TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025161799
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-24
出願番号
2025065662
出願日
2025-04-11
発明の名称
煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置及びその使用方法
出願人
杭やん集団股ふん有限公司
,
HANGZHOU OXYGEN PLANT GROUP CO., LTD.
代理人
TRY国際弁理士法人
主分類
C01B
32/50 20170101AFI20251017BHJP(無機化学)
要約
【課題】煙道ガスを利用して、低いエネルギー消費で液体を生産する装置およびその使用方法を提供する。
【解決手段】装置は、CO
2
とN
2
の中圧吸着システム、エネルギー使用システム、低温ろ過ガス低温圧縮システム、CO
2
低温浄化システムおよび窒素液体装置システムを含み、相互間はチューブラインとバルブによって接続され、CO
2
とN
2
の中圧吸着システムは煙道ガス冷却器、第一気液分離器、圧縮システム、乾燥システム、気体膨脹システムおよび低温中圧吸着装置を含み、エネルギー利用システムは電気ヒーター、CO
2
圧縮器、熱利用器、冷却器を含み、低温ろ過ガス低温圧縮システムは低温圧縮機を含み、CO
2
低温浄化システムによって液体CO
2
製品を獲得し、窒素液体装置システムは低温圧縮システムから出る中圧ガスを蒸留・液化して、液体窒素製品を得る用途に使用される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
CO
2
とN
2
の低温中圧吸着システム、エネルギー利用システム、低温ろ過ガス低温圧縮システム、CO
2
低温浄化システム(101)および窒素液体装置システム(100)を含み、相互間チューブラインとバルブによって接続され、前記CO
2
とN
2
の低温中圧吸着システムは煙道ガス冷却器(1A)、第一ガス液体分離器(1B)、圧縮システム(1C)、乾燥システム(1D)、ガス膨脹システムおよび低温中圧吸着装置(1H)を含み、煙道ガスに対する冷却、加圧、除水、CO
2
とN
2
に対する低温吸着分離に使用され、前記エネルギー利用システムは電気ヒーター(2E)、CO
2
圧縮機(2A)、熱利用器(2B)、第二冷却器(2C)を含み、前記CO
2
とN
2
の低温中圧吸着システムから得る脱着ガスに対する加圧、熱利用と冷却に使用され、前記低温ろ過ガス低温圧縮システムは低温圧縮機(3A)を含み、前記CO
2
とN
2
の低温中圧吸着システムから得る低温中圧ろ過ガスに対する低温加圧に使用され、前記CO
2
低温浄化システム(101)は前記エネルギー利用システムから得た低温中圧ガスをさらに浄化・液化して、液体CO
2
製品を得る用途に使われ、前記窒素液体装置システム(100)は低温圧縮システムから出る中圧ガスに対する蒸留・液化を通じて、液体窒素製品を得る用途に使用される、ことを特徴とする煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置。
続きを表示(約 6,000 文字)
【請求項2】
前記CO
2
とN
2
の低温中圧吸着システムの煙道ガス冷却器(1A)の一端は煙道ガス排出口と接続され、他の一端は第一気液分離器(1B)と接続され、第一気液分離器(1B)内の液体は第一気液分離器の水出口(13)から排出され、気体は第一気液分離器のガス出口(12)から圧縮システム(1C)に入り、圧縮、冷却、除水を経て、圧縮、冷却、除水後の煙道ガスは第一チューブライン(14)を通じて乾燥システム(1D)に入って、徹底の除水乾燥が行われ、乾燥システム(1D)から出る煙道ガスの含水量はppmレベルになり、前記乾燥システム(1D)は後方の気体膨脹機システムと接続され、そのうち、気体膨脹機システムは第一膨脹機増圧エンド(1E)、第一冷却器(1F)、気体膨脹エンド(1G)からなり、含水量がppmレベルの煙道ガスは第二チューブライン(15)を通じて次第に第一膨脹機増圧エンド(1E)、第一冷却器(1F)、気体膨脹エンド(1G)に入り、前記気体膨脹エンド(1G)は後方の第三チューブライン(18)を通じて低温中圧吸着装置(1H)に入り、低温中圧吸着原理を利用して煙道ガス中のCO
