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公開番号
2025097716
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-01
出願番号
2023214068
出願日
2023-12-19
発明の名称
焼結部品の製造方法
出願人
ポーライト株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B22F
5/08 20060101AFI20250624BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約
【課題】 焼結部品の寸法精度を向上する。
【解決手段】 スプロケット1の製造方法は、金属粉末と、バインダーと、を含む原料を得る原料生成工程と、原料を射出成形により成形して、内孔hを有する成形体S1を得る成形工程と、成形体S1を脱脂して、脱脂体S2を得る脱脂工程と、脱脂体S2を焼結して、焼結体S3を得る焼結工程と、を含む。特に、成形体S1において、内孔hの中心部から放射状に延びる複数のスポーク部121を有するランナー部120が形成される。そして、ランナー部120が付いている状態で、焼結体S3が形成される。
【選択図】 図4
特許請求の範囲
【請求項1】
金属粉末と、バインダーと、を含む原料を得る工程と、
前記原料を射出成形により成形して、内孔を有する成形体を得る工程と、
前記成形体を脱脂して、脱脂体を得る工程と、
前記脱脂体を焼結して、焼結体を得る工程と、を含み、
前記成形体において、ランナー部が形成され、
前記ランナー部は、前記内孔の中心部から放射状に延びる複数のスポーク部を有し、
前記ランナー部が付いている状態で、前記焼結体が形成されることを特徴とする焼結部品の製造方法。
続きを表示(約 230 文字)
【請求項2】
前記内孔の内周面において、各スポーク部に対応する凹部が設けられ、
前記凹部の内側において、各スポーク部に対応するゲート部が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の焼結部品の製造方法。
【請求項3】
各スポーク部において、前記内孔の中心軸に沿って延びるリブが形成され、
前記焼結体を得る工程において、前記リブの先端が、治具に対する接地面となることを特徴とする請求項1又は2に記載の焼結部品の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、焼結部品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、金属粉末射出成形(MIM)を用いた焼結部品の製造方法が知られている(特許文献1参照)。この方法では、金属粉末射出成形により成形体を製造する工程と、成形体に対して脱脂処理する工程と、脱脂体を焼結して焼結体を得る工程と、を経て、焼結部品が製造される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-315305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の焼結部品の製造方法では、寸法精度が低下する恐れがある。
すなわち、一般的に、金属粉末射出成形では、内孔を有する環状(リング状)の成形体を射出成形する場合、射出する原料の注入口となるゲートが、内孔の内周面を避けて、製品の外周面又は端面に設置される。この際、ゲートが設置される位置によっては、射出時における原料の充填圧力による配向性、成形密度のバラツキ、成形残留応力等が、製品の寸法精度に影響し、寸法精度を低下させる要因となる。
また、一般的に、金属粉末射出成形による焼結部品の製造方法では、脱脂工程によりバインダーが除去された脱脂体において、体積比で30~40%の内部空間が存在するが、当該脱脂体が焼結工程を経ることで、内部空間が5%以下まで減少して、溶製材と同等の特性を持つ金属部品となる。この際、焼結工程において、脱脂体の寸法が、寸法の線収縮率として15~20%程度収縮し、当該収縮に伴う変形が焼結体の寸法精度を低下させる要因となる。特に、内孔を有するリング状の焼結部品については、収縮に伴う変形により内孔の真円度が低下し、内孔の真円度の低下が他の全ての寸法に対して影響を与えるため、寸法精度を向上するための追加工が必要になり、又は、形状によっては追加工そのものが現実的ではなく、金属粉末射出成形による製造が見送られることもある。
