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公開番号
2025165054
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-04
出願番号
2024068902
出願日
2024-04-22
発明の名称
エチレン系重合用触媒
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C08F
4/6592 20060101AFI20251027BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 加工性と成形体の機械物性のバランスに優れる成形体となりうるエチレン系重合体を、簡素な工程でかつファウリングを起こすことなく、製造可能なエチレン系重合用触媒を提供する。
【解決手段】 少なくともメタロセン錯体(A)、有機変性粘土(B)及びアルキルアルミニウム(C)を構成成分とするエチレン系重合用触媒であって、メタロセン錯体(A)が超高分子量ポリエチレン生成用メタロセン錯体(A-1)/ポリエチレン生成用メタロセン錯体(A-2)(物質量比)=1/100~45/100で含むメタロセン錯体であり、有機変性粘土(B)がレーザー回折・散乱式粒度分布測定による粒度分布における、a)メジアン径及びモード径が10~20μm、その差が5μm以内、及び、b)5μm以下及び33μm以上の粒子の割合がそれぞれ5体積%以下、を満足する有機変性粘土である、エチレン系重合用触媒。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくともメタロセン錯体(A)、有機変性粘土(B)及びアルキルアルミニウム(C)を構成成分とするエチレン系重合用触媒であって、メタロセン錯体(A)が超高分子量ポリエチレン生成用メタロセン錯体(A-1)とポリエチレン生成用メタロセン錯体(A-2)とをメタロセン錯体(A-1)/メタロセン錯体(A-2)(物質量比)=0.01~0.45で含むメタロセン錯体であり、有機変性粘土(B)がレーザー回折・散乱式粒度分布測定による粒度分布における、a)メジアン径及びモード径が10~20μm、その差が5μm以内、及び、b)5μm以下及び33μm以上の粒子の割合がそれぞれ5体積%以下、を満足する有機変性粘土であること、を特徴とするエチレン系重合用触媒。
続きを表示(約 3,700 文字)
【請求項2】
超高分子量ポリエチレン生成用メタロセン錯体(A-1)が、下記一般式(1)で示されるメタロセン錯体であることを特徴とする請求項1に記載のエチレン系重合用触媒。
JPEG
2025165054000021.jpg
39
89
[式中、M
1
はジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、X
1
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のアルキルアミノ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基であり、R
1
は下記一般式(2)で示されるシクロペンタジエニル基であり、
JPEG
2025165054000022.jpg
54
77
(式中、R
4
~R
7
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルアミノ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基である。)
R
2
は下記一般式(3)で示されるフルオレニル基であり、
JPEG
2025165054000023.jpg
75
139
(式中、R
8
~R
15
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルアミノ基、炭素数6~30のアリールアミノ基、炭素数7~30アリールアルキルアミノ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基であり、そのうち少なくとも一つは炭素数1~20のアルキルアミノ基または4級の炭素原子を有する炭素数4~20の炭化水素基である。)
R
3
は、下記一般式(4)または下記一般式(5)で示されるR
1
とR
2
の架橋単位であり、
JPEG
2025165054000024.jpg
44
68
JPEG
2025165054000025.jpg
47
66
(式中、R
16
~R
17
およびR
18
~R
19
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~30の炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルアミノ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基であり、M
2
はケイ素原子、ゲルマニウム原子または錫原子である。)
lは1~5の自然数である。]
【請求項3】
ポリエチレン生成用メタロセン錯体(A-2)が、下記一般式(6)または(7)で示されるメタロセン錯体であることを特徴とする請求項1に記載のエチレン系重合用触媒。
JPEG
2025165054000026.jpg
33
94
JPEG
2025165054000027.jpg
35
80
[式中、M
3
及びM
4
は各々独立してチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、X
2
及びX
3
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基であり、R
20
及びR
23
は各々独立して下記一般式(8)で表されるシクロペンタジエニル基または下記一般式(9)で表されるインデニル基であり、
JPEG
2025165054000028.jpg
52
91
JPEG
2025165054000029.jpg
65
125
(式中、R
25
~R
28
及びR
29
~R
34
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基である。)
R
21
及びR
24
は各々独立して下記一般式(10)~(12)で示されるシクロペンタジエニル基、インデニル基またはフルオレニル基であり、
JPEG
2025165054000030.jpg
44
79
JPEG
2025165054000031.jpg
