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公開番号
2025116074
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-07
出願番号
2025087292,2023096837
出願日
2025-05-26,2019-06-04
発明の名称
中性子生成のためのイオンビーム標的アセンブリ
出願人
フェニックス エルエルシー
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G21K
5/08 20060101AFI20250731BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】高エネルギーイオンビーム標的(HEIB標的)と、(例えば、イオンビーム標的アセンブリを生成するために)HEIB標的の底面に接触するように構成される標的バッキングとを使用する、中性子を生成するためのシステム、デバイス、製品、および方法を提供すること
【解決手段】特定の実施形態では、HEIB標的は、標的に当たる高エネルギーイオンビーム中の陽子または重陽子の貫通深さよりも小さい厚みを有する。特定の実施形態では、標的バッキングは、高水素拡散金属(例えば、パラジウム)を備え、低減させられた陽子拡散距離のために全体にわたって分散された開放空間を有し、HEIB標的を通過する陽子または重陽子の全てまたは事実上全てが停止させられるような形状および厚みを有する。本明細書では、イオンビーム加速器システムにおいて標的を変更するためのシステム、デバイス、および方法も提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
システムであって、
イオンビームを生み出すように構成されたイオン源と、
前記イオン源に動作可能に結合され、前記イオンビームを受け取って前記イオンビームを加速させることにより、加速させられたイオンビームを生成するように構成された加速器と、
前記加速させられたイオンビームを受け取るように構成された標的チャンバと、
複数の標的であって、前記複数の標的の各々は、前記標的チャンバ内で前記加速させられたイオンビームに当てられたときに中性子を生成する、複数の標的と、
標的変更機構であって、前記標的変更機構は、
i)前記複数の標的を保持することと、
ii)前記標的チャンバの内側にあり、かつ、前記加速させられたイオンビームの経路内にある第1の位置に前記複数の標的のうちの1つを保持しながら、残りの標的を前記標的チャンバの外側に保持することと、
iii)前記第1の位置における前記標的を前記標的チャンバの外側の位置に移動させ、前記残りの標的のうちの1つを前記標的チャンバの内側の前記第1の位置に移動させることと
を行うように構成されている、標的変更機構と
を備え、前記複数の標的のうちの少なくとも1つは、前記第1の位置にないときに、任意の蓄積された放射が実質的にまたは完全に放散することを可能にする前記チャンバの外側の位置にある、システム。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記複数の標的のうちの少なくとも1つは、前記第1の位置にないときに、前記加速させられたイオンビームの動作を停止することも妨害することもなく前記システムから取り除かれることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記標的変更機構は、カルーセル、タレット、またはマガジンを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数の標的のうちの少なくとも1つは、前記第1の位置にないときに、放射容器内に自動的に堆積させられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
標的変更機構は、1以上の追加の標的が、前記加速させられたイオンビームの動作を停止することも妨害することもなく前記標的変更機構によって追加および保持されることを可能にするようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数の標的は、第1の標的を含み、前記第1の標的は、金属を含み、前記金属は、ベリリウム、ウラン、リチウム、タングステン、およびタンタルから成る群から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記金属は、2mm~25mmの範囲内の厚み、および25mm~150mmの範囲内の径を有する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の標的は、前記金属に結合されたバッキングをさらに含み、前記バッキングは、複数の開放空間を有する、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数の開放空間は、ガスまたは真空充填されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記複数の開放空間は、細孔、溝、孔、波形、チャネル、オープンセル、ハニカムセル、不規則開口部、またはこれらの任意の組み合わせから選択される、請求項8に記載のシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年6月6日に出願された米国仮特許出願第62/681,432号への優先権を主張し、その出願は、参照によってその全体が本明細書中に援用される。
