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公開番号2025124413
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-26
出願番号2024020452
出願日2024-02-14
発明の名称シミュレーション装置、プログラム、シミュレーション方法
出願人株式会社計算力学研究センター
代理人名古屋国際弁理士法人
主分類A61C 7/08 20060101AFI20250819BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】従来の技術よりも、計算処理のための負荷が軽く、正確なシミュレーションが可能な、シミュレーション装置、シミュレーション用のプログラム、及びシミュレーション方法を提供する。
【解決手段】アライナを用いて患者の歯の矯正治療を行う際の歯の動きを予想するシミュレーション装置1であって、患者の歯情報とアライナ情報に基づいて、所定の歯の配置状態を算出する移動計算部13を備え、移動計算部13は、アライナによる矯正力と、所定の歯の周囲組織によって生じる負荷の大きさに基づいて配置状態を算出するものであり、移動計算部13は、負荷の大きさを、時間の経過ともに所定の特性に従って減衰する減衰モデルを用いて算出して配置状態を算出する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
アライナを用いて患者の歯の矯正治療を行う際の、前記患者の歯の動きを予想するシミュレーション装置であって、
前記患者のそれぞれの前記歯の形状に関する情報と、前記矯正治療が行われる前の前記患者の歯の配列状態を示す情報と、及び前記患者の歯の周囲組織に関する情報を少なくとも含む歯情報と、前記アライナの形状や物性に関する情報を少なくとも含むアライナ情報に基づいて、所定の歯の矯正後の配置位置及び姿勢を示す配置状態を算出する移動計算部を備え、
前記移動計算部は、前記アライナによって前記所定の歯に作用される矯正力と、前記所定の歯に前記矯正力が作用された際に、前記所定の歯の周囲組織によって生じる負荷の大きさに基づいて前記配置状態を算出するものであり、
前記移動計算部は、前記負荷の大きさを、時間の経過とともに所定の特性に従って減衰する減衰モデルを用いて算出して前記配置状態を算出する、
シミュレーション装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記減衰モデルは、所定の物質のクリープ現象に基づいた数学的モデルである、
請求項1に記載のシミュレーション装置。
【請求項3】
前記移動計算部は、前記歯情報及び前記アライナ情報に基づいて、
前記アライナと、前記患者の歯と、及び前記歯の周囲の組織のそれぞれが、梁状の形状をした複数の梁要素を用いて表された簡易モデルを用いて前記配置状態を算出するものであり、
前記簡易モデルを構成する前記梁要素のそれぞれは、前記アライナ、前記歯、あるいは前記歯の周囲組織のいずれかの一部にそれぞれ対応し、
前記移動計算部は、それぞれの前記梁要素が、対応する前記一部が有する物性に対応した曲げ剛性、及び捩り剛性を有するものとして前記配置状態を算出する、
請求項1または請求項2に記載のシミュレーション装置。
【請求項4】
前記移動計算部は、
前記歯に前記矯正治療に用いられるアタッチメントが設けられている場合には、前記アタッチメントが設けられている前記歯に関連する前記アライナの部分に対応する前記梁要素の前記捩り剛性を、前記歯に前記アタッチメントが設けられていない場合よりも大きな値に設定して前記配置状態を算出する、
請求項3に記載のシミュレーション装置。
【請求項5】
電子計算機器を、アライナを用いて患者の歯の矯正治療を行う際の、前記患者の歯の動きを予想するシミュレーション装置として作動させるプログラムであって、
前記電子計算機器を、
前記患者のそれぞれの前記歯の形状に関する情報と、前記矯正治療が行われる前の前記患者の歯の配列状態を示す情報と、及び前記患者の歯の周囲組織に関する情報を少なくとも含む歯情報と、前記アライナの形状や物性に関する情報を少なくとも含むアライナ情報に基づいて、所定の歯の矯正後の配置位置及び姿勢を示す配置状態を算出する移動計算部を備え、
前記移動計算部は、前記アライナによって前記所定の歯に作用される矯正力と、前記所定の歯に前記矯正力が作用された際に、前記所定の歯の周囲組織によって生じる負荷の大きさに基づいて前記配置状態を算出するものであり、
前記移動計算部は、前記負荷の大きさを、時間の経過とともに所定の特性に従って減衰する減衰モデルを用いて算出して前記配置状態を算出する、
シミュレーション装置として作動させるプログラム。
【請求項6】
電子計算機器を用いて、アライナを用いた患者の歯の矯正治療を行う際の、前記患者の歯の動きを予想するシミュレーション方法であって、
電子計算機器が、前記患者のそれぞれの前記歯の形状に関する情報と、前記矯正治療が行われる前の前記患者の歯の配列状態を示す情報と、及び前記患者の歯の周囲組織に関する情報を少なくとも含む歯情報と、前記アライナの形状や物性に関する情報を少なくとも含むアライナ情報に基づいて、所定の歯の矯正後の配置位置及び姿勢を示す配置状態を算出する移動計算ステップを備え、
