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公開番号2025117912
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024012894
出願日2024-01-31
発明の名称再循環率の推定方法、解析装置および血液浄化装置
出願人株式会社ジェイ・エム・エス
代理人個人,個人
主分類A61M 1/16 20060101AFI20250805BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】血液マーカーの作成箇所および血液マーカーの検出手段の配置箇所に制限されることなく再循環率の推定が可能な再循環率の推定方法を提供すること。
【解決手段】再循環率の推定方法は、体外循環する血液に血液マーカーを付与した場合の再循環後の血液濃度の変化量を示すデータ、再循環後の血液濃度の変化量と血液濃度との関係を示すデータ、および、再循環後の血液濃度の変化量と血流量との関係を示すデータ、を取得するステップと、多変量解析または機械学習によるモデル作成を行い、再循環後の血液濃度の変化量、血液濃度および血流量を説明変数として、再循環率を目的変数とする回帰式または変換モデルを求めるステップと、動脈側ラインまたは静脈側ラインを流通する血液の、血液濃度の変化量、血液濃度及び血流量を示すデータを取得するステップと、回帰式または変換モデルに、治療時データを入力して、再循環率を推定するステップと、を有する。
【選択図】図3A
特許請求の範囲【請求項1】
再循環率測定モデルを用い、体外循環する血液に所定量の血液マーカーを付与した場合の、
再循環後の血液濃度の変化量を示すデータ、
再循環後の血液濃度の変化量と血液濃度との関係を示すデータ、および、
再循環後の血液濃度の変化量と血流量との関係を示すデータ、を取得するモデルデータ取得ステップと、
前記モデルデータ取得ステップで取得したモデルデータを用いて多変量解析または機械学習によるモデル作成を行い、再循環後の血液濃度の変化量、血液濃度および血流量を説明変数として、再循環率を目的変数とする回帰式または変換モデルを求める解析ステップと、
血液透析治療時に、動脈側ラインまたは静脈側ラインを流通する血液の、血液濃度の変化量、血液濃度及び血流量を示すデータを取得する治療時データ取得ステップと、
前記解析ステップで求めた回帰式または変換モデルに、治療時データ取得ステップで取得した治療時データを入力して、再循環率を推定する再循環率推定ステップと、を有する、血液透析治療における再循環率の推定方法。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記の再循環後の血液濃度の変化量、および前記の動脈側ラインまたは静脈側ラインを流通する血液の血液濃度の変化量は、時間軸と、それぞれの時間における血液濃度を示す線と、で囲まれた領域の面積として示される、請求項1に記載の再循環率の推定方法。
【請求項3】
前記血液濃度は、ヘマトクリット値である、請求項1または2に記載の再循環率の測定方法。
【請求項4】
前記多変量解析は、重回帰分析である、請求項1または2に記載の再循環率の測定方法。
【請求項5】
前記モデルデータ取得ステップにおいて、さらに、
体外循環する血液に所定量の血液マーカーを付与した時点から、再循環後に血液マーカーを検出する時点までの時間である血液マーカー検出時間と、再循環率測定モデルに用いられているダイアライザの種類との関係を示す追加データ、および、
ダイアライザの種類と、再循環後の血液濃度の変化量との関係を示す追加データを取得し、
前記解析ステップにおいて、
前記追加データを含めて多変量解析を行い、
前記血液マーカー検出時間を説明変数に含む回帰式を求め、
前記治療時データ取得ステップにおいて、さらに、
血液透析治療時における前記血液マーカー検出時間を示すデータを取得し、
前記再循環率推定ステップにおいて、
前記解析ステップで求めた前記回帰式または変換モデルに、前記治療時データ取得ステップで取得した血液マーカー検出時間をさらに入力して再循環率を推定する、請求項1または2に記載の再循環率の推定方法。
【請求項6】
前記血液透析治療は、血液浄化装置を用いて行われ、
前記再循環率測定モデル、および前記血液浄化装置は、血液浄化器を含み、
前記血液マーカーの付与は、
前記血液浄化器の上流側で血液に補液を注入すること、
前記血液浄化器の下流側で血液に補液を注入すること、
前記血液浄化器に含まれるダイアライザにおいて逆濾過方向に補液を流すこと、
前記血液浄化器に含まれるダイアライザにおいて濾過方向に除水を実施すること、および、濾過による血液マーカー付与のうちの1つにより行われる、請求項1または2に記載の再循環率の推定方法。
【請求項7】
前記再循環後の血液濃度の変化量を測定し始める時点は、前記再循環率測定モデルにおける回路の充填量と血液ポンプの速度とから求められる、請求項1または2に記載の再循環率の推定方法。
【請求項8】
血液透析治療における血液の再循環率を推定するための回帰式を求める解析装置であって、
再循環率測定モデルを用いて、体外循環する血液に所定量の血液マーカーを付与した場合の、
再循環後の血液濃度の変化量を示すデータ、
再循環後の血液濃度の変化量と血液濃度との関係を示すデータ、および、
再循環後の血液濃度の変化量と血流量との関係を示すデータ、を取得するモデルデータ取得部と、
前記モデルデータ取得部で取得されたモデルデータを用いて多変量解析または機械学習を行い、再循環後の血液濃度の変化量、血液濃度および血流量を説明変数として、再循環率を目的変数とする回帰式または変換モデルを求める解析部と、を備える解析装置。
【請求項9】
血液の再循環率の推定が可能な血液浄化装置であって、
血液透析治療時に、動脈側ラインまたは静脈側ラインを流通する血液の、血液濃度の変化量、血液濃度及び血流量を示すデータを取得する治療時データ取得部と、
