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公開番号2025110196
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-28
出願番号2024003996
出願日2024-01-15
発明の名称生分解評価ケース、及び生分解評価ケースを用いた生分解性樹脂成形物の生分解評価方法
出願人大成建設株式会社
代理人園田・小林弁理士法人
主分類C08J 11/10 20060101AFI20250718BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】生分解性樹脂を含んで形成された生分解性樹脂成形物の生分解のフィールドテストに適用可能で、生分解の状況を、簡便かつ高い精度で評価する。
【解決手段】生分解評価ケース1は、生分解性樹脂を含んで形成された生分解性樹脂成形物RTを基にした評価体Tが収容された状態で、微生物が生息する土壌Gに埋設して、評価体Tを生分解し、生分解の状態を評価するものであり、上面3、底面5、及び側面4を備え、上面3、底面5、及び側面4によって内部空間Sが形成されるように、箱状を成しており、評価体Tは、土壌Gと共に、内部空間Sに収容され、上面3と底面5には、それぞれ複数の開口3h、5hが形成され、底面5の開口5hの大きさは、上面3の開口3hの大きさ以上である。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
生分解性樹脂を含んで形成された生分解性樹脂成形物を基にした評価体が収容された状態で、微生物が生息する土壌に埋設して、前記評価体を生分解し、生分解の状態を評価する、生分解評価ケースであって、
上面、底面、及び側面を備え、前記上面、前記底面、及び前記側面によって内部空間が形成されるように、箱状を成しており、
前記評価体は、前記土壌と共に、前記内部空間に収容され、
前記上面と前記底面には、それぞれ複数の開口が形成され、前記底面の前記開口の大きさは、前記上面の前記開口の大きさ以上であることを特徴とする、生分解評価ケース。
続きを表示(約 2,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の生分解評価ケースを用いて、前記生分解性樹脂成形物の生分解の状態を評価する、生分解性樹脂成形物の生分解評価方法であって、
実際に処理対象となる前記生分解性樹脂成形物を基にした前記評価体と、実際に当該生分解性樹脂成形物を埋設して生分解する前記土壌とを、前記内部空間に収容した状態で、前記土壌に、前記生分解評価ケースを埋設し、
生分解が進行した後に、前記生分解評価ケースを掘り出して回収し、
前記生分解評価ケースを揺すり、洗浄して、前記底面の前記開口を介して、前記内部空間内の前記土壌を除去し、
前記内部空間内に残存する前記評価体の重量を計測する
ことを含み、
前記土壌は、前記上面の前記開口を介して前記土壌を篩いつつ、前記内部空間に収容されることを特徴とする、生分解性樹脂成形物の生分解評価方法。
【請求項3】
前記内部空間内の前記土壌を除去した後に、
前記上面の内側を覆うように、前記底面の前記開口の大きさよりも小さい複数の開口が形成された分離シートを設け、
前記生分解評価ケースを上下反転させた状態で前記底面から散水して、前記内部空間内に残存する前記評価体を前記分離シート上に落下させて捕集し、
前記分離シートを、捕集した前記評価体ごと撤去し、
残存する前記評価体の重量を計測する際には、前記分離シートごと捕集した前記評価体の重量を計測し、前記分離シートの重量を減算することで、残存する前記評価体の重量を計測することを特徴とする、請求項2に記載の生分解性樹脂成形物の生分解評価方法。
【請求項4】
生分解性樹脂を含んで形成された生分解性樹脂成形物を基にした評価体が収容された状態で、微生物が生息する土壌に埋設して、前記評価体を生分解し、生分解の状態を評価する、生分解評価ケースであって、
