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公開番号2025108367
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-23
出願番号2024215232
出願日2024-12-10
発明の名称タービンエンジンの回転失速を緩和するための流体噴射システム及び流体噴射方法
出願人ジーイー・ベルノバ・テクノロジー・ゲーエムベーハー,GE Vernova Technology GmbH
代理人個人,弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
主分類F02C 9/00 20060101AFI20250715BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】ガスタービンエンジンにおける回転失速状態を少なくとも緩和する又は防止する。
【解決手段】タービン排気部24は、排気流路を含む。タービン排気部24は、排気流路に沿って半径方向に配置された内壁86も含んでいる。タービン排気部24は、排気流路24に沿って内壁86の半径方向外側に配置された外壁88も含んでいる。システムは、内壁86に配置された複数の内側ポート54、134及び/又は内壁86から外壁88に延在するストラット92の前端部分176に配置された複数のポート146を通じて、内壁86と外壁88との間に半径方向に配置されたチャンバ89に流体73を噴射するように構成された流体噴射システムを含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
ガスタービンエンジン(12)用の失速緩和システム(11)であって、前記システム(11)は、
膨張タービン(22)の下流側に位置するタービン排気部(24)であって、前記タービン排気部(24)は、
排気流路(84)、
前記排気流路(84)に沿って半径方向に配置された内壁(86)であって、複数の内側ポート(54、134)を画定する内壁(86)、及び
前記排気流路(84)に沿って、前記内壁(86)の半径方向外側に配置された外壁(88)、
を含む、タービン排気部(24)、並びに、
複数の内側ポート(54、134)を通じて、前記内壁(86)と前記外壁(88)との間において半径方向に配置されたチャンバ(89)に、流体(73)を噴射するように構成された流体噴射システム(38)
を含み、
前記複数の内側ポート(54、134)は、前記膨張タービン(22)の最終段ブレード(91)の下流エッジ(156)の下流側に配置されている、市システム(11)。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記複数の内側ポート(54、134)は、前記膨張タービン(22)の最終段ブレード(91)の下流エッジ(156)から下流側に或る距離を置いて配置されており、前記距離は、前記最終段ブレード(91)の下流エッジ(156)から前記タービン排気部(24)のストラット(90)の上流エッジ(164)までの幅の25パーセントから50パーセントの間の値である、請求項1に記載のシステム(11)。
【請求項3】
前記流体噴射システム(38)は、前記外壁(88)に配置された複数の第1の外側ポート(136)を通じて、流体(73)をチャンバ(89)に噴射するように構成されている、請求項1に記載のシステム(11)。
【請求項4】
前記流体噴射システム(38)は、前記外壁(88)に一体的に配置された複数の第2の外側ポート(140、142、144)を通じて、前記内壁(86)と前記外壁(88)との間において半径方向に配置され、前記膨張タービン(22)のベーン(46)とブレード(45)との間において軸方向に配置されたタービンチャンバ(174)に流体(73)を噴射するように構成されている、請求項3に記載のシステム(11)。
【請求項5】
プロセッサ(58)と、メモリ(60)と、前記メモリ(60)に記憶され、前記プロセッサ(58)によって実行可能な命令(62)とを有するコントローラ(56)を含み、
前記命令は、前記複数の内側ポート(134)、前記第1の複数の外側ポート(136)、及び前記第2の複数の外側ポート(140、142、144)を通じて、前記内壁(86)と前記外壁(88)との間において半径方向に配置されたチャンバ(89)に前記流体(73)を噴射することを独立して制御するための命令である、請求項4に記載のシステム(11)。

【請求項6】
前記複数の内側ポート(134)、前記複数の第1の外側ポート(136)、前記複数の第2の外側ポート(140、142、144)、又はそれらの組合せは、異なる軸方向位置において円周方向に配置されたポートの複数の列(332)を含み、
前記コントローラ(56)は、
前記複数の列(332)の各列(340、342、344)を通じて前記流体(73)を噴射することを独立に制御する、
前記流体(73)の噴射とは独立に前記チャンバ(89)からの排気ガスの吸引を制御する、又は
その両方の制御を実行する
ように構成される、請求項5に記載のシステム(11)。
【請求項7】
