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公開番号2025113113
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024064934
出願日2024-04-12
発明の名称全水晶振動子及びその製造方法
出願人芯時紀科技(張家港)有限公司,Xinshiji Technology (Zhangjiagang) Co., LTD
代理人TRY国際弁理士法人
主分類H03H 9/02 20060101AFI20250725BHJP(基本電子回路)
要約【課題】本願発明は、全水晶振動子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】前記全水晶振動子は水晶パッケージカバー、共振本体及び水晶ベースを含む。ここで、前記共振本体は、水晶パッケージカバーの一方側に接続される。水晶ベースは、共振本体の水晶パッケージカバーとは反対側に接続され、且つ水晶基板、絶縁層及び導電性構造体を含む。前記絶縁層は、水晶基板の共振本体とは反対側に設けられ、且つそれ自体を貫通する第1導通孔を有し、前記第1導通孔の中には導電材料を有し、前記導電性構造体は、絶縁層に設けられ、且つ第1導通孔及び水晶基板を介して前記共振本体と電気的に接続されている。従来技術に比べて、本願に係る全水晶振動子は全水晶製のパッケージカバーとベースを採用し、封止効果がより良く、且つ共振効果がより優れている。本願の全水晶振動子は、緩衝作用を有する絶縁層を設けることにより、外部に発生する機械的振動や衝撃性などの応力が共振本体に与える影響を緩和する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
全水晶振動子であって、
水晶パッケージカバーと、
前記水晶パッケージカバーの一方側に接続されている共振本体と、
前記共振本体の前記水晶パッケージカバーとは反対側に接続されており、水晶基板、絶縁層及び導電性構造体を含む水晶ベースと、を含み、
前記絶縁層は、前記水晶基板の前記共振本体とは反対側に設けられており、それ自体を貫通する第1導通孔を有し、前記第1導通孔の中には導電材料を有し、
前記導電性構造体は、前記絶縁層に設けられ、且つ前記第1導通孔及び前記水晶基板を介して前記共振本体と電気的に接続されている、
ことを特徴とする全水晶振動子。
続きを表示(約 2,600 文字)【請求項2】
前記共振本体は、収容空間を有するフレームと、前記収容空間に位置し且つ前記フレームに接続された水晶支持部と、前記水晶支持部に設けられている導電層とを含み、
前記フレームの一方側は、前記水晶パッケージカバーと密封するように接続されており、
前記水晶基板は、前記水晶支持部が前記収容空間の中に封止されるように前記フレームの前記水晶パッケージカバーとは反対側に密封するように接続されており、
前記導電層は、前記水晶ベース及び前記第1導通孔を介して前記導電性構造体と電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の全水晶振動子。
【請求項3】
前記導電層は、前記水晶支持部及び前記フレームにおいて前記水晶パッケージカバー側の表面に設けられている第1部分と、前記水晶支持部及び前記フレームにおいて前記水晶ベース側の表面に設けられている第2部分とを含み、
前記フレームは第2導通孔を有し、前記水晶ベースは2つの第3導通孔を有し、前記第2導通孔は導電材料を有し、前記第3導通孔は導電材料を有し、前記導電性構造体は第1導電端子と第2導電端子とを含み、前記第1導通孔の数は2つであり、
前記第1部分は、前記第2導通孔、一方の前記第3導通孔及び一方の前記第1導通孔を介して前記第1導電端子と電気的に接続されており、
前記第2部分は、他方の前記第3導通孔及び他方の前記第1導通孔を介して前記第2導電端子と電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の全水晶振動子。
【請求項4】
前記水晶支持部と前記フレームとの間には隙間溝を有し、前記隙間溝は、エッチングプロセスにより形成される、
ことを特徴とする請求項2に記載の全水晶振動子。
【請求項5】
前記水晶パッケージカバー、前記フレーム、前記水晶支持部及び前記水晶ベースは、いずれも石英水晶を用いる、
ことを特徴とする請求項2に記載の全水晶振動子。
【請求項6】
