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公開番号2025090637
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2025032073,2023040466
出願日2025-02-28,2018-06-15
発明の名称シヌクレイノパチーの治療のためのアルファ-シヌクレインタンパク質のC末端からのペプチド免疫原及びその製剤
出願人ユナイテッド ニューロサイエンス,UNITED NEUROSCIENCE
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07K 14/47 20060101AFI20250610BHJP(有機化学)
要約【課題】アルファ-シヌクレインペプチド免疫原コンストラクト、コンストラクトを含む組成物、コンストラクトにより誘発される抗体、ならびにコンストラクト及びその組成物を作製及び使用する方法を提供する。
【解決手段】アミノ酸G111近辺からアミノ酸D135近辺までに対応するアルファ-シヌクレインのC末端フラグメントからの約10から約25アミノ酸残基を含むB細胞エピトープと、複数の特定のアミノ酸配列の群から選択されるTヘルパーエピトープと、アミノ酸Lys-、Gly-、Lys-Lys-Lys-、(α,ε-N)Lys、及びε-N-Lys-Lys-Lys-Lysからなる群から選択される必要に応じた異種スペーサーと、を含み、B細胞エピトープが、Tヘルパー細胞エピトープに直接または異種スペーサーを介して共有結合している、アルファ-シヌクレインペプチド免疫原コンストラクトが提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アルファ-シヌクレイン(α-Syn)ペプチド免疫原コンストラクトであって、
配列番号1のアミノ酸G111近辺からアミノ酸D135近辺までに対応するα-SynのC末端フラグメントからの約10から約25アミノ酸残基を含む、B細胞エピトープと;
配列番号70~98からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むTヘルパーエピトープと;
アミノ酸Lys-、Gly-、Lys-Lys-Lys-、(α,ε-N)Lys、及びε-N-Lys-Lys-Lys-Lys(配列番号148)からなる群から選択される必要に応じた異種スペーサーと、を含み、
前記B細胞エピトープが、前記Tヘルパー細胞エピトープに直接または前記必要に応じた異種スペーサーを介して共有結合している、前記α-Synペプチド免疫原コンストラクト。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記B細胞エピトープが、配列番号12~15、17、及び49~63からなる群から選択される、請求項1に記載のα-Synペプチド免疫原コンストラクト。
【請求項3】
前記Tヘルパーエピトープが、配列番号81、83、及び84からなる群から選択される、請求項1に記載のα-Synペプチド免疫原コンストラクト。
【請求項4】
前記必要に応じた異種スペーサーが、(α,ε-N)Lysまたはε-N-Lys-Lys-Lys-Lys(配列番号148)である、請求項1に記載のα-Synペプチド免疫原コンストラクト。
【請求項5】
前記Tヘルパーエピトープが、前記B細胞エピトープのアミノ末端に共有結合している、請求項1に記載のα-Synペプチド免疫原コンストラクト。
【請求項6】
前記Tヘルパーエピトープが、前記B細胞エピトープのアミノ末端に前記必要に応じた異種スペーサーを介して共有結合している、請求項1に記載のα-Synペプチド免疫原コンストラクト。
【請求項7】
以下の式:
(Th)

-(A)

-(α-SynのC末端フラグメント)-X
または
(α-SynのC末端フラグメント)-(A)

-(Th)

-X
を含み、
式中、
Thは前記Tヘルパーエピトープであり、
Aは前記異種スペーサーであり、
(α-SynのC末端フラグメント)は、前記B細胞エピトープであり、
Xはアミノ酸のα-COOHまたはα-CONH