2
を吸着捕集するとともに、前記低温中圧吸着装置の脱着ガス出口(19)から炭素純度が85~90%である粗二酸化炭素ガスを獲得し、低温中圧吸着装置の低温中圧ろ過ガス出口(20)から二酸化炭素の濃度が1pmm未満である中圧粗窒素ガスを獲得するが、当該中圧粗窒素ガスの窒素純度は87~93%であって、炭素・窒素の分離目的に達成し、前記低温中圧ろ過ガス出口(20)は、さらに第四チューブライン(32)を通じて低温中圧吸着装置(1H)と接続され、低温ろ過ガスの一部が第四チューブライン(32)を通じて再生ガスを吹き冷ますガスとして前記低温中圧吸着装置(1H)に入って、低温中圧吸着装置(1H)中の吸着剤を吹き冷ます、ことを特徴とする請求項1に記載の煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置。
【請求項3】
前記低温中圧吸着装置の脱着ガス出口(19)はエネルギー利用システム中のCO
2
圧縮機(2A)と接続され、粗二酸化炭素に対する増圧を行い、CO
2
圧縮機(2A)は次第に熱利用器(2B)、第二冷却器(2C)、CO
2
低温浄化システム(101)と接続されるが、そのうち、第二冷却器(2C)は冷却・増圧された粗二酸化炭素をさらに冷却して、第二冷却器(2C)によって増圧された二酸化炭素ガスがCO
2
低温浄化システム(101)の原料温度と圧力の要求を満たすようにし、前記CO
2
低温浄化システム(101)は増圧された低温CO
2
に対する浄化・純化に使用され、産業レベルまたは食品レベルの二酸化炭素を獲得することができ、前記CO
2
低温浄化システム(101)は第九チューブライン(24)を通じて熱利用器(2B)と接続され、熱利用器(2B)は前記低温中圧吸着装置(1H)上の第四チューブライン(32)と接続され、前記CO
2
低温浄化システム(101)から出る低温再生ガスを加熱した後、低温中圧吸着装置(1H)中に入って加熱再生ガスとして使用される、ことを特徴とする請求項2に記載の煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置。
【請求項4】
前記低温中圧吸着装置の低温中圧ろ過ガス出口(20)の後方は次第に低温ろ過ガス圧縮システム中の低温圧縮機(3A)および窒素液体装置システム(100)と接続され、低温ろ過ガスの全部または大部が低温圧縮システムによって加圧されてから窒素液体装置システム(100)に送られるが、前記窒素液体装置システム(100)は低温増圧後のろ過ガスを低温蒸留原理を利用してさらに蒸留・液化して、液体窒素製品を得る用途に使用され、前記窒素液体装置システム(100)の後方には第十チューブライン(26)が設置され、当該第十チューブライン(26)の後方はそれぞれ二路に分けられ、その一路は次第に熱利用器(2B)と電気ヒーター(2E)に接続され、電気ヒーター(2E)は第六チューブライン(102)と接続され、第六チューブライン(102)は乾燥システム(1D)と接続され、窒素液体装置システム(100)から出る廃ガスと再生ガスを所要の温度まで加熱してから乾燥システム(1D)に入って再生ガスとして加熱し、当該第十チューブライン(26)の他の一路は直接第六チューブライン(102)と接続され、窒素液体装置システム(100)から出る廃ガスと再生ガスを直接乾燥システム(1D)に入れて、吹き冷ましガスとして使用する、ことを特徴とする請求項2に記載の煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置。
【請求項5】
前記CO
2
