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公開番号2025091085
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2023206082
出願日2023-12-06
発明の名称錠剤及び錠剤の製造方法
出願人ライオン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 31/192 20060101AFI20250611BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】イブプロフェンとエテンザミドを含有しながら、経時により崩壊遅延がし生じにくく、製造工程も特に複雑とはならない、錠剤とその製造方法を提供する。
【解決手段】(A)成分:イブプロフェンと、(B)成分:低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、結晶セルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルメロースカルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム及び部分アルファー化デンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種と、(C)成分:エテンザミドと、を含有し、前記(A)成分の体積平均粒子径が5~20μmである錠剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)成分:イブプロフェンと、
(B)成分:低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、結晶セルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルメロースカルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム及び部分アルファー化デンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種と、
(C)成分:エテンザミドと、を含有し、
前記(A)成分の体積平均粒子径が5~20μmである錠剤。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
第十八改正日本薬局方の錠剤の崩壊試験法による50℃6週間保存前後の崩壊時間の差が5分未満である、請求項1に記載の錠剤。
【請求項3】
前記(A)成分と前記(B)成分の少なくとも一部とを含有する造粒粒子(P)を含む、請求項1に記載の錠剤。
【請求項4】
前記(B)成分の一部と前記(C)成分とを含有し、前記(A)成分を含有しない造粒粒子(Q)をさらに含む、請求項3記載の錠剤。
【請求項5】
(D)成分:制酸剤をさらに含有する、請求項1~4いずれか1項に記載の錠剤。
【請求項6】
下記(A)~(C)成分を含む粉体混合物を打錠して錠剤を得る錠剤の製造方法であって、
前記(A)成分と前記(B)成分の少なくとも一部とを共粉砕して体積平均粒子径が5~20μmの共粉砕物を得る共粉砕工程(X)を備え、
前記粉体混合物が、前記共粉砕物を含む、錠剤の製造方法。
(A)イブプロフェン、
(B)低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、結晶セルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルメロースカルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム及び部分アルファー化デンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種、
(C)エテンザミド。
【請求項7】
前記共粉砕工程(X)を、衝撃式の粉砕機を用いて行う、請求項6に記載の錠剤の製造方法。
【請求項8】
さらに、流動層造粒、攪拌造粒、及び押出造粒から選ばれるいずれかの方法により、前記共粉砕物を含む造粒材料(p)を造粒し、造粒粒子(P)を得る造粒工程(Y1)を備え、
前記粉体混合物が、前記造粒粒子(P)を含む、請求項6に記載の錠剤の製造方法。
【請求項9】
さらに、流動層造粒、攪拌造粒、及び押出造粒から選ばれるいずれかの方法により、前記(B)成分の一部と前記(C)成分を含み、前記(A)成分を含まない造粒材料(q)を造粒し、造粒粒子(Q)を得る造粒工程(Y2)を備え、
前記粉体混合物が、前記造粒粒子(P)と前記造粒粒子(Q)を含む、請求項8に記載の錠剤の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、錠剤及び錠剤の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
イブプロフェンはプロピオン酸系の非ステロイド系消炎鎮痛剤で、医療用医薬品だけでなく一般用医薬品の解熱鎮痛薬や総合感冒薬の有効成分として広く利用されている。
一方、エテンザミドはサリチル酸系の非ステロイド系消炎鎮痛剤として解熱鎮痛薬や総合感冒薬に汎用されている。
このイブプロフェンとエテンザミドは、両者を共存させた際、相互作用により融点降下を生じ、高温条件下において製剤の湿潤や固結、斑点の発生や色調変化、瓶の曇りといった不具合が生じることが知られている。
【0003】
複数成分の相互作用を回避するためには、別造粒、積層錠等として直接の接触を回避することが一般的であるが、これらの手段により、相互作用を充分に抑制することは困難である。
