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公開番号
2025100814
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2025069918
出願日
2025-04-03
発明の名称
過酸化脂質吸着材
出願人
太平化学産業株式会社
代理人
主分類
A61K
8/24 20060101AFI20250626BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】過酸化脂質の吸着性能に優れた吸着材を提供する。
【解決手段】
本発明の吸着材は、Ca/P(モル比)=1.6~1.8である高結晶性ヒドロキシアパタイトであり、その結晶形状は粉末であることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
Ca/Pのモル比が1.6~1.8の粉末ヒドロキシアパタイトを焼成して得られる過酸化脂質吸着材。
続きを表示(約 270 文字)
【請求項2】
請求項1記載の粉末ヒドロキシアパタイトを600~700℃で焼成して得られる過酸化脂質吸着材。
【請求項3】
請求項1~2のいずれかに記載のX線回折解析結果のd=2.814Åの半値幅が0.2~0.6°である過酸化脂質吸着材。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載のBET比表面積が10m
2
/g以上である過酸化脂質吸着材。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の焼成ヒドロキシアパタイト10wt%懸濁液のpHが7~12の過酸化脂質吸着材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドロキシアパタイトの過酸化脂質吸着に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
過酸化脂質は、老化や疾病との関連性が注目されている(非特許文献1、非特許文献2)。皮膚上では、皮脂腺から分泌された皮脂が空気中の酸素や紫外線によって酸化され、過酸化脂質となると言われており(非特許文献3)、その皮脂の12%がスクワレンである(非特許文献4)。皮脂に含まれる脂質の中でも、スクワレンが活性酸素の第一ターゲットとなり、スクワレンから脂質過酸化反応が起こることが分かっている(非特許文献5)。スクワレンの過酸化物が細胞毒性を示し(非特許文献6)、スクワレン等の皮膚の脂質や化粧品に含まれる脂質が酸化されることにより、皮膚の老化、ニキビの発生や肌荒れの原因となっている(非特許文献7)。ファンデーションなどに使用される酸化チタンは、スクワレンの酸化促進を引き起こすことがわかっており(非特許文献8)、皮脂吸着に優れたシリカが化粧品に添加されているが、健康に対する有害性(刺激性、発がん性等)が指摘されている(非特許文献9)。そこで、生体親和性に優れ、過酸化脂質を吸着することで知られているヒドロキシアパタイトに注目が集まっている。ヒドロキシアパタイト[Ca
10
(PO
4
)
6
(OH)
2
またはCa
10-Z
(HPO
4
)
Z
(PO
4
)
6-Z
(OH)
2-z
・nH
2
O)](以下HAP)は、人間の骨や歯の主要構成物質であり、生体内に埋入された場合に生体との親和性が良く、自然骨との化学結合性も極めて良好であるので、人工骨や人工歯等の素材として用いられている。また蛋白質との親和性が良好であることを利用してクロマトグラフィー用のカラム充填材としても用いられている。
【0003】
特許文献1には、結晶性の低いHAPの方が各種物質に対して優れた吸着性能を示すことが開示されている。しかし、過酸化脂質吸着能を評価する試験では、溶剤としてヘキサンを使用しており、化粧品等に配合し、実際に皮膚へ塗布する条件とは大きく異なる。
【0004】
特許文献2には、化粧料が球状のHAP焼結体粒子を含むことにより、皮膚への塗布後に経時的に発生するテカリ及び色調の変化を抑制することが開示されているが、HAPの過酸化脂質吸着量については言及されていない。また、より好ましい焼成温度は500~1200℃となっており、OH基が欠落する温度を含んでいるため十分な効果が期待できない。
【先行技術文献】
【0005】
特開2003-126687
特開2022-36508
内山,松尾,“過酸化脂質と生体”(1985)学会出版センター
井上,“活性酸素と疾患”(1987)学会出版センター
早川律子,臨床皮膚,29,181(1975)
Nicolaides N. Science, 186:19-26, (1974).
河野善行,高橋元次,油化学,44,248-255(1995)
河野善行,萩野滋延,森眞輝,阪本興彦,中村哲治,高橋元次,日本化粧品技術者会誌,27,33-40(1993).
河野 善行,宮地 良樹,20(2),119-129(2000)
J.Soc.Cosmet.Chem.Jpn. ,33(3), 297-300 (1999).
厚生労働省職場のあんぜんサイト
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような背景から、化粧品等に配合し、実際に皮膚へ塗布する条件に近い方法で過酸化脂質吸着能を評価し、過酸化脂質吸着能に優れた吸着材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の過酸化脂質吸着材は、粉末HAPを焼成することにより、優れた過酸化脂質吸着能を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、安全性及び生体親和性が高く、肌にやさしい過酸化脂質吸着材を提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
結晶性が高いと物理的、化学的安定性が向上し、結晶面が定まることにより吸着力が向上すると考えられている。上記条件で焼成した粉末HAP(以下、焼成粉末ヒドロキシアパタイトまたは焼成粉末HAPと呼ぶことがある)が、過酸化脂質吸着能を発揮できる理由については、その全てを解明し得た訳ではないが、おそらく次のように考えることができた。即ち、上記焼成によって、HAPの結晶構造が安定化するために、結晶構造の再構築が行われると考えられ、固体表面に存在するH
2
Oの脱離、OH基の再配列などが起こるものと考えられる。また、800℃以上で脱水によりOH基が脱離し、過酸化脂質吸着能が低下すると考えられる。さらに、結晶性が低すぎる、または高すぎる、BET比表面積が低すぎる、または高すぎると吸着能が低下するため、結晶性やBET比表面積をコントロールすることが重要である。
【0010】
実施形態として、本発明の過酸化脂質吸着材は、不定形の粉末状HAP(以下粉末HAPと呼ぶ)であり、Ca/Pのモル比が1.6~1.8の粉末HAPを特定の条件で焼成することを特徴とする(以下焼成粉末HAP)。このときの焼成温度は200~800℃とすることが好ましく、より好ましくは500~800℃、さらに好ましくは600~700℃である。このときの焼成雰囲気については、特に限定するものではなく、大気中若しくは不活性雰囲気中(例えば、窒素雰囲気)のいずれも採用でき、前記焼成した後は、必要に応じて粉砕され、平均粒径が1~30μm程度の粉末とされる。X線回折解析結果はd=2.814Åの半値幅が0.2~0.6°であることが好ましく、より好ましくは0.24~0.41°、さらに好ましくは0.30~0.35°である。BET比表面積は10m
2
/g以上が好ましく、より好ましくは20~50m
2
/g、さらに好ましくは25~40m
2
/gである。焼成粉末HAPを10wt%に懸濁した液のpHは7~12が好ましく、より好ましくは8~12、さらに好ましくは9~12である。
(【0011】以降は省略されています)
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