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公開番号
2025127408
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-01
出願番号
2024035378
出願日
2024-02-20
発明の名称
薬物動態パラメータから血漿中濃度推移を予測する方法およびプログラム
出願人
個人
代理人
主分類
G16H
50/00 20180101AFI20250825BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約
【課題】医薬品の添付文書あるいは学術論文に薬物の薬物動態パラメータが記載されているが、このパラメータからは1次吸収1-コンパートメントモデルで記述できる推移以外予測することができなかった。ラグタイムあり1次吸収2-コンパートメントモデルで記述される血漿中濃度推移を予測する方法を提供する。
【解決手段】入力された薬物の投与量と薬物動態パラメータ(S-1)から1次吸収1-コンパートメントモデルのパラメータを求め(S-2)、予測された最大血漿中濃度と実際の濃度の比較から予測モデルを選択し(S-3)、1次吸収2-コンパートメントモデルが選択された場合は薬物動態パラメータと既存薬のラグタイムあり1次吸収2-コンパートメントモデルで解析したマクロパラメータの情報から最適な薬物のマクロパラメータを推定し(S-4)と、選択されたモデルを用いた血漿中濃度推移を予測する(S-5)。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
コンピュータを用いて、経口投与後の化合物の血漿中濃度推移を予測する方法であって、
対象化合物の薬物動態パラメータから予測モデルを判断する工程と、
対象化合物のコンパートメントモデルパラメータを提供する工程と、
対象化合物の血漿中濃度推移をコンパートメントモデルにより計算する工程とを、含む予測方法。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
薬物動態パラメータから1次吸収1-コンパートメントモデルのみかけの分布容積、消失速度定数、吸収速度定数の3つパラメータを求め、前記パラメータを用い、最高血漿中濃度を予測し、実測値と比較することにより、予測モデルを選択する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
ラグタイムあり1次吸収2-コンパートメントモデルで解析された複数の薬物のパラメータの範囲と経口投与後の血漿中濃度推移を予測する対象の化合物の薬物動態パラメータの誤差範囲からラグタイムあり1次吸収2-コンパートメントモデルの最適なパラメータを推定する、請求項1に記載のモデルパラメータの提供方法。ここでのパラメータの範囲とは、事前情報としてのパラメータの平均値と標準偏差、最大値、最初値、回帰分析、機械学習での推定値等のパラメータのとり得る範囲を規定したものである。
【請求項4】
ラグタイムあり1次吸収2-コンパートメントモデルで解析された複数の薬物のパラメータの範囲と経口投与後の血漿中濃度推移を予測する対象の化合物の薬物動態パラメータの誤差範囲からラグタイムあり1次吸収2-コンパートメントモデルの最適なパラメータをベイズ推定により推定する、モデルパラメータの提供方法。ここでのパラメータの範囲とは、事前情報としてのパラメータの平均値と標準偏差、最大値、最初値、回帰分析、機械学習での推定値等のパラメータのとり得る範囲を規定したものである。
【請求項5】
請求項2-4の方法で得られた化合物の1次吸収1-コンパートメントモデルおよびラグタイムあり1次吸収2-コンパートメントモデルのマクロパラメータおよびミクロパラメータのデータベース。
【請求項6】
請求項1-4のいずれかに記載の予測方法を実行するシミュレーション装置。
【請求項7】
請求項1-4のいずれかに記載の予測方法を実行するためのコンピュータプログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、薬物を含む化合物を、ヒトを含む動物に経口投与した際の化合物の血漿中濃度推移をコンパートメントモデルにより予測(シミュレーション)する方法及び装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
薬物は投与された後に消化管から吸収され、作用部位に移行し、薬効あるいは毒性を示す。薬物の作用部位での濃度と作用している時間は血漿中濃度に依存するため、薬効・毒性と血漿中濃度推移の関係を理解することは医薬品の適正使用のために重要である。この薬物の血漿中濃度の時間推移を解析する方法が薬物動態解析である。
【0003】
