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公開番号2025152040
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024053746
出願日2024-03-28
発明の名称窒化ホウ素粉末の製造方法、粉末、及び、粉末の製造方法
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C01B 21/064 20060101AFI20251002BHJP(無機化学)
要約【課題】圧壊強さが比較的低い塊状粒子を含む窒化ホウ素粉末を製造可能な製造方法を提供すること。
【解決手段】本開示の一側面は、炭窒化ホウ素の凝集体を含む炭窒化ホウ素粉末を、酸素分圧が20%以上である雰囲気下において、850℃以上で3~15時間加熱処理して、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素とする凝集粒子を含む粉末を得る工程と、上記粉末及びホウ素源を含む混合物を1800~2200℃で加熱処理することによって酸素量及び炭素量を低減した加熱処理物を得る工程と、を有する、窒化ホウ素粉末の製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭窒化ホウ素の凝集体を含む炭窒化ホウ素粉末を、酸素分圧が20%以上である雰囲気下において、850℃以上で3~15時間加熱処理して、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素とする凝集粒子を含む粉末を得る工程と、
前記粉末及びホウ素源を含む混合物を1800~2200℃で加熱処理することによって酸素量及び炭素量を低減した加熱処理物を得る工程と、を有する、窒化ホウ素粉末の製造方法。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記粉末の酸素量が5.0~30.0質量%である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記粉末を得る工程における加熱温度が1000℃以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記粉末の炭素量が2.0質量%以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
炭窒化ホウ素の凝集体を含む炭窒化ホウ素粉末を、酸素分圧が20%以上である雰囲気下において、850℃以上で3~15時間加熱処理して、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素とする凝集粒子を含む粉末を得る工程、を有する、粉末の製造方法。
【請求項6】
前記粉末の酸素量が5.0~30.0質量%である、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記粉末を得る工程における加熱温度が1000℃以下である、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項8】
炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素とする凝集粒子を含み、酸素量が5.0~30.0質量%である、粉末。
【請求項9】
炭素量が2.0質量%以下である、請求項8に記載の粉末。
【請求項10】
平均粒子径が10~100μmである、請求項8又は9に記載の粉末。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、窒化ホウ素粉末の製造方法、粉末、及び、粉末の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
パワーデバイス、トランジスタ、サイリスタ、及びCPU等の電子部品においては、使用時に発生する熱を効率的に放熱することが課題となっている。そのため、このような電子部品と共に、高い熱伝導性を有する放熱部材が用いられる。一方、窒化ホウ素粒子は、高熱伝導性及び高絶縁性を有しているため、放熱部材におけるフィラーとして幅広く利用されている。
【0003】
六方晶窒化ホウ素の一次粒子は、面内方向(a軸方向)の熱伝導率が400W/(m・K)であるのに対して、厚み方向(c軸方向)の熱伝導率が2W/(m・K)であり、結晶構造と鱗片形状であることとに由来する熱伝導率の異方性が大きい。さらに、六方晶窒化ホウ素粉末を樹脂に充填し成形すると、成形時に加わる力によって、樹脂成形体中で複数の一次粒子が同一方向に揃って配向する。この場合、例えば、六方晶窒化ホウ素の一次粒子の面内方向(a軸方向)が、放熱部材の厚み方向と垂直となるように配向し、放熱部材の厚み方向における熱伝導性が低く、六方晶窒化ホウ素粒子の面内方向(a軸方向)の高熱伝導率を十分に生かすことができなかった。
【0004】
上述のような形状に基づく異方性を低減する観点から、複数の一次粒子の配向を抑制し凝集させた塊状粒子を形成する方法が検討されている。特許文献1では、窒化ホウ素一次粒子が凝集してなる窒化ホウ素凝集粒子が開示されている。当該凝集粒子は、樹脂中に分散され所定の成形圧力を加えられた場合であっても凝集粒子の崩壊が抑制できる程度に上記凝集粒子が強度を有し、成形体中で窒化ホウ素の一次粒子が同一方向に揃って配向することを抑制することが記載されている。
【0005】
さらに、特許文献2では、樹脂との混練やシート化の過程で強い応力がかかる手段にも用いることができるように、所定の平均粒径を有する炭化ホウ素を加圧窒化し、その後脱炭結晶化することによって得られる、粒子強度に優れる塊状窒化ホウ素を含む窒化ホウ素粉末が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-135731号公報
国際公開第2018/066277号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のとおり、樹脂への充填材、特に放熱フィラーなどとしての使用を想定すると、凝集粒子の形態を保つことが望ましく、樹脂との混練り時又は樹脂組成物の成形時に、凝集粒子が形状を維持できる程度の圧壊強さを有することが望ましい。一方で、樹脂成形体の絶縁性などの観点からは、凝集粒子が成形圧等によって形状変化し、凝集粒子内部の空隙や樹脂成形体中の空隙が低減されることが望ましく、凝集粒子が樹脂との混練り時又は樹脂組成物の成形時に形状変化することが望ましい場合もある。さらに、圧壊強さが高すぎる場合、樹脂との混練りの際に使用される混練り器や樹脂組成物の成形の際に使用される成形機の性能を向上させるなどの必要がある。窒化ホウ素粉末を充填材として含む樹脂成形体の多様な製造条件に対応できるように、凝集粒子の圧壊強さを調整できる方法があれば有用である。
【0008】
本開示は、圧壊強さが比較的低い塊状粒子を含む窒化ホウ素粉末を製造可能な製造方法を提供することを目的とする。本開示はまた、上記窒化ホウ素粉末を製造するための原料として好適な粉末及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一側面は、下記[1]を提供する。
【0010】
[1] 炭窒化ホウ素の凝集体を含む炭窒化ホウ素粉末を、酸素分圧が20%以上である雰囲気下において、850℃以上で3~15時間加熱処理して、炭素、窒素、ホウ素、及び酸素を構成元素とする凝集粒子を含む粉末を得る工程と、
前記粉末及びホウ素源を含む混合物を1800~2200℃で加熱処理することによって酸素量及び炭素量を低減した加熱処理物を得る工程と、を有する、窒化ホウ素粉末の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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