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公開番号
2025057932
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-09
出願番号
2023167777
出願日
2023-09-28
発明の名称
油圧シリンダ装置用作動油および油圧シリンダ装置
出願人
日立Astemo株式会社
代理人
ポレール弁理士法人
主分類
C10M
171/00 20060101AFI20250402BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】従来の作動油を用いた場合と同等以上の耐摩耗性を確保しながら、従来よりも摺動部位の耐久性を向上させることができる油圧シリンダ装置用作動油、および該作動油を用いた油圧シリンダ装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る油圧シリンダ装置用作動油は、基油と該基油に添加される添加剤とを含み、前記作動油はアニリン点が85℃以上110℃以下の範囲にあり、100質量部の前記基油に対して、前記添加剤として0.1質量部超のリン酸エステル類を含まない、ことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
油圧シリンダ装置用の作動油であって、
基油と該基油に添加される添加剤とを含み、
前記作動油はアニリン点が85℃以上110℃以下の範囲にあり、
100質量部の前記基油に対して、前記添加剤として0.1質量部超のリン酸エステル類を含まない、
ことを特徴とする油圧シリンダ装置用作動油。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の油圧シリンダ装置用作動油において、
前記添加剤として、100質量部の前記基油に対して、0.1質量部以上3質量部以下のジアルキルジチオリン酸亜鉛、および0.1質量部以上3質量部以下のボロン含有アルケニルコハク酸イミドを含むことを特徴とする油圧シリンダ装置用作動油。
【請求項3】
請求項2に記載の油圧シリンダ装置用作動油において、
前記基油は鉱油および/または合成油であることを特徴とする油圧シリンダ装置用作動油。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の油圧シリンダ装置用作動油において、
前記作動油の40℃における動粘度が8 mm
2
/s以上17 mm
2
/sであることであることを特徴とする油圧シリンダ装置用作動油。
【請求項5】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の油圧シリンダ装置用作動油において、
前記添加剤として、100質量部の前記基油に対して、0.01質量部超のリン酸エステル類を含まないことを特徴とする油圧シリンダ装置用作動油。
【請求項6】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の油圧シリンダ装置用作動油において、
前記添加剤として、油性向上剤、酸化防止剤、無灰系分散剤、金属系清浄分散剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、金属不活性化剤、防錆剤、および消泡剤から選ばれる一種以上を更に含むことを特徴とする油圧シリンダ装置用作動油。
【請求項7】
作動油を用いた油圧シリンダ装置であって、
前記油圧シリンダ装置は、シリンダチューブと、該シリンダチューブの内側を往復運動可能なピストンと、該ピストンに固定されたピストンロッドと、該ピストンロッドが摺動するロッドシールとを有し、
前記ロッドシールは、アクリロニトリル含有量が24質量%以下のアクリロニトリル・ブタジエンゴムからなり、
前記作動油が請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の油圧シリンダ装置用作動油である、
ことを特徴とする油圧シリンダ装置。
【請求項8】
請求項7に記載の油圧シリンダ装置において、
前記ピストンロッドは、その表面に算術平均粗さが0.1μm以下のクロムめっき層が形成されていることを特徴とする油圧シリンダ装置。
【請求項9】
請求項8に記載の油圧シリンダ装置において、
前記ロッドシールは、20℃におけるショアA硬度が75以上90以下であることを特徴とする油圧シリンダ装置。
【請求項10】
請求項9に記載の油圧シリンダ装置において、
前記油圧シリンダ装置が自動車用油圧緩衝器であることを特徴とする油圧シリンダ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧シリンダ装置用作動油および該作動油を用いた油圧シリンダ装置に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
油圧シリンダ装置は、概略的に、シリンダチューブにピストンと該ピストンに固定されたピストンロッドと作動油とが内蔵されており、作動油の出し入れによりピストンおよびピストンロッドを往復運動させたり、ピストンロッドに掛かる往復運動を作動油の流動抵抗で減衰させたりする装置である。
【0003】
ピストンおよびピストンロッドの往復運動に際して、作動油の望まない圧力抜けや作動油の外部漏れを防ぐため、シリンダチューブとピストンとの間にはピストンシール(ピストンパッキンや、ピストンバンドとも言う)が配設され、ピストンロッドとロッドカバー(ロッドガイドとも言う)との間にはロッドシール(ロッドパッキンや、オイルシールとも言う)が配設されている。すなわち、ピストンシールはシリンダチューブに対して摺動し、ピストンロッドはロッドシールに対して摺動しながら往復運動する。
【0004】
ピストンシールやロッドシールは、作動油の圧力抜け/外部漏れを防ぐための部材であることから、摺動対象に密着することが重要である。ピストンシールやロッドシールの材料としては、通常、合成ゴムや合成樹脂が使用される。これらのことから、シール材と摺動対象との間には大きな摩擦力が発生する。その一方で、ピストンおよびピストンロッドにおける往復運動のスムーズさおよび摺動部位の耐久性の観点から、摺動部位における摩擦力の低減および耐摩耗性の確保が求められる。
【0005】
このような相反する要求に対して、例えば、特許文献1(特開平5-255683)には、(a)基油、(b)りん酸エステル、亜りん酸エステルおよびりん酸エステルアミン塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物、および(c)アルカノールアミンを含有することを特徴とする緩衝器用油圧作動油組成物、が教示されている。特許文献1によると、緩衝器に微振動および微振幅が加えられる条件下でも優れた摩擦特性を発揮し、また、ポリテトラフルオロエチレン樹脂からなる摺動部材を用いた緩衝器に使用しても、良好な耐摩耗性や摩擦特性を示す緩衝器用油圧作動油が提供される、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平5-255683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者等は、油圧シリンダ装置におけるピストンおよびピストンロッドでの往復運動のスムーズさおよび摺動部位の耐久性の更なる向上を目指して研究を行った。その研究の中で、ピストンロッドに付着したダストや汚れに起因して、ピストンロッドとロッドシールとの摺動部位の耐久性が想定外に低下する場合があることを見出した。そして、当該耐久性低下のメカニズムを解明すべく更に研究を重ねたところ、従来の作動油に含まれる所定の成分(特にリン酸エステル類)が強く関係している可能性があることを見出した。
【0008】
しかしながら、油圧シリンダ装置用作動油において、従来から、リン酸エステル類は耐摩耗性の向上に寄与する重要な添加成分と考えられており、作動油からリン酸エステル類を単純に排除した場合、十分な耐摩耗性が得られないという昔の課題が復活する可能性がある。
【0009】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、第一義の目的は、従来の作動油を用いた場合と同等以上の耐摩耗性を確保しながら、従来よりも摺動部位の耐久性を向上させることができる油圧シリンダ装置用作動油を提供することにある。また、第二義の目的は、当該作動油を用いることで、従来よりも摺動部位の耐久性が向上した油圧シリンダ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(I)本発明の一態様は、油圧シリンダ装置用の作動油であって、
基油と該基油に添加される添加剤とを含み、
前記作動油はアニリン点が85℃以上110℃以下の範囲にあり、
100質量部の前記基油に対して、前記添加剤として0.1質量部超のリン酸エステル類を含まない、
ことを特徴とする油圧シリンダ装置用作動油、を提供するものである。
(【0011】以降は省略されています)
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