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公開番号2025161312
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-24
出願番号2024064407
出願日2024-04-12
発明の名称非侵襲的に皮膚の老化度を評価する方法
出願人日本メナード化粧品株式会社
代理人
主分類G01N 33/50 20060101AFI20251017BHJP(測定;試験)
要約【課題】本発明は、非侵襲的に皮膚の老化度を評価する方法を提供する。
【解決手段】非侵襲的に皮膚の老化度を評価する方法であって、1)保液性及び離液性を有する三次元構造物に溶媒を含ませて皮膚に貼付する工程、2)三次元構造物中の溶媒を回収することで抽出液を得る工程、3)抽出液を濃縮する工程、4)濃縮液中の8-ヒドロキシデオキシグアノシン量を測定する工程を含み、測定された8-ヒドロキシデオキシグアノシン量を指標として皮膚の老化度を評価する方法を提供する。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
非侵襲的に皮膚の老化度を評価する方法であって、1)保液性及び離液性を有する三次元構造物に溶媒を含ませて皮膚に貼付する工程、2)三次元構造物中の溶媒を回収することで抽出液を得る工程、3)抽出液を濃縮する工程、4)濃縮液中の8-ヒドロキシデオキシグアノシン量を測定する工程を含み、測定された8-ヒドロキシデオキシグアノシン量を指標として皮膚の老化度を評価する方法。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
請求項1記載の保液性及び離液性を有する三次元構造物が脱脂綿、不織布、紙、布の群から選ばれる1つ又は2つ以上の物質であることを特徴とする皮膚の老化度を評価する方法。
【請求項3】
請求項1記載の溶媒が水であることを特徴とする皮膚の老化度を評価する方法。
【請求項4】
請求項1記載の抽出液を濃縮する工程において、三次元構造物に含ませた溶媒の液量の1/10000~1/100まで濃縮させることを特徴とする皮膚の老化度を評価する方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、非侵襲的に皮膚の老化度を評価する方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
皮膚は、人体の最外層に存在し、外部からの刺激を受けやすい。そのため、紫外線や化学物質などの外的な要因により、皮膚に活性酸素種が生成する。生成した活性酸素種は、DNA、細胞膜脂質や細胞内外のタンパク質、糖を酸化し、傷害をもたらすことで、細胞が本来持っている機能を低下させる。その結果、様々な疾患や老化現象が引き起こされる(非特許文献1)。
【0003】
8-ヒドロキシデオキシグアノシン(8-hydroxy-2’-deoxyguanosine)は、活性酸素種によるDNAの酸化的損傷によりDNAを構成するデオキシグアノシンの8位がヒドロキシル化された構造を持つ物質であり、DNAの酸化損傷マーカーとして知られている(非特許文献2)。生成した8-ヒドロキシデオキシグアノシンは遺伝子修復酵素の働きで、DNAから切り出され、細胞外に排出され、大部分が尿として生体外へ排出される。8-ヒドロキシデオキシグアノシンは、これまで、尿、血清、末梢白血球を対象に測定され、酸化ストレスの評価に用いられてきた。それらの測定値は、運動、食事などの生活習慣やストレス、疾患などの影響により変動することが知られている。一方、皮膚においては、紫外線や化学物質などの外部刺激による影響が強く現れると予想され、身体の内部における酸化ストレスの評価に用いられている尿、血清、抹消白血球における測定値とは異なると考えられる。皮膚中の8-ヒドロキシデオキシグアノシン量については、非侵襲的な測定が望まれるものの、遊離の8-ヒドロキシデオキシグアノシンは皮膚中に極めて微量しか存在せず、測定は困難と考えられ、非侵襲的に皮膚中の8-ヒドロキシデオキシグアノシン量を測定した報告はない。外科的に摘出された摘出皮膚に対しては、抗8-ヒドロキシデオキシグアノシン抗体を用いて染色する方法が報告されている(非特許文献3)。
【0004】
従来、皮膚の老化度の評価には、シワ、シミや色調変化、保湿力、弾力を評価する方法、糖化最終生成物の蓄積量を評価する方法(非特許文献4)、パンチバイオプシーなどにより採取した皮膚線維芽細胞を包埋したコラーゲンゲルに刺激物質を添加し、当該細胞に発生する力の変化を測定する方法(特許文献1)、血中のビタミンD濃度の測定値を指標とする方法(特許文献2)、皮膚の角質をテープストリッピング法で採取し、皮膚角質の乳酸の含有量を測定する方法(特許文献3)などが報告されている。しかしながら、非侵襲的に皮膚中の8-ヒドロキシデオキシグアノシン量を定量し、その数値を指標として皮膚の老化度を評価する方法は知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-354159
特開2016-216435
特開2024-033289
【非特許文献】
【0006】
オレオサイエンス18巻3号(2018)121-129
外科と代謝・栄養52巻2号(2018)141-144
J.Invest.Dermat Vol.107 No.5(1996)733-737
J.Soc.Cosmet.Chem.Vol.53 No.2(2019)83-90
【発明の概要】
【発明の概要】
発明が解決しようする課題
【0007】
本発明は、非侵襲的に皮膚の老化度を評価する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、この課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、保液性及び離液性を有する三次元構造物に溶媒を含ませて皮膚に貼付した後、三次元構造物中の溶媒を回収することで皮膚成分の抽出液を得て、抽出液を濃縮し、濃縮液中の8-ヒドロキシデオキシグアノシン量を測定することで、皮膚中の8-ヒドロキシデオキシグアノシン量が測定できることを発見した。さらに測定した8-ヒドロキシデオキシグアノシン量は、20~30代より40~50代のほうが多く、非露光部より露光部のほうが多いことから、測定した8-ヒドロキシデオキシグアノシン量を指標とすれば、皮膚の老化度について非侵襲的かつ客観的に評価ができること見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の発明を包含する。
(1)非侵襲的に皮膚の老化度を評価する方法であって、1)保液性及び離液性を有する三次元構造物に溶媒を含ませて皮膚に貼付する工程、2)三次元構造物中の溶媒を回収することで抽出液を得る工程、3)抽出液を濃縮する工程、4)濃縮液中の8-ヒドロキシデオキシグアノシン量を測定する工程を含み、測定された8-ヒドロキシデオキシグアノシン量を指標として皮膚の老化度の評価する方法。
(2)(1)記載の保液性及び離液性を有する三次元構造物が脱脂綿、不織布、紙、布の群から選ばれる1つ又は2つ以上の物質であることを特徴とする皮膚の老化度を評価する方法。
(3)(1)記載の溶媒が水であることを特徴とする皮膚の老化度を評価する方法。
(4)(1)記載の抽出液を濃縮する工程において、三次元構造物に含ませた溶媒の液量の1/10000~1/100まで濃縮させることを特徴とする皮膚の老化度を評価する方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、保液性及び離液性を有する三次元構造物に溶媒を含ませて皮膚に貼付した後、三次元構造物中の溶媒を回収することで皮膚成分の抽出液を得て、抽出液を濃縮し、濃縮液中の8-ヒドロキシデオキシグアノシン量の測定を行い、測定された8-ヒドロキシデオキシグアノシン量を指標として皮膚の老化度を評価する方法であり、非侵襲的に皮膚の老化度を評価することができる。さらに、本発明は、皮膚の老化抑制を目的とした医薬品、医薬部外品、化粧品、食品の効果の検証手段としても有効である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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