請求項8に記載の解析装置によって求められた回帰式または変換モデルに、治療時データ取得部で取得された治療時データを入力して再循環率を推定する再循環率推定部と、を有する血液浄化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、再循環率の推定方法、解析装置および血液浄化装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
血液透析療法において、血液浄化器を通過した血液を血液回路の静脈側から返血するが、返血した血液がそのまま動脈側から脱血されて血液浄化器へ流れることがある。これを血液再循環という。血液透析療法において十分な治療効果を得るために、再循環率を低く抑えることが望まれている。再循環率を測定する方法として、特許文献1には、血液回路に2つの検出手段を設け、2つの検出手段での血液マーカーの濃度を比較する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-187888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の再循環率の測定方法では、血液マーカーの血中濃度変化を血液再循環の前後で比較するために、血液マーカーの検出手段を複数個設ける必要がある。また、検出手段を設ける位置は、血液マーカーの作成箇所の位置によって限定される。たとえば、血液マーカーの作成箇所の上流にのみ血液マーカーの検出手段を配置した場合には、検出手段は、血液再循環前の血液マーカーの濃度を把握することができない。これは、再循環率の測定ができないことを意味する。
【0005】
本発明は、血液マーカーの作成箇所および血液マーカーの検出手段の配置箇所に制限されることなく、再循環率の推定が可能な再循環率の推定方法および血液浄化装置、ならびに再循環率の推定を可能にする解析装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の血液透析治療における再循環率の推定方法は、再循環率測定モデルを用い、体外循環する血液に所定量の血液マーカーを付与した場合の、再循環後の血液濃度の変化量を示すデータ、再循環後の血液濃度の変化量と血液濃度との関係を示すデータ、および、再循環後の血液濃度の変化量と血流量との関係を示すデータ、を取得するモデルデータ取得ステップと、前記モデルデータ取得ステップで取得したモデルデータを用いて多変量解析または機械学習によるモデル作成を行い、再循環後の血液濃度の変化量、血液濃度および血流量を説明変数として、再循環率を目的変数とする回帰式または変換モデルを求める解析ステップと、血液透析治療時に、動脈側ラインまたは静脈側ラインを流通する血液の、血液濃度の変化量、血液濃度及び血流量を示すデータを取得する治療時データ取得ステップと、前記解析ステップで求めた回帰式または変換モデルに、治療時データ取得ステップで取得した治療時データを入力して、再循環率を推定する再循環率推定ステップと、を有する。
【0007】
また、本発明の解析装置は、血液透析治療における血液の再循環率を推定するための回帰式を求める解析装置であって、再循環率測定モデルを用いて、体外循環する血液に所定量の血液マーカーを付与した場合の、再循環後の血液濃度の変化量を示すデータ、再循環後の血液濃度の変化量と血液濃度との関係を示すデータ、および、再循環後の血液濃度の変化量と血流量との関係を示すデータ、を取得するモデルデータ取得部と、前記モデルデータ取得部で取得されたモデルデータを用いて多変量解析または機械学習を行い、再循環後の血液濃度の変化量、血液濃度および血流量を説明変数として、再循環率を目的変数とする回帰式または変換モデルを求める解析部と、を備える。
【0008】
また、本発明の血液浄化装置は、血液の再循環率の推定が可能な血液浄化装置であって、血液透析治療時に、動脈側ラインまたは静脈側ラインを流通する血液の、血液濃度の変化量、血液濃度及び血流量を示すデータを取得する治療時データ取得部と、解析装置によって求められた回帰式に、治療時データ取得部で取得された治療時データを入力して再循環率を推定する再循環率推定部と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、血液マーカーの作成箇所および血液マーカーの検出手段の配置箇所に制限されることなく、再循環率の推定が可能な再循環率の推定方法および血液浄化装置、ならびに再循環率の推定を可能にする解析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置の概略構成を示す図である。
血液浄化装置のブロック図である。
再循環率の解析モデルの作成の概要を示すフロー図である。
再循環率の推定方法の概要を示すフロー図である。
再循環率測定モデルの概略構成を示す図である。
血液濃度の経時変化を示す図である。
血液浄化装置の一部を示す概略図である。
モデルデータの一部を示す図であり、(a)は変化面積と再循環率との関係を示し、(b)は変化面積とヘマクリット値との関係を示し、(c)は変化面積SAと血流量との関係を示し、(d)は変化面積SAとUFR/膜面積との関係を示す。
多変量解析により得られた回帰式の例を示す図である。
治療時データの取得を説明するための血液浄化装置の概略図である。
治療時データの取得の流れを示すフロー図である。
治療時データを取得するための工程におけるポンプの制御を示す図である。
実再循環率と推定再循環率との相関を示す図である。
ダイアライザ限外濾過率と、血液マーカー検出時間との関係を示す図である。
目詰まりの程度を推定する方法の概要を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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