低温浄化システム(101)は第三凝縮器(4F)、蒸発器(4D)、液化器(4E)第三蒸留塔(4G)を含み、そのうち、第三蒸留塔(4G)の上方には第三凝縮器(4F)が設置され、下方には蒸発器(4D)が設置され、液化器(4E)はタワー以外に単独に配置され、前記第二冷却器(2C)は蒸発器(4D)と接続され、蒸発器(4D)は液化器(4E)と接続され、前記液化器(4E)は第八チューブライン(46)を通じて第三蒸留塔(4G)と接続され、前記第三蒸留塔(4G)は第三凝縮器(4F)と接続され、第三凝縮器(4F)は第七チューブライン(110)を通じて第三蒸留塔(4G)と接続されて回路を成形し、前記第三凝縮器(4F)上には凝縮液が入る通路(48)と凝縮気化出口通路(49)が開設されており、前記第三蒸留塔(4G)の下方には第九チューブライン(24)が開設されて熱利用器(2B)と接続され、前記第三蒸留塔(4G)の底部には第五チューブライン(47)が開設され、液体二酸化炭素製品を獲得する用途に使われる、ことを特徴とする請求項3に記載の煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置。
【請求項6】
前記窒素液体装置システム(100)は循環式圧縮システム、高低温気体膨脹機、熱交換器(5A)、第二気液分離器(5H)、蒸留塔システムおよび過冷却器を含み、そのうち、前記循環式圧縮システムは第一圧縮機(5K1)と第二圧縮機(5K2)からなり、前記高低温気体膨脹機上にはそれぞれ第二膨脹機増圧エンド(5P)、第一膨脹エンド(5T)および第二膨脹エンド(5U)が設置され、前記過冷却器は第一過冷却器(5D)、第二過冷却器(5F)および第三過冷却器(5J)からなり、蒸留塔システムは第一蒸留塔(5B)と第二蒸留塔(5E)からなり、そのうち、第二蒸留塔(5B)の上方には第一凝縮器(5C)が設置され、第二蒸留塔(5E)の上方には第二凝縮器(5G)が設置され、前記低温圧縮機(3A)は熱交換器(5A)と第一蒸留塔(5B)と次第に接続され、前記第一蒸留塔(5B)上には二つの分岐チューブラインが開設され、そのうち、第一蒸留塔(5B)の第一分岐チューブラインは次第に第一過冷却器(5D)、第一凝縮器(5C)、第二蒸留塔(5E)、第二過冷却器(5F)、第二凝縮器(5G)と接続され、第二凝縮器(5G)の上方はチューブラインを通じて、次第に第二過冷却器(5F)、第一過冷却器(5D)、熱交換器(5A)と接続され、前記熱交換器(5A)は第十チューブライン(26)と接続され、乾燥システム(1D)の再生に使用され、第一蒸留塔(5B)の第二分岐チューブラインはそれぞれ第一凝縮器(5C)と熱交換器(5A)と直接接続され、前記第一凝縮器(5C)にも二つの分岐チューブラインが設置されるが、そのうち、第一凝縮器(5C)の第一分岐チューブラインは第一蒸留塔(5B)と接続され、第一凝縮器(5C)の第二分岐チューブラインは第二気液分離器(5H)と接続され、前記第二蒸留塔(5E)にも二つの分岐チューブラインが設置され、そのうち、第二蒸留塔(5E)の第一分岐チューブラインは第二凝縮器(5G)と接続され、第二蒸留塔(5E)の第二分岐チューブラインは熱交換器(5A)と接続され、前記第二凝縮器(5G)にも二つ分岐チューブラインが開設されるが、第二凝縮器(5G)の第一分岐チューブラインは第二蒸留塔(5E)に接続され、第二凝縮器(5G)の第二分岐チューブラインは次第に第二気液分離器(5H)と第三過冷却器(5J)に接続され、前記第三過冷却器(5J)の一端は液体窒素製品通路に接続され、他の一端は第一スロットルバルブ(V4)を通じて、さらに第三過冷却器(5J)を通じて、熱交換器(5A)と接続され、前記第二気液分離器(5H)は熱交換器(5A)と接続され、当該熱交換器(5A)は次第に第一圧縮機(5K1)と第二圧縮機(5K2)に接続され、そのうち、第二圧縮機(5K2)には二つの分岐チューブラインが設置され、そのうち、第二圧縮機(5K2)の第一分岐チューブラインは次第に高低温気体膨脹機(5P)、熱交換器(5A)、第二膨脹エンド(5U)を経て、最後に第二膨脹エンド(5U)を通じて第二気液分離器(5