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公開番号
2024101881
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-30
出願番号
2023006064
出願日
2023-01-18
発明の名称
鉄骨構造建物外殻の構造
出願人
個人
代理人
あいわ弁理士法人
主分類
E04B
2/94 20060101AFI20240723BHJP(建築物)
要約
【課題】SS構造を住宅のニーズにより適合させ、住宅の寿命を延ばし、炭素排出量のネットゼロを達成する鉄骨構造建物外殻の構造を提供すること。
【解決手段】鉄骨構造建物本体Aが、H形鋼1とデッキプレート2を含み、床スラブBが、デッキプレート2上に敷設されるRCスラブ3を含み、デッキプレート2とRCスラブ3が床スラブBとなり、建物外壁Cが、RCスラブ3上に成型されたRC止水縁4と、2つのC形鋼5と、外壁板61及び内壁板62を含み、2つのC形鋼5の1つがRC止水縁4上に開口を上向きにして設置され、もう1つがデッキプレート2の下面に開口を下向きにして設置され、外壁板61及び内壁板62が、RC止水縁4及びC形鋼5の両側部に貼設され、外壁板61と内壁板62の間に中空空間Sが形成され、建物外壁Cを二層構造として床スラブB上に直接設置する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
鉄骨構造建物外殻の構造であって、鉄骨構造建物本体と、床スラブと、建物外壁を含み、
前記鉄骨構造建物本体が、H形鋼と、前記H形鋼上に組み込まれるデッキプレートを含み、
前記床スラブが、前記デッキプレート上に敷設されるRCスラブを含み、前記デッキプレートと前記RCスラブが前記床スラブとなり、
前記建物外壁が、前記RCスラブ上に成型されたRC止水縁と、2つのC形鋼と、外壁板及び内壁板を含み、
前記2つのC形鋼のうち1つが前記RC止水縁上に開口を上向きにして設置され、もう1つが前記デッキプレート2の下面に開口を下向きにして設置され、前記外壁板及び前記内壁板が、前記RC止水縁及び前記2つのC形鋼の両側部にそれぞれ貼設され、前記外壁板と前記内壁板の間に中空空間が形成され、
これにより前記建物外壁を二層構造として、前記建物外壁を前記床スラブ上に直接設置する、ことを特徴とする、鉄骨構造建物外殻の構造。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
長尺ロックウールが、前記2つのC形鋼の間に設置されて、前記2つのC形鋼の内部及び前記中空空間内を埋め、前記建物外壁の高さ方向に沿って延伸される、ことを特徴とする、請求項1に記載の鉄骨構造建物外殻の構造。
【請求項3】
前記長尺ロックウールが、高さ方向においてS字に湾曲されて前記建物外壁内に設置される、ことを特徴とする、請求項2に記載の鉄骨構造建物外殻の構造。
【請求項4】
前記H形鋼が、前記内壁板の室内側に配置され、かつ前記外壁板が前記床スラブの端部から前記RC止水縁、前記2つのC形鋼、長尺ロックウールを覆って貼設される、ことを特徴とする、請求項1に記載の鉄骨構造建物外殻の構造。
【請求項5】
高さ方向に相隣する2つの外壁板の間に横方向アルミ形材が設置される、ことを特徴とする、請求項4に記載の鉄骨構造建物外殻の構造。
【請求項6】
前記横方向アルミ形材と前記2つの外壁板の間にシリコンが充填される、ことを特徴とする、請求項5に記載の鉄骨構造建物外殻の構造。
【請求項7】
前記H形鋼が前記内壁板の室内側に配置され、かつ前記床スラブが前記外壁板の外に突出される、ことを特徴とする、請求項1に記載の鉄骨構造建物外殻の構造。
【請求項8】
前記H形鋼が前記外壁板の室外側に配置される、ことを特徴とする、請求項1に記載の鉄骨構造建物外殻の構造。
【請求項9】
前記H形鋼の周囲に亜鉛メッキ角パイプが配置され、かつ、前記H形鋼、前記亜鉛メッキ角パイプ及び室外側にある前記床スラブの外側がコンクリート板で被覆される、ことを特徴とする、請求項8に記載の鉄骨構造建物外殻の構造。
【請求項10】
前記外壁板の組立てによる隙間に弾性セメントが充填される、ことを特徴とする、請求項1に記載の鉄骨構造建物外殻の構造。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄骨構造建物外殻の構造に関し、特に、建物外壁を床スラブ上に直接設置し、床スラブにより上下階を効果的に仕切ることができ、遮音、断熱、防水等の面でより効果的であり、鉄骨構造の建物を住宅建築のニーズにより適合させた、鉄骨構造建物外殻の構造に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
台湾の初期の住宅建築はレンガ造りが主流であったが、鉄筋コンクリート技術の導入とコスト低下を経て、住宅建築は鉄筋コンクリートが主となった。
その後、台湾の経済が発展し、人口が高密度になると、土地のコストが高くなり、鉄骨構造を主とした超高層建築の需要が高まり、商業ビルだけでなく、住宅でも鉄骨構造の超高層建築が増加した。統計によると、台湾では住宅建物が90%以上と建設業の大部分を占めている。
【0003】