前記絶縁層は、半導体堆積プロセスにより前記水晶基板に形成され、
前記第1導通孔は、エッチングプロセスにより前記絶縁層に形成され、
前記第1導通孔の中の導電材料及び前記導電性構造体は、半導体堆積及びエッチングプロセスにより形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の全水晶振動子。
【請求項7】
全水晶振動子の製造方法であって、
複数の第1領域を有する水晶パッケージカバーマザーシートを用意し、各前記第1領域に1つの水晶パッケージカバーを持たせ、複数の前記第1領域の前記水晶パッケージカバーを互いに接続させるステップと、
複数の第2領域を有する共振本体マザーシートを作製し、各前記第2領域に1つの共振本体を持たせ、複数の前記第2領域の前記共振本体を互いに接続させるステップと、
複数の第3領域を有する水晶ベースマザーシートを作製し、各前記第3領域に1つの水晶ベースを持たせ、複数の前記第3領域の前記水晶ベースを互いに接続させ、各前記水晶ベースが水晶基板、絶縁層及び導電性構造体を含むようにし、前記絶縁層はそれ自体を貫通する第1導通孔を有し、前記第1導通孔の中に導電材料を形成し、前記導電性構造体を前記絶縁層に設置し且つそれを前記第1導通孔の導電材料と電気的に接続させるステップと、
前記水晶パッケージカバーマザーシート、前記共振本体マザーシート及び前記水晶ベースマザーシートを順に密封するように接続してパッケージマザーシートを形成し、且つ前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域を一対一に対応させ、さらに、前記導電性構造体が前記第1導通孔の導電材料及び前記水晶ベースを介して前記共振本体と電気的に接続できるようにするステップと、
前記パッケージマザーシートを切断して、それぞれ1つの水晶ベースと、1つの共振本体と、1つの水晶パッケージカバーとを含む複数の全水晶振動子を取得するステップと、を含む、
ことを特徴とする全水晶振動子の製造方法。
【請求項8】
前記共振本体マザーシートを作製するステップは、第1ウェハを提供して、前記共振本体毎にフレーム及び水晶支持部を形成させるように前記第1ウェハを処理し、前記フレームは、収容空間を有し、前記水晶支持部は、前記収容空間に位置し且つ前記フレームに接続され、前記フレーム及び前記水晶支持部において導電層を形成するステップを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の全水晶振動子の製造方法。
【請求項9】
前記水晶ベースマザーシートを作製するステップは、
第2ウェハを用意し、前記第2ウェハに半導体堆積プロセスにより前記絶縁層を形成するステップ、
前記絶縁層に前記第1導通孔を形成するステップ、
前記第1導通孔に導電材料を堆積し、且つ前記絶縁層に導電材料層を形成するステップ、及び
前記導電材料層の一部を除去して前記導電性構造体を形成するステップを含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の全水晶振動子の製造方法。
【請求項10】
前記導電層は、前記水晶支持部及び前記フレームにおいて前記水晶パッケージカバー側の表面に設けられている第1部分と、前記水晶支持部及び前記フレームにおいて前記水晶ベース側の表面に設けられている第2部分とを含み、
前記フレームは第2導通孔を有し、前記水晶ベースは2つの第3導通孔を有し、前記第2導通孔は導電材料を有し、前記第3導通孔は導電材料を有し、前記導電性構造体は第1導電端子と第2導電端子とを含み、前記第1導通孔の数は2つであり、
前記第1部分は、前記第2導通孔、一方の前記第3導通孔及び一方の前記第1導通孔を介して前記第1導電端子と電気的に接続されており、
前記第2部分は、他方の前記第3導通孔及び他方の前記第1導通孔を介して前記第2導電端子と電気的に接続されており、
前記水晶パッケージカバー、前記フレーム、前記水晶支持部及び前記水晶ベースは、いずれも石英水晶を用いる、
ことを特徴とする請求項9に記載の全水晶振動子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は全水晶振動子技術分野に関し、特に全水晶振動子及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