第1ケースと第2ケースを備え、前記第1ケースと前記第2ケースの各々は、上面、底面、及び側面を備え、前記上面、前記底面、及び前記側面によって内部空間が形成されるように、箱状を成しており、
前記第2ケースは、前記第1ケースよりも大きく形成され、前記評価体は、前記土壌と共に、前記第1ケースの前記内部空間に収容され、前記第1ケースは、前記土壌と共に、前記第2ケースに収容され、
前記第1ケースと前記第2ケースの各々の、前記上面と前記底面には、それぞれ複数の開口が形成され、
前記第1ケースの前記底面の前記開口の大きさは、前記第2ケースの前記底面の前記開口の大きさよりも大きく、
前記第1ケースと前記第2ケースの各々において、前記底面の前記開口の大きさは、前記上面の前記開口の大きさ以上であり、
前記第1ケースの前記上面の前記開口の大きさは、前記第2ケースの前記上面の前記開口の大きさよりも大きいことを特徴とする、生分解評価ケース。
【請求項5】
請求項4に記載の生分解評価ケースを用いて、前記生分解性樹脂成形物の生分解の状態を評価する、生分解性樹脂成形物の生分解評価方法であって、
実際に処理対象となる前記生分解性樹脂成形物を基にした前記評価体と、実際に当該生分解性樹脂成形物を埋設して生分解する前記土壌とを、前記第1ケースの前記内部空間に収容して、前記第1ケースを前記土壌と共に前記第2ケースの前記内部空間に収容した状態で、前記土壌に、前記生分解評価ケースを埋設し、
生分解が進行した後に、前記生分解評価ケースを掘り出して回収し、
前記生分解評価ケースを揺すり、洗浄して、前記第1ケース及び前記第2ケースの各々の前記底面の前記開口を介して、前記第1ケース及び前記第2ケースの各々の前記内部空間内の前記土壌を除去し、
前記第1ケース及び前記第2ケースの各々の前記内部空間内に残存する前記評価体の重量を計測する
ことを含み、
前記土壌は、前記第1ケースを前記第2ケースの前記内部空間に収容した状態で、前記第2ケースの前記上面の前記開口を介して前記土壌を篩うことで、前記第1ケース及び前記第2ケースの各々の前記内部空間に収容されることを特徴とする、生分解性樹脂成形物の生分解評価方法。
【請求項6】
前記第1ケース及び前記第2ケースの各々の前記内部空間内の前記土壌を除去した後に、
前記第1ケースを前記第2ケースの前記内部空間から取り出して、前記第1ケース及び前記第2ケースの各々において、前記上面の内側を覆うように、前記底面の前記開口の大きさよりも小さい複数の開口が形成された分離シートを設け、
前記第1ケース及び前記第2ケースの各々を上下反転させた状態で前記底面から散水して、前記内部空間内に残存する前記評価体を前記分離シート上に落下させて捕集し、
前記第1ケース及び前記第2ケースの各々から、前記分離シートを、捕集した前記評価体ごと撤去し、
残存する前記評価体の重量を計測する際には、前記第1ケース及び前記第2ケースから撤去した前記分離シートの各々に対し、前記分離シートごと捕集した前記評価体の重量を計測し、前記分離シートの重量を減算することで、残存する前記評価体の重量を計測することを特徴とする、請求項5に記載の生分解性樹脂成形物の生分解評価方法。
【請求項7】
前記生分解評価ケースを埋設する際には、実際に処理対象となる前記生分解性樹脂成形物を、生分解するために前記土壌に埋設するのと同時に、前記評価体と前記土壌を前記第1ケースの前記内部空間に収容し、前記第1ケースを前記土壌と共に前記第2ケースの前記内部空間に収容した状態で、複数の前記生分解評価ケースの各々を、当該土壌に埋設し、
前記生分解評価ケースを掘り出して回収する際には、複数の前記生分解評価ケースの各々を、互いに異なる埋設時間が経過した時点で回収し、
残存する前記評価体の重量を計測する際には、複数の前記生分解評価ケースの各々に対して、残存する前記評価体の重量を計測し、その後、複数の前記生分解評価ケースの各々の、前記埋設時間と、残存する前記評価体の重量の関係から、生分解の進行の態様を推定することを特徴とする、請求項5に記載の生分解性樹脂成形物の生分解評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生分解評価ケース、及び生分解評価ケースを用いた生分解性樹脂成形物の生分解評価方法に関する。
