出願人国立大学法人広島大学
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類C01B 3/08 20060101AFI20250508BHJP(無機化学)
要約【課題】水素の製造量を向上させることができる水素の製造方法を提供する。
【解決手段】水素の製造方法は、粉砕媒体が収容された容器を有する遊星ボールミル装置を用いて、砕料と溶媒とを粉砕混合して、メカノケミカル反応により水素を製造する。溶媒は水を含み、砕料は、金属又は該金属を主体とする金属化合物の少なくとも一方であり、容器及び粉砕媒体の少なくとも一方の材質は、メカノケミカル反応により金属の酸化物及び水酸化物を還元可能な材質であり、遊星ボールミル装置の回転数は、400rpm以上である。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
粉砕媒体が収容された容器を有する遊星ボールミル装置を用いて、砕料と溶媒とを粉砕混合して、メカノケミカル反応により水素を製造する水素の製造方法であって、
前記溶媒は水を含み、
前記砕料は、金属または該金属を主体とする金属化合物の少なくとも一方であり、
前記容器及び前記粉砕媒体の少なくとも一方の材質は、メカノケミカル反応により前記金属の酸化物及び水酸化物を還元可能な材質であり、
前記遊星ボールミル装置の回転数は、400rpm以上であることを特徴とする水素の製造方法。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
請求項1に記載の水素の製造方法において、
前記砕料は、亜鉛又は亜鉛化合物であり、
前記容器に投入される前記砕料の物質量は、前記溶媒10mLあたりで0.3mmol~1.8mmolであることを特徴とする水素の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の水素の製造方法において、
前記溶媒10mLあたりの前記砕料の物質量が多いほど、前記遊星ボールミルの回転数を高くすることを特徴とする水素の製造方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載の水素の製造方法において、
前記粉砕媒体は、炭化タングステン製であることを特徴とする水素の製造方法。
【請求項5】
粉砕媒体が収容された容器を有する遊星ボールミル装置を用いて、砕料と溶媒とを粉砕混合して、メカノケミカル反応により水素を製造する水素の製造方法であって、
前記溶媒は水を含み、
前記砕料は、金属または該金属を主体とする金属化合物の少なくとも一方であり、
前記容器及び前記粉砕媒体の少なくとも一方の材質は、メカノケミカル反応により前記金属の酸化物及び水酸化物を還元可能な材質であり、
前記溶媒が超臨界状態となるように前記遊星ボールミル装置の回転数を設定する水素の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
ここに開示された技術は、水素の製造方法に関する技術分野に属する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自然エネルギーの利用推進が世界中で求められている。その1つとして、水素をエネルギー源として用いることが提案されている。例えば、自動車用の燃料電池においては、水素が燃料として使用されている。また、水素自体を気体燃料として用いることもある。これらの自動車の排ガスには、二酸化炭素が含まれないため、水素エネルギーは、地球温暖化や環境汚染を抑制することができるエネルギー源として注目されている。
【0003】
従来、水素の製造方法としては、天然ガスなどの化石燃料を水蒸気改質させる方法が知られている。しかしながらこの方法では、水素を製造する過程で二酸化炭素が発生してしまう。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1に記載の製造方法のように、粉砕媒体が収容された容器を有する遊星ボールミルを用いて、砕料としてのケイ素(Si)やアルミニウム(Al)等の無機物質と溶媒とを粉砕混合して、メカノケミカル反応により水素を製造する、ことが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-47789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の水素の製造方法では、無機物質と溶媒との酸化還元反応により、無機物質を主体とする酸化物や水酸化物が生成されるときに水素が発生する。しかしながら、無機物質が酸化物や水酸化物となった後には反応が進行せず、新たに砕料を投入しない限り水素の製造量が頭打ちになってしまう。
【0007】
本願発明者らが鋭意検討したところ、砕料及び粉砕条件を適切に組み合わせることにより、無機物質が酸化物や水酸化物となった後であっても水素を製造し続けることができることが分かった。
【0008】
ここに開示された技術は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこは、水素の製造量を増加させることができる水素の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、ここに開示された技術の第1の態様では、粉砕媒体が収容された容器を有する遊星ボールミル装置を用いて、砕料と溶媒とを粉砕混合して、メカノケミカル反応により水素を製造する水素の製造方法を対象として、前記溶媒は水を含み、前記砕料は、金属または該金属を主体とする金属化合物の少なくとも一方であり、前記容器及び前記粉砕媒体の少なくとも一方の材質は、メカノケミカル反応により前記金属の酸化物及び水酸化物を還元可能な材質であり、前記遊星ボールミル装置の回転数は、400rpm以上である、という構成とした。
【0010】
本願発明者らが鋭意検討したところ、金属酸化物及び金属水酸化物を400rpm以上の回転速度で粉砕すると、メカノケミカル反応により、金属酸化物及び金属水酸化物が還元されて、金属酸化物及び金属水酸化物の主体となっている金属が生成されることが分かった。したがって、メカノケミカル反応により金属酸化物及び金属水酸化物を還元可能な材質の粉砕媒体により、400rpm以上の回転数で、亜鉛及び亜鉛化合物の少なくとも一方と水を含む溶媒とを粉砕混合すれば、水がつきない限り永続的に水素を製造することができる。よって、水素の製造量を増加させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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