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公開番号2025107630
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-22
出願番号2024000955
出願日2024-01-09
発明の名称軸封組品、及び蒸気タービン
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F01D 25/24 20060101AFI20250714BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】蒸気タービンにおける軸封組品の小型化を図る。
【解決手段】軸封組品は、ロータ軸中で、最終動翼列よりも軸線下流側で且つ軸受け装置よりも軸線上流側の部分に対向配置されているシールリングと、前記シールリングを支持するシール保持リングと、軸線を中心として筒状を成して軸線方向に延びて、前記軸線下流側の端が前記シール保持リングに接続されているベローズ装置と、前記ベローズ装置の前記軸線上流側の端と排気ケーシング又は内側ディフューザとを接続可能な外周側仕切り部材と、前記ロータ軸に取り付け可能なバランスウェイトを挿通可能なウェイト挿通管と、を有する。外周側仕切り部材は、円錐部を有する。前記ウェイト挿通管は、前記ウェイト挿通管の管中心軸線が前記円錐部の外周面における母線に沿うよう、前記円錐部に接続されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
軸線を中心として回転可能なロータ軸、及び前記軸線が延びる軸線方向に並んで前記ロータ軸に取り付けられている複数の動翼列と、を有するタービンロータと、
前記複数の動翼列の外周側を覆うタービンケーシングと、
前記複数の動翼列のうちで、前記軸線方向における軸線上流側と軸線下流側とのうちで、最も前記軸線下流側の動翼列である最終動翼列よりも前記軸線下流側に配置され、前記最終動翼列を通過した蒸気が通り、前記軸線下流側に向かうに連れて次第に前記軸線に対する径方向外側に広がるディフューザ空間を画定するディフューザと、
前記径方向外側に向かって開口する排気口を有し、前記ディフューザ空間を通過した蒸気を前記排気口に導くことができる排気空間を画定する排気ケーシングと、
前記タービンロータを回転可能に、前記ロータ軸中で、前記最終動翼列よりも前記軸線下流側の部分を支持する軸受け装置と、
を備え、
前記ディフューザは、
前記軸線に対する垂直な断面が環状を成し、前記軸線下流側に向うに連れて次第に前記径方向外側に向かって広がり、前記ディフューザ空間の前記径方向外側の縁を画定する外側ディフューザと、
前記軸線に対する垂直な断面が環状を成し、前記軸線下流側に向うに連れて次第に前記径方向外側に向かって広がり、前記ディフューザ空間の前記軸線に対する径方向内側の縁を画定する内側ディフューザと、
を有し、
前記軸受け装置は、前記ロータ軸の表面に対向配置される軸受けと、前記軸受けを支持すると共に、前記軸受けを覆う軸受け箱と、を有する、
蒸気タービンの軸封組品において、
前記軸線を中心として環状を成し、前記ロータ軸中で、前記最終動翼列よりも前記軸線下流側で且つ前記軸受け装置よりも前記軸線上流側の部分に対向配置され、自身の前記軸線上流側からの蒸気が自身の前記軸線下流側に流れるのを抑制可能なシールリングと、
前記軸線に垂直な断面が環状を成し、環状の前記シールリングの周りに配置されて、前記シールリングを支持するシール保持リングと、
前記軸線を中心として筒状を成して前記軸線方向に延びて、前記軸線方向に伸縮可能で、前記軸線下流側の端が前記シール保持リングに接続されているベローズ装置と、
前記ベローズ装置の前記軸線上流側の端と前記排気ケーシング又は前記内側ディフューザとを接続可能な外周側仕切り部材と、
前記ロータ軸に取り付け可能なバランスウェイトを挿通可能なウェイト挿通管と、
を有し、
前記外周側仕切り部材は、
前記軸線を中心として環状を成し、前記ベローズ装置の前記軸線上流側の端よりも前記軸線下流側であって前記ベローズ装置よりも前記径方向外側に位置して、前記排気ケーシング又は前記内側ディフューザと接続可能なケーシング側接続フランジと、
前記ケーシング側接続フランジと前記ベローズ装置の前記軸線上流側の端とを接続する円錐部と、
を有し、
前記円錐部は、外周面と内周面とを有し、前記外周面は、前記軸線下流側に向かうに連れて次第に外径が大きくなるよう、前記軸線を中心として円錐面状を成し、前記内周面は、前記軸線下流側に向かうに連れて次第に内径が大きくなるよう、前記軸線を中心として円錐面状を成し、