前記移動計算ステップは、前記アライナによって前記所定の歯に作用される矯正力と、前記所定の歯に前記矯正力が作用された際に、前記所定の歯の周囲組織によって生じる負荷の大きさに基づいて前記配置状態を算出するステップであり、
前記移動計算ステップにおいて、前記負荷の大きさは、時間の経過とともに所定の特性に従って減衰する減衰モデルを用いて算出されて前記配置状態が算出される、
シミュレーション方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、アライナを用いた歯科矯正治療のシミュレーション装置、プログラム、シミュレーション方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、アライナを用いた歯の矯正治療が行われている。このアライナを用いた矯正治療では、患者の状況に応じて個別に作成されたアライナを、患者が、予め設定された計画に従って装着することで、歯の矯正が行われる。アライナは、ある程度の弾性を有する素材から形成されたマウスピース形状の矯正器具である。このアライナは、患者に装着された際に、矯正が必要とされる歯(矯正対象の歯)に対応する部分が一定の割合で引き延ばされるように設計される。このため、患者がアライナを装着すると、矯正対象の歯に、アライナの引き延ばされた部分が元に戻ろうとする力が加わる。この力によって歯の矯正が行われる。
【0003】
一つのアライナによって、歯を移動させることができる距離には限りがあるため、実際の矯正治療では、複数のアライナが用いられる。即ち、患者が、予め作成された複数のアライナを、所定の順番でそれぞれ装着することで、矯正治療が行われる。
【0004】
アライナは、一般的に柔らかい素材から作成されているため、従来のブラケットやワイヤなどを用いた矯正治療より、患者が不快感を覚えることが少ない。また、アライナは透明性のある樹脂などによって形成されているため、従来のブラケットやワイヤなどを用いた矯正治療より審美性に優れていると言われている。
【0005】
一方、アライナの設計が適切でない場合には、矯正対象の歯が、理想の位置とは異なる位置に移動してしまったり、理想的な状態よりも傾いてしまったりする場合がある。また、歯の矯正治療は、その終了までに長い期間を要するため、アライナの設計が適切であるか否かを、矯正治療を開始する前に判断することが難しい。このため、例えば特許文献1に示されているように、コンピュータを用いてシミュレーションを行い、矯正治療の効果を事前に確認することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第4827375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の特許文献1に記載された技術では、矯正器具と歯との間に働く力の相互作用を解析するために、有限要素解析などの複雑な計算処理が行われる。このため、高い演算能力を有するCPUを用いる必要があり、更に、必要な計算処理を実効するために膨大な時間が必要となってしまう。
【0008】
一方、処理速度を向上させるために、簡易的な理論に従ったシミュレーションを実施することも行われている。例えば、矯正対象の歯が、外部からの力によって並進移動するものと仮定し、簡易な演算処理でシミュレーションを実施することも行われている。しかしながら、そのようなシミュレーションでは、処理速度を向上させることができる一方で、その結果が不正確になる場合がある。即ち、矯正治療における歯の実際の動きが適切に反映されない解析処理が行われてしまう可能性がある。
【0009】
本開示は、複雑な有限要素解析などの計算処理を用いた従来の技術よりも、計算処理のための負荷が軽く、正確な解析処理が可能な、歯科矯正治療のシミュレーション装置、プログラム、シミュレーション方法の一例を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本開示は、以下の手段を提供する。
本開示のシミュレーション装置は、アライナを用いて患者の歯の矯正治療を行う際の、患者の歯の動きを予想するシミュレーション装置である。本開示のシミュレーション装置は、患者の歯情報と、アライナ情報に基づいて、所定の歯の矯正後の配置位置及び姿勢を示す配置状態を算出する移動計算部を備えている。歯情報とは、患者のそれぞれの歯の形状に関する情報と、矯正治療が行われる前の患者の歯の配列状態を示す情報、及び患者の歯の周囲組織に関する情報を少なくとも含む情報である。アライナ情報とは、アライナの形状や物性に関する情報を少なくとも含む情報である。そして、移動計算部は、アライナによって所定の歯に作用される矯正力と、所定の歯に矯正力が作用された際に、所定の歯の周囲組織によって生じる負荷の大きさに基づいて配置状態を算出する。この際、移動計算部は、その負荷の大きさを、時間の経過とともに所定の特性に従って減衰する減衰モデルを用いて算出して配置状態を算出する。
(【0011】以降は省略されています)

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