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公開番号2025135436
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-18
出願番号2024033285
出願日2024-03-05
発明の名称高炉の羽口設備及び高炉の操業方法
出願人JFEスチール株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C21B 7/16 20060101AFI20250910BHJP(鉄冶金)
要約【課題】送風ガスとして酸素を主体とした高酸素濃度ガスを使用する高炉の羽口設備において、羽口接続部からの高酸素濃度ガスの漏洩を抑制する。
【解決手段】本発明の羽口設備は、羽口の内部の最も外周側に配置された外側流通孔と、前記外側流通孔の内周側に配置された内側流通孔と、を備え、前記内側流通孔は、2つ以上の独立した流路を有し、前記2つ以上の独立した流路は、前記羽口の内表面と離隔されている。本発明の高炉の操業方法は、前記の高炉の羽口設備を用い、前記高炉において、前記羽口から低酸素濃度ガスと前記低酸素濃度ガスよりも酸素濃度が高い高酸素濃度ガスと還元材とを吹き込み、前記低濃度の酸素ガスを、前記外側流通孔から吹き込み、前記高酸素濃度ガス及び前記還元材を、前記内側流通孔から吹き込み、前記高酸素濃度ガス及び前記還元材を、前記2つ以上の独立した流路から別々に吹き込む。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
羽口の内部の最も外周側に配置された外側流通孔と、前記外側流通孔の内周側に配置された内側流通孔と、を備え、
前記内側流通孔は、2つ以上の独立した流路を有し、
前記2つ以上の独立した流路は、前記羽口の内表面と離隔されていることを特徴とする、高炉の羽口設備。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記羽口は、小羽口及びブローパイプを備え、
前記小羽口の内部且つ前記ブローパイプの内周側に、前記小羽口と離隔されて吹込み管が配置され、
前記小羽口及び前記ブローパイプと、前記吹込み管との間に、前記外側流通孔が配置され、
前記吹込み管の内部に前記内側流通孔が配置されている、請求項1に記載の高炉の羽口設備。
【請求項3】
前記小羽口と前記ブローパイプとの接合部は、摺合わせ構造である、請求項2に記載の高炉の羽口設備。
【請求項4】
前記内側流通孔において、前記2つ以上の独立した流路のうちの少なくとも1つの流路は、下流側に向かった絞り形状を有する、請求項1又は2に記載の高炉の羽口設備。
【請求項5】
前記小羽口と前記吹込み管との間のクリアランスが、前記小羽口の内径の20%以上である、請求項2又は3に記載の高炉の羽口設備。
【請求項6】
前記吹込み管は、水冷機構を有する、請求項2又は3に記載の高炉の羽口設備。
【請求項7】
前記吹込み管は、前記ブローパイプの後端部にて前記ブローパイプに接続されている、請求項2又は3に記載の高炉の羽口設備。
【請求項8】
前記吹込み管の出口部にて前記2つ以上の独立した流路のうち少なくとも2つを導通させた導通部を有する混合促進構造を備える、請求項2又は3に記載の高炉の羽口設備。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の高炉の羽口設備を用いた高炉の操業方法であって、
前記高炉において、前記羽口から低酸素濃度ガスと前記低酸素濃度ガスよりも酸素濃度が高い高酸素濃度ガスと還元材とを吹き込み、
前記低酸素濃度ガスを、前記外側流通孔から吹き込み、
前記高酸素濃度ガス及び前記還元材を、前記内側流通孔から吹き込み、
前記高酸素濃度ガス及び前記還元材を、前記2つ以上の独立した流路から別々に吹き込むことを特徴とする、高炉の操業方法。
【請求項10】
前記高酸素濃度ガスのガス流速は、前記羽口の下流部においては180m/s以上、前記羽口の上流部においては60m/s以下である、請求項9に記載の高炉の操業方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高炉の羽口設備及び該羽口設備を用いた高炉の操業方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球環境問題を背景として、二酸化炭素(CO

)の排出量削減が強く求められている。そのため、製鉄所内に設けられた高炉の操業においても、反応効率の向上あるいは再生ガスのリサイクル使用によって新規に投入するカーボン原料を低減した操業を行うことが求められている。
【0003】
一般的な高炉では、羽口から送風ガスとして熱風(1200℃程度に加熱した空気)を高炉内に吹込む。この熱風中の酸素と、還元材であるコークスや微粉炭中のカーボンとが反応し、一酸化炭素(CO)ガスや水素(H

)ガスが生成する。これらの一酸化炭素ガスや水素ガスによって、高炉内に装入した鉄鉱石中の酸化鉄が還元され、酸素が酸化鉄から一酸化炭素に移行する還元反応によって二酸化炭素が発生する。
【0004】
このように発生する高炉の操業における二酸化炭素の排出量削減技術として、高炉等から排出される副生ガスに含まれる一酸化炭素や二酸化炭素を改質して、メタンやエタノールなどの炭化水素を生成し、生成した炭化水素を、再度、高炉に還元材として導入することによって新しく投入する還元材を低減する技術が提案されている。これら再生還元材の使用を最大化して高炉への新規投入還元材を最小にする技術として、例えば特許文献1では、送風ガスとして酸素ガスを使用することが提案されている。
【0005】
送風ガスの高炉内への吹込みは、例えば図1に示される高炉炉体1の下部の側壁に設けられた羽口が使用される。高炉の羽口設備は例えば図2に示すように、ブローパイプ2、小羽口3、吹込みランス4、曲り管6、直管7、大羽口8、羽口受け金物9等の複数の部品が組み立てられて構成されている。羽口の内部は400kPaほどの高圧条件となっているので、羽口の各部品のつなぎ部分は内部を流れる気体の漏洩を防止するように密閉構造となっている。
【0006】
また、高炉の羽口設備の先端部分は、図3に示すように、コークス等の燃焼により発生する高温ガスとともに溶融した高温の溶融銑鉄及び溶融スラグが流下する環境にさらされている。小羽口3の先端から高炉内コークス充填層に吹き込まれた送風ガスは、その運動エネルギーによって羽口前のコークスを旋回燃焼させ、レースウェイ5と呼ばれる羽口先から炉内側に約1m程度の空間を形成する。レースウェイ5の形成によって、燃焼反応の最高温度発生位置及び、高温溶融物の滴下領域が羽口の先端から高炉炉内側に離され、羽口の先端部分の熱負荷は抑止された状態が形成されている。
【0007】
特許文献2~5に示すように、これまでも補助還元材と酸素との攪拌接触を促進して反応効率を向上する技術は開発されてきた。これらはいずれも、送風ガスが加熱空気をベースである操業において、吹込みランスから補助還元材と補助的に付加した少量の酸素ガスを加熱空気中に混合させる形態である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開2021/106579号パンフレット
特開平6-330113号公報
特開平11-12613号公報
国際公開2018/180892号パンフレット
特開2013-19006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の高炉の羽口部分の設備構成においては、羽口の各部品の接続部分に直接酸素ガスが接触する状況になると、羽口の接続部分から極めて酸化力の高い高酸素濃度ガスが漏洩する可能性が僅かながらあった。そして、高酸素濃度ガスが漏洩した場合には、異常燃焼などの設備破損が発生し、操業トラブルを引き起こすおそれがあった。
【0010】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、送風ガスとして酸素を主体とした高酸素濃度ガスを使用する高炉の羽口設備において、羽口接続部からの高酸素濃度ガスの漏洩を抑制することのできる、高炉の羽口設備、及び該羽口設備を用いた高炉の操業方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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