一般的に、台湾の建築には、RC造(鉄筋コンクリート)、SS造(鉄骨構造)、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)の3つの構造が含まれる。
【0004】
RC造(鉄筋コンクリート)とは、型枠の内部に鉄筋を組み立て、コンクリートを流し込み、鉄筋の引っ張り耐性とコンクリートの耐圧縮性を利用して、構造物の強度を支えるものである。
これは台湾で最も一般的な建築工法でもあり、台湾の全建築物(住宅建物、商業建物を含む)の90%以上(5~15階建ての低・中層建物ではほぼ100%)を占めている。台湾では40年前からRC構造(鉄筋コンクリート)が住宅建築に多用されている。
【0005】
台湾は地震が多いため、RC施工中のコンクリート流し込み時に地震に遭遇すると、コンクリートと鉄筋の付着強度が大きく損なわれ、構造強度に深刻な影響を与えることになる。
また気候の関係で、鉄骨鉄筋コンクリート構造物が高温多湿な環境にさらされることが多い。長時間高温多湿な環境にさらされたコンクリートは、内部に水分が多く発生し、内部の水和生成物が融解して、コンクリートの総空隙率または連通性が増加する。コンクリートが空気中の二酸化炭素に長時間さらされると、コンクリートが中性化(炭化)し、鉄筋が腐食する確率が高くなり、腐蝕により膨張が発生して、コンクリートにひび割れや剥落(膨張)が起こり、白華が始まって外壁が剥がれ落ち、コンクリート構造の耐荷重性の低下や耐震性の低下を招くため、居住使用と安全性が直接脅かされることになる。
【0006】
そのため、RC構造(鉄筋コンクリート)の建物の寿命は約30~50年程度と比較的短く、台湾の経済発展や人口急増のために初期に大量に建てられたRC建物の多くが現在寿命を迎えており、居住の安全性を保つための都市再生と老朽化建物の建て替えが急ピッチで進められているが、住宅の建て替えは容易ではなく、結果として多くの人が構造上リスクを抱えるRC住宅に今も住み続けている。
【0007】
SS構造(鉄骨構造)は、鉄骨の組み立てを建物の構造躯体として使用しており、SS構造は靭性に優れているため、比較的高い耐震性を達成でき、通常は地震の力による作用が非常に大きく、耐震要求がより高い超高層建物に運用されている。
地震が多い国である台湾では、30階建て以上の建物の場合、法規に規定される「靭性設計」を満たす必要があり、RC構造を採用したときに「靭性設計」を満たそうとすると、柱や梁の断面寸法が大きくなりすぎ、室内空間に影響が出る(特に地下駐車場や1~8階の断面要求がより高い部分)ため、商業ビルや公共建物(百貨店、ホテル、大スパンのスタジアム、工場など)にはSS構造が多く採用されている。
一方で、SS構造は風力を受けて建物の揺れを生じやすいが、この部分は体格ブレースと耐震壁により建物の変位量に抵抗することで、鉄筋コンクリートの変位量よりも低い2/1000の変位量に制御できるため、SS構造のこの面の問題を大きく補完することができる。
【0008】
SRC構造(鋼骨鉄筋コンクリート)は、鉄骨の柱や梁で基礎構造を作り、さらに鉄筋を用いて鉄骨を包み、型枠を形成した後にコンクリートを充填して、梁や柱、スラブを完成する施工である。
SRC構造の存在は、RC構造の耐圧縮性(剛性を高め、地震や風の力による建物の揺れを防ぐ)とSS構造の耐震性(靭性が地震の力に抵抗するために役立つ)を組み合わせて、住宅の快適性を実現することを期待したものである。
しかしながら、実際のところ、SRC構造は構造体の外側を被覆する鉄筋コンクリートがエネルギーを逃がすメカニズムを持たないため、RC構造と同じ設計強度となり、SRC構造では施工の重複(鉄骨の柱と梁+RC被覆)が生じるため、コストが増加し、作業工程が遅くなり、時間と手間がかかる。
【0009】
また、人口増加や産業の発展により、大量の温室効果ガスが人類の生存環境を徐々に悪化させている。
国立成功大学建築学科の林憲徳教授は、2021年12月15日の『今周刊』で持続可能な環境について次のように発表している。
2020年の国連環境計画(UNEP)報告書によると、2019年に建設業が世界の総エネルギー消費の35%、温室効果ガス全体の38%を排出し、工業部門と交通部門の排出量合計よりも高くなっているため、建設業における省エネと排出量削減は、各国がネットゼロエミッションを達成し、温室効果ガスによる温暖化を抑制するための重要な指標となることが指摘されている。
【0010】
このため、温室効果ガスの排出を抑制することを目的として、各国は低炭素排出の「グリーンビルディング」の開発および関連法規の整備に着手しており、設計、建設、運用、使用、解体(資源リサイクルまたは廃棄物処理)などの各側面から現在の建設業を改善しようとしている。
台湾で現行の「緑建築(グリーンビルディング)九大評価指標システム(EEWH)」には、生物多様性、緑化量、土地保水、日常的省エネルギー、二酸化炭素排出量削減、廃棄物排出量削減、屋内環境、水資源、汚水・ごみの改善等9つの評価指標が含まれている。2022年3月、台湾の国家発展委員会は「台湾2050年ネットゼロエミッションへの道筋と戦略総説」を正式に発表し、2050年までに新築建物の100%と既存建物の85%以上を段階的にネットゼロエミッション建物に転換することを義務づけている。
(【0011】以降は省略されています)
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