特許ウォッチ

公開番号2025091716
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207138
出願日2023-12-07
発明の名称自噴式空間処理剤組成物及び自噴式空間処理装置
出願人ライオン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A01N 59/16 20060101AFI20250612BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】防除効果の持続性を高めるために、単に非イオン界面活性剤の含有量を高めると、担持体である無機系薬剤の有効成分(銀等)の溶出を阻害し、防除効果を低下させてしまい、防除効果を高められない。かかる事情を鑑み、自噴式空間処理剤組成物の防除効果の持続性をより高める。
【解決手段】(A)成分:銀及び銅の少なくとも1種の金属の担持量が4質量%以上である担持体(A1)を含む金属担持体と、(B)成分:非イオン界面活性剤と、を含む、自噴式空間処理剤組成物であり、前記(B)成分の含有量は、前記自噴式空間処理剤組成物の総質量に対して7～16質量%であり、前記(A)成分の含有量に対する前記(B)成分の含有量の比であり、前記(B)成分/前記(A)成分で表される質量比は4～12であることよりなる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
（Ａ）成分：銀及び銅の少なくとも１種の金属の担持量が４質量％以上である担持体（Ａ１）を含む金属担持体と、（Ｂ）成分：非イオン界面活性剤と、を含む、自噴式空間処理剤組成物であり、
前記（Ｂ）成分の含有量は、前記自噴式空間処理剤組成物の総質量に対して７～１６質量％であり、
前記（Ａ）成分の含有量に対する前記（Ｂ）成分の含有量の比であり、前記（Ｂ）成分／前記（Ａ）成分で表される質量比は４～１２である、自噴式空間処理剤組成物。
続きを表示（約 240 文字）【請求項２】
前記（Ｂ）成分は、オキシエチエレンとオキシプロピレンとの共重合型非イオン界面活性剤である、請求項１に記載の自噴式空間処理剤組成物。
【請求項３】
（Ｃ１）成分：有機発泡剤をさらに含む、請求項１に記載の自噴式空間処理剤組成物。
【請求項４】
（Ｃ２）成分：噴射剤をさらに含む、請求項１に記載の自噴式空間処理剤組成物。
【請求項５】
請求項１～４のいずれか一項に記載の自噴式空間処理剤組成物を有する、自噴式空間処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、自噴式空間処理剤組成物及び自噴式空間処理装置に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
細菌、カビ等の微生物の生育には、水が必要不可欠である。生活環境の中で、浴室、トイレ、洗面台、キッチン、エアコン、窓際等は、水が豊富に存在し得る環境である。このため、かかる環境においては、微生物汚染が課題となっている。特に天井や、壁面の高い部分等、手が届きにくいところは、清掃が行き届かず、微生物の繁殖が生じやすい場所である。
微生物の繁殖の予防措置としては、自噴式空間処理剤組成物を用いた防除処理がある。自噴式空間処理剤組成物は、防カビ剤等の有効成分を含み、密閉された空間内に有効成分を短時間で揮散して、防除処理を施す。自噴式空間処理剤組成物としては、噴出式の燻煙剤（燻蒸剤）組成物、全量噴射式エアゾール剤組成物等が知られている。
【０００３】
微生物に対する有効成分としては、無機系薬剤及び有機系薬剤がある。中でも、無機系薬剤は、安定的であり、防除効果を長期に持続できる。
例えば、特許文献１には、銀、銀化合物又はこれらの担持体と、特定の非イオン界面活性剤とを含む自噴式空間処理剤組成物が提案されている。特許文献１の発明によれば、防カビ効果の持続性の向上が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
国際公開第２０１５／１５９８１６号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
住居設備の気密性向上や気温の上昇により、一年を通して、生育の早い微生物による汚染（例えば、ピンク汚れ）が目立つ。このため、防除効果の持続性のさらなる向上が求められている。
本発明者らが検討した結果、防除効果の持続性を高めるために、単に非イオン界面活性剤の含有量を高めると、担持体である無機系薬剤の有効成分（銀等）の溶出を阻害し、防除効果を低下させてしまい、防除効果を高められないとの知見を得た。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、防除効果の持続性をより高められる自噴式空間処理剤組成物を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明者らは、非イオン界面活性剤を増量すると、非イオン界面活性剤が担持体を覆い、銀等の有効成分の溶出を遮蔽してしまい、防除効果を低減するとの知見を得、本発明を完成するに至った。
【０００７】
＜１＞
（Ａ）成分：銀及び銅の少なくとも１種の金属の担持量が４質量％以上である担持体（Ａ１）を含む金属担持体と、（Ｂ）成分：非イオン界面活性剤と、を含む、自噴式空間処理剤組成物であり、
前記（Ｂ）成分の含有量は、前記自噴式空間処理剤組成物の総質量に対して７～１６質量％であり、
前記（Ａ）成分の含有量に対する前記（Ｂ）成分の含有量の比であり、前記（Ｂ）成分／前記（Ａ）成分で表される質量比は４～１２である、自噴式空間処理剤組成物。
＜２＞
前記（Ｂ）成分は、オキシエチエレンとオキシプロピレンとの共重合型非イオン界面活性剤である、＜１＞に記載の自噴式空間処理剤組成物。
＜３＞
（Ｃ１）成分：有機発泡剤をさらに含む、＜１＞又は＜２＞に記載の自噴式空間処理剤組成物。
＜４＞
（Ｃ２）成分：噴射剤をさらに含む、＜１＞又は＜２＞に記載の自噴式空間処理剤組成物。
【０００８】
＜５＞
＜１＞～＜４＞のいずれかに記載の自噴式空間処理剤組成物を有する、自噴式空間処理装置。
【発明の効果】
【０００９】
本発明の自噴式空間処理剤組成物によれば、防除効果の持続性をより高められる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
本発明の燻煙処理装置の一例を示す断面図である。
本発明の全量噴射式エアゾール装置のノズルキャップの斜視図である。
本発明の全量噴射式エアゾール装置の断面図である。
実施例の評価方法を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許