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公開番号2025095196
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023211042
出願日2023-12-14
発明の名称樹脂成形体
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B32B 5/28 20060101AFI20250619BHJP(積層体)
要約【課題】 遮熱性、強度及び表面平滑性に優れ、反りが抑制された樹脂成形体を提供すること。
【解決手段】 本発明に係る樹脂成形体1は、第1の熱硬化性樹脂12、第1のガラス繊維13及び赤外線反射性顔料14を含有する赤外線反射層11と、第2の熱硬化性樹脂22及び炭素繊維23を含有する第1の補強層21と、第3の熱硬化性樹脂32及び第2のガラス繊維33を含有する第2の補強層31とが順に積層されていることを特徴とする。この樹脂成形体1は、車輛用外装材として好適である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1の熱硬化性樹脂、第1のガラス繊維及び赤外線反射性顔料を含有する赤外線反射層と、
第2の熱硬化性樹脂及び炭素繊維を含有する第1の補強層と、
第3の熱硬化性樹脂及び第2のガラス繊維を含有する第2の補強層とを備え、
前記赤外線反射層と前記第1の補強層と前記第2の補強層とが順に積層されていることを特徴とする樹脂成形体。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記第3の熱硬化性樹脂が、前記第1の熱硬化性樹脂と実質的に同一であり、
前記第2の補強層における前記第3の熱硬化性樹脂の含有質量が、前記赤外線反射層における前記第1の熱硬化性樹脂及び赤外線反射性顔料の合計含有質量と実質的に同一であり、
前記第2のガラス繊維が、前記第1のガラス繊維と実質的に同一であり、且つ、
前記第2の補強層における前記第2のガラス繊維の含有質量が、前記赤外線反射層における前記第1のガラス繊維の含有質量と実質的に同一である請求項1に記載の樹脂成形体。
【請求項3】
前記赤外線反射性顔料の含有量が、前記赤外線反射層の全質量を基準として5質量%以上20質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の樹脂成形体。
【請求項4】
前記第1の熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂及びビニルエステル樹脂からなる群より選択される1種以上を含有する請求項1又は請求項2に記載の樹脂成形体。
【請求項5】
前記第1の熱硬化性樹脂、前記第1のガラス繊維及び前記赤外線反射性顔料を含有する第1の強化繊維樹脂複合材料と、
前記第2の熱硬化性樹脂及び炭素繊維を含有する第2の強化繊維樹脂複合材料と、
前記第3の熱硬化性樹脂及び第2のガラス繊維を含有する第3の強化繊維樹脂複合材料とがこの順に積層された積層体の硬化物からなる請求項1又は2に記載の樹脂成形体。
【請求項6】
車輛用外装材として用いられる請求項1又は請求項2に記載の樹脂成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂成形体、特に、強化繊維樹脂複合材料を硬化してなる樹脂成形体に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車輛用外装材に関し、太陽光等による車室内の温度上昇を抑制する各種の技術が提案されている。例えば、特許文献1には、鱗片状の赤外線反射性顔料と樹脂とを含有する塗料組成物が開示されている。特許文献2には、白色顔料を含有した白色反射層を備えた遮熱フィルムが開示されている。
【0003】
しかしながら、前記塗料組成物及び前記遮熱フィルムの場合には、遮熱性能のさらなる向上が困難である。前記塗料組成物において、前記顔料の濃度を高くすると、粘度が上昇し塗工性が低下する上に、良好な成膜を得ることが困難である。また、特許文献1によれば、塗膜の厚さが100μmを超えると、ダレやワキ等の塗膜欠陥が生じやすくなるため、塗膜を厚くして前記顔料の絶対量を増やすことが困難である。さらに、塗膜を塗り重ねて塗膜厚さを増やそうとすると、作業性が低下する。また、前記遮熱フィルムにおいて、特許文献2によれば、強度維持の観点から前記白色反射層の厚さは200μm以下が好ましいとされており、当該反射層を厚くして前記顔料の絶対量を増やすことが困難である。
【0004】
ところで、ビニルエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を、炭素繊維を強化繊維として強化した繊維強化樹脂複合材料は、軽量でありながら耐熱性や機械強度に優れる特徴が注目され、自動車や航空機の筐体或いは各種部材をはじめ、様々な構造体用途での利用が拡大している(例えば特許文献3参照。)。例えば、前記繊維強化樹脂複合材料を用いた製造方法としては、シートモールディングコンパウンド(以下、「SMC」と略記することがある。)と呼ばれる中間材料を加熱圧縮成形する方法が知られている。前記SMCを複数枚積層したものを加熱圧縮成形することにより、任意の厚さを備えた樹脂成形体を得ることができる。例えば、厚さが500μm~5mmである樹脂成形体は、そのような厚さにもかかわらず優れた強度を備え、車両用外装材として用いることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2017/122733号
特開2022-54886号公報
特許7298800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、遮熱性、強度及び表面平滑性に優れ、反りが抑制された樹脂成形体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本件発明者らは、熱硬化性樹脂と、強化繊維として炭素繊維を含有すると共に、赤外線反射性顔料を含有する赤外線反射層からなる樹脂成形体は、遮熱性に劣ることを見出した。本件発明者らは、鋭意検討した結果、炭素繊維が赤外線を吸収することにより、赤外線反射性顔料の遮熱性能を損なうことを知見し、本件発明に想到した。
【0008】
すなわち、本発明に係る樹脂成形体は、第1の熱硬化性樹脂、第1のガラス繊維及び赤外線反射性顔料を含有する赤外線反射層と、第2の熱硬化性樹脂及び炭素繊維を含有する第1の補強層と、第3の熱硬化性樹脂及び第2のガラス繊維を含有する第2の補強層とを備え、前記赤外線反射層と前記第1の補強層と前記第2の補強層とが順に積層されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、遮熱性、強度及び表面平滑性に優れ、反りが抑制された樹脂成形体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
樹脂成形体の一実施形態を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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