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公開番号2025153075
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055353
出願日2024-03-29
発明の名称メタクロレイン及び/又はメタクリル酸の製造用触媒
出願人日本化薬株式会社
代理人
主分類B01J 23/887 20060101AFI20251002BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】
本発明は、イソブチレン、t-ブチルアルコール等を原料にして対応するメタクロレイン、メタクリル酸を製造する際に用いられ、目的生成物の収率が高い触媒を提案するものである。
【解決手段】
担持成形触媒であり、活性成分として少なくとも鉄及びアルカリ金属を含有する触媒であって、
活性成分層における鉄の含有量が、触媒表面側で多く、芯側で少なくなっていることを特徴とするメタクロレイン及び/又はメタクリル酸製造用触媒。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
担持成形触媒であり、活性成分として少なくとも鉄及びアルカリ金属を含有する触媒であって、
活性成分層における鉄の含有量が、触媒表面側で多く、芯側で少なくなっていることを特徴とするメタクロレイン及び/又はメタクリル酸製造用触媒。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記アルカリ金属の含有量が、触媒表面側で少なく、芯側で多くなっていることを特徴とする請求項1に記載のメタクロレイン及び/又はメタクリル酸製造用触媒。
【請求項3】
触媒表面側の鉄の含有量をA1とし、芯側の鉄の含有量をA2としたときに、以下式(A)を満たす請求項1に記載のメタクロレイン及び/又はメタクリル酸製造用触媒。
[式A]
1.1 ≦ A1/A2・・・(A)
【請求項4】
触媒表面側のアルカリ金属の含有量をB1とし、芯側のアルカリ金属の含有量をB2としたときに、以下式(B)を満たす請求項1に記載のメタクロレイン及び/又はメタクリル酸製造用触媒。
[式B]
B1/B2 ≦ 0.95・・・(B)
【請求項5】
下記式(1)で表される組成を触媒活性成分として有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のメタクロレイン及び/又はメタクリル酸製造用触媒。
[式1]
Mo
12
Bi
b1
Ni
c1
Co
d1
Fe
e1