続きを表示(約 5,400 文字)【背景技術】
【0002】
微生物により生分解可能な生分解性樹脂を含んで形成された生分解性樹脂成形物は、非生分解性樹脂と同様に、焼却処理または最終処分場で埋立処理されているが、プラスチック資源循環法の施行によって焼却処理が限定的となったため、今後は条件付きでの土壌埋設による生分解処理が進むものと考えられる。生分解処理が行われる施設等においては、生分解性樹脂成形物の土壌への埋設と、生分解とが、繰り返される。すなわち、生分解性樹脂成形物が土壌に埋設されて、生分解が終了すると、次に生分解処理の対象となる生分解性樹脂成形物が、生分解が終了した土壌に埋設されて、生分解に処される。
【0003】
効率的に生分解性樹脂成形物を生分解するためには、次に生分解処理の対象となる生分解性樹脂成形物を適切なタイミングで埋設することで、土壌中に埋設されている生分解性樹脂成形物が適切な量となるようにすることが重要である。埋設されている生分解性樹脂成形物の状況は目視できないため、生分解性樹脂成形物をいったん埋設して生分解処理を始めた後に、次に生分解性樹脂成形物を埋設する時期を、作業員の感覚で、例えば1年後にする等と、決められることがある。しかし、決定された時期が短すぎて、既に埋設した生分解性樹脂成形物の生分解が終了する前に、次に生分解処理の対象となる生分解性樹脂成形物を埋設すると、土壌中に多くの生分解性樹脂成形物を埋設しすぎて飽和した状態となり、生分解性樹脂成形物が生分解される速度が低減することがある。一方、決定された時期が長すぎると、既に埋設した生分解性樹脂成形物の生分解が終了してから、次に生分解処理の対象となる生分解性樹脂成形物を埋設するまでの間に、生分解性樹脂成形物の生分解処理が行われない、無駄な期間が生じてしまう。したがって、作業員の感覚によって生分解性樹脂成形物を埋設する時期を決定する場合には、生分解性樹脂成形物の生分解を、効率的に行えないことがある。
【0004】
このように、次に生分解処理の対象となる生分解性樹脂成形物を適切なタイミングで埋設するためには、既に埋設した生分解性樹脂成形物の生分解の状況を評価して、生分解が、終了したか否か、終了していない場合にはいつ終了しそうであるかを、判断することが重要である。しかし、生分解の状況を評価することは容易ではない。生分解に関する規格試験として、例えばJIS K 6955等があるが、これは一定の土壌条件で生分解性樹脂の生分解性を評価するためのものであり、実際に生分解が行われる土壌環境における生分解の状況の評価には適用することができない。また、上記のような規格試験においては、生分解の結果として生成されるガスの量の測定等のために、専用の容器内で試験を行い、専用の測定機器を用いる必要がある。したがって、上記のような規格試験に、仮に、実際に生分解が行われる土壌を用いたとしても、生分解環境が異なり、評価も簡便に行うことは難しい。
【0005】
実際に生分解が行われる土壌における生分解の状況を評価するために、フィールドテストを行うことがある。フィールドテストは、一般には、実際に生分解処理の対象となる生分解性樹脂成形物を樹脂製の網に収容して、実際に生分解処理が行われる土壌に埋設し、一定の期間が経過して生分解が進行した後に掘り出して、洗浄して土壌を洗い流した後に乾燥させ、残存した生分解性樹脂成形物を目視で観察し、重量を測定すること等により、行われる。ここで使用される樹脂製の網は、柔軟性を有し、全体の形状が容易に変化し得るため、上記のような作業の間に網の目開きが大きくなり、生分解により細かい形状となった生分解性樹脂成形物が脱落することがある。この場合には、残存した生分解性樹脂成形物の正確な重量を、測定することができない。したがって、生分解の状況を、高い精度で評価することが難しい。
【0006】
また、特許文献1には、活性を評価する微生物群の繁殖する場所に生分解性機能を有する高分子材料の薄膜を定置し、この薄膜の微生物分解による変化によって微生物群の活性を評価する方法が開示されている。高分子材料の薄膜には、着色剤が含有されており、微生物による分解に伴なう膜厚の減少の際の着色剤の脱落による色彩の変化に基いて、微生物群の活性状態が評価される。
