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公開番号2025062478
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-14
出願番号2023171591
出願日2023-10-02
発明の名称リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極、及びリチウム二次電池
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01M 4/525 20100101AFI20250407BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】サイクル維持率が高いリチウム二次電池を達成できるリチウム二次電池用正極活物質、並びに前記リチウム二次電池用正極活物質を含むリチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池の提供。
【解決手段】Li、Mn、Ni、及びM元素を含み、前記M元素はNb、Ta、Mo、及びWからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であり、下記要件(1)及び(2)を満たすリチウム二次電池用正極活物質。
(1)層状構造を有する。
(2)励起波長532nmのRaman分光分析において、580~610cm-1のピークをP1、630~670cm-1のピークをP2、前記P1のピーク強度をI1、及び前記P2のピーク強度をI2としたときに、I2/I1が0.20以上0.68である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Li、Mn、Ni、及びM元素を含み、前記M元素はNb、Ta、Mo、及びWからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であり、下記要件(1)及び(2)を満たすリチウム二次電池用正極活物質。
(1)層状構造を有する。
(2)励起波長532nmのRaman分光分析において、580~610cm
-1
のピークをP1、630~670cm
-1
のピークをP2、前記P1のピーク強度をI

、及び前記P2のピーク強度をI

としたときに、I

/I

が0.20以上0.68以下である。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記P1の半値幅をF1、及び前記P2の半値幅をF2としたときに、F2/F1が0.55以上1.35以下である請求項1に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
【請求項3】
下記組成式(I)で表される、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
Li
1+a
Ni

Mn



M’



・・・(I)
[前記組成式(I)中、0≦a≦0.5、0<x<1、0<y<1、a+x+y+b+c=1、0<b≦0.1、及び0≦c≦0.3を満たし、M’はP、B、Co、Ti、Zr、及びAlからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素である。]
【請求項4】
BET比表面積が0.2m

/g以上2m

/g以下である、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
【請求項5】
CuKα線を使用した粉末X線回折測定において、2θ=18.7±1°の範囲に存在するピークのピーク強度X

に対する、2θ=20.7±1°の範囲に存在するピークのピーク強度X

の比であるX

/X

が、0.005以上0.06以下である、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
【請求項6】
前記I

が200cm
-1
以上1000cm
-1
以下の範囲内で得られるピークの強度の中で最も高い、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
【請求項7】
請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質を含むリチウム二次電池用正極。
【請求項8】
請求項7に記載の正極を含むリチウム二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極、及びリチウム二次電池に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
リチウム二次電池は、その電池性能が、リチウム二次電池用正極活物質の組成及び結晶状態に依存して変動する。
【0003】
リチウム二次電池用正極活物質として、層状構造を有するLiMeO

(Meは金属元素であり、Ni及びMnを含む)で表される物質が知られている。LiMeO

のMeの一部をWのような高価数の金属元素で置換する検討が行われている。
【0004】
例えば、特許文献1は、一般式Li

Ni
1-x-y
Co





(ただし、0≦x≦0.35、0≦y≦0.35、0.95≦z≦1.30、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表される一次粒子および一次粒子が凝集して形成された二次粒子から構成された層状構造の結晶構造を有するリチウム金属複合酸化物粉末を、タングステン化合物を溶解させたタングステン濃度が0.1~2mol/Lのアルカリ溶液に、前記アルカリ溶液中の水分量に対するリチウム金属複合酸化物粉末の固液比が200~2500g/Lの範囲で混合し、浸漬させた後に、固液分離することにより、前記リチウム金属複合酸化物の一次粒子表面にタングステンを均一に分散させたタングステン混合物を得る第1工程と、前記タングステン混合物を、熱処理することによりタングステンおよびリチウムを含む化合物を、前記リチウム金属複合酸化物の一次粒子表面に形成する第2工程を有することを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法を開示している。このようにして得られた正極活物質を用いた電池は、高容量とともに、ガス発生量の増加を抑制しながら、更なる高出力が得られることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
WO2016/171081A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
リチウム二次電池の応用分野が進む中、リチウム二次電池には、さらなるサイクル維持率の向上が求められる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、サイクル維持率が高いリチウム二次電池を達成できるリチウム二次電池用正極活物質、並びに前記リチウム二次電池用正極活物質を含むリチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記[1]~[8]である。
[1] Li、Mn、Ni、及びM元素を含み、前記M元素はNb、Ta、Mo、及びWからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であり、下記要件(1)及び(2)を満たすリチウム二次電池用正極活物質。
(1)層状構造を有する。
(2)励起波長532nmのRaman分光分析において、580~610cm
-1
のピークをP1、630~670cm
-1
のピークをP2、前記P1のピーク強度をI

、及び前記P2のピーク強度をI

としたときに、I

/I

が0.20以上0.68以下である。
[2] 前記P1の半値幅をF1、及び前記P2の半値幅をF2としたときに、F2/F1が0.55以上1.35以下である[1]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[3] 下記組成式(I)で表される、[1]又は[2]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
Li
1+a
Ni

Mn



M’



・・・(I)
[前記組成式(I)中、0≦a≦0.5、0<x<1、0<y<1、a+x+y+b+c=1、0<b≦0.1、及び0≦c≦0.3を満たし、M’はP、B、Co、Ti、Zr、及びAlからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素である。]
[4] BET比表面積が0.2m

/g以上2m

/g以下である、[1]~[3]のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[5] CuKα線を使用した粉末X線回折測定において、2θ=18.7±1°の範囲に存在するピークのピーク強度X

に対する、2θ=20.7±1°の範囲に存在するピークのピーク強度X

の比であるX

/X

が、0.005以上0.06以下である、[1]~[4]のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[6] 前記I

が200cm
-1
以上1000cm
-1
以下の範囲内で得られるピークの強度の中で最も高い、[1]~[5]のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[7] [1]~[6]のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質を含むリチウム二次電池用正極。
[8] [7]に記載の正極を含むリチウム二次電池。
【発明の効果】
【0008】
本発明によればサイクル維持率が高いリチウム二次電池を達成できるリチウム二次電池用正極活物質、並びに前記リチウム二次電池用正極活物質を含むリチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
リチウム二次電池の一例を示す概略構成図である。
全固体リチウム二次電池の全体構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書における用語の定義は以下の通りである。
金属複合化合物(Metal Composite Compound)を以下「MCC」ともいう。
リチウム二次電池用正極活物質(Cathode Active Material
for lithium secondary batteries)を以下「CAM」ともいう。
「Ni」とは、ニッケル金属単体ではなく、Ni元素であることを示す。Co、Mn等の他の元素の表記も同様である。
数値範囲が例えば「0.2~2m

/g」と記載されている場合、0.2m

/gから2m

/gまでの範囲を意味し、下限値である0.2m

/gと上限値である2m

/gを含む数値範囲を意味する。
リチウム二次電池は、正極と負極との間に電解質(非水電解質や固体電解質など)が配置され、リチウムイオンが電解質を介して正極と負極との間を移動することで、充電および放電が行われるものを意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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