前記円錐部の前記軸線上流側の端が前記ベローズ装置の前記軸線上流側の端に接続され、前記円錐部の前記軸線下流側の端が前記ケーシング側接続フランジに接続され、
前記ウェイト挿通管は、前記ウェイト挿通管の管中心軸線が前記円錐部の前記外周面における母線に沿い、且つ前記管中心軸線に対する径方向における一方側の少なくとも一部が前記外周面から外周側に露出し、前記管中心軸線に対する前記径方向における他方側の少なくとも一部が前記内周面から内周側に露出するよう、前記円錐部に接続されている、
軸封組品。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の軸封組品において、
前記ベローズ装置は、
前記軸線を中心として筒状を成して前記軸線方向に延びて、前記軸線方向に伸縮可能なベローズと、
前記軸線を中心として環状を成し、前記ベローズの前記軸線上流側に端に設けられ、前記円錐部の前記軸線上流側の端が接続されている第一接続フランジと、
前記軸線を中心として環状を成し、前記ベローズの前記軸線下流側に端に設けられている第二接続フランジと、
前記第二接続フランジと前記シール保持リングとを接続するベローズ接続ボルトと、
を有し、
前記第一接続フランジは、前記円錐部の前記軸線上流側の端に接続され、
前記第二接続フランジは、前記第二接続フランジの前記軸線下流側の端面から前記軸線上流側に凹み、前記ベローズ接続ボルトが捩込可能なネジ穴を有し、
前記ネジ穴は、環状の前記第二接続フランジ中で、前記軸線に対する径方向における前記ベローズの最小内径の位置と前記ベローズの最大外径の位置との間に、形成されている、
軸封組品。
【請求項3】
請求項1に記載の軸封組品において、
前記シール保持リングは、
前記軸線を中心として環状を成し、環状の前記シールリングの周りに配置されて、前記シールリングを支持する保持リング本体と、
前記保持リング本体に接続されていると共に、前記軸受け箱に接続可能な軸受け側接続部材と、
を有し、
前記軸受け側接続部材は、
前記保持リング本体に接続され、前記保持リング本体から前記軸線下流側に延びる部分を有する脚と、
前記脚の前記軸線下流側に端に設けられ、前記軸線に対する周方向に延び、前記軸線方向に貫通しているボルト孔が形成され軸受け側接続フランジと、
前記軸受け側接続フランジの前記ボルト孔に挿通されて、前記軸受け箱に捩込可能な保持リング接続ボルトと、
を有し、
前記保持リング本体と、前記軸受け側接続部材の前記脚及び前記軸受け側接続フランジとは、互いに金属結合して、一体化している、
軸封組品。
【請求項4】
請求項3に記載の軸封組品において、
前記軸受け側接続部材は、前記軸受け側接続フランジと前記軸受け箱との間に配置可能なシムを有する、
軸封組品。
【請求項5】
請求項3に記載の軸封組品において、
前記軸受け側接続部材は、複数の前記脚を有し、
複数の前記脚は、前記保持リング本体に接続され、前記軸線に対する周方向に互いに間隔をあけて配置され、
前記軸受け側接続フランジは、複数の前記脚の前記軸線下流側の端に設けられている、
軸封組品。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の軸封組品と、
前記タービンロータと、
前記タービンケーシングと、
前記ディフューザと、
前記排気ケーシングと、
前記軸受け装置と、
を備える蒸気タービン。
【請求項7】
請求項6に記載の蒸気タービンにおいて、
前記排気ケーシングは、前記ディフューザよりも前記径方向内側で且つ前記軸線下流側の一部の領域を含み、前記軸線を中心として環状を成す排気補助空間を画定する補助排気枠を有し、
前記排気補助空間は、前記排気空間と連通している、
蒸気タービン。
【請求項8】
請求項7に記載の蒸気タービンにおいて、
前記外周側仕切り部材の前記ケーシング側接続フランジは、前記排気ケーシングの前記補助排気枠に接続されている、
蒸気タービン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、軸封組品、及びこの軸封組品を備える蒸気タービンに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
蒸気タービンの多くは、ロータと、タービンケーシングと、ディフューザと、排気ケーシングと、軸受け装置と、軸封組品と、を備える。
【0003】
