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公開番号2025091127
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2023206189
出願日2023-12-06
発明の名称主桁とコンクリート床版の合成化構造、及び主桁とコンクリート床版の再合成化方法
出願人株式会社大林組,株式会社横河ブリッジ
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類E01D 19/12 20060101AFI20250611BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】切断分離したコンクリート床版と主桁とを、効率よく再合成化することである。
【解決手段】接合部を切断することにより主桁から分離された橋梁のコンクリート床版を主桁に再合成させる、主桁とコンクリート床版の合成化構造であって、コンクリート床版の下面であって主桁を挟んだ両側各々に、接合部から所定の距離を設けて垂下状に配置されるあと施工アンカーと、主桁の上フランジ下面であってウェブを挟んだ両側各々に、垂下状に配置される締結材と、主桁を挟んだ両側に各々配置され、締結材とあと施工アンカーとを結合する合成治具と、を備え、合成治具が、上面の、一端側をあと施工アンカーに結合され、他端側を締結材に結合される主桁当接部材を含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
接合部を切断することにより主桁から分離された橋梁のコンクリート床版を前記主桁に再合成させる、主桁とコンクリート床版の合成化構造であって、
前記コンクリート床版の下面であって前記主桁を挟んだ両側各々に、前記接合部から所定の距離を設けて垂下状に配置されるあと施工アンカーと、
前記主桁の上フランジ下面であってウェブを挟んだ両側各々に、垂下状に配置される締結材と、
前記主桁を挟んだ両側に各々配置され、前記締結材と前記あと施工アンカーとを結合する合成治具と、を備え、
前記合成治具が、上面の、一端側を前記あと施工アンカーに結合され、他端側を前記締結材に結合される主桁当接部材を含むことを特徴とする主桁とコンクリート床版の合成化構造。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
請求項1に記載の主桁とコンクリート床版の合成化構造であって、
前記合成治具が、主桁と平行に延在し、前記主桁当接部材の上面に固定される床版側部材を含み、
該床版側部材に、前記あと施工アンカーが設置されることを特徴とする主桁とコンクリート床版の合成化構造。
【請求項3】
請求項1に記載の主桁とコンクリート床版の合成化構造において、
前記接合部を切断することにより生じた隙間に、充填材が充填されていることを特徴とする主桁とコンクリート床版の合成化構造。
【請求項4】
請求項1に記載の主桁とコンクリート床版の合成化構造において、
前記主桁当接部材が、平鋼板あるいは補強用補剛材を取り付けた鋼板よりなることを特徴とする主桁とコンクリート床版の合成化構造。
【請求項5】
請求項1に記載の主桁とコンクリート床版の合成化構造において、
前記主桁当接部材が、主桁の軸線方向に並列配置した複数の帯状鋼板よりなることを特徴とする主桁とコンクリート床版の合成化構造。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の主桁とコンクリート床版の合成化構造を用いて、接合部を切断することにより主桁から分離された橋梁のコンクリート床版を、前記主桁に再合成させる主桁とコンクリート床版の再合成化方法であって、
前記コンクリート床版の下面にあと施工アンカーを設ける工程と、
前記主桁の上フランジ下面に締結材を設ける工程と、
前記主桁を挟んだ両側各々で、前記あと施工アンカーと前記締結材とを前記合成治具により結合し、前記主桁と前記コンクリート床版とを一体化する工程と、
を備えることを特徴とする主桁とコンクリート床版の再合成化方法。
【請求項7】
請求項6に記載の主桁とコンクリート床版の再合成化方法において、
前記接合部を切断することにより生じた隙間を、充填材で充填する工程を含むことを特徴とする主桁とコンクリート床版の再合成化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート床版と鋼製の主桁が一体化した合成化構造の橋梁において、接合部を切断することで主桁から分離されたコンクリート床版を、主桁に再合成させるための、主桁とコンクリート床版の合成化構造、及び主桁とコンクリート床版の再合成化方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
橋梁の主桁上に設置された既設のコンクリート床版を新設のコンクリート床版に取替える更新工事を行うには、まず、既設のコンクリート床版と主桁との分離作業を行うとともに、既設のコンクリート床版を搬送車両に積載可能な形状に切断する。こののち、搬送車両に積載可能な形状に切断した既設のコンクリート床版を撤去する。次に、主桁の上面に残ったコンクリートかすやアンカー筋、サビ等を除去する下地処理を行う。これらの作業が終了した後、下地処理した主桁の上面に新設のコンクリート床版を設置する作業を行う。
【0003】
上記の作業はいずれも、一般車両の通行止めや種々の通行規制等の工事交通規制を行ったうえで実施する必要がある。なかでも、既設のコンクリート床版は、主桁の上面に設けられたスタッドジベルとコンクリートを介して強固に接合されている。このため、既設のコンクリート床版と主桁を分離し撤去する作業は、特に手間と時間を要する。
【0004】
ところが、都市部等の重交通路や長大トンネルに挟まれた山間部等では、長期間にわたって工事交通規制を実施すると、周辺地域の交通環境に悪影響を及ぼしかねない。このため、これらの作業に係る労力を低減して工事交通規制を実施する期間を短期化し、迅速に更新工事を実施できる方法が望まれている。このような中、例えば特許文献1には、既設のコンクリート床版と主桁との接合部を切断する作業を実施するとともに、その後方で、切断により分離された既設のコンクリート床版と主桁とを結合する合成化構造を設ける方法が開示されている。
【0005】
こうすると、主桁に既設のコンクリート床版を再合成させて、橋梁を合成桁橋として機能させることができる。このため、既設のコンクリート床版と主桁と分離する作業から、既設のコンクリート床版を撤去する作業を開始するまでの期間中も、走行荷重の制限や走行帯の規制などを行うことなく、一般車両の交通開放期間を確保できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第7309509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の合成化構造は、既設のコンクリート床版と主桁との接合部を切断することにより形成された切断面を利用して、合成治具を設置するものである。このような切断面を利用する構造では、事前作業として切断面の左官成形などが必要となる。
【0008】
また、接合部の幅形状(橋軸直角方向の長さ)が小さく合成治具を設置できない場合には、無収縮モルタルなどを増し打ちして幅を広げ、合成治具の設置スペースを確保する作業が追加される。このように、合成治具の設置は、作業工程が多く手間を要していた。さらに、水平せん断耐力が小さく、現場条件によって設置数量が増大する、他方、合成治具の全体形状が大きく、設置作業時に作業員の負担が大きいなど、様々な課題を有していた。
【0009】
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、切断分離したコンクリート床版と主桁とを、効率よく再合成化することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するため、本発明の主桁とコンクリート床版の合成化構造は、接合部を切断することにより主桁から分離された橋梁のコンクリート床版を前記主桁に再合成させる、主桁とコンクリート床版の合成化構造であって、前記コンクリート床版の下面であって前記主桁を挟んだ両側各々に、前記接合部から所定の距離を設けて垂下状に配置されるあと施工アンカーと、前記主桁の上フランジ下面であってウェブを挟んだ両側各々に、垂下状に配置される締結材と、前記主桁を挟んだ両側に各々配置され、前記締結材と前記あと施工アンカーとを結合する合成治具と、を備え、前記合成治具が、上面の、一端側を前記あと施工アンカーに結合され、他端側を前記締結材に結合される主桁当接部材を含むことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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