H)に接続されて循環を形成し、第二圧縮機(5K2)の第二分岐チューブラインは次第に熱交換器(5A)、第一膨脹エンド(5T)、熱交換器(5A)と接続され、最後に熱交換器(5A)を通じて第一圧縮機(5K1)に接続されて循環を形成し、前記熱交換器(5A)は直接第二気液分離器(5H)を接続さるとともに、接続されるチューブライン上には第二スロットルバルブ(V3)が設置され、低温蒸留原理を利用して低温圧縮機から得た低温窒素含有ガスをさらに純化液化して、液体窒素製品を得る、ことを特徴とする請求項4に記載の煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置。
【請求項7】
1)煙道ガスを圧縮、冷却、除水、乾燥処理を経て、処理後の煙道ガス含水量は<1ppmレベルである、煙道ガスの前処理段階と、
2)段階1)中のガスを気体膨脹機システムを経過させて炭素純度が85~90%である粗二酸化炭素ガスと二酸化炭素濃度が1ppm未満である中圧粗窒素ガスを得るが、当該中圧粗窒素ガスの窒素純度は87~93%である、CO
2
とN
2
のガス粗分離段階と、
3)段階2)中の炭素濃度が85~90%である粗二酸化炭素をCO
2
低温浄化システムを経過させて液体のCO
2
製品を獲得する、液化によって得る液体CO
2
製品の純化段階と、および
4)段階2)中の二酸化炭素の濃度が1ppm未満である中圧窒素を窒素液体装置システムに経過させて液体N
2
製品を得る、液化によって得る液体N
2
製品の純化段階とを、含む、
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置の使用方法。
【請求項8】
前記段階1の具体的な方法として、排出される常温常圧煙道ガスは煙道ガス冷却器入口(10)に入り、冷却媒質は煙道ガスに対する冷却を行い、冷却後の煙道ガスは第一気液分離器(1B)によって煙道ガス中の凝結水を除去し、水は前記第一気液分離器の水出口(13)を経て排出され、冷却後の煙道ガスは第一気液分離器のガス出口(12)を経て圧縮システム(1C)に入って圧縮、冷却および除水が行われ、加圧後の中圧煙道ガスは第一チューブライン(14)を通じて乾燥システム(1D)に入れてさらに除水・乾燥して、乾燥システム(1D)から出る中圧煙道ガスの含水量を1ppm未満とする、ことを特徴とする請求項7に記載の煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置の使用方法。
【請求項9】
前記段階2の具体的な方法として、後にガス膨脹機システムの第一膨脹機の増圧エンド(1E)に入って増圧されたガスは、さらに第一冷却器(1F)によって冷却された後、気体膨脹エンド(1G)に入って膨脹冷却され、膨脹後の低温中圧ガスは低温中圧吸着装置(1H)に入って、低温中圧吸着原理を利用して低温中圧煙道ガス中のCO
2
を吸着捕集し、低温中圧吸着装置(1H)の脱着ガス出口から炭素純度が85~90%である粗二酸化炭素ガスを獲得し、低温中圧吸着装置(1H)の低温中圧ろ過ガス出口(20)から二酸化炭素濃度が1ppm未満である中圧粗窒素ガスを獲得し、当該中圧粗窒素ガスの窒素純度は87~93%であって、炭素窒素分離の目的を達成し、低温中圧吸着装置(1H)はバルブとチューブラインを通じて、吸着、脱着、再生および吹き冷ましの切り替えを実現する、ことを特徴とする請求項7に記載の煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置の使用方法。
【請求項10】
前記段階3から液体のCO
2
を得る具体的な段階としては、低温中圧吸着装置の脱着ガス出口(19)から出る脱着ガスはエネルギー利用システムのCO
2
圧縮機(2A)に入り、粗二酸化炭素ガスに対する増圧を行い、増圧後の高温高圧ガスを熱交換器(2B)に入れて熱交換を行い、増圧後の粗二酸化炭素ガスの熱を吸収利用し、その自身が冷却された後、第二冷却器(2C)に入って、冷却増圧後の粗二酸化炭素に対するさらなる冷却を行い、前記第二冷却器(2C)にて増圧された二酸化炭素ガスがCO
