TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025105466
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2024194089
出願日2024-11-06
発明の名称全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置及びこれに基づく電気エネルギー伝送方法
出願人浙江大学,ZHEJIANG UNIVERSITY,浙江大学海南研究院
代理人弁理士法人R&C
主分類H02J 50/12 20160101AFI20250703BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置を提供する。
【解決手段】
給電モジュールと、フルブリッジインバータモジュールと、一次側共振補償モジュールと、全周回転型ボールコネクタモジュールと、二次側共振補償モジュールと、フルブリッジ整流モジュールとを含む。給電モジュールは装置に必要な給電電圧を供給する。全周回転型ボールコネクタモジュールはボールヘッド装置とボールシート装置の間の径方向回転を実現し、ボールヘッド装置及びボールシート装置内に受信コイル及び送信コイルがそれぞれ位置している。一次、二次側共振補償モジュールは、一次、二次側LCC無効電力補償ネットワークモジュールと、一次、二次側コイルコンデンサを含む。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置であって、
前記全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置に直流電流を供給する給電モジュールと、
給電モジュールにより提供される直流電流を受け取り、前記直流電流を高周波数の交流電流に逆変換して出力するフルブリッジインバータモジュールと、
前記フルブリッジインバータモジュールから出力された交流電流を受け取り、無効電力補償後、共振周波数の交流電流を出力する一次側共振補償モジュールと、
全周回転型ボールコネクタモジュールであって、ボールヘッド装置、ボールシート装置、受信コイルと送信コイルを含み、前記ボールヘッド装置はボールシート装置にマッチングすることで、ボールヘッド装置とボールシート装置の間の全方向回転を実現し、受信コイルはボールヘッド装置内に巻き付けられ、送信コイルはボールシート装置内に巻き付けられ、送信コイルは前記一次側共振補償モジュールから出力された共振周波数の交流電流を受け取り、共鳴磁場を発生させ、更に受信コイルに交流電流を発生させ、受信コイルは交流電流を出力し、前記一次側共振補償モジュールは、前記送信コイルの補償モジュールとされるものと、
前記受信コイルの補償モジュールとして、前記受信コイルから出力された交流電流を受け取り、無効電力補償後、共振周波数の交流電流を出力する二次側共振補償モジュールと、
二次側共振補償モジュールから送信された交流電流を受け取り、前記交流電流を直流電流に整流して出力するフルブリッジ整流モジュールと、を含み、
前記ボールヘッド装置は球状の装置であり、全周回転を実現し、ボールシート装置は球状のくぼみを備えたベース装置であり、ボールヘッド装置とボールシート装置の間の全周回転を実現し、受信コイルはボールヘッド装置内に円形スパイラルコイルの形で巻き付けられ、送信コイルはボールシート装置内に円形スパイラルコイルの形で巻き付けられ、
前記送信コイルと受信コイルは、
給電される必要がある外部機器には、全周回転型ボールコネクタに接続されるスペースを確保し、全周回転型ボールコネクタは送信コイルと受信コイルを収容することができるように、給電される必要がある外部機器に基づき、適合する全周回転型ボールコネクタの寸法パラメータ及び材料を設計し、全周回転型ボールコネクタの寸法パラメータは、ペースが限られているという条件下で、行間や巻き数の相互制限のバランスを取ることで、最適化目標として最大の相互インダクタンスを得るために、送信コイルと受信コイルを設計するステップ1と、
ステップ1に設計される送信コイルと受信コイルに基づき、異なるラジアルオフセット角度での受信コイルの相互インダクタンスと、ラジアル角度オフセットがない場合の受信コイルの相互インダクタンスを測定するステップ2と、
開始角度と終了角度が異なる受信コイルと、開始角度と終了角度が異なる送信コイルを選択し、受信コイルと送信コイルをそれぞれ組み合わせ、最適なオフセット防止動作状態下の相互インダクタンスとオフセット角の比率曲線を取得するまで、ステップ2を繰り返し、前記最適なオフセット防止動作状態下の相互インダクタンスとオフセット角の比率曲線は、相互インダクタンスとオフセット角の比率曲線が受信コイルのオフセット角に応じて最小限に変化する曲線であり、ここで、前記相互インダクタンスとオフセット角の比率曲線では、横軸は受信コイルのオフセット角であり、縦軸は受信コイルがオフセットされる場合の相互インダクタンスと、受信コイルがオフセットされていない場合の相互インダクタンスの比率であるステップ3と、
