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公開番号
2025134109
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-17
出願番号
2024031795
出願日
2024-03-04
発明の名称
鋼管矢板の継手構造
出願人
JFEスチール株式会社
代理人
個人
主分類
E02D
5/08 20060101AFI20250909BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】継手部を大型化することなく、継手長手方向のせん断力に対する強度を向上できる鋼管矢板の継手構造を提供する。
【解決手段】本発明に係る鋼管矢板の継手構造1は、隣接する一方の本管5aの外面に軸方向に沿って取り付けられた雄継手部材7と、隣接する他方の本管5bの外面に軸方向に沿って設けられて雄継手部材7に嵌合する雌継手部材9と、雄継手部材7と雌継手部材9の嵌合部に充填された充填材17と、を備えたものであって、雄継手部材7は、ウェブ部11とフランジ部13を備えた断面略T字形の部材からなり、雌継手部材9は、2枚の断面L字形の部材15a、15bが対向配置されてなり、雄継手部材7は、継手嵌合状態において、フランジ部13が、本管5a、5bが連結されてなる鋼管矢板壁の法線直角方向に対して、5°~45°の傾きを持つように一方の本管5aに取り付けられていることを特徴とするものである。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
隣接する一方の本管の外面に軸方向に沿って取り付けられた雄継手部材と、隣接する他方の本管の外面に軸方向に沿って設けられて前記雄継手部材に嵌合する雌継手部材と、前記雄継手部材と前記雌継手部材の嵌合部に充填された充填材と、を備えた鋼管矢板の継手構造であって、
前記雄継手部材は、ウェブ部とフランジ部を備えた断面略T字形の部材からなり、
前記雌継手部材は、2枚の断面L字形の部材が対向配置されてなり、
前記雄継手部材は、継手嵌合状態において、前記フランジ部が、前記本管が連結されてなる鋼管矢板壁の法線直角方向に対して、5°~45°の傾きを持つように前記一方の本管に取り付けられていることを特徴とする鋼管矢板の継手構造。
続きを表示(約 360 文字)
【請求項2】
前記フランジ部と前記一方の本管とを繋ぐように補剛部材を配したことを特徴とする請求項1に記載の鋼管矢板の継手構造。
【請求項3】
前記雌継手部材で囲む空間のうち、前記雄継手部材のフランジ部と前記他方の本管の間のみに前記充填材を充満したことを特徴とする請求項2に記載の鋼管矢板の継手構造。
【請求項4】
前記ウェブ部との接合部を境界として前記フランジ部を二分したときに、二分されたフランジ部のうち傾斜することで前記一方の本管に近づく側にのみ前記補剛部材を配し、
前記雌継手部材で囲まれた空間のうち、前記雄継手部材のフランジ部と前記他方の本管の間、及び前記ウェブ部と前記雌継手部材との間のみに前記充填材を充満したことを特徴とする請求項2に記載の鋼管矢板の継手構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼管矢板の継手構造に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来の地下構造物の基礎の一つに、鋼管矢板式基礎がある。鋼管矢板式基礎は、特許文献1の図6に示されるように、鋼管矢板を円形に複数本並べて地中に建て込み、鋼管矢板の壁によって一定面積の地盤を囲んで基礎とするものである。各鋼管矢板には鋼管矢板を連結するための継手部材が設けられており、隣接する鋼管矢板の継手部材を嵌合させて鋼管矢板壁を構築している。
鋼管矢板の継手構造としては様々なタイプのものがあるが、その一つが例えば特許文献2の図10に示されている。
【0003】
特許文献2の図10は、所謂P-T型の継手構造であり、隣接する一方の鋼管矢板61には継手鋼管1が設けられ、隣接する他方の鋼管矢板61にはT型鋼2が設けられている。そして、継手鋼管1のスリット部111にT型鋼2のステム部121を挿入することで両者を嵌合させ、さらにその嵌合部内に、充填材としてモルタル40を打設している。
【0004】
上記のような継手構造を用いて構築された鋼管矢板式基礎に、地震等によって水平方向の外力が作用すると、上述した継手部材(継手鋼管1、T型鋼2)には、両者を長手方向上下にずれさせる力が作用する。その結果、嵌合部内に打設されたモルタル40は、継手部材長手方向のせん断力を受ける。
【0005】
鋼管矢板式基礎の強度を十分に得るためは、連結された複数の鋼管矢板が、外力に対して一体的に抵抗するのが望ましい。しかし、モルタル40に継手部材長手方向のせん断力が作用して継手部材同士が長手方向上下にずれると、複数の鋼管矢板が一体となって機能せず、基礎としての強度が低下する恐れがある。そのため、嵌合した継手部材が長手方向にずれないよう、継手部材と充填材の付着力向上が求められている。
【0006】
そこで、継手部材と充填材の付着力を高める方法が前述した特許文献1に記載されている。特許文献1の図1(a)には、所謂L-T型の継手構造が図示されており、隣接する一方の鋼管矢板本管1には断面T字形の雄部材2が、隣接する他方の鋼管矢板本管1には断面L字形の雌部材4が2枚設けられている。そして、2枚の雌部材4で囲む空間内には、本管1の外面を覆う板状部材5が組み入れられており、この板状部材5と雄部材2及び雌部材4の表面には、複数本の突条8が設けられている。
【0007】
上記の継手構造によれば、継手部材(雄部材2、雌部材4)を長手方向上下にずれさせる力が作用した際に、嵌合部に充填されたセメント系充填材と突条8とが噛み合い、継手長手方向のせん断強度及び剛性が向上する。これにより、連結された複数の鋼管矢板が一体となって機能し、鋼管矢板式基礎の強度が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平11-140863号公報
特許第3368398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように、継手部材に突起(突条8)を設けることで、継手長手方向のせん断力に対する強度が向上するが、特許文献1のようなL-T型の継手構造には、下記のような課題が考えられる。
【0010】
図12に、従来のL-T型の鋼管矢板の継手構造31(以降、単に継手構造31という)を模式的に示す。図12は、継手嵌合状態における嵌合部を上面視した状態である。
従来の継手構造31の場合、雌継手部材9に雄継手部材7を嵌合させると、雌継手部材9内の領域が、雄継手部材7のウェブ部11とフランジ部13によっておおまかに3つの領域に仕切られる。ここで、フランジ部13と本管5bの間の領域を領域a、ウェブ部11とL字形部材15aの間の領域を領域b、ウェブ部11とL字形部材15bの間の領域を領域cとする。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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