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公開番号2025124548
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-26
出願番号2024020686
出願日2024-02-14
発明の名称ダイオキシン類の分画方法
出願人三浦工業株式会社
代理人個人
主分類G01N 30/88 20060101AFI20250819BHJP(測定;試験)
要約【課題】ダイオキシン類をダイオキシン群とダイオキシン様ポリ塩化ビフェニルを含むポリ塩化ビフェニル群とに分画する。
【解決手段】含水量が1~4質量%に調節された粉末状の含水活性ケイ酸マグネシウムを含む第1剤による第1層210が充填された第1管体200と、粉末状のジルコニアを含む第2剤による第2層310が充填された第2管体300とが連結された分画カラム20において、第1管体200の上部に精製カラム10を連結してダイオキシン類溶液を添加し、さらにn-ヘキサンを供給する。これにより得られるダイオキシン類のn-ヘキサン溶液は、精製カラム10から第1管体200の第1層210と第2管体300の第2層310とをこの順に通過する。この際、n-ヘキサン溶液中のダイオキシン群は第1層210において選択的に捕捉され、第1層210を通過した同溶液中のポリ塩化ビフェニル群は第2層310において捕捉される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
含水ケイ酸マグネシウムを含む第1剤による第1層にダイオキシン類の脂肪族炭化水素溶媒溶液を通過させる工程を含み、
前記含水ケイ酸マグネシウムの含水量が1~4質量%である、
ダイオキシン類の分画方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
第1剤が前記含水ケイ酸マグネシウムと混合された炭素材をさらに含む、請求項1に記載のダイオキシン類の分画方法。
【請求項3】
前記含水ケイ酸マグネシウムは、ケイ酸マグネシウムを加熱処理して調製した活性ケイ酸マグネシウムに対して加水することで調製されたものである、請求項1に記載のダイオキシン類の分画方法。
【請求項4】
前記脂肪族炭化水素溶媒溶液が通過した第1層に対して第1極性溶媒を供給し、第1層を通過した第1極性溶媒を確保する工程をさらに含む、請求項1から3のいずれかに記載のダイオキシン類の分画方法。
【請求項5】
第1層を通過した前記脂肪族炭化水素溶媒溶液をアルミナ系材およびジルコニア系材のうちの少なくとも一つを含む第2剤による第2層にさらに通過させる、請求項1から3のいずれかに記載のダイオキシン類の分画方法。
【請求項6】
前記脂肪族炭化水素溶媒溶液が通過した第1層および第2層に対して第1極性溶媒および第2極性溶媒をそれぞれ個別に供給し、第1層を通過した第1極性溶媒および第2層を通過した第2極性溶媒をそれぞれ確保する工程をさらに含む、請求項5に記載のダイオキシン類の分画方法。
【請求項7】
ダイオキシン類の脂肪族炭化水素溶媒溶液に含まれるダイオキシン類を分析するための試料の調製方法であって、
含水ケイ酸マグネシウムを含む第1剤による第1層に前記脂肪族炭化水素溶媒溶液を通過させる工程と、
第1層を通過した前記脂肪族炭化水素溶媒溶液をアルミナ系材およびジルコニア系材のうちの少なくとも一つを含む第2剤による第2層に通過させる工程と、
前記脂肪族炭化水素溶媒溶液が通過した第1層に対して第1極性溶媒を供給し、第1層を通過した第1極性溶媒を第1の分析用試料として確保する工程と、
前記脂肪族炭化水素溶媒溶液が通過した第2層に対して第2極性溶媒を供給し、第2層を通過した第2極性溶媒を第2の分析用試料として確保する工程と、
を含み、
前記含水ケイ酸マグネシウムの含水量が1~4質量%である、
ダイオキシン類の分析用試料の調製方法。
【請求項8】
ダイオキシン類の脂肪族炭化水素溶媒溶液に含まれるダイオキシン類の分析方法であって、
ガスクロマトグラフィー法またはバイオアッセイ法により、請求項7に記載のダイオキシン類の分析用試料の調製方法により調製された第1の分析用試料と第2の分析用試料とを個別に分析する工程を含む、
ダイオキシン類の分析方法。
【請求項9】
ダイオキシン類の脂肪族炭化水素溶媒溶液に含まれるダイオキシン類を分画するための器具であって、
含水ケイ酸マグネシウムを含む第1剤による第1層が充填された、両端が開放された第1管体を備え、
前記含水ケイ酸マグネシウムの含水量が1~4質量%である、
ダイオキシン類の分画器具。
【請求項10】
