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公開番号2025149784
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-08
出願番号2024125874
出願日2024-08-01
発明の名称樹脂組成物、接着剤組成物、及び積層体
出願人大日精化工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09J 167/00 20060101AFI20251001BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】芳香族系イソシアネートを用いなくても、接着性及び引き裂き開封性に優れた種々の積層構成の積層体を製造しうる、薄膜状に塗工可能な2液硬化型の接着剤組成物の主剤として用いられる、溶媒成分を実質的に含有しない樹脂組成物を提供する。
【解決手段】主剤(A)及び硬化剤(B)を含む2液硬化型の接着剤組成物の主剤(A)として用いられる、溶媒成分を実質的に含有しない樹脂組成物である。分子末端に水酸基を有する、その水酸基濃度が1.0~6.0mol/kgであるポリエステル(a)を含み、ポリエステル(a)が、ジカルボン酸(α)に由来する構成単位及びジオール(β)に由来する構成単位を有し、ジカルボン酸(α)に由来する構成単位中、芳香族ジカルボン酸(α1)に由来する構成単位の含有量が40mol%超であり、80℃における溶融粘度が10,000mPa・s以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
主剤(A)及び硬化剤(B)を含む2液硬化型の接着剤組成物の前記主剤(A)として用いられる、溶媒成分を実質的に含有しない樹脂組成物であって、
分子末端に水酸基を有する、その水酸基濃度が1.0~6.0mol/kgであるポリエステル(a)を含み、
前記ポリエステル(a)が、ジカルボン酸(α)に由来する構成単位及びジオール(β)に由来する構成単位を有し、
前記ジカルボン酸(α)に由来する構成単位が、芳香族ジカルボン酸(α1)に由来する構成単位、非芳香族ジカルボン酸(α2)に由来する構成単位を含むとともに、前記ジカルボン酸(α)に由来する構成単位中、前記芳香族ジカルボン酸(α1)に由来する構成単位の含有量が40mol%超であり、
前記ジオール(β)に由来する構成単位が、ネオペンチルグリコールに由来する構成単位を含むとともに、前記ジオール(β)に由来する構成単位中、ポリアルキレングリコール(β1)に由来する構成単位の含有量が40mol%未満であり、
80℃における溶融粘度が10,000mPa・s以下である樹脂組成物。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記ジカルボン酸(α)に由来する構成単位中、前記芳香族ジカルボン酸(α1)に由来する構成単位の含有量が50~90mol%である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記ジオール(β)に由来する構成単位中、ポリアルキレングリコール(β1)に由来する構成単位の含有量が30mol%以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
主剤(A)及び硬化剤(B)を含む、溶媒成分を実質的に含有しない2液硬化型の接着剤組成物であって、
前記主剤(A)が、請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂組成物である接着剤組成物。
【請求項5】
前記硬化剤(B)が、そのイソシアネート基含有量が4~8mol/kgである非芳香族系イソシアネート化合物(b)を含み、
前記非芳香族系イソシアネート化合物(b)が、ビウレット結合、アロファネート結合、及びシアヌレート結合からなる群より選択されるいずれかの結合をその分子構造中に有する請求項4に記載の接着剤組成物。
【請求項6】
80℃における溶融粘度が5,000mPa・s以下である請求項4に記載の接着剤組成物。
【請求項7】
前記硬化剤(B)が、芳香族系イソシアネート化合物を実質的に含まない請求項5に記載の接着剤組成物。
【請求項8】
前記主剤(A)中の水酸基に対する、前記硬化剤(B)中のイソシアネート基の化学量論比(NCO/OH)が、1.0~10.0である請求項4に記載の接着剤組成物。
【請求項9】
2種の基材と、