そこで、特許文献1では、イブプロフェンとエテンザミドとを異なる造粒粒子中に配合すると共に、イブプロフェンを含有する造粒粒子をポリビニルアルコール等のフィルム層で被覆する技術が提案されている。
【0004】
しかし、造粒粒子の被覆は、製造工程が複雑化するため、コストの増大を招きやすい。
そこで特許文献2では、イブプロフェン及びエテンザミドに酸化マグネシウム等を加えることにより、製剤の湿潤を抑制して製剤の外観変化を抑制することが提案されている。この特許文献2の方法で得られた固形製剤は、崩壊性、薬効の溶出性にも優れるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2014/017507号
特開2017-66133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、本発明者が確認したところ、特許文献2の方法で得られる製剤は、製剤の初期の崩壊性はある程度改善されているものの、経時により崩壊時間が長くなる崩壊遅延の問題があった。
そこで、本発明は、イブプロフェンとエテンザミドを含有しながら、経時により崩壊遅延がし生じにくく、製造工程も特に複雑とはならない、錠剤とその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、イブプロフェンを低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC(登録商標)と称する場合もある。)等と共粉砕し、この共粉砕物とエテンザミドとを配合することにより、経時での錠剤の崩壊遅延を抑制可能であることがわかった。
一般的に、複数成分の相互作用を抑制するためには、互いの接触面積が最小限となるよう、粒子径を大きくする方が有利である。ところが、本発明者は、イブプロフェンを、充分に小さい粒子径となるまで共粉砕することで、意外にも崩壊遅延を抑制できることを見出した。
本発明は上記知見に基づくものであり、以下の態様を有する。
【0008】
<1>
(A)成分:イブプロフェンと、
(B)成分:低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、結晶セルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルメロースカルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム及び部分アルファー化デンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種と、
(C)成分:エテンザミドと、を含有し、
前記(A)成分の体積平均粒子径が5~20μmである錠剤。
<2>
第十八改正日本薬局方の錠剤の崩壊試験法による50℃6週間保存前後の崩壊時間の差が5分未満である、<1>に記載の錠剤。
<3>
前記(A)成分と前記(B)成分の少なくとも一部とを含有する造粒粒子(P)を含む、<1>又は<2>に記載の錠剤。
<4>
前記(B)成分の一部と前記(C)成分とを含有し、前記(A)成分を含有しない造粒粒子(Q)をさらに含む、<3>に記載の錠剤。
<5>
(D)成分:制酸剤をさらに含有する、<1>~<4>のいずれかに記載の錠剤。
<6>
下記(A)~(C)成分を含む粉体混合物を打錠して錠剤を得る錠剤の製造方法であって、
前記(A)成分と前記(B)成分の少なくとも一部とを共粉砕して体積平均粒子径が5~20μmの共粉砕物を得る共粉砕工程(X)を備え、
前記粉体混合物が、前記共粉砕物を含む、錠剤の製造方法。
(A)イブプロフェン、
(B)低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、結晶セルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルメロースカルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム及び部分アルファー化デンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種、
(C)エテンザミド。
<7>
前記共粉砕工程(X)を、衝撃式の粉砕機を用いて行う、<6>に記載の錠剤の製造方法。
<8>
さらに、流動層造粒、攪拌造粒、及び押出造粒から選ばれるいずれかの方法により、前記共粉砕物を含む造粒材料(p)を造粒し、造粒粒子(P)を得る造粒工程(Y1)を備え、
前記粉体混合物が、前記造粒粒子(P)を含む、<6>又は<7>に記載の錠剤の製造方法。
<9>
さらに、流動層造粒、攪拌造粒、及び押出造粒から選ばれるいずれかの方法により、前記(B)成分の一部と前記(C)成分を含み、前記(A)成分を含まない造粒材料(q)を造粒し、造粒粒子(Q)を得る造粒工程(Y2)を備え、
前記粉体混合物が、前記造粒粒子(P)と前記造粒粒子(Q)を含む、<8>に記載の錠剤の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、イブプロフェンとエテンザミドを含有しながら、経時により崩壊遅延が生じにくく、製造工程も特に複雑とはならない錠剤とその製造方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書および特許請求の範囲において、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
また、体積平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(例えば、ベックマン・コールター社製「LS13320型」)により測定される値である。
(【0011】以降は省略されています)

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