f1

g1

h1

i1
・・・(1)
(式中、Mo、Bi、Ni、CoおよびFeはそれぞれモリブデン、ビスマス、ニッケル、コバルトおよび鉄を表し、Xはタングステン、アンチモン、錫、亜鉛、クロム、マンガン、マグネシウム、ケイ素、アルミニウム、セリウムおよびチタンから選ばれる少なくとも一種の元素、Yはナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウム、およびタリウムから選ばれる少なくとも一種の元素、Zは周期表の第1族から第16族に属し、上記Mo、Bi、Ni、Co、Fe、X、およびY以外の元素から選ばれる少なくとも一種の元素を意味するものであり、b1、c1、d1、e1、f1、g1、h1、及びi1はそれぞれビスマス、ニッケル、コバルト、鉄、X、Y、Zおよび酸素の原子数を表し、0<b1≦7.0、0≦c1≦10.0、0≦d1≦10.0、0<e1<5.0、0≦f1≦2.0、0<g1≦3.0、0≦h1≦5.0、およびi1=各元素の酸化状態によって決まる値である)
【請求項6】
前記式(1)において、1.0<e1≦2.5である請求項5に記載のメタクロレイン及び/又はメタクリル酸の製造方法。
【請求項7】
前記式(1)において、Yがセシウムであり、かつ0.10≦g1≦1.0である請求項5に記載のメタクロレイン及び/又はメタクリル酸の製造方法。
【請求項8】
不活性担体に担持された請求項1乃至4のいずれか一項に記載のメタクロレイン及び/又はメタクリル酸製造用触媒。
【請求項9】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の触媒を用いたメタクロレイン及び/又はメタクリル酸製造方法。
【請求項10】
不活性担体に対し、組成の異なる2種の触媒前駆体を順次担持する請求項1乃至4のいずれか一項に記載のメタクロレイン及び/又はメタクリル酸製造用触媒の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メタクロレイン及び/又はメタクリル酸を酸化的に製造する際に、安定して高収率な製造を可能とする触媒に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
イソブチレン、t-ブチルアルコール等を原料にして対応するメタクロレイン、メタクリル酸を製造する方法は工業的に広く実施されている。そして、当該製造方法に関して、その収率を向上する手段について多くの報告がなされている(例えば特許文献1、2等)。
【0003】
上記のような手段をもって改良をはかっても、イソブチレン、t-ブチルアルコール等の部分酸化反応により対応するメタクロレイン及び/又はメタクリル酸の製造において、さらなる収率の改善が求められている。例えば、目的生成物の収率は、製造に要するイソブチレン、t-ブチルアルコール等の使用量を左右し製造コストに多大な影響を与える。また、低い収率で運転を継続することによって副生成物を大量に生成するため精製工程に大きな負荷を与え、精製工程にかかる時間および運転コストが上がる問題が生じる。さらには副生成物の種類によっては、それらは触媒表面や触媒付近のガス流路に堆積する場合もある。これらは触媒表面の必要な反応活性点を被覆してしまうことで触媒の活性を低下させるため、強制的に活性を上げる必要が生じ反応浴温度を上げざるを得ない。すると、触媒が熱的ストレスを受けることとなり、寿命の低下やさらなる選択率の低下を引き起こし、収率の低下を招くことにもなる。また、系内に堆積した副生成物により系内圧力の上昇を引き起こすことでも選択率が低下し、収率低下につながることも考えられ、最悪の場合は内部圧力の急上昇によって温度異常をきたし反応が暴走することも考えられる。そうなると長期にわたり運転を停止し、系内清掃や触媒交換が必要になることも想定される。
【0004】
また、特許文献3には担持触媒に成型する際に使用する担体の組成と成型後の触媒粒子径を制御することで収率を向上する手段が報告されており、このような触媒形状に特徴を持つ触媒は、それらを使用する方法も重要であることがわかっている。特に、一般に見て触媒粒径の小さい触媒を使用する場合、空間速度が大きいと系内圧力の上昇を引き起こし選択率が低下し、収率低下につながる。そのため、触媒の性能を最大限発揮できる触媒の充填方法のさらなる開発が必要であることがわかる。
【0005】
例えば、特許文献4では、反応管中に複数の触媒層を設けるメタクロレイン及び/又はメタクリル酸の製造方法であって、触媒活性成分密度や平均触媒粒子径とそれが占める容積の関係を詳細に規定することで、収率向上を図る技術が開示されている。しかし、この方法であっても、収率の面において更なる改良が必要であった。
【0006】
さらに、特許文献5では、アクロレイン製造用触媒として、アルカリ金属が含まれず、活性成分としてモリブデン、ビスマスや鉄を含み、ビスマスや鉄の組成比が異なる顆粒を二層に担持成形することによるホットスポットの抑制する技術が開示されている。しかしこの方法はアクロレイン製造に限定であり、収率の面においてさらなる改良が必要であった。
【0007】
また、特許文献6ではアクロレイン製造用触媒として、アルカリ金属を含み、活性成分としてモリブデン、ビスマスや鉄を含み、鉄の組成比が異なる顆粒を二層に担持成形することによるホットスポットの抑制する技術が開示されている。またこの方法はホットスポット温度の低下に着目しており、収率の面ではさらなる改良が必要であった。さらにこの方法はアクロレイン製造に限定でありメタクロレインには適用されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開2016/136882号
特開2017-024009号公報
特開2020-171906号公報
特開2023-141552号公報
CN103769132A号公報
特開2002-273228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、イソブチレン、t-ブチルアルコール等を原料にして対応するメタクロレイン、メタクリル酸を製造する際に用いられ、目的生成物の収率が高い触媒を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、こうした実状のもと鋭意研究した結果、本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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