相互インダクタンスとオフセット角の比率曲線が受信コイルのオフセット角に応じて最小限に変化する曲線に対応するコイルの組み合わせ構造において、送信コイル及び受信コイルの開始角度と終了角度を選択して実施するステップ4と、を用いて設計する、ことを特徴とする全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記一次側共振補償モジュールは、一次側LCC無効電力補償ネットワークモジュールを含み、前記一次側LCC無効電力補償ネットワークモジュールは、送信コイル入力端に接続される送信端補償インダクタンス、送信コイルに直列に接続される送信コイル補償コンデンサ、送信コイルに並列に接続される補償コンデンサを含み、送信コイルは共振周波数に達するために、一次側共振補償モジュールは一般的に抵抗状態を示し、
前記二次側共振補償モジュールは、二次側LCC無効電力補償ネットワークモジュールを含み、前記二次側LCC無効電力補償ネットワークモジュールは、受信コイル出力端に接続される受信端補償インダクタンス、受信コイルに直列に接続される受信コイル補償コンデンサ、受信コイルに並列に接続される補償コンデンサを含み、受信コイルは共振周波数に達するために、二次側共振補償モジュールは一般的に抵抗状態を示す、ことを特徴とする請求項1に記載の全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置。
【請求項3】
前記フルブリッジ整流モジュールと前記フルブリッジインバータモジュールは、いずれもSTM32ワンチップマイクロコンピュータにより制御駆動され、前記一次側共振補償モジュールと前記二次側共振補償モジュールの動作周波数は、いずれも前記全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置の固有周波数であり、前記全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置のパラメータにより決定される、ことを特徴とする請求項1に記載の全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置。
【請求項4】
前記送信コイルと前記受信コイルの接続は電気的に絶縁された無線接続であり、電気エネルギーは共鳴磁場を介して送信コイルから受信コイルに伝送され、送信コイルと受信コイルは疎結合器を構成する、ことを特徴とする請求項1に記載の全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置。
【請求項5】
前記ステップ3において、前記受信コイルの開始角度と終了角度は、ボールヘッド装置の球面における受信コイルの巻き角度であり、前記送信コイルの開始角度と終了角度は、ボールシート装置内に巻き付けられる送信コイルの巻き角度である、ことを特徴とする請求項1に記載の全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置。
【請求項6】
ステップ3において、前記相互インダクタンスとオフセット角の比率曲線は、それぞれ受信コイルのラジアルオフセット角度が1°~45°である場合の相互インダクタンスと、ラジアル角度オフセットがない場合の相互インダクタンスとの比率により得られたものである、ことを特徴とする請求項1に記載の全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置。
【請求項7】
請求項1に記載の全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置に基づく電気エネルギー伝送方法であって、給電モジュールは、前記全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置に直流電流を供給し、前記直流電流はフルブリッジインバータモジュールを通じて交流電流に逆変換され、前記交流電流は一次側共振補償モジュールの入力として、前記一次側共振補償モジュールは、無効電力補償後、共振周波数の交流電流を出力し、送信コイルは前記一次側共振補償モジュールから出力された共振周波数の交流電流を受け取り、共鳴磁場を発生させ、更に受信コイルに交流電流を発生させ、受信コイルは交流電流を前記二次側共振補償モジュールに出力し、前記二次側共振補償モジュールは、無効電力補償後、共振周波数の交流電流を前記フルブリッジ整流モジュールに出力し、前記フルブリッジ整流モジュールは前記交流電流を直流電流に整流し、前記直流電流は、前記給電される必要がある外部機器に出力される、ことを特徴とする方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、無線電力伝送、或いは無線送電技術の分野に関し、特に全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、世界的な海洋資源の開発に伴い、例えば、海の自然環境に関する生態調査と維持、海洋資源の探査や検出など、水中での作業活動も多様化し始め、これにより、水中電気機械式機器の応用と開発の需要が高まっている。