特許文献1においては、高分子材料の種類や形状が限定されるため、実際に生分解処理の対象となる生分解性樹脂成形物が、特許文献1に記載された評価方法の対象となる種類や形状とは異なる場合には、適用することが難しい。また、評価は色彩の変化を測定することによって行われるため、測定結果に誤差が生じる可能性がある。したがって、生分解の状況を、高い精度で評価することが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2004-344056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、生分解性樹脂を含んで形成された生分解性樹脂成形物の生分解のフィールドテストに適用可能で、生分解の状況を、簡便かつ高い精度で評価することができる、生分解評価ケース、及び生分解評価ケースを用いた生分解性樹脂成形物の生分解評価方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。すなわち、本発明は、生分解性樹脂を含んで形成された生分解性樹脂成形物を基にした評価体が収容された状態で、微生物が生息する土壌に埋設して、前記評価体を生分解し、生分解の状態を評価する、生分解評価ケースであって、上面、底面、及び側面を備え、前記上面、前記底面、及び前記側面によって内部空間が形成されるように、箱状を成しており、前記評価体は、前記土壌と共に、前記内部空間に収容され、前記上面と前記底面には、それぞれ複数の開口が形成され、前記底面の前記開口の大きさは、前記上面の前記開口の大きさ以上である、生分解評価ケースを提供する。
上記のような構成によれば、生分解評価ケースは、上面、底面、及び側面を備え、上面、底面、及び側面によって内部空間が形成されるように、箱状を成しており、上面と底面には、それぞれ複数の開口(上面と底面が網の場合には網の目)が形成されている。このような生分解評価ケースにおいては、生分解性樹脂成形物を基にした評価体を、土壌と共に、内部空間に収容した状態で、土壌に生分解評価ケースを埋設すると、上面と底面に形成された開口を介して水分等の成分が流通することで、内部空間の環境を、埋設した周囲の土壌と同じ環境とすることができる。また、生分解評価ケースは、一定の体積を有するように箱状として形成されているため、実際に処理対象となる生分解性樹脂成形物がどのような形状であったとしても、当該生分解性樹脂成形物そのもの、あるいは例えば切削したその一部等を、評価体として、収容することができる。したがって、例えば、評価体と共に、実際に評価体の基となる生分解性樹脂成形物を埋設して生分解する土壌を、内部空間に収容した状態で、当該土壌に埋設することで、実際に生分解処理の対象となる生分解性樹脂成形物と土壌を対象とした、生分解のフィールドテストを実施することができる。
また、生分解評価ケースは、箱状を成すことで、一定の剛性を有しており、全体の形状が変化しにくく、上面や底面の開口の形状も容易には変化しにくい。このため、生分解評価ケースを対象とした操作の間における、評価体の脱落が抑制される。これにより、残存した評価体の重量を正確に計測することができるため、生分解の状況を、正確に評価することができる。更に、例えば生分解評価ケースを土壌に埋設する前に、上面に形成された開口を介して土壌を篩うようにして、内部空間に土壌を収容することも可能である。底面の開口の大きさ(底面が網の場合には網の目開き)は、上面の開口の大きさ(上面が網の場合には網の目開き)以上であることにより、土壌中に混入する小石等の固形物で、上面の開口を通過できるものは底面の開口から排出できるため、生分解評価ケースを掘り出して回収した後に、底面の開口を介して内部空間内の土壌を除去するに際し、上記のような固形物が、残存した評価体とともに、内部空間に残ってしまうことが抑制される。この状態で、内部空間の中のものを全て取り出して重量を計測することで、残存した評価体の、土壌の重量の影響が低減した、より正確な重量を計測することができる。したがって、生分解の状況の評価の精度がより向上する。