薬物動態解析には、コンパートメントモデル解析、非コンパートメント解析、生理学的薬物速度論解析の3つの解析法がある。一般的に医薬品の添付文書、学術論文に記載される薬物動態パラメータは、非コンパートメント解析の結果である。非コンパートメント解析では、血漿中濃度推移の予測はできない。血中濃度推移、血漿中濃度推移の予測には、コンパートメントモデル解析、生理学的薬物速度論解析を用いる。生理学的薬物速度論モデルは、複雑なモデルであり、多くのパラメータが必要である。また、生理学的薬物速度論モデル解析では、専用ソフトウェアが必要であることから使用が限られる。コンパートメントモデル解析は、解析解が存在し、簡単に計算できることから、投与設計等広く利用される。
【0004】
医薬品の適正な投与設計のためにコンパートメントモデルによる血漿中濃度推移予測が有効である。従来のコンパートメントモデルでの解析は、得られた血漿中濃度を1-、2-、3-コンパートメントモデルに当てはめて、得られた解析結果を用いて、繰り返し投与等、投与条件の異なる血漿中濃度推移も簡単に予測することができる。
【0005】
添付文書に記載されている薬物動態パラメータは、最高血漿中濃度(Cmax)、最高血漿中濃度到達時間(Tmax)、血漿中濃度時間曲線下面積(AUC)、半減期(T1/2)の4つである。これら4つのパラメータから1次吸収1-コンパートメントモデルで必要とするみかけの分布容積(Vd/F)、消失速度定数(Ke)、吸収速度定数(Ka)の3つパラメータは算出でき、血漿中濃度推移を予測することができる。しかしながら、この方法による予測では、実際のCmaxは、予測値よりも平均2(0.998-5.97)倍高く、予測性に問題がある(非特許文献1)。
【0006】
1次吸収2-コンパートメントモデルは、血漿を含む体循環を示すコンパートメント1(中央コンパートメント)と血漿と平衡になるのに時間を要するコンパートメント2の2つのコンパートメントからなる。消化管から吸収された薬物はコンパートメント1に移行する。2-コンパートメントモデルでは、コンパートメント1の分布容積(V1)と2つのコンパートメント移行間速度定数(K12,K21)、消失速度定数(Ke)およびKaの5つのミクロパラメータが必要である。血漿中濃度推移を表す解析解は、ミクロパラメータで示すと複雑な式となるため、濃度を表すAとB、速度定数を表すαとβの4つのマクロパラメータとKaの5つのパラメータで、表される。解析解を用いて、解析および予測を行う。また、吸収にラグがある場合は、ラグタイム(Tlag)も求める必要があり、6つのパラメータが必要となる。本明細書では前記6つのパラメータをすべてマクロパラメータと定義する。添付文書に記載されている薬物動態パラメータは4つであることから情報不足で2-コンパートメントモデルで必要なパラメータを算出できない。
【0007】
本発明と直接関係はないが、情報不足を補った解析法の例を示す。患者からの限られた採血により、その患者の血漿中濃度推移を予測する方法として、母集団解析法がある。一人あたり数点の血漿中濃度ではコンパートメント解析できないが、一人数点でも多くの患者のデータを集団として解析し、パラメータの平均値と分散を評価し、これらの平均値と分散を事前情報として、数点の採血と併せてベイズ推定することにより、その個人のパラメータを推定し、血漿中濃度推移を予測することができる(非特許文献2)。
【0008】
他の例を示す。生理学的薬物速度論モデルでは、観測可能なデータから特定するにはパラメータが多すぎるため、パラメータを得るのが困難なことがある。その解決法として、クラスターガウスニュートン法がある。この手法は未知のパラメータを広範囲なパラメータ空間から効率的に検索する手法である(非特許文献3)。母集団解析では平均と分散でパラメータの範囲を規定しているのと同様、この手法もパラメータの範囲を規定して、推定する手法を取っている。
【0009】
現在、薬物の血中あるいは血漿中濃度推移を予測するためのコンパートメントモデルあるいはそのパラメータを得ることは簡単でなく、薬物動態パラメータを用い、1次吸収1-コンパートメントモデルを仮定して計算することになるが、Cmaxを実測値よりも低く予測している可能性が高い(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
加藤基浩 P-067「薬物動態パラメータを用いた1-コンパートメントモデルによる血漿中濃度推移の予測」 日本薬剤学会第36年会 p.231(2021).
薬物血中濃度モニタリングのためのPopulation Pharmacokinetics入門、薬業時報社、1988.
CPT Pharmacometrics Syst Pharmacol.2023;00:1-14.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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