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公開番号2025097437
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2023213639
出願日2023-12-19
発明の名称橋梁保全用足場装置および鋼橋の保全工法
出願人ヤマダインフラテクノス株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類E01D 22/00 20060101AFI20250624BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】橋梁の保全作業を行う作業領域を十分に換気し得ると共に、作業領域の作業環境を改善し得る橋梁保全用足場装置、および鋼橋の保全工法を提案する。
【解決手段】橋梁101の底版部103と吊足場2との間に形成された作業領域9を閉鎖し、外部エア導入装置31により外部からエアを導入すると共に、作業領域9から内部エア排出装置32によりエアを吸引して外部へ排出する。そして、外部エア導入装置31によるエア導入量と内部エア排出装置32によるエア吸引量とを、作業領域9が負圧状態となるように制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
橋梁の橋桁部の下方に吊持され、該橋梁の底版部との間に保全作業用の作業領域を形成する吊足場と、
前記作業領域の周囲に設けられ、該作業領域の周囲の開口を閉鎖する閉鎖カバーと、
前記作業領域外から該作業領域の内部へエアを導入する外部エア導入手段と、
前記作業領域内のエアを吸引して該作業領域外へ排出する内部エア排出手段と
を備え、
前記外部エア導入手段によるエア導入量と前記内部エア排出手段によるエア吸引量とが、前記作業領域を負圧状態で保つように制御されるものであることを特徴とする橋梁保全用足場装置。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
内部エア排出手段は、
吸引するエアから有機溶剤と粉塵とを取り除くフィルター手段を備えたものであることを特徴とする請求項1に記載の橋梁保全用足場装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の橋梁保全用足場装置を用いて行う鋼橋の保全工法であって、
前記橋梁保全用足場装置を鋼橋に設置すると共に、該橋梁保全用足場装置により閉鎖される作業領域の温湿度を制御する温湿度管理手段を、該作業領域に設置する足場準備工程と、
前記橋梁保全用足場装置により閉鎖された作業領域を負圧状態とし、ブラスト処理を行うブラスト工程と、
前記作業領域の温湿度環境を、前記温湿度管理手段により所定の無機ジンクリッチペイント塗装環境とする塗装環境設定工程と、
前記無機ジンクリッチペイント塗装環境の作業領域で、前記ブラスト処理により露出された鋼橋の素材表面に無機ジンクリッチペイントを塗装する塗装工程と
を含むことを特徴とする鋼橋の保全工法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、橋梁の保全作業に用いられる橋梁保全用足場装置と、該橋梁保全用足場装置を用いて行う鋼橋の保全工法とに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、鋼橋には、サビなどによる腐食を防止するために、あるいは疲労などによる亀裂や破断などの損傷を補修するために、保全工事が行われている。保全工事は、鋼橋の橋桁部の直下に仮設された吊足場で行われる。さらに、保全工事では、サビや古い塗膜などを除去するためにブラスト処理が一般的に行われることから、該ブラスト処理で発生する粉塵が飛散することを防止するために、前記吊足場と橋桁部との間の作業領域をシート等により閉鎖している。
【0003】
一方、前記保全工事では、腐食の予防などのために防錆用の塗装を行うことがあり、この塗装を行う際には、前記作業領域を換気することが求められる。例えば特許文献1には、開閉可能な換気口を設けた改修工事用シートが提案されている。かかる従来の改修工事用シートにより前記作業領域を閉鎖すれば、粉塵の飛散を防止できると共に、該換気口を開放することによって、作業領域を換気できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-213934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前述した特許文献1の従来構成は、換気口を設けたのみであることから、塗装に使用した有機溶剤等の換気を十分に行うことができない。また、閉鎖された作業領域は、夏場に、温室効果により著しく温度が高くなることから、作業者にとって極めて厳しい作業環境となっていた。
【0006】
本発明は、保全作業を行う作業領域を十分に換気し得ると共に、該作業領域の作業環境を改善し得る橋梁保全用足場装置、および鋼橋の保全工法を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一は、橋梁の橋桁部の下方に吊持され、該橋梁の底版部との間に保全作業用の作業領域を形成する吊足場と、前記作業領域の周囲に設けられ、該作業領域の周囲の開口を閉鎖する閉鎖カバーと、前記作業領域外から該作業領域の内部へエアを導入する外部エア導入手段と、前記作業領域内のエアを吸引して該作業領域外へ排出する内部エア排出手段とを備え、前記外部エア導入手段によるエア導入量と前記内部エア排出手段によるエア吸引量とが、前記作業領域を負圧状態で保つように制御されるものであることを特徴とする橋梁保全用足場装置である。
ここで、作業領域の負圧状態は、作業領域へ導入するエア量を示すエア導入量と該作業領域から吸引するエア量を示すエア吸引量とによって、正確に制御できる。一方、内部エア排出手段が、作業領域から吸引したエアをロス無く(又は、僅かなロスで)排出できる構成、又はエア吸引量とエア排出量との相関が正確に定まっている構成であれば、該エア排出量によりエア吸引量が定まることから、エア排出量とエア吸引量とを実質的に同義で用いることができる。
【0008】
かかる構成にあっては、外部エア導入手段と内部エア排出手段とにより、作業領域外から作業領域の内部を介して該作業領域外へ至るエアの流れを生じさせ得ることから、該作業領域の換気を十分に行うことができる。そして、作業領域を負圧状態で保つようにエア導入量に比してエア吸引量を多くすることにより、作業領域で発生する有機溶剤等を効率的かつ確実に除去できる。さらに、前記したエアの流れにより、夏場における作業領域の温度上昇を抑制できる。したがって、本発明の構成によれば、作業領域における作業環境を飛躍的に改善できる。
【0009】
前述した本発明の橋梁保全用足場装置にあって、内部エア排出手段は、吸引するエアから有機溶剤と粉塵とを取り除くフィルター手段を備えたものである構成が提案される。
【0010】
かかる構成によれば、作業領域での保全作業により発生した有機溶剤と粉塵とが作業領域外へ排出されることを防ぐことができる。したがって、本構成によれば、保全作業で発生する有機溶剤と粉塵との外部への飛散を防ぎつつ、作業領域の作業環境を改善できる。
(【0011】以降は省略されています)

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