水中検出や作業プラットフォームのエネルギー伝送能力は、その連続航行時間、作業範囲及び機能の多様化を決定する鍵となり、水中電気機械式機器の航続能力も開発課題として挙げられ、如何にして安全で効率的な水中無線電力伝送を実現するのは、海洋分野におけるコア技術の一つとなる。様々な地形環境や作業要求を満たす必要がある海洋環境では、水中送電装置に対しては、複数の総合的かつ多様な要求と、より高い接続柔軟性の要求が増えている。そのため、このような送電装置は、水中捜索救助、海底探査、軍事偵察などの分野において幅広い利用可能性が期待されている。
【0003】
現在、係留式プラットフォーム、水中ブイ、ブイ、ケーブル式水中作業プラットフォームでは、ケーブル接続の電力伝送のために主に防水コネクタが使用され、電源に接続するために高精度な水中ウェットプラグインコネクタを使用する必要がある。また、水中無線電力伝送(UWPT)は新型の水中電力伝送方式となっている。従来の給電方式では実現できない技術的な利点を有し、AUV(水中自律型運航器)充電の安全性、信頼性、利便性と隠蔽性を効果的に向上させる。
【0004】
以上の2点を踏まえて、無線電力伝送機能装置を搭載した水中コネクタは実用的意義が大きい。現在、水中有線電力伝送に用いられるコネクタには、主に次の制限性がある。(1)従来の防水コネクタは、ケーブル接続による電力伝送を実現し、電源に接続するために高精度な水中ウェットプラグインコネクタを使用する必要があり、接続ケーブルの防水ソケットコネクタは極めて破損しやすく、コストが高くなる。(2)接続ケーブルの曲げ曲率が限られるため、ケーブル式水中作業プラットフォームの動作性能にも影響し、水中作業プラットフォームの接続自由度が限られる。(3)従来の結合器の形状は大きな面積を占め、水中プラットフォームでは、姿勢や方位角の変化が頻繁に発生し、防水コネクタは、その接続速度に影響を与える干渉を受けやすく、装置のラジアルオフセットに対する耐性が不十分である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の制限に従って、低コスト、ラジアルオフセット耐性、柔軟性と信頼性が高い無線電力伝送機能を備える新型水中接続装置の設計と適用が急務となっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、従来技術における問題を解決するために、全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置を提供し、
前記全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置に直流電流を供給する給電モジュールと、
給電モジュールにより提供される直流電流を受け取り、前記直流電流を高周波数の交流電流に逆変換して出力するフルブリッジインバータモジュールと、
前記フルブリッジインバータモジュールから出力された交流電流を受け取り、無効電力補償後、共振周波数の交流電流を出力する一次側共振補償モジュールと、
全周回転型ボールコネクタモジュールであって、ボールヘッド装置、ボールシート装置、受信コイルと送信コイルを含み、前記ボールヘッド装置はボールシート装置にマッチングすることで、ボールヘッド装置とボールシート装置の間の全方向回転を実現し、受信コイルはボールヘッド装置内に巻き付けられ、送信コイルはボールシート装置内に巻き付けられ、送信コイルは前記一次側共振補償モジュールから出力された共振周波数の交流電流を受け取り、共鳴磁場を発生させ、更に受信コイルに交流電流を発生させ、受信コイルは交流電流を出力し、前記一次側共振補償モジュールは、前記送信コイルの補償モジュールとされるものと、
前記受信コイルの補償モジュールとして、前記受信コイルから出力された交流電流を受け取り、無効電力補償後、共振周波数の交流電流を出力する二次側共振補償モジュールと、
二次側共振補償モジュールから送信された交流電流を受け取り、前記交流電流を直流電流に整流して出力するフルブリッジ整流モジュールと、を含む。
【0007】