であり、
mは、1から約4であり、
nは1から約10である、
請求項1に記載のα-Synペプチド免疫原コンストラクト。
【請求項8】
配列番号107、108、111~113、及び115~147からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載のα-Synペプチド免疫原コンストラクト。
【請求項9】
配列番号107、108、及び111~113からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載のα-Synペプチド免疫原コンストラクト。
【請求項10】
請求項1に記載のα-Synペプチド免疫原コンストラクトを含む、組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年6月16日に出願された米国仮出願第62/521,287号の権益を主張するPCT国際出願であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,000 文字)【0002】
本開示は、シヌクレイノパチーの治療のためのアルファ-シヌクレイン(α-Syn)タンパク質のC末端に基づくペプチド免疫原コンストラクト及びその製剤に関する。
【背景技術】
【0003】
シヌクレインタンパク質(ウェブサイト:en.wikipedia.org/wiki/Synucleinにおいて概説される)は、主に神経組織及び特定の腫瘍で発現する脊椎動物に共通の可溶性タンパク質のファミリーである。シヌクレインファミリーには、3つの既知のタンパク質:アルファ-シヌクレイン(ウェブサイト:en.wikipedia.org/wiki/Alpha-synucleinにおいて概説される)、ベータ-シヌクレイン(ウェブサイト:en.wikipedia.org/wiki/Beta-synucleinにおいて概説される)、及びガンマ-シヌクレインが含まれる。すべてのシヌクレインは、交換可能なアポリポタンパク質のクラスA2脂質結合ドメインと類似性のある、高度に保存されたアルファヘリックス脂質結合モチーフを共有している。一部のデータは膜安定性及び/または代謝回転の調節における役割を示唆しているが、正常な細胞機能はシヌクレインタンパク質のいずれについても決定されていない。
【0004】
全長アルファ-シヌクレインタンパク質(α-Syn)は140アミノ酸のタンパク質(受託番号NP_000336)であり、SNCA遺伝子によってコードされている。選択的スプライシングにより、少なくとも3つのα-Synのアイソフォームが生成される。主な形態は、完全長のタンパク質である。他のアイソフォームは、エクソン3の喪失により残基41~54が欠如しているα-Syn-126、及びエクソン5の喪失により残基103~130が欠如しているα-Syn-112である。
【0005】
α-Synの一次構造は、通常3つの異なるドメインに分けられる:(1)残基1~60:アポリポタンパク質結合ドメインに類似した構造的アルファヘリックス傾向を有するコンセンサス配列KTKEGVを含む4つの11残基リピートが支配的な両親媒性N末端領域;(2)残基61~95:タンパク質凝集に関与する非アミロイドβコンポーネント(NAC)領域を含む中央の疎水性領域;(3)残基96~140:明確な構造的傾向を有さない高酸性のプロリンに富む領域。NAC領域の35アミノ酸のα-Synフラグメントは、アミロイドに富む画分にAβとともに存在することが発見された。NACは、その前駆体タンパク質である、現在ヒトのα-Synと呼ばれる、ゴマフシビレエイ(Torpedo californica)からのシヌクレインの全長ヒト相同体であると後に決定された、NACPのフラグメントであることが後に示された。
【0006】
HPLCで精製されたα-Synのin vitroでの高分解能イオン移動度質量分析(IMS-MS)の使用により、α-Synが自己タンパク質分解性(自己タンパク質分解性)であり、インキュベーション時にさまざまな低分子量フラグメントを生成することが示された。14.46kDaの完全長タンパク質は、C末端及びN末端の短縮化によって形成される12.16kDaフラグメント(アミノ酸14~133)及び10.44kDaフラグメント(アミノ酸40~140)、ならびに7.27kDaフラグメント(アミノ酸72~140)を含む多数の小さなフラグメントを生成することが見出された。NAC領域の大部分を含む7.27kDaフラグメントは、全長α-Synよりもかなり速く凝集することが示された。これらの自己タンパク質分解性産物は、α-Synの凝集における中間体または補因子としての役割を果たす可能性がある。
【0007】
α-Synは、ヒトの脳で豊富であり、脳及びグリア細胞の細胞質にあるすべてのタンパク質の1%を占めている。α-Synは、新皮質、海馬、歯状回、嗅球、線条体、視床、及び小脳で広く発現している。また、B細胞、T細胞、及びNK細胞、ならびに単球及び血小板を含む造血細胞でも高度に発現している。少量のα-Synが心臓、筋肉、及びその他の組織で見出される。脳では、α-Synは主にシナプス前終末と呼ばれる特殊な構造の神経細胞(ニューロン)の先端に見出される。これらの構造内で、α-Synはリン脂質及びタンパク質と相互作用する。シナプス前終末は、シナプス小胞として知られているコンパートメントから、ドーパミンなどの神経伝達物質と呼ばれる化学メッセンジャーを放出する。神経伝達物質の放出は、ニューロン間の信号を中継し、認知を含む正常な脳機能にとって重要である。
【0008】
溶液中のα-Synは、単一の安定した3D構造を欠いているという点で、天然変性タンパク質であると考えられている。α-Synはチューブリンと顕著に相互作用し、α-Synはタウのような潜在的な微小管関連タンパク質としての活性を持つ可能性があることが示されている。α-Synは古典的に非構造化可溶性タンパク質であると考えられてきたが、非変異α-Synは凝集に抵抗する安定に折り畳まれた四量体を形成する。それにもかかわらず、α-Synは凝集して、レビー小体を特徴とする病態において不溶性原線維を形成し得る。これらの障害はシヌクレイノパチー(ウェブサイト:en.wikipedia.org/wiki/Synucleinopathiesにおいて概説される)として知られている。
【0009】
シヌクレイノパチーは、共通の病理学的特徴を共有する神経変性障害の多様なグループであり、神経病理学的検査では、不溶性のα-Synの異常な凝集体を含む特徴的な病変が、ニューロン及びグリア細胞の選択的脆弱集団に存在する。最も一般的なシヌクレイノパチーには、パーキンソン病(PD)、認知症を伴うパーキンソン病(PDD)、及びレビー小体を伴う認知症(DLB)などのレビー小体障害(LBD)、ならびに多系統萎縮症(MSA)または脳鉄蓄積型I(NBIAタイプI)の神経変性が含まれる。これらの疾患の現在の治療選択肢には、L-ドーパなどの対症療法薬、抗コリン薬、及びモノアミンオキシダーゼの阻害薬が含まれる。しかしながら、現在のすべての治療の機会は、症候性の緩和につながるだけであり、患者に長期にわたる疾患修飾効果を誘発するものではない。
【0010】
LBDは、振戦、硬直、運動緩慢、及び脳内のドーパミン作動性ニューロンの喪失を特徴とする進行性の神経変性障害である。DLB及びPDDの場合、兆候には認知障害も含まれる。西欧諸国の60歳を超える人口の2%までがPD/LBDの典型的な兆候を示す。遺伝的感受性と環境因子が疾患の発症に関与しているらしい。この疾患に苦しむ患者は、特にドーパミン作動性ニューロンまたはニューロン突起の含有量が高い領域の脳の皮質及び皮質下領域に、レビー小体(LB)と呼ばれる特徴的な細胞内封入体を発達させる。LBDでは、α-Synは影響を受ける脳領域全体のLBに蓄積する。さらに、α-Syn遺伝子の単一の点変異、及び重複または増殖は、まれな家族型のパーキンソン症候群と関連していることが実証できた。
(【0011】以降は省略されています)

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