59
110
(式中、R
35
~R
38
及びR
39
~R
44
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基である。)
JPEG
2025165054000032.jpg
70
130
(式中、R
45
~R
52
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基(但し、4級の炭素原子を有する炭素数4~20の炭化水素基を除く。)、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基である。)
R
22
は、下記一般式(13)または下記一般式(14)で示されるR
20
とR
21
の架橋単位であり、
JPEG
2025165054000033.jpg
43
66
JPEG
2025165054000034.jpg
39
71
(式中、R
53
~R
54
およびR
55
~R
56
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~30の炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルアミノ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基であり、M
5
はケイ素原子、ゲルマニウム原子または錫原子である。)
mは1~5の自然数である。]
【請求項4】
有機変性粘土(B)が、下記一般式(15)で示される第3級アンモニウムイオン変性の粘土または粘土鉱物であることを特徴とする請求項1に記載のエチレン系重合用触媒。
JPEG
2025165054000035.jpg
41
84
(式中、R
57
は炭素数12~30のアルキル基または炭素数12~30のアルケニル基であり、R
58
~R
59
は各々独立して炭素数1~30のアルキル基または炭素数2~30のアルケニル基である。)
【請求項5】
有機変性粘土(B)が、有機変性モンモリロナイトまたは有機変性ヘクトライトであることを特徴とする請求項1に記載のエチレン系重合用触媒。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なエチレン系重合用触媒に関するものであり、さらに詳細には、高強度かつ加工性に優れ、特に分子量分布のピークが二峰性を示すエチレン系重合体を簡易な装置で製造可能なエチレン系重合用触媒に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
超高分子量ポリエチレンは、粘度平均分子量(Mv)で100万以上に相当する極めて高い分子量を有していることから、耐衝撃性、自己潤滑性、耐摩耗性、耐候性、耐薬品性、寸法安定性等に優れており、エンジニアリングプラスチックに匹敵する高い物性を有している。このため、各種成形方法により、ライニング材、食品工業のライン部品、機械部品、人工関節、スポーツ用品、微多孔膜等の用途への適用が試みられている。
【0003】
しかし、超高分子量ポリエチレンは、その高い分子量故に、溶融時の流動性が極めて低く、分子量が数万から約50万の範囲にある通常のポリエチレンのように混練押出により成形することは困難である。そこで、超高分子量ポリエチレンは、重合により得られた重合体粉末を直接焼結する方法、圧縮成形する方法、間歇圧縮させながら押出成形するラム押出機による成形方法、溶媒等に分散させた状態で押出成形した後、溶媒を除去する方法等の方法が行われている。しかし、これらの成形加工法は、技術的難易度が高く、成形体を得るのが困難であるという課題、さらには、高分子鎖の絡み合いによる局部的な高粘度部位の存在やポリマー粒子の流動性不足等に起因して圧縮時に疎な部分が形成されることによりウイークポイントが発生するため、得られる成形体が本来有するはずであろう機械的強度を発現することができず、機械的強度が比較的低くなるという課題があった。
【0004】
この成形体の機械的強度を上げる手段として、メタロセン触媒等の触媒を用いた分子量分布の狭い超高分子量ポリエチレンが提案されているが、メタロセン触媒から得られる超高分子量ポリエチレンには、成形品としての性能向上は見られるものの、溶融粘度が高くなるため、分子量の高くなるほどパウダーの粒界での融着不良が発生するなどして、分子量から期待される効果を十分発現することができず、製品物性のバランスに劣るという課題があった。
【0005】
この対策として、メタロセン触媒を用いて二段以上のエチレンの逐次重合を行うことにより、加工性と成形体の機械物性のバランスに優れる成形体を供給することが可能な超高分子量ポリエチレンの製造方法が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-172716号公報
特開2021-172717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1及び2で提案されている多段の逐次重合を工業的に行う場合、複数の反応器と多数の接続配管が必要になるなど工程が複雑となるため、コストと管理の点に課題を有していた。
【0008】
また、超高分子量ポリエチレンは、重合中に反応器の壁面や攪拌翼に付着するファウリングと呼ばれる現象を起こしやすく、重合による反応熱の除熱が徐々に困難となり、長時間運転ができないという問題があった。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、強度、耐薬品性に優れ、かつ、伸び、靭性、耐衝撃性等にも優れる、加工性と成形体の機械物性のバランスに優れる成形体を供給することが可能なエチレン系重合体、特に分子量分布のピークが多峰性を示すエチレン系重合体を、簡素な工程で製造可能、かつファウリングを起こしにくいエチレン系重合用触媒を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、触媒成分として、超高分子量ポリエチレンの製造に適したメタロセン錯体とポリエチレンの製造に適したメタロセン錯体とを特定の割合で用いることにより、一段の重合にて、加工性と成形体の機械物性のバランスに優れる成形体を供給することが可能なエチレン系重合体を容易に製造することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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