続きを表示(約 4,000 文字)
【0002】
(分野)
本明細書中で提供されるのは、高エネルギーイオンビーム標的(HEIB標的)と、(例えば、イオンビーム標的アセンブリを生成するために)HEIB標的の底面に接触するように構成される標的バッキングとを使用する、中性子を生成するためのシステム、デバイス、製品、および方法である。特定の実施形態では、HEIB標的は、標的に当たる高エネルギーイオンビーム中の陽子の貫通深さよりも小さい厚みを有する。特定の実施形態では、標的バッキングは、高水素拡散金属(例えば、パラジウム)を備え、低減させられた陽子または重陽子拡散距離のために、全体にわたって分散された開放空間を有し、HEIB標的を通過する陽子または重陽子の全てまたは事実上全てが停止させられるような形状および厚みを有する。本明細書中で提供されるのはまた、イオンビーム加速器システム内の標的を変更するためのシステム、デバイス、および方法である。
【背景技術】
【0003】
(背景)
中性子を生産するための公知の方法は、高エネルギー(>2MeV)陽子をベリリウム(Be)標的に衝突させることである。ベリリウムは、溶融および/または熱変形を防止するために冷却される必要がある。典型的な形状は、水冷却ブロックにロウ付けされたBeディスク、または、ホルダに封止されかつ水もしくは他の流体によって(ビームから離れた)背面で直接冷却されるBeブロックである。この方法に一貫した問題は、陽子が埋め込まれる材料を、埋め込まれた陽子が脆化および膨張させることである。最終的に、これは、標的の直接的な物理的劣化(スポーリング)という結果となる。目に見える標的損傷前の典型的な埋め込まれた線量の限界は、約10
18
陽子/cm
2
である。高パワー密度システムでは、目に見える損傷は、数分の曝露で発生し得る。
【0004】
この問題を軽減するための一手法は、比較的少ない陽子がBe内に堆積されるように、Be標的を陽子の停止距離よりも薄くすることによる。陽子が材料を貫通する深さは、陽子エネルギーおよび陽子が堆積される材料に依存する。直接流体冷却されるBe標的の場合、陽子は、冷却流体内へ堆積され、膨張は発生しない。しかし、Be標的は、真空バリアであり、陽子ビームからの損傷を受けやすい。標的寿命は、確率的であり得、破壊は、保守的な交換スケジュールを要求する真空システムの破滅的な氾濫という結果となる。流体冷却された基板に据え付けられるBe標的の場合、陽子は、同一のブリスタ損傷およびスパーリング損傷を受けやすい基板内に堆積される。しかし、比較的大量の水素を吸収し得る基板材料を選択することによって、標的の寿命が増加され得る。例えば、タンタルは、損傷前のBeの約100から1000倍の量の水素を保持し得る。高パワーシステムにおいて、これは、100時間以上測定される標的寿命という結果となり得るが、それでも有限である。そのような場合、高中性子噴流の作出によって、材料が活性化される。必要なのは、長寿命放射性同位体の生産を低減するために最適化され得る設計である。これは、標的のより簡易で安全な操作およびメンテナンス、ならびに標的が活用されるデバイスのためのより高い稼動時間を可能とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(概要)
本明細書中で提供されるのは、高エネルギーイオンビーム標的(HEIB標的)および(例えば、イオンビーム標的アセンブリを生成するために)HEIB標的の底面に接触するように構成される標的バッキングを使用する、中性子を生成するためのシステム、デバイス、製品、および方法である。特定の実施形態では、HEIB標的は、標的に当たる高エネルギーイオンビーム中の陽子の貫通深さよりも小さい厚みを有する。いくつかの実施形態では、HEIB標的は、ベリリウム、ウラン、リチウム、リチウム化合物、タングステン、およびタンタルから選択される金属を備える。特定の実施形態では、高エネルギーイオンビームは、陽子および/または重陽子を備える。特定の実施形態では、標的バッキングは、高水素拡散金属(例えばパラジウム)を備え、低減させられた陽子または重陽子拡散距離のために全体にわたって分散された開放空間を有し、HEIB標的を通過する陽子または重陽子の全てまたは事実上全てが停止させられるような形状および厚みを有する。いくつかの実施形態では、高エネルギーイオンビームは、水素イオンまたは重水素イオンを備える。本明細書中では、イオンビーム加速器システム内で標的を変更するためのシステム、デバイス、および方法が提供される。
