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公開番号2025111205
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-30
出願番号2024005482
出願日2024-01-17
発明の名称切羽観察システム及び切羽観察方法
出願人大成建設株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類G01C 15/00 20060101AFI20250723BHJP(測定;試験)
要約【課題】トンネルの切羽観察に伴う負担を低減する切羽観察システム及び切羽観察方法を提案することを課題とする。
【解決手段】本発明は、トンネルの掘削面F及び方位磁石6を撮影し、撮影した掘削面F及び方位磁石6の点群データを取得する3次元スキャナ2と、3次元スキャナ2と通信可能に接続されている演算装置1とを備え、演算装置1は、掘削面Fの点群データに基づいて、掘削面Fの3次元モデルを生成する生成部11と、方位磁石6の点群データに基づいて、掘削面Fの3次元モデルの方位を判定する方位判定部15と、を備える切羽観察システム100である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
トンネルの掘削面及び方位磁石を撮影し、前記撮影した掘削面及び方位磁石の点群データを取得する3次元スキャナと、前記3次元スキャナと通信可能に接続されている演算装置とを備え、
前記演算装置は、
前記掘削面の点群データに基づいて、前記掘削面の3次元モデルを生成する生成部と、
前記方位磁石の点群データに基づいて、前記掘削面の3次元モデルの方位を判定する方位判定部と、を備える切羽観察システム。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記方位判定部は、前記方位磁石の点群データから抽出した磁針の点群データを用いて磁北の方向ベクトルを算出するともに、前記算出した磁北の方向ベクトルを偏角補正して真北の方向ベクトルを算出する、請求項1に記載の切羽観察システム。
【請求項3】
前記算出した真北の方向ベクトルを用いて、前記掘削面の3次元モデルを回転して表示する表示制御部、をさらに備える、請求項2に記載の切羽観察システム。
【請求項4】
前記掘削面の3次元モデルの切羽に出現した仮想地層面の走向及び傾斜を測定する測定部、をさらに備える、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の切羽観察システム。
【請求項5】
3次元スキャナが、トンネルの掘削面及び方位磁石を撮影し、前記撮影した掘削面及び方位磁石の点群データを取得するステップと、
演算装置が、前記掘削面の点群データに基づいて、前記掘削面の3次元モデルを生成するステップと、
前記演算装置が、前記方位磁石の点群データに基づいて、前記掘削面の3次元モデルの方位を判定するステップと、を備える切羽観察方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、山岳トンネルの建設工事で用いる切羽観察システム及び切羽観察方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、山岳トンネルの建設工事に関する技術開発が盛んであり、トンネル切羽観察に関する発明も知られている。例えば、従来の切羽観察方法として、切羽をスケッチしたり切羽の写真を撮影したりし、スケッチや写真から、切羽の特性(例:凹凸、亀裂)を評価するものがあった。しかし、上記方法では、安全面から切羽に近づくことができないため、切羽の素掘り面を詳細に観察することができない。また、スケッチの場合には、観察時の時間的制約によって記録内容が不十分となることがあった(特性の情報の消失)。また、写真の場合には、亀裂か影かの判定が容易でない等の事情があった。よって、上記方法では評価を適切に行うことができないという問題があった。また、切羽から離れた位置から地層面(不連続面)の面構造を測定する方法があった。例えば、測定対象の地層面が垂直に見える位置に作業員が移動し、スケッチ板などの硬質な板と重ね合わせて仮想の同一面を作成し、作成した面の走向及び傾斜を測定する方法があった。しかし、このような方法は技術に個人差が出やすく測定結果の再現性が乏しいという問題があった。また、測定対象の地層面が切羽面とおよそ平行に分布した場合には切羽に近づいて測定しなければならないという問題があった。
【0003】
また、従来の切羽観察方法として、トンネルの切羽で露出する地層面の走向と傾斜を安全かつ正確に測定する特許文献1の発明がある。特許文献1の走向傾斜測定装置は、トンネルの切羽において露出する地層面における測点までの距離と、基準方向に対する角度を測定する測定手段と、仮想面を構成可能な少なくとも三点の前記測点の三次元座標位置である測定結果に基づいて前記地層面と水平面との交線の方向である走向及び該走向と水平面とでなす角度である傾斜を算出する算出手段とを備えたものである。
また、従来技術として、3Dレーザースキャナを用いてトンネル坑内を撮影する方法が知られており、例えば特許文献2の発明がある。特許文献2の方法は、トンネル内に設置した測量用ターゲットとシート状ターゲットをTS(トータルステーション)と3Dレーザースキャナで計測し、点群データに絶対座標を反映するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-148505号公報
特開2022-119123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の発明は、適用できる場合が限定的であり、実用性に乏しいという問題があった。具体的には、測定対象の地層の「面」が露出しており、かつ、その面について測定するための装置を切羽面から離れた安全な位置に設置できる場合に限られていた。一方、例えば測定対象の地層面が鉛直面に近い場合、当該地層面が露出することは稀であり、露出した場合であっても当該地層面を測定するためには作業員が切羽に近づかなければならないという問題があった。
また、特許文献2の発明は、切羽観察時の時間的制約ため、ターゲットやTSを設置する時間を確保することが困難であるという問題があった。また、掘削作業を行う重機配置等の空間的制約のため、ターゲットやTSを設置する位置を確保することが困難であるという問題があった。また、発破作業を行うためターゲットが破損する可能性が高いという問題点があった。
このような観点から、本発明は、トンネルの切羽観察に伴う負担を低減する切羽観察システム及び切羽観察方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決する本発明は、トンネルの掘削面及び方位磁石を撮影し、前記撮影した掘削面及び方位磁石の点群データを取得する3次元スキャナと、前記3次元スキャナと通信可能に接続されている演算装置とを備え、前記演算装置は、前記掘削面の点群データに基づいて、前記掘削面の3次元モデルを生成する生成部と、前記方位磁石の点群データに基づいて、前記掘削面の3次元モデルの方位を判定する方位判定部と、を備える切羽観察システムである。
また、本発明は、3次元スキャナが、トンネルの掘削面及び方位磁石を撮影し、前記撮影した掘削面及び方位磁石の点群データを取得するステップと、演算装置が、前記掘削面の点群データに基づいて、前記掘削面の3次元モデルを生成するステップと、前記演算装置が、前記方位磁石の点群データに基づいて、前記掘削面の3次元モデルの方位を判定するステップと、を備える切羽観察方法である。
【0007】
かかる構成によれば、掘削面の点群データの相対的位置関係はわかるが、方位が不明であった掘削面の3次元モデルに対して方位を設定することができる。このため、掘削面の3次元モデルを利用して、掘削面の3次元モデルに出現した仮想地層面の走向及び傾斜を測定できる。また、従来のようにターゲットやTSを用いる必要がないため、切羽観察時の時間的制約及び場所的制約を受けない。
【0008】
また、前記方位判定部は、前記方位磁石の点群データから抽出した磁針の点群データを用いて磁北の方向ベクトルを算出するともに、前記算出した磁北の方向ベクトルを偏角補正して真北の方向ベクトルを算出する、ことが好ましい。
【0009】
これにより、掘削面の3次元モデルの方位が真北からどの程度乖離しているかを定量的に捉えることができる。
【0010】
また、前記算出した真北の方向ベクトルを用いて、前記掘削面の3次元モデルを回転して表示する表示制御部、をさらに備える、ことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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