2
低温浄化システム(101)の原料温度と圧力の条件を満たすようにするが、そのうち、原料温度は20~30℃、圧力は2.0~2.5MPaであり、その後、CO
2
低温浄化システム(101)に入って、増圧低温CO
2
に対する浄化・純化を行い、産業レベルまたは食品レベルの二酸化炭素を獲得し、CO
2
低温浄化システム(101)の第九チューブライン(24)から抽出される低温再生ガスは熱利用器(2B)を利用して再加熱することができ、加熱された再生ガスは低温中圧吸着装置(1H)に入って、再生が必要である吸着剤を加熱して再生できるので、低温中圧吸着装置(1H)の再生際、外部由来のエネルギーに依存する必要がなくなる、ことを特徴とする請求項7に記載の煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置の使用方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、煙道ガスの技術分野に関し、煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置及びその使用方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
エネルギー利用におけるCO
2
の分離回収技術には、主に吸収技術、吸着技術、膜分離技術および低温相変化分離技術などがある。溶液吸収法は最も成熟したCO
2
の捕獲方法であって、世界中多くの煙道ガスから二酸化炭素を得る産業上の利用の例が挙げられ、常圧の定濃度の煙道ガスからCO
2
を分離することができるだけでなく、処理量が大きく、純度も高い。しかしながら、吸収後の溶液を再生に大量の熱量がいると同時に、吸収剤の製作に資源を消耗するだけでなく、一定の期間使用すると実行されるので、絶えずに補充しなければならず、そして、化学吸収剤は一定の毒性と腐食性があるので、環境に対する影響が大きく、製作と回収の代価も高い。膜分離法はポリマー材料で製作された薄膜を利用して異なるガスの浸透率の差異によってガスを分離する方法であって、その駆動力は圧力差である。この技術は規模化応用の面で制限を受けており、圧力変動吸着技術はその吸収剤が再生し易く、吸収剤の耐用性が良く、装備がシンプルであるなど多くの長所があるが、低濃度二酸化炭素の煙道ガスに対する、常温圧力変動吸着技術の原価とエネルギー消耗にとっては依然として非常に高い。
【0003】
中国特許CN107899376Aには、煙道ガスから二酸化炭素と窒素の連合捕獲・回収装置および方法が開示されている。これは膜分離回収に属するが、膜はガス源の清浄度に対する要求が高く、耐用期間が短く、製品の純度が低く、膜の値段が高いため、産業化大規模生産に不適合である。
【0004】
中国特許CN210825439Uには、石炭燃焼発電所のボイラー燃焼排ガス中、二酸化炭素と窒素の同時回収システムが開示されている。当該システムには燃焼排ガス前処理システム、PSA1システム、PSA2システム、二酸化炭素圧縮純化システム、二酸化炭素蒸留貯蔵システム、PSA窒素製造システムなどが含まれており、これらのシステムは二酸化炭素と窒素を最大限に捕集することができるものの、製品の純度はわずか99.9%ぐらいであって、設備操作の柔軟性があまり良くなく、エネルギー消費も高い問題がある。
【0005】
中国特許CN216481836Uには、ボイラー燃焼排ガス中、窒素と二酸化炭素の同期回収システムを開示されている。当該システムには煙道ガス前処理システム、炭素・窒素分離システム、二酸化炭素二次純化システムおよび窒素濃縮純化システムが含まれており、これらのシステムは最大限に二酸化炭素と窒素を回収することができるが、当該システムの炭素・窒素分離、二酸化炭素二次純化システムおよび窒素濃縮純化システムは、いずれも常温変圧吸着技術を使用しており、吸着の圧力は0.2~1.0MPaにも達するので、エネルギー消費が比較的高い。
【0006】
