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公開番号
2025103844
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-09
出願番号
2023221512
出願日
2023-12-27
発明の名称
低活性生石灰、それを用いた土壌改良剤、及び低活性生石灰の製造方法
出願人
奥多摩工業株式会社
代理人
弁理士法人山王坂特許事務所
主分類
C01F
11/02 20060101AFI20250702BHJP(無機化学)
要約
【課題】製造時のエネルギーコストを抑えて、土壌改良剤等に適した低活性生石灰を製造する。
【解決手段】生石灰の粉末又は粒状物に対し、無機化合物の水溶液を噴霧し、生石灰粒子の表面に消石灰を生成させるとともに、消石灰と無機化合物との反応により難溶性化合物を生成させる。水溶液の供給量を調整し、消石灰の比率及び生成する難溶性化合物の割合が所定割合となる低活性生石灰を得る。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
生石灰の粉末又は粒状物に、無機化合物を含有する水溶液を噴霧することにより製造した低活性生石灰であって、
一つの粒子内に生石灰の一部が前記水溶液の水と反応することにより生成した消石灰と、当該消石灰と前記無機化合物とが反応することにより生成した難溶性化合物とを含むことを特徴とする低活性生石灰。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記無機化合物は、アルカリ金属の炭酸塩、ケイ酸塩、及び硫酸塩から選択される1種以上であり、前記難溶性化合物がカルシウムの炭酸塩、ケイ酸塩、及び硫酸塩の1種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の低活性生石灰。
【請求項3】
前記無機化合物は、ナトリウム炭酸塩及びカリウム炭酸塩の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項2に記載の低活性生石灰。
【請求項4】
前記粉末又は粒状物は、粒子径が3mm以下である請求項1に記載の低活性生石灰。
【請求項5】
前記粉末又は粒状物は、粒子径が1mm以上である請求項1に記載の低活性生石灰。
【請求項6】
前記難溶性化合物を、生石灰に対し重量基準で0.5%以上含むことを特徴とする請求項1に記載の低活性生石灰。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の低活性生石灰からなる土壌改良剤。
【請求項8】
生石灰の反応性を抑制し低活性生石灰を製造する方法であって、
生石灰の粉末又は粒状物に、消石灰と反応して難溶性化合物を生成する無機化合物の水溶液を噴霧し、生石灰の一部と水との反応により消石灰を生成する工程を含み、
消石灰を生成する工程において、消石灰と前記無機化合物との反応により生石灰の表面に難溶性化合物を生じさせることを特徴とする低活性生石灰の製造方法。
【請求項9】
請求項8に記載の低活性生石灰の製造方法であって、
前記水溶液における前記無機化合物の濃度が、5%重量以上であることを特徴とする低活性生石灰の製造方法。
【請求項10】
請求項8に記載の低活性生石灰の製造方法であって、
前記無機化合物の添加率が、前記生石灰の粉末又は粒状物に対し、0.5重量%以上であることを特徴とする低活性生石灰の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は低活性生石灰に関し、特に、土壌改良剤に適した低活性の生石灰とその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に生石灰は、反応性が高く、その高活性を利用した種々の用途に用いられている。一方、用途によっては初期反応性が低い低活性品が好まれることがある。その一例として、土質改良剤向けの生石灰が挙げられる。
【0003】
粉末状の生石灰を土質や地盤改良用として散布した場合に、粉塵を発生しやすいという課題がある。さらに高活性の生石灰は、それ自体の粉塵発生しやすさに加えて、高活性の生石灰が土壌に含まれる水と急激に反応が進むことによって微細な消石灰粒子が生成し、その際の発熱によって水蒸気と共に粉塵が飛散するという問題もある。
【0004】
このため土質・地盤改良用の生石灰は、防塵処理を施したものが多い。防塵処理として、一般的には、生石灰表面をテフロン(登録商標)等で覆うことで、発塵を抑える方法が主流である。(特許文献1)
【0005】
一方、表面処理だけでなく、生石灰原料自体に低活性の硬焼き生石灰を用いることも考えられる。硬焼き生石灰は、通常よりも高温で焼成した生石灰であって、気孔率が小さい分、水との反応性が低い特徴を持っており、土質改良向けの原料として最適と考えられる。また、硬焼き生石灰以外の低活性生石灰の製造技術として、特許文献2、3には、塊状生石灰に対し、液状の糖類或いはミスト状の炭酸水や希硫酸を供給し、低活性生石灰を製造する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平01-104685号公報
特開2012-167238号公報
特開平10-251043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の硬焼き生石灰の製造には、多量のコークスを必要とするため、製造時のエネルギーコストが通常の生石灰より高い他、焼成温度が高温であるため、焼成炉の炉壁の損傷が大きい欠点がある。また、特許文献2の方法では、記載されている糖類の粘度が常温で600cp以上と非常に高く、機械撹拌やミスト噴霧が使えないため、ハンドリング面や噴霧時の方法に課題がある。特許文献3に記載の炭酸水をミスト状に噴霧する方法では、まず気泡の発生により安定的で効果のある噴霧を行うことが困難であり、また二酸化炭素の溶解度は常温では非常に低いため、有意な溶解度の炭酸水を用いるためには、低温且つ高圧条件を必要とし、設備のコストが高くなるという課題がある。希硫酸の場合には、炭酸水のような噴霧および溶解性の問題はないものの、希硫酸が強酸性を有しているので、低腐食性材料への変更など設備のコストが高くなるという課題がある。
【0008】
さらに近年原燃料の高騰による脱炭素化やサプライチェーンにおけるCO
2
削減の流れが大きく加速している背景から、従来の硬焼き生石灰に替わる、低コストかつ容易に製造できる低活性生石灰が求められる。
【0009】
本発明は、製造時のエネルギーコストや設備への負荷を低減しながら、容易に低活性生石灰を製造できる技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の低活性生石灰は、生石灰の粉末又は粒状物に、消石灰と反応して難溶性化合物を生成する無機化合物を含有する水溶液を噴霧することにより製造した低活性生石灰である。このように製造された低活性消石灰は、一つの粒子内に生石灰の一部が水溶液の水と反応することにより生成した消石灰と、当該消石灰と前記無機化合物とが反応することにより生成した難溶性化合物とを含む、複合的な構造を有している。
(【0011】以降は省略されています)
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