水晶振動子とは、石英材料で作られた石英水晶振動子のことで、通称水晶振動と呼ばれている。この石英水晶シートは印加交流電界の作用を受けると機械的振動を起こし、交流電界の周波数と石英水晶の固有周波数と同じである場合に、振動は強くなる。これは、水晶共振特性の反応である。この特性を利用すると、LC(コイルとコンデンサ)共振回路、フィルタなどの代わりに石英共振器を用いることができる。石英共振器は小型、軽量、信頼性が高く、周波数の安定度が高いなどの利点があるため、家電製品や通信機器に応用されている。水晶振動子は極めて高い周波数安定性を有するため、主に周波数が非常に安定していることが要求される発振回路において共振素子として用いられる。
【0003】
応力により水晶振動子の特性が変化し、水晶振動子の性能に影響を与えるため、水晶振動子の応力に対する抵抗力を高める必要がある。現在市場にある水晶振動子はすべてセラミックベースと金属パッケージを用いて形成され、形成された気密構造を利用して一定の抵抗力を持つベースと組み合わせて圧電効果を持つ水晶振動子を保護する。その抵抗応力は、セラミックベースに依存する。そして、水晶振動子の製造生産はセラミックベースに依存し、柔軟な導電性銀ペーストを利用して回路導通を実現し、固体水晶を結合して水晶振動子への応力の影響を低減水晶振動子している。これは、水晶振動子の応力に抵抗する能力が弱く、生産効率が低く、生産コストが高いことを招いた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明の目的は、低コストで信頼性の高い応力抵抗性の高い全水晶振動子及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明の第1局面に係る全水晶振動子は、
水晶パッケージカバー、
前記水晶パッケージカバーの一方側に接続される共振本体と、
前記共振本体の前記水晶パッケージカバーとは反対側に接続され、水晶基板、絶縁層及び導電性構造体を含む水晶ベースと、を含み、
前記絶縁層は、前記水晶基板の前記共振本体とは反対側に設けられ、前記絶縁層は、それ自体を貫通する第1導通孔を有し、前記第1導通孔の中には導電材料を有し、前記導電性構造体は、前記絶縁層に設けられ、且つ前記第1導通孔及び前記水晶基板を介して前記共振本体と電気的に接続されている。
【0006】
さらに、幾つかの実施例では、前記共振本体は、収容空間を有するフレームと、前記収容空間に位置し且つ前記フレームに接続された水晶支持部と、前記水晶支持部に設けられる導電層とを含み、
前記フレームの一方側は、前記水晶パッケージカバーと密封するように接続され、
前記水晶基板は、前記水晶支持部が前記収容空間の中に封止されるように前記フレームの前記水晶パッケージカバーとは反対側に密封するように接続され、
前記導電層は、前記水晶ベース及び前記第1導通孔を介して前記導電性構造体と電気的に接続されている。
【0007】
さらに、幾つかの実施例では、前記導電層は、前記水晶支持部及び前記フレームの前記水晶パッケージカバーに近い側の表面に設けられる第1部分と、前記水晶支持部及び前記フレームの前記水晶ベースに近い側の表面に設けられた第2部分とを含み、
前記フレームは第2導通孔を有し、前記水晶ベースは2つの第3導通孔を有し、前記第2導通孔は導電材料を有し、前記第3導通孔は導電材料を有し、前記導電性構造体は第1導電端子と第2導電端子とを含み、前記第1導通孔の数は2つであり、
前記第1部分は、前記第2導通孔、一方の前記第3導通孔及び一方の前記第1導通孔を介して前記第1導電端子と電気的に接続され、
前記第2部分は、他方の前記第3導通孔及び他方の前記第1導通孔を介して前記第2導電端子と電気的に接続されている。
【0008】
さらに、幾つかの実施例では、前記水晶支持部と前記フレームとの間には隙間溝を有し、前記隙間溝は、エッチングプロセスにより形成される。
【0009】
さらに、幾つかの実施例では、前記水晶パッケージカバー、前記フレーム、前記水晶支持部及び前記水晶ベースは、いずれも石英水晶を用いる。
【0010】
さらに、幾つかの実施例では、前記絶縁層は、半導体堆積プロセスにより前記水晶基板に形成され、前記第1導通孔は、エッチングプロセスにより前記絶縁層に形成され、前記第1導通孔の中の導電材料及び前記導電性構造体は、半導体堆積及びエッチングプロセスにより形成される。
(【0011】以降は省略されています)

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