第1剤が前記含水ケイ酸マグネシウムと混合された炭素材をさらに含む、請求項9に記載のダイオキシン類の分画器具。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイオキシン類の分画方法、特に、ダイオキシン類の脂肪族炭化水素溶媒溶液に含まれるダイオキシン類を分画するための方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
毒性の強い物質であるダイオキシン類による環境汚染の懸念から、各国において、廃棄物焼却施設からの排気ガス、大気、工場排水や河川水などの水、廃棄物焼却施設において発生する飛灰(フライアッシュ)および土壌などのダイオキシン類による汚染状況の分析および評価が求められている。また、食品についても、同様の分析および評価を求められることが多い。
【0003】
ダイオキシン類は、一般に、ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(PCDDs)およびポリ塩化ジベンゾフラン(PCDFs)のダイオキシンとダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル(DL-PCBs)とを総称する用語である。DL-PCBsは、209種類のポリ塩化ビフェニル類(PCBs)のうち、PCDDsおよびPCDFsと同様の毒性を示すPCBsであり、ノンオルソPCBsおよびモノオルソPCBsを含む。
【0004】
大気や土壌等の環境試料や食品試料等の試料についてダイオキシン類による汚染を評価する際には、先ず、試料からダイオキシン類を抽出し、分析用試料を確保する必要がある。試料が土壌や固形食品等の固形物の場合、例えば、ソックスレー抽出法により固形物からダイオキシン類を抽出する。また、試料が大気や工場排水等の流体の場合、例えば、フイルタ等の採取器を用いて流体中のダイオキシン類を捕捉して採取した後、採取器を洗浄したり、採取器に対してソックスレー抽出法を適用したりすることで採取器に採取されたダイオキシン類を抽出し、得られた抽出液を精製処理してダイオキシン類の分析用試料として用いる。
【0005】
この分析用試料は抽出した全種類のダイオキシン類を同時に含むことから、それをガスクロマトグラフ質量分析装置(GC/MS)等の分析装置により定量分析したときに結果の信頼性を欠く可能性がある。例えば、モノオルソPCBsはPCDDsおよびPCDFsの定量分析結果に影響し、逆に、PCDDsおよびPCDFsはモノオルソPCBsの定量分析結果に影響することが知られている。
【0006】
そこで、抽出液に含まれるダイオキシン類を数種類に分画して複数の分析用試料を調製し、各分析用試料を個別に分析することが試みられている。例えば、特許文献1は、活性ケイ酸マグネシウムを含む吸着剤を用いた処理層にダイオキシン類の脂肪族炭化水素溶媒溶液を通過させることで、ダイオキシン類をノンオルソPCBs、PCDDsおよびPCDFsを含む第1群とモノオルソPCBsおよびDL-PCBsに該当しないPCBs(非DL-PCBs)を含む第2群とに分画可能なことが記載されている。
【0007】
ところが、ダイオキシン類をこのように分画しても、第1群を含む分析用試料においてはPCDDsが高濃度の場合にノンオルソPCBsの定量精度が損なわれることがある。また、ダイオキシンとPCBsとは、別々の測定を求められることもある。例えば、米国環境保護庁(EPA)は、メソッド1613Bにおいて水、土壌および底質などのマトリックスに含まれ得るPCDDsおよびPCDFsを測定対象とする一方、メソッド1668Cにおいては廃水などのマトリックスに含まれ得る209種類の全てのPCBsを測定対象としており、これらのメソッドはダイオキシン類をPCDDsおよびPCDFsの群とPCBsの群とで個別に分析することを要請するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2020-115111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ダイオキシン類をPCDDsおよびPCDFsのダイオキシン群とDL-PCBsおよびその他のPCBsのポリ塩化ビフェニル群とに分画しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、ダイオキシン類の分画方法に関するものであり、この分画方法は、含水ケイ酸マグネシウムを含む第1剤による第1層にダイオキシン類の脂肪族炭化水素溶媒溶液を通過させる工程を含む。ここで用いる含水ケイ酸マグネシウムは、含水量が1~4質量%である。
(【0011】以降は省略されています)

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