更に、前記一次側共振補償モジュールは、一次側LCC無効電力補償ネットワークモジュールを含み、前記一次側LCC無効電力補償ネットワークモジュールは、送信コイル入力端に接続される送信端補償インダクタンス、送信コイルに直列に接続される送信コイル補償コンデンサ、送信コイルに並列に接続される補償コンデンサを含み、送信コイルは共振周波数に達するために、一次側共振補償モジュールは一般的に抵抗状態を示す。
【0008】
前記二次側共振補償モジュールは、二次側LCC無効電力補償ネットワークモジュールを含み、前記二次側LCC無効電力補償ネットワークモジュールは、受信コイル出力端に接続される受信端補償インダクタンス、受信コイルに直列に接続される受信コイル補償コンデンサ、受信コイルに並列に接続される補償コンデンサを含み、受信コイルは共振周波数に達するために、二次側共振補償モジュールは一般的に抵抗状態を示す。
【0009】
本発明は、更に、前記全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置に基づく電気エネルギー伝送方法に提供し、給電モジュールは、前記全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置に直流電流を供給し、前記直流電流はフルブリッジインバータモジュールを通じて交流電流に逆変換され、前記交流電流は一次側共振補償モジュールの入力として、前記一次側共振補償モジュールは、無効電力補償後、共振周波数の交流電流を出力し、送信コイルは前記一次側共振補償モジュールから出力された共振周波数の交流電流を受け取り、共鳴磁場を発生させ、更に受信コイルに交流電流を発生させ、受信コイルは交流電流を前記二次側共振補償モジュールに出力し、前記二次側共振補償モジュールは、無効電力補償後、共振周波数の交流電流を前記フルブリッジ整流モジュールに出力し、前記フルブリッジ整流モジュールは前記交流電流を直流電流に整流し、前記直流電流は,前記給電される必要がある外部機器に出力される。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、従来技術に比べて以下の有益な効果を有する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

浙江大学
可変粘性流れ抵抗構造
6か月前
浙江大学
水平軸方向角振動装置
9か月前
浙江大学
超狭線幅レーザ発生装置
6か月前
浙江大学
SNP分子で標識されたHu羊純血種の評価方法
2か月前
浙江大学
斜面土壌体浸透係数モニタリング方法とシステム
6日前
浙江大学
降雨型地滑りモニタリング・早期警報方法とシステム
3日前
浙江大学
超臨界ウェーハ洗浄/乾燥媒体回収方法及びシステム
1か月前
浙江大学
氷点下の温度に基づく多孔質炭素電極の凍結転写方法
1か月前
浙江大学
ベース歪み発生装置およびベース歪み感度計測システム
7か月前
浙江大学
地下水水位標高の測定方法、貯水量測定システム及び応用
2か月前
浙江大学
マルチインバータ駆動交流モータの給電における高調波の制御装置
2か月前
浙江大学濱江研究院
高強度のシルクフィブロインヒドロゲル人工腱/人工靭帯の製造方法
4か月前
浙江大学
個人化の下肢リハビリテーション歩行パターンの生成装置及び制御方法
9か月前
浙江大学
下肢リハビリテーション訓練用の外骨格の歩行パラメータの最適化方法
9か月前
浙江大学
複数の変数を同期的にモニタリングする地滑りモデル試験方法及び装置
6か月前
浙江大学
高鉄含有量の非晶質ナノ結晶軟磁性合金を調製するための過冷却凝固法
10か月前
浙江大学
4Dプリントに基づく迷路状インターロックスマート構造及びそのロック方法
6か月前
浙江大学
全周回転型非接触電力伝送コネクタ装置及びこれに基づく電気エネルギー伝送方法
25日前
杭州師範大学
水質を改善するための人文生態浄化システムおよび方法
2か月前
浙江大学
マルチノズルアレイによって勾配孔隙マクロポーラスゼラチンを3D印刷する装置及び方法
3か月前
浙江大学嘉興研究院
メタノール改質と高効率な膜分離との連結に基づくコンパクト型船舶用炭素回収のシステム、方法及び応用
6か月前
湖北万潤新能源科技股フン有限公司
ナトリウム電池用正極材料及びその製造方法
10か月前
ニデック株式会社
モータ
11日前
個人
発電装置
5日前
個人
電流制御形AC-DC電源
4日前
個人
ステッピングモータ実習装置
18日前
キヤノン株式会社
電源装置
1か月前
キヤノン株式会社
電源装置
5日前
株式会社竹中工務店
避雷設備
1か月前
サンデン株式会社
電力変換装置
12日前
サンデン株式会社
電力変換装置
12日前
カヤバ株式会社
モータ制御装置
今日
カヤバ株式会社
モータ制御装置
今日
トヨタ自動車株式会社
充電方法
25日前
トヨタ自動車株式会社
駆動装置
7日前
個人
回転力発生装置
3日前
続きを見る