中国特許CN115790076Aには、煙道ガスから二酸化炭素と窒素を回収する装置および方法が開示されている。当該装置には前処理システムや二酸化炭素と窒素分離システム、窒素純化・液化システムおよび二酸化炭素純化・液化システムが含まれており、当該システムはLNG(液化天然ガス)気化によって放出される大量の冷却能力を利用して煙道ガス中二酸化炭素と窒素の液化を駆動するため、エネルギー消費と原価を大きく低減できるが、当該システムは大量のLNGを消耗しており、LNG由来に対する要求が厳しく、当該低温吸着は常圧下で吸着されるので、吸着の効果が良くなく、吸着装置の体積が大きくて、原価も高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の技術的背景に対して、本発明は、煙道ガスを利用して、低いエネルギー消費で液体を生産する装置およびその使用方法を提供することを目的とする。圧縮ガスが膨脹する時に放出される冷却能力を利用し、低温中圧吸着技術を結合して、装置中の各種圧縮機の圧縮と膨脹機の膨脹冷却技術を結合し、煙道ガスを利用して液体を生産することは、高い経済的価値と社会的な価値がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、CO
2
とN
2
の低温中圧吸着システム、エネルギー利用システム、低温ろ過ガス低温圧縮システム、CO
2
低温浄化システムおよび窒素液体装置システムを含み、相互間チューブラインとバルブによって接続され、前記CO
2
とN
2
の低温中圧吸着システムは煙道ガス冷却器、第一ガス液体分離器、圧縮システム、乾燥システム、ガス膨脹システムおよび低温中圧吸着装置を含み、煙道ガスに対する冷却、加圧、除水、CO
2
とN
2
に対する低温吸着分離に使用され、前記エネルギー利用システムは電気ヒーター、CO
2
圧縮機、熱利用器、第二冷却器を含み、CO
2
とN
2
の低温中圧吸着システムから得る脱着ガスに対する加圧、熱利用と冷却に使用され、前記低温ろ過ガス低温圧縮システムは低温圧縮機を含み、CO
2
とN
2
の低温中圧吸着システムから得る低温中圧ろ過ガスに対する低温加圧に使用され、前記CO
2
低温浄化システムはエネルギー利用システムから得た低温中圧ガスをさらに浄化・液化して、液体CO
2
製品を得る用途に使われ、前記窒素液体装置システムは低温圧縮システムから出る中圧ガスに対する蒸留・液化を通じて、液体窒素製品を得る用途に使用される、煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置を提供する。
【0009】
好ましくは、前記CO
2
とN
2
の低温中圧吸着システムの煙道ガス冷却器の一端は煙道ガス排出口と接続され、他の一端は第一気液分離器と接続され、第一気液分離器内の液体は第一気液分離器の水出口から排出され、気体は第一気液分離器のガス出口から圧縮システムに入り、圧縮、冷却、除水を経て、圧縮、冷却、除水後の煙道ガスは第一チューブラインを通じて乾燥システムに入って、徹底の除水乾燥が行われ、乾燥システムから出る煙道ガスの含水量はppmレベルになり、前記乾燥システムは後方の気体膨脹機システムと接続され、そのうち、気体膨脹機システムは第一膨脹機増圧エンド、第一冷却器、気体膨脹エンドからなり、含水量がppmレベルの煙道ガスは第二チューブラインを通じて次第に第一膨脹機増圧エンド、第一冷却器、気体膨脹エンドに入り、前記気体膨脹エンドに着いたガスは後方の第三チューブラインを通じて低温中圧吸着装置に入り、低温中圧吸着原理を利用して煙道ガス中のCO
2
を吸着捕集するとともに、前記低温中圧吸着装置の脱着ガス出口から炭素純度が85~90%である粗二酸化炭素ガスを獲得し、低温中圧吸着装置の低温中圧ろ過ガス出口から二酸化炭素の濃度が1pmm未満である中圧粗窒素ガスを獲得するが、当該中圧粗窒素ガスの窒素純度は87~93%であって、炭素・窒素の分離目的に達成し、前記低温中圧ろ過ガス出口は、さらに第四チューブラインを通じて低温中圧吸着装置と接続され、低温ろ過ガスの一部が第四チューブラインを通じて再生ガスを吹き冷ますガスとして前記低温中圧吸着装置に入って、低温中圧吸着装置中の吸着剤を吹き冷ます。