上記のような生分解の状況の評価においては、特別な機材や設備を、基本的には必要とせず、また複雑で専門的な操作も不要である。したがって、評価を簡便に行うことができる。
このようにして、生分解性樹脂を含んで形成された生分解性樹脂成形物の生分解のフィールドテストに適用可能で、生分解の状況を、簡便かつ高い精度で評価することができる、生分解評価ケースを提供することができる。
【0010】
また、本発明は、上記のような生分解評価ケースを用いて、前記生分解性樹脂成形物の生分解の状態を評価する、生分解性樹脂成形物の生分解評価方法であって、実際に処理対象となる前記生分解性樹脂成形物を基にした前記評価体と、実際に当該生分解性樹脂成形物を埋設して生分解する前記土壌とを、前記内部空間に収容した状態で、前記土壌に、前記生分解評価ケースを埋設し、生分解が進行した後に、前記生分解評価ケースを掘り出して回収し、前記生分解評価ケースを揺すり、洗浄して、前記底面の前記開口を介して、前記内部空間内の前記土壌を除去し、前記内部空間内に残存する前記評価体の重量を計測することを含み、前記土壌は、前記上面の前記開口を介して前記土壌を篩いつつ、前記内部空間に収容されることを特徴とする、生分解性樹脂成形物の生分解評価方法を提供する。
上記のような構成によれば、実際に処理対象となる生分解性樹脂成形物そのもの、あるいは例えば切削したその一部等を評価体として、これと共に、実際に当該生分解性樹脂成形物を埋設して生分解する土壌を、生分解評価ケースの内部空間に収容した状態で、生分解評価ケースを当該土壌に埋設し、生分解が進行した後に生分解評価ケースを掘り出して回収し、内部空間内に残存する評価体の重量を計測することで、実際に生分解処理の対象となる生分解性樹脂成形物と土壌を対象とした、生分解のフィールドテストを実施することができる。
また、生分解評価ケースを掘り出して回収した後に、生分解評価ケースを揺すり、洗浄して、底面の開口を介して内部空間内の土壌を除去し、生分解されずに残存した評価体のみを、生分解評価ケースの内部に残す。この場合に、生分解評価ケースは、箱状を成すことで、一定の剛性を有しており、全体の形状が変化しにくく、上面や底面の開口の形状も容易には変化しにくいため、上記のような一連の操作の間における、評価体の脱落が抑制される。これにより、残存した評価体の重量を正確に計測することができるため、生分解の状況を、正確に評価することができる。更に、底面の開口の大きさは、上面の開口の大きさ以上であるため、土壌中に混入する小石等の固形物で、上面の開口を通過できるものは底面の開口から排出できる。したがって、生分解評価ケースを土壌に埋設する前に、内部空間に土壌を収容するに際し、上面に形成された開口を介して土壌を篩うようにすることにより、生分解評価ケースを掘り出して回収した後に、底面の開口を介して内部空間内の土壌を除去するに際し、上記のような固形物が、残存した評価体とともに、内部空間に残ってしまうことが抑制される。この状態で、内部空間の中のものを全て取り出して重量を計測することで、残存した評価体の、土壌の重量の影響が低減した、より正確な重量を計測することができる。したがって、生分解の状況の評価の精度がより向上する。
上記のような生分解の状況の評価においては、特別な機材や設備を、基本的には必要とせず、また複雑で専門的な操作も不要である。特に、上記のように、内部空間の土壌を除去するに際し、評価体以外の固形物が内部空間に残ることが抑制されるため、残存した評価体と、固形物とを、ピンセット等で選別する必要も、特段には生じない。したがって、評価を簡便に行うことができる。
このようにして、生分解性樹脂を含んで形成された生分解性樹脂成形物の生分解のフィールドテストに適用可能で、生分解の状況を、簡便かつ高い精度で評価することができる、生分解性樹脂成形物の生分解評価方法を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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