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公開番号2025089392
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2025046639,2023021677
出願日2025-03-21,2018-03-14
発明の名称結晶性生体分子を対象にする方法
出願人アムジェン インコーポレイテッド
代理人個人,個人
主分類C07K 1/14 20060101AFI20250605BHJP(有機化学)
要約【課題】結晶性生体分子、例えば結晶性抗体、を含む組成物を調製する方法を提供すること。
【解決手段】代表的な実施形態において、本方法は、例えば、緩衝液を交換するため、及び/又は溶液中で結晶性生体分子を濃縮するために、例えば向流遠心分離を使用して、結晶性生体分子の動床を形成させることを含む。また、試料中で結晶性生体分子及び/又は非晶質生体分子を検出する方法も提供される。代表的な実施形態において、結晶性生体分子を含む組成物を調製する方法は、注入口及び排出口を含む回転チャンバーにおいて結晶性生体分子の流動床を形成させることを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
本明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、各出願の内容が参照により本明細書中に組み込まれる、2017年3月14日に提出された米国特許仮出願第62/471,358号明細書及び2017年3月24日に提出された米国特許仮出願第62/476,359号明細書に対する優先権を主張する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
抗体は、細胞、細菌、ウイルス又は毒素上の別個の抗原を特異的に標的とする能力ゆえに副作用が限定的であることを特徴とする強力な治療剤の一角をなす。1986年に、最初の治療用モノクローナル抗体、Orthoclone OKT3が市場に導入された。それ以来、このクラスの生物製剤が顕著に増加してきた。2014年後半、47種類のモノクローナル抗体製品が、癌及び炎症、心血管系、呼吸器及び感染性疾患を含む様々な疾患の処置について米国又は欧州で承認を受けた。1年に約4種類の製品という現在の承認速度を考えると、2020年までにおよそ70種類のモノクローナル抗体製品が市販されるであろうと推測される。(非特許文献1)を参照。
【0003】
米国での抗体市場の見積もりは$100億超まで増加すると予想されることが報告されているものの、このような治療薬の生産に制限がないわけではない。治療用抗体の1つの欠点は、要求される高純度レベルを達成するための下流の処理のコストである。プロテインAクロマトグラフィーを介して90%を超える純度レベルを達成し得る一方で、吸着媒体のコストは大きな欠点である。治療用抗体の別の制限要素は、送達及び保管中に遭遇する化学的及び物理的変性に対する抗体構造の感受性である。研究者らは抗体製剤の安定性を改善するためのアプローチを開発してきたものの、これらの方法のうち一部は、タンパク質活性の喪失及び/又はタンパク質安定化担体もしくは処方物のさらなる支出によるコスト上昇につながる。
【0004】
タンパク質結晶化は、原理上、タンパク質精製の効果的で拡張可能な方法として認識されている。結晶性タンパク質は、それらのタンパク質溶液対応物と比較して安定性がより高くなり、したがって有効期間がより長くなる。結晶化を通じたタンパク質精製は、オボアルブミン及びリパーゼを含め、試験タンパク質産物によって実行可能であることが示されている。インスリンは、工業規模で結晶化される唯一の治療用タンパク質である。抗体の結晶化は、それらの相挙動での複雑性ゆえに、まだ日常的なものではない。沈殿、相分離及びゲル様相の形成が起こり得、「平衡には程遠い系を動力学的に捕捉し、その結果、結晶性タンパク質の収率を低下させるか又は結晶形成を完全に阻害する」。(非特許文献2)を参照。接線流及び交液流(alternating flow)ろ過などの従来の精製技術は、膜ファウリング(すなわちフィルター媒体の孔への結晶の目詰まり)ゆえに、タンパク質結晶化精製には適切ではない。また、フィルターを通じて流れを維持するのに必要な高い圧力は、結晶の過剰なせん断、破壊及び圧縮につながり得る。タンパク質が抗体である場合、このようなタンパク質の結晶は粘着性で脆いため、これらの問題は悪化する。
【0005】
したがって、結晶性抗体を含む組成物を調製する有効な方法が当技術分野で必要とされている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Ecker et al.,MAbs 7(1):9-14(2015)
Zang et al.,PLOS One 6(9):e25282(2011)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
抗体又は免疫グロブリン、その抗原結合断片などを含むが限定されない、結晶性生体分子、例えば抗原結合生体分子を含む組成物を調製する方法が本明細書中で開示される。代表的な実施形態において、本方法は、結晶性生体分子が存在する溶液(例えば緩衝液)を交換するために、及び/又は結晶性生体分子を含む溶液(例えば緩衝液)を濃縮するために、向流勾配遠心分離(CFGC)を使用することを含む。開示される方法は、この段階が低せん断、密閉系及び無菌的処理条件下で行われるため、有利である。多段階を同じ装置で行い、それによって異なる装置への移動時の生成物の損失が阻止される。本明細書中に記載の方法全体を通して低せん断環境が維持されるので、結晶性生体分子は互いから分離されたままであり、それにより凝集体の形成が最小限に抑えられる。開示される方法は、充填などの下流処理の操作に容易に送り込まれ得る均一な結晶スラリーの獲得につながる。
【0008】
代表的な実施形態において、結晶性生体分子を含む組成物を調製する方法は、注入口及び排出口を含む回転チャンバーにおいて結晶性生体分子の流動床を形成させることを含む。特定の理論に縛られるものではないが、そのチャンバーにおいて遠心力(F
centrifugal
)を生成させるために実質的に水平な軸の周囲でチャンバーを回転させ、F
centrifugal
の方向とは逆の方向に、F
centrifugal
を相殺する力(F
FR1
)を有する第1の流速(FR1)で、注入口を通じて第1の溶液の第1の流れを流動させ、結晶化生体分子の流動床の形成を実質的に維持しながらチャンバーから第1の溶液を回収することによって、流動床が生成されると考えられる。
【0009】
代表的な実施形態において、本方法は、結晶化生体分子の流動床の形成を実質的に維持しながら、第1の溶液の第1の流れを第2の溶液の第2の流れで置き換えることも含む。代表的な態様において、本方法は、結晶化生体分子の流動床の形成を実質的に維持しながら、第1の溶液の第1の流れを置き換えるために第2の溶液の第2の流れを流動させることを含む。代表的な態様において、本方法は、第2の流れの力がF
centrifugal
を相殺するように、F
centrifugal
の方向とは逆方向に、F
FR1
と等しい力(F)を有するFR1と同等の流速(FR)で、注入口を通じて第2の溶液の第2の流れを流動させ、結晶化生体分子の流動床の形成を実質的に維持しながら、チャンバーから第2の溶液を回収することを含む。
【0010】
代表的な実施形態において、本方法は、あるいは又はさらに、F
centrifugal
未満である力(F
FR2
)を有する第2の流速(FR2)までFR1を変化させることによって、又はF
FR1
を超えるレベルまでF
centrifugal
を上昇させるためにチャンバーの回転速度を上昇させることによって、チャンバーの領域内で結晶化生体分子を濃縮することを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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