【0006】
いくつかの実施形態において、本明細書中で提供されるのは、システムであり、システムは、a)頂面および底面を有する高エネルギーイオンビーム標的(HEIB標的)であって、HEIB標的は、高エネルギーイオンビームに曝露されるときに中性子を生成し、HEIB標的は、高エネルギーイオンビーム中の陽子の貫通深さよりも小さい、頂面と底面との間の厚みを有する、高エネルギーイオンビーム標的と、b)高水素拡散金属(HHDM)を備える標的バッキングであって、標的バッキングは、標的バッキングが開放空間のない固体片であった場合に比べて陽子拡散距離または重陽子拡散距離が標的バッキング全体にわたって低減させられるように、全体にわたって分散された開放空間を有し、標的バッキングは、HEIB標的の底面に接触して位置付けられるように構成され、標的バッキングは、HEIB標的に接触して位置付けられるときに、HEIB標的を通過する高位エネルギーイオンビーム中の陽子または重陽子の全てまたは事実上全てが標的バッキングによって停止させられるような形状および厚みを有する、標的バッキングとを備える。特定の実施形態では、イオンビームは、陽子を備える。他の実施形態では、イオンビームは、重陽子を備える。いくつかの実施形態では、HEIB標的は、ベリリウム、ウラン、リチウム、リチウム化合物、タングステン、およびタンタルから選択される金属を備える。
【0007】
特定の実施形態において、本明細書中で提供されるのは、a)イオンビーム標的アセンブリを備える製品であり、イオン標的ビームアセンブリは、i)頂面および底面を有する高エネルギーイオンビーム標的(HEIB標的)であって、HEIB標的は、高エネルギーイオンビームに曝露されるときに中性子を生成し、HEIB標的は、高エネルギーイオンビーム中の陽子の貫通深さよりも小さい、頂面と底面との間の厚みを有する、高エネルギーイオンビーム標的と、ii)高水素拡散金属(HHDM)を備える標的バッキングであって、標的バッキングは、標的バッキングが開放空間のない固体片であった場合に比べて、陽子または重陽子拡散距離が標的バッキング全体にわたって低減させられるように、全体にわたって分散された開放空間を有し、標的バッキングは、HEIB標的の底面に取り付けられ、標的バッキングは、HEIB標的を通過する高位エネルギーイオンビーム中の陽子または重陽子の全てまたは事実上全てが標的バッキングによって停止させられるような形状および厚みを有する、標的バッキングとを備える。いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では、HEIB標的は、ベリリウム、ウラン、リチウム、リチウム化合物、タングステン、およびタンタルから選択される金属を備える。
【0008】
特定の実施形態において、本明細書中で提供されるのは、中性子を生成する方法であり、方法は、a)(相互に接触する)HEIB標的および標的バッキングの両方、またはイオンビーム標的アセンブリを、本明細書中で説明されるように、イオンビーム加速器システムの標的チャンバ内に挿入することと、b)イオン加速器システムを用いて高エネルギーイオンビームを生成することによって、高エネルギーイオンビームがHEIB標的に当たり、それによって中性子を生成することとを備える。特定の実施形態では、方法は、c)中性子のうちの少なくともいくつかを収集することをさらに備える。他の実施形態では、ステップb)は、HEIB標的の破壊なく少なくとも2日(例えば、2...5...20...45...100...1000日)間継続的に実施される。さらなる実施形態では、ステップb)は、HEIB標的の破壊なく少なくとも14日間継続的に実施される。
【0009】
いくつかの実施形態では、標的バッキング内の開放空間は、細孔、溝、孔、波形、チャネル、オープンセル、ハニカムセル、ディンプル、不規則開口部、またはこれらの任意の組み合わせから選択される。特定の実施形態では、標的バッキングは、ろう付け、溶接、拡散ボンディング、または低い温度抵抗性という結果となる任意の他の方法によって、HEIB標的の底面に取り付けられ、または取り付けられるように構成される。
【0010】
特定の実施形態では、システムおよび製品は、冷却された基板をさらに備える。いくつかの実施形態では、標的バッキングは、冷却された基板に取り付けられ、または取り付けられるように構成される。さらなる実施形態では、冷却された基板は、水冷された基板またはグリコール冷却基板を備える。他の実施形態では、冷却された基板は、銅および/またはアルミニウムを備える。
(【0011】以降は省略されています)
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