本発明の課題は、焼結部品の寸法精度を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、第一の発明に係る焼結部品の製造方法は、金属粉末と、バインダーと、を含む原料を得る工程と、前記原料を射出成形により成形して、内孔を有する成形体を得る工程と、前記成形体を脱脂して、脱脂体を得る工程と、前記脱脂体を焼結して、焼結体を得る工程(以下、「焼結工程」とする)と、を含み、前記成形体において、ランナー部が形成され、前記ランナー部は、前記内孔の中心部から放射状に延びる複数のスポーク部を有し、前記ランナー部が付いている状態で、前記焼結体が形成されることを特徴とする。
第一の発明に係る焼結部品の製造方法では、成形体において、ランナー部が形成される。特に、ランナー部が、内孔の中心部から放射状に延びる複数のスポーク部を有している。これによって、成形体を得る工程において、原料の充填圧力を均一化することが可能となる。その結果、焼結部品の寸法精度を向上することが可能となる。
また、成形体にランナー部が付いている状態で、脱脂工程が実施される。これによって、脱脂工程において、成形体の自重や成形時残留応力による変形をランナー部により抑制することが可能となり、内孔の真円度の低下を抑制することが可能となる。
さらに、脱脂体にランナー部が付いている状態で、焼結工程が実施される。これによって、焼結工程において、脱脂体の収縮に伴う変形をランナー部により抑制することが可能となり、内孔の真円度の低下を抑制することが可能となる。その結果、焼結部品の寸法精度を向上することが可能となる。
ここで、焼結部品としては、例えば、後述するスプロケット1が該当する。内孔としては、例えば、後述する内孔hが該当する。成形体としては、例えば、後述する成形体S1が該当する。脱脂体としては、例えば、後述する脱脂体S2が該当する。焼結体としては、例えば、後述する焼結体S3が該当する。スポーク部としては、例えば、後述するスポーク部121が該当する。ランナー部としては、例えば、後述するランナー部120が該当する。
【0006】
第二の発明に係る焼結部品の製造方法は、第一の発明に係る焼結部品の製造方法において、前記内孔の内周面において、各スポーク部に対応する凹部が設けられ、前記凹部の内側において、各スポーク部に対応するゲート部が接続されていることを特徴とする。
第二の発明に係る焼結部品の製造方法では、成形体において、各スポークに対応するゲート部が、内孔の内周面に設けられた凹部の内側に接続されている。これによって、ランナー部が取り外された焼結部品において、ゲート部の痕が内孔の内径寸法に干渉する事態を抑制することが可能となる。
ここで、凹部としては、例えば、後述する凹部rが該当する。
【0007】
第三の発明に係る焼結部品の製造方法は、第一又は第二の発明に係る焼結部品の製造方法において、各スポーク部において、前記内孔の中心軸に沿って延びるリブが形成され、前記焼結体を得る工程において、前記リブの先端が、治具に対する接地面となることを特徴とする。
第三の発明に係る焼結部品の製造方法では、焼結工程において、脱脂体の各スポーク部に設けられているリブの先端が、治具に対する接地面となる。これによって、焼結工程において、ランナー部を含む脱脂体全体の荷重を分散させることが可能となり、内孔において、収縮抵抗のバラツキが発生する事態を抑制することが可能となる。その結果、焼結部品の寸法精度を更に向上することが可能となる。
ここで、リブとしては、例えば、後述するリブ121aが該当する。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る焼結部品の製造方法によれば、焼結部品の寸法精度を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
スプロケット1の正面側を示す斜視図である。
スプロケット1の背面側を示す斜視図である。
スプロケット1の製造方法を示すフローチャートである。
成形体S1の正面側を示す斜視図である。
成形体S1の背面側を示す斜視図である。
成形体S1の背面図である。
成形体S1の側面図である。
成形体S1の断面図である。
実施例1及び比較例1,2に係るスプロケットについて、真円度、変形傾向、及び、歯の平面度を計測した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明に係る焼結部品の製造方法は、ギヤ、スプロケット、リング等、内孔(内径)を有する焼結部品の製造に適用することが可能となっている。本実施形態では、本発明に係る焼結部品の製造方法を、スプロケット1の製造に適用した場合の一例を説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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