前記基材どうしの間に配置される、請求項4に記載の接着剤組成物で形成された接着層と、を備えるフィルム状又はシート状の積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、接着剤組成物、及び積層体に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
プラスチックフィルムやシート等を積層したフィルム状又はシート状の積層体は、食品や雑貨をはじめとする各種の容器や包装材として広く使用されている。例えば、熱融着性フィルムを内層に用いるとともに、非熱融着性フィルムを外層に用いるといった具合に、性質の異なるフィルムを積層することで、容器や包装材を熱融着法等によって生産性よく製造することができる。
【0003】
また、多くの場合、フィルムやシートの積層面に意匠性の印刷が施される。印刷が施された印刷面はフィルムやシートで保護されるので、印刷インキ等による内容物の汚染を防ぐことができる。さらに、これらの容器や包装材は、鋏等を用いなくても容易に手で引き裂いて開封可能なものが多く提供されている。
【0004】
但し、開封時には、積層したフィルムやシートが一体となって引き裂かれることが重要である。積層したフィルムやシートの引き裂き点がバラついてしまうと、見た目が損なわれるだけでなく、保護されていた印刷面が露出することがあり、衛生上の観点からも好ましいとは言えない。なかでも、非延伸型の直鎖低密度ポリエチレン系フィルムやポリプロピレン系フィルム等を熱融着性フィルムとして用いた積層体の場合、引き裂き時の粘りが非常に大きいために容易に引き裂くことができずに、印刷面が露出しやすくなるといった課題が生じていた。
【0005】
引き裂き開封性(手切れ性)に優れたフィルム状又はシート状の積層体を製造すべく、従来、ポリエステルポリオール、ポリエステルポリウレタンポリオール、及びポリエーテルポリウレタンポリオール等の高分子量の主剤と、ポリイソシアネート等の硬化剤とを組み合わせた2剤(2液)混合硬化型の接着剤組成物が用いられている。このような接着剤組成物は、主剤が高分子量であるために粘度が高い。このため、グラビア塗工方式やリバースロール塗工方式等の塗工方式で薄膜塗工するためには、多量の溶媒成分で希釈する必要があった。
【0006】
溶媒成分は、接着剤組成物の塗工後には蒸発乾燥させること等によって除去される。溶媒成分を蒸発乾燥させるには多量のエネルギーが必要とされるため、費用がかかるとともに環境への負荷も大きい。このため、可能な限り溶剤成分の使用量を低減した、理想的には溶媒成分を実質的に含有しなくとも薄膜状に塗工可能な、いわゆる無溶剤型(ノンソル系)の接着剤組成物が望まれていた。
【0007】
なお、フィルム状又はシート状の基材に薄膜塗工が可能な無溶剤型の接着剤組成物はこれまでにも知られている。例えば、ポリオール成分及びイソシアネート成分を含有する無溶剤型の接着剤組成物が提案されている(特許文献1及び2)。また、末端イソシアネート型ポリエーテルポリウレタンを主成分とする主剤と、硬化剤としてのポリオールとを溶融混合して用いる接着剤組成物が提案されている(特許文献3)。さらに、ポリエステルポリオールを主成分とする主剤と、硬化剤としてのポリイソシアネートとを溶融混合して用いる接着剤組成物が提案されている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2003-321664号公報
特開2006-057089号公報
特開2008-274061号公報
特開2023-071162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、従来の接着剤組成物を用いて製造したフィルム状又はシート状の積層体は、引き裂き開封性が必ずしも良好であるとはいえなかった。また、基材を構成する樹脂の種類によっては接着性が必ずしも良好であるとはいえず、改良の余地があった。さらに、従来の接着剤組成物では、欧州指令2002/72/EC、2007/19/ECなどの規制に抵触する恐れのある芳香族系イソシアネートが用いられる場合が多い。このため、芳香族系イソシアネートを用いなくとも良好な接着性等を発揮しうる接着剤組成物が望まれていた。
【0010】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、芳香族系イソシアネートを用いなくても、接着性及び引き裂き開封性に優れた種々の積層構成の積層体を製造しうる、薄膜状に塗工可能な2液硬化型の接着剤組成物の主剤として用いられる、溶媒成分を実質的に含有しない樹脂組成物を提供することにある。
(【0011】以降は省略されています)

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