【0010】
好ましくは、前記低温中圧吸着装置の脱着ガス出口はエネルギー利用システム中のCO
2
圧縮機と接続され、粗二酸化炭素に対する増圧を行い、CO
2
圧縮機は次第に熱利用器、第二冷却器、CO
2
低温浄化システムと接続されるが、そのうち、第二冷却器は冷却・増圧された粗二酸化炭素をさらに冷却して、第二冷却器によって増圧された二酸化炭素ガスがCO
2
低温浄化システムの原料温度と圧力の要求を満たすようにし、前記CO
2
低温浄化システムは増圧された低温CO
2
に対する浄化・純化に使用され、産業レベルまたは食品レベルの二酸化炭素を獲得することができ、前記CO
2
低温浄化システムは第九チューブラインを通じて熱利用器と接続され、熱利用器は前記低温中圧吸着装置上の第四チューブラインと接続され、前記CO
2
低温浄化システムから出る低温再生ガスを加熱した後、低温中圧吸着装置中に入れて加熱再生ガスとして使用する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
杭やん集団股ふん有限公司
煙道ガス利用による低エネルギー消費型液体生産装置及びその使用方法
16日前
個人
一酸化炭素の製造方法
3日前
株式会社タクマ
固体炭素化設備
23日前
三菱重工業株式会社
加熱装置
23日前
東ソー株式会社
CHA型ゼオライトの製造方法
1か月前
株式会社トクヤマ
酸性次亜塩素酸水の製造方法
11日前
東ソー株式会社
CHA型ゼオライトの製造方法
1か月前
日揮触媒化成株式会社
珪酸液およびその製造方法
26日前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末
25日前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末
25日前
株式会社三井E&S
アンモニア改質装置
1か月前
住友化学株式会社
無機アルミニウム化合物粉末
10日前
三菱ケミカル株式会社
槽の洗浄方法及びシリカ粒子の製造方法
1か月前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末の製造方法
1か月前
浅田化学工業株式会社
アルミナ水分散液の製造方法
2日前
デンカ株式会社
セラミックス粉末の製造方法
1か月前
大阪瓦斯株式会社
酸化物複合体
1か月前
JFEエンジニアリング株式会社
ドライアイス製造システム
11日前
トヨタ自動車株式会社
光触媒を用いた水素ガス製造装置
18日前
デンカ株式会社
窒化ホウ素粉末の製造方法
1か月前
大阪瓦斯株式会社
水素製造装置及びその運転方法
1か月前
トヨタ自動車株式会社
光触媒を用いた水素ガス製造装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
光触媒を用いた水素ガス製造装置
23日前
アサヒプリテック株式会社
濃縮方法
1か月前
アサヒプリテック株式会社
濃縮方法
1か月前
トヨタ自動車株式会社
光触媒を用いた水素ガス製造装置
1か月前
日揮触媒化成株式会社
粉体及びその製造方法、並びに樹脂組成物
1か月前
株式会社レゾナック
球状アルミナ粉末
1か月前
東ソー株式会社
アルカリ金属の除去方法
1か月前
日本電気株式会社
繊維状カーボンナノホーン集合体の接着分離方法
26日前
デンカ株式会社
窒化ホウ素粉末、及び樹脂成形体
26日前
エヌ・イーケムキャット株式会社
ゼオライトの製造方法
25日前
デンカ株式会社
窒化ホウ素粉末、及び樹脂成形体
26日前
株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ
四塩化チタン製造方法
1か月前
日揮触媒化成株式会社
シリカ微粒子分散液およびその製造方法
1か月前
日揮触媒化成株式会社
多孔質の三次粒子を含む粉体、及びその製造方法
26日前
続きを見る
他の特許を見る