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公開番号2025032612
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2023137983
出願日2023-08-28
発明の名称吸収式冷凍機
出願人株式会社アイシン
代理人個人
主分類F25B 15/00 20060101AFI20250305BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】再生器での過剰な濃縮、および、吸収液の温度低下の各々に起因する吸収液の結晶化を回避するための吸収液の希釈を円滑に行うことが可能な吸収式冷凍機を提供する。
【解決手段】この吸収式冷凍機1は、蒸発器110bと、吸収器110aと、再生器109aと、蒸発器110bよりも圧力が高く、再生器109aで分離した冷媒蒸気Vahを凝縮する凝縮器109bとを備える。吸収式冷凍機1は、再生器109aにおいて分離した吸収液Abを吸収器110aに流すとともに、吸収器110aにおいて冷媒蒸気Vacを吸収させた吸収液Abを再生器109aに戻して吸収液Abを循環させる循環路111を備える。吸収式冷凍機1は、循環路111に接続されており、凝縮器109b内の冷媒Reを循環路111に流入させることにより、循環路111内の吸収液Abを希釈する希釈用冷媒流入路118を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
冷媒を蒸発させることにより流体を冷却する蒸発器と、
前記蒸発器において蒸発した前記冷媒である冷媒蒸気を吸収させる吸収器と、
前記吸収器において前記冷媒蒸気を吸収させた吸収液を加熱することにより、前記冷媒蒸気と前記吸収液とに分離して前記吸収液を再生する再生器と、
前記蒸発器よりも圧力が高く、前記再生器で分離した前記冷媒蒸気を凝縮する凝縮器と、
前記再生器において分離した前記吸収液を前記吸収器に流すとともに、前記吸収器において前記冷媒蒸気を吸収させた前記吸収液を前記再生器に戻して前記吸収液を循環させる循環路と、
前記循環路に接続されており、前記凝縮器内の前記冷媒を前記循環路に流入させることにより、前記循環路内の前記吸収液を希釈する希釈用冷媒流入路とを備える、吸収式冷凍機。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記循環路に設けられ、前記吸収液を循環させるための循環ポンプをさらに備え、
前記希釈用冷媒流入路は、希釈用の前記冷媒を流入させるために、前記循環路において前記循環ポンプの上流側の位置に接続されている、請求項1に記載の吸収式冷凍機。
【請求項3】
前記凝縮器と前記蒸発器とを接続する接続管路をさらに備え、
前記希釈用冷媒流入路は、希釈用の前記冷媒を流入させるために、前記接続管路から分岐して前記循環路に接続する分岐流入路を含む、請求項1に記載の吸収式冷凍機。
【請求項4】
前記希釈用冷媒流入路に設けられ、前記凝縮器内から前記循環路に流入させる前記冷媒の量を調整する希釈用流量調整弁をさらに備え、
前記循環路内の前記吸収液の濃度に基づいて、冷凍機の停止時および前記冷凍機の運転時の各々において、前記希釈用流量調整弁による前記循環路に流入させる前記冷媒の量を調整する制御部をさらに備える、請求項1に記載の吸収式冷凍機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収式冷凍機に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、吸収式冷凍機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、吸収冷温水機(吸収式冷凍機)が開示されている。この吸収冷温水機は、蒸発器と、吸収器と、凝縮器と、低温再生器と、高温再生器と、冷媒ポンプと、希釈配管と、稀溶液配管と、濃溶液スプレー配管とを備えている。蒸発器は、冷媒を蒸発させることにより冷水を冷却するように構成されている。蒸発器は、蒸発させるための冷媒を内部に貯留するように構成されている。吸収器は、蒸発器において蒸発した冷媒蒸気を吸収液に吸収させるように構成されている。凝縮器は、低温再生器および高温再生器により加熱されて分離した冷媒蒸気を凝縮させるように構成されている。高温再生器は、蒸発器と比較して高圧である。
【0004】
上記特許文献1の稀溶液配管は、冷媒蒸気を吸収させて希釈した吸収液を高温再生器に流すように構成されている。濃溶液スプレー配管は、高温再生器において加熱して濃縮させた吸収液を吸収器に流すように構成されている。希釈配管は、蒸発器の内部に貯留した冷媒を高温再生器に流入させるように構成されている。
【0005】
上記特許文献1の吸収冷温水機では、蒸発器の内部に貯留した冷媒を希釈配管により高温再生器に流入させることにより、吸収液を希釈させるように構成されている。これにより、高温再生器での過剰な濃縮、および、吸収液の温度低下の各々に起因して吸収液が結晶化しないように、吸収液が希釈される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-61449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1の吸収冷温水機では、蒸発器よりも高圧の高温再生器に冷媒を流入させるので、蒸発器と高温再生器との圧力差に起因して、希釈配管における蒸発器から高温再生器へ冷媒が流れにくい。このため、上記特許文献1の吸収冷温水機では、高温再生器(再生器)での過剰な濃縮、および、吸収液の温度低下の各々に起因する吸収液の結晶化を回避するための吸収液の希釈を円滑に行えないという問題点がある。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、再生器での過剰な濃縮、および、吸収液の温度低下の各々に起因する吸収液の結晶化を回避するための吸収液の希釈を円滑に行うことが可能な吸収式冷凍機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における吸収式冷凍機は、冷媒を蒸発させることにより流体を冷却する蒸発器と、蒸発器において蒸発した冷媒である冷媒蒸気を吸収させる吸収器と、吸収器において冷媒蒸気を吸収させた吸収液を加熱することにより、冷媒蒸気と吸収液とに分離して吸収液を再生する再生器と、蒸発器よりも圧力が高く、再生器で分離した冷媒蒸気を凝縮する凝縮器と、再生器において分離した吸収液を吸収器に流すとともに、吸収器において冷媒蒸気を吸収させた吸収液を再生器に戻して吸収液を循環させる循環路と、循環路に接続されており、凝縮器内の冷媒を循環路に流入させることにより、循環路内の吸収液を希釈する希釈用冷媒流入路とを備える。
【0010】
この発明の一の局面における吸収式冷凍機では、上記のように、循環路に接続されており、凝縮器内の冷媒を循環路に流入させることにより、循環路内の吸収液を希釈する希釈用冷媒流入路を設ける。これにより、蒸発器よりも高圧の凝縮器から、再生器ではなく循環路に冷媒を流入させるので、冷媒を吸収液中に容易に流入させることができる。その結果、再生器での過剰な濃縮、および、吸収液の温度低下の各々に起因する吸収液の結晶化を回避するための吸収液の希釈を円滑に行うことができる。また、蒸発器に貯留された冷媒を循環路内に流入させる場合と比較して以下のような効果を奏する。すなわち、蒸発器に貯留された冷媒を循環路内に流入させる場合、蒸発器内の圧力は真空状態であるので、蒸発器から流入する冷媒の沸点は低下している。この場合、循環路内の吸収液から冷媒に伝導される熱に起因して冷媒が沸騰してしまい、循環路内に気泡が発生してしまう。しかしながら、本発明では、凝縮器は蒸発器よりも高圧であることにより、凝縮器と循環路との接続部分の圧力が蒸発器と循環路との接続部分の圧力よりも高圧であるので、循環路内に冷媒が流入した際に循環路内の吸収液から伝導される熱に起因して冷媒が沸騰しにくい。その結果、冷媒が沸騰することに起因する気泡を循環路内に発生させないにようにすることができるので、循環路の気泡の混入(キャビテーション)を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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