ロータは、軸線を中心として回転可能なロータ軸と、軸線が延びる軸線方向に並んでロータ軸に取り付けられている複数の動翼列と、を有する。タービンケーシングは、複数の動翼列の外周側を覆う。ディフューザは、複数の動翼列のうちで、軸線方向における軸線上流側と軸線下流側とのうちで、最も軸線下流側の動翼列である最終動翼列よりも軸線下流側に配置されている。このディフューザは、最終動翼列を通過した蒸気が通り、軸線下流側に向かうに連れて次第に軸線に対する径方向外側に広がるディフューザ空間を画定する。ディフューザは、ディフューザ空間の径方向外側の縁を画定する外側ディフューザと、ディフューザ空間の軸線に対する径方向内側の縁を画定する内側ディフューザと、を有する。排気ケーシングは、径方向外側に向かって開口する排気口31を有し、ディフューザ空間を通過した蒸気を排気口31に導くことができる排気空間を画定する。軸受け装置は、ロータを回転可能に、ロータ軸中で、最終動翼列よりも軸線下流側の部分を支持する。この軸受け装置は、ロータ軸の表面に対向配置される軸受と、軸受けを支持すると共に、軸受けを覆う軸受け箱と、を有する。軸封組品は、ロータ軸中で、最終動翼列よりも軸線下流側で且つ軸受け装置よりも軸線上流側の部分に対向配置されて、自身の軸線上流側からの蒸気が自身の軸線下流側に流れるのを抑制する。
【0004】
以下の特許文献1には、以上で説明した蒸気タービンの軸封組品が開示されている。この軸封組品は、複数のシールリングと、シール保持リングと、ベローズ装置と、外周側仕切り部材と、ウェイト挿通管と、軸受け側接続部材と、を有する。
【0005】
複数のシールリングは、いずれも、軸線を中心として環状を成し、ロータ軸の外周面に対向配置されている。シール保持リングは、複数のシールリングの周りに配置され、複数のシールリングを支持する。ベローズ装置は、軸線を中心として筒状を成して軸線方向に延びて、軸線方向に伸縮可能である。このベローズ装置の軸線下流側の端は、シール保持リングに接続されている。
【0006】
外周側仕切り部材は、ベローズ装置と内側ディフューザとを接続する。この外周側仕切り部材は、ベローズ装置の外周側と内側ディフューザの内周側との間の空間を軸線上流側の空間と軸線下流側の空間とに仕切る。この外周側仕切り部材は、ベローズ側接続部と、円板部と、円錐部と、ケーシング側接続フランジと、を有する。ベローズ側接続部は、軸線を中心として環状を成し、ベローズ装置の軸線下流側の端と接続されている。円板部は、軸線を中心として環状を成して軸線に対して垂直な平板である。この円板部は、ベローズ側接続部の径方向外側の端に接続されている。円錐部は、外周面と内周面とを有する。外周面は、軸線下流側に向かうに連れて次第に外径が大きくなるよう、軸線を中心として円錐面状を成す。内周面は、軸線下流側に向かうに連れて次第に内径が大きくなるよう、軸線を中心として円錐面状を成す。この円錐部の軸線上流側の端は、円板部の径方向外側の縁に接続されている。ケーシング側接続フランジは、軸線を中心として環状を成し、円錐部の軸線下流側に端に接続されていると共に、内側ディフューザに接続されている。
【0007】
ウェイト挿通管は、ロータ軸に取り付け可能なバランスウェイトを挿通可能である。ウェイト挿通管は、このウェイト挿通管の管中心軸線が軸線に対して傾き且つ円板部が広がる方向に対して交差するよう、この円板部に設けられている。
【0008】
軸受け側接続部材は、シール保持リングと軸受け装置とを接続する。この軸受け側接続部材は、保持リング側接続フランジと、軸線方向に延びる胴と、軸受け側接続フランジと、を有する。保持リング側接続フランジは、胴の軸線上流側の端に設けられている。軸受け側接続フランジは、胴の軸線下流側の端に設けられている。軸受け側接続部材は、この軸受け側接続部材の保持リング側フランジに挿通された接続ボルトによりシール保持リングに接続されていると考えられる。また、軸受け側接続部材は、この軸受け側接続部材の軸受け側接続フランジに挿通された接続ボルトにより軸受け装置に接続されていると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2011-202570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
蒸気タービンでは、蒸気の排気効率を高めることが蒸気タービンの性能向上につながる。このため、最終動翼列を通過した蒸気が流れるディフューザ及び排気ケーシングの設計自由度を高めることが求められている。ディフューザ及び排気ケーシングの設計自由度を高める方法の一つとして、軸封組品の小型化がある。
(【0011】以降は省略されています)

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