複数の内側ポート(134)のうちの1つの内側ポート(134)の中心軸(370)は、前記タービン排気部(24)の長手方向中心軸から前記内側ポート(134)の前記中心軸(370)まで延在する半径方向軸(386)に対して円周方向に角度が付けられている、請求項1に記載のシステム(11)。
【請求項8】
前記流体噴射システム(38)は、前記外壁(88)の1つ又は複数の流体ポート(136)に流体結合されたエゼクタ(68)を含み、前記エゼクタ(68)は、前記チャンバ(89)から排気ガスを吸引するように構成されている、請求項1に記載のシステム(11)。
【請求項9】
前記流体(73)は、前記ガスタービンエンジン(12)の圧縮機(18)からの抽気ガス(82)、外部ガス(132)、不活性ガス(78)、又はそれらの組合せを含む、請求項1に記載のシステム(11)。
【請求項10】
ガスタービンエンジン(12)用の失速緩和システム(11)であって、前記システム(11)は、
タービン排気部(24)であって、
排気流路(84)、
前記排気流路(84)に沿って半径方向に配置された内壁(86)、
前記排気流路(84)に沿って、前記内壁(86)の半径方向外側に配置された外壁(88)、及び
前記内壁(86)から前記外壁(88)まで半径方向に延在するストラット(90、92)
を含むタービン排気部(24)、並びに
前記ストラット(90、92)の前端部分(176)に配置された複数のポート(146)を通じて、前記内壁(86)と前記外壁(88)との間において半径方向に配置されたチャンバ(89)に流体(73)を噴射するように構成された流体噴射システム(38)であって、前記複数のポート(146)は、膨張タービン(22)の最後のタービンブレード(91、472)の下流エッジ(470)の下流側に配置されている、流体噴射システム(38)
を含む、システム(11)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される主題は、タービンエンジンの低圧タービンセクションにおける回転失速の形成の緩和に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
ガスタービンエンジンは、様々な条件(定常条件、過渡条件(例えば、始動又はシャットダウン)、全負荷条件、又は部分負荷条件など)で動作する。残念ながら、低流量運転条件(例えば、過渡条件又は部分負荷条件)で運転する場合、ガスタービンエンジンは回転失速状態に陥りやすい。回転失速状態は、ガスタービンエンジンの低圧タービンセクションで回転失速セルが形成され、逆流が生じる。回転失速セルは、ガスタービンエンジンの回転速度の何分の一の速度で(例えば、低周波数で)回転し、それにより、低圧タービンセクションのタービンブレードに非同期高サイクル疲労が生じる。したがって、ガスタービンエンジンにおける回転失速状態を少なくとも緩和する又は防止する必要がある。
【発明の概要】
【0003】
当初請求された本発明の範囲に相応する特定の実施形態を以下に要約する。これらの実施形態は、特許請求される本発明の範囲を限定することを意図したものではなく、これらの実施形態は、本発明の可能な形態の簡単な概要を提供することのみを意図したものである。実際、本発明は、以下に示す実施形態に類似する又は異なる様々な形態を包含することができる。
【0004】
一実施形態では、システムは、タービンの下流側に位置するタービン排気部を含む。前記タービン排気部は、排気流路を含む。タービン排気部は、前記排気流路に沿って半径方向に配置された内壁も含んでいる。タービン排気部は、前記排気流路に沿って、前記内壁の半径方向外側に配置された外壁も含んでいる。前記システムは、前記内壁に配置された複数の内側ポートを通じて、前記内壁と前記外壁との間において半径方向に配置されたチャンバに、流体を噴射するように構成された流体噴射システムを含む。前記複数の内側ポートは、前記タービンの最終段ブレードの下流エッジの下流側に配置されている。
【0005】
別の実施形態では、システムはタービン排気部を含む。前記タービン排気部は、排気流路、前記排気流路に沿って半径方向に配置された内壁、前記排気流路に沿って、前記内壁の半径方向外側に配置された外壁、及び前記内壁から前記外壁まで半径方向に延在するストラットを含んでいる。前記システムは、前記ストラットの前端部分に配置された複数のポートを通じて、前記内壁と前記外壁との間において半径方向に配置されたチャンバに、流体を噴射するように構成された流体噴射システムも含む。前記複数のポートは、タービンの最終タービンブレードの下流エッジの下流側に配置されている。
【0006】
別の実施形態では、システムは、タービンの下流側に位置するタービン排気部を含む。前記タービン排気部は、排気流路、前記排気流路に沿って半径方向に配置された内壁、前記排気流路に沿って、前記内壁の半径方向外側に配置された外壁を含んでいる。前記システムは流体噴射システムも含んでいる。流体噴射システムは、タービン排気部に1つ又は複数の流体を供給するように構成された流体供給部を含む。流体噴射システムは、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサによって実行可能な命令とを有するコントローラを含み、前記命令は、前記内壁に一体的に形成された複数の内側ポートを通じて、前記内壁と前記外壁との間において半径方向に配置されたチャンバに1つ又は複数の流体を噴射することを制御するための命令である。複数の内側ポートは、タービンの最終段ブレードの下流エッジの下流側に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明のシステム及び方法のこれらの特徴、態様、及び利点及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の発明を実施するための形態を図面を参照しながら読むと、更によく理解することができる。図面において、同種の文字は図面全体にわたって同種の部品を表す。
流体噴射システムを有する失速緩和システムを備えたガスタービンエンジンを有するタービンシステムの一実施形態の概略フロー図である。
図1のガスタービンエンジンの一実施形態の長手方向軸の側面断面図であり、失速緩和システムの流体噴射システムの一実施形態を示す。
図2のガスタービンエンジンの一実施形態の線3-3における側面断面図であり、図2の流体噴射システムによりガスタービンエンジン内に流体が放出される様子を示す。
図3のガスタービンエンジンの一実施形態の線4-4における断面図であり、流体噴射ポートがガスタービンエンジンの複数のストラットの上流部分に配置されており、ガスタービンエンジンの内壁及び外壁にも配置されている様子を示す。
図4の線5-5における図3のストラット及び補助ストラットの一実施形態の断面図であり、流体噴射ポートがストラットの前端部分及び補助ストラットの前端部分に配置された様子を示す。
図4のストラットの一実施形態の図4の線6-6における断面図であり、各流体噴射ポートを通じて流体の導入を独立して制御することを示している。
図4の流体噴射ポートの一実施形態の図4の線7-7における断面図であり、流体噴射ポートの各列に流体結合された流体マニホルドを示している。
図7の流体噴射ポートの列の一実施形態の図7の線8-8における断面図であり、各流体噴射ポートの円周方向の角度を示す。
長手方向軸に沿って切断された蒸気タービンエンジンの一実施形態の側面断面図であり、流体噴射システムの一実施形態によって生成される例示的な流体の流れを示す。
図2の失速緩和システムの一実施形態の図3の線10-10に沿う断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本システム及び本方法の1つ以上の具体的な実施形態が説明される。これらの実施形態を簡潔に説明するために、実際の実装の全ての特徴が本明細書に記載されているとは限らない。どのような実際の実装の開発でも、様々なエンジニアリングプロジェクト又はデザインプロジェクトのように、実装に固有の多数の決定を実行して、実装によって異なると考えられるシステム関連の制約及びビジネス関連の制約の順守などの、開発業者の特定の目標を達成しなければならないことを理解されたい。さらに、このような開発努力は複雑で時間がかかるかもしれないが、当業者が本開示の利益を得るためには、日常的な、設計、製作、及び製造の業務であることを理解されたい。
【0009】
本発明の様々な実施形態の要素を導入する場合、冠詞「1つ(a)」、「1つ(an)」、「この(the)」、及び「前記(said)」は、その要素が1つ以上存在することが意図されている。「含む、備える、有する(comprising、including、having)」は包括的であり、列挙された要素以外の追加の要素が存在してもよいことを意味することが意図されている。
【0010】
本明細書及び特許請求の範囲を通じて使用される近似を表す文言は、関連する基本的機能に変化をもたらすことなく、差し支えない程度に変動し得る任意の量的表現を修飾するために適用することができる。したがって、1つの又は複数の用語(「およそ」、「約」、及び「実質的に」など)によって修飾された値は、明記された厳密な値に限定されるものではない。少なくとも一部の例では、近似を表す文言は、値を測定するための機器の精度に対応している可能性がある。ここに記載されたこと並びに本明細書及び特許請求の範囲を通して、範囲の限定が組み合わされること及び/又は相互に交換可能である場合、そのような範囲は特定され、文脈又は文言が別途示す場合を除き、それに包含される全ての部分範囲を含むものとする。特定の値に適用される「実質的に」は、言及された値の+/-10%を示すことができ、角度の文脈で使用される場合は、記載された角度又は方向よりも±10度大きい又は小さい値を示すことができる。例えば、「概ね垂直」は、垂直から任意の方向(例えば、時計回り又は反時計回り)に10度以内の方向を含む。例えば、「実質的に垂直な」軸又は特徴は、80度から100度の間の角度で交差する軸又は要素を含み、したがって、軸と軸又は要素と要素が90度で交差するものとして定義される修飾されていない「垂直」という用語よりも広く解釈されるべきである。
(【0011】以降は省略されています)

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