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公開番号
2025065816
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-22
出願番号
2023175272
出願日
2023-10-10
発明の名称
アセナフチレンの製造装置及び製造方法
出願人
JFEケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
5/333 20060101AFI20250415BHJP(有機化学)
要約
【課題】アセナフテンを触媒層での反応温度まで昇温する予熱手段を改善することで、アセナフチレンの高収率化を図るとともに、沸点の高いアセナフテンのみの析出を防止してアセナフチレンの安定的な連続生産を可能とするアセナフチレンの製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】アセナフチレンの製造装置1は、アセナフテン、溶媒及び過熱蒸気を触媒層6eでの反応温度±20℃の温度範囲まで昇温する予熱装置3と、予熱装置3で触媒層6eでの反応温度まで昇温されたアセナフテンを溶媒、過熱蒸気とともに触媒層6eに接触させて脱水素する反応器6とを備えている。予熱装置3は、アセナフテン、溶媒及び過熱蒸気の混合物をアセナフテンと溶媒を気化させる温度まで昇温する第1予熱器4と、第1予熱器4で昇温された混合物を触媒層6eでの反応温度±20℃の温度範囲まで昇温する第2予熱器5とを備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
アセナフテン、溶媒及び過熱蒸気を触媒層での反応温度±20℃の温度範囲まで昇温する予熱装置と、該予熱装置で昇温されたアセナフテンを溶媒、過熱蒸気とともに前記触媒層に接触させて脱水素する反応器とを備えたアセナフチレンの製造装置であって、
前記予熱装置は、アセナフテン、溶媒及び過熱蒸気の混合物をアセナフテンと溶媒を気化させる温度まで昇温する第1予熱器と、該第1予熱器で昇温された混合物を前記触媒層での反応温度±20℃の温度範囲まで昇温する第2予熱器とを備えていることを特徴とするアセナフチレンの製造装置。
続きを表示(約 800 文字)
【請求項2】
蒸気を加熱して前記過熱蒸気を製造する蒸気加熱器を備え、前記第1予熱器は、前記蒸気加熱器で製造された前記過熱蒸気を管体の入口に装入する過熱蒸気用配管と、当該過熱蒸気用配管の近傍かつ前記管体内に配置された装入口を有し、該装入口からアセフテナン及び溶媒を前記管体の入口に装入する装入管とを備え、前記管体の入口において装入、混合された前記アセナフテン、溶媒及び前記過熱蒸気の混合物を加熱することにより、前記混合物をアセナフテンと溶媒を気化させる温度まで昇温することを特徴とする請求項1に記載のアセナフチレンの製造装置。
【請求項3】
アセナフテン、溶媒、及び過熱蒸気を触媒層での反応温度±20℃の温度範囲まで昇温する予熱工程と、該予熱工程で昇温されたアセナフテンを溶媒、過熱蒸気とともに前記触媒層に接触させて脱水素する反応工程とを含むアセナフチレンの製造方法であって、
前記予熱工程は、アセナフテン、溶媒及び過熱蒸気の混合物をアセナフテンと溶媒を気化させる温度まで昇温する第1予熱工程と、該第1予熱工程で昇温された混合物を前記触媒層での反応温度±20℃の温度範囲まで昇温する第2予熱工程とを含むことを特徴とするアセナフチレンの製造方法。
【請求項4】
前記第1予熱工程の前に、蒸気を加熱して前記過熱蒸気を製造する蒸気加熱工程を含み、前記第1予熱工程では、該蒸気加熱工程で製造された前記過熱蒸気中に前記アセナフテン、溶媒を装入、混合して、混合物を加熱することにより、前記混合物をアセナフテンと溶媒を気化させる温度まで昇温することを特徴とする請求項3に記載のアセナフチレンの製造方法。
【請求項5】
前記第1予熱工程でのアセフテナンの昇温速度が400~2000℃/秒であることを特徴とする請求項3又は4に記載のアセナフチレンの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アセナフチレンの製造装置及び製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、アセナフチレンの製造方法としては、気相での触媒反応、液相での等量反応などが知られている。アセナフチレンの気相反応では、アセナフテンを気体状態で触媒に接触させることにより脱水素してアセナフチレンを製造する。ここで、アセナフチレンの気相反応において、触媒として酸化鉄や酸化チタンを用い、600℃程度で触媒反応させると、アセナフチレンの高収率化及び触媒の長寿命化が図られることが知られている。また、原料として使用されるアセナフテンは常温で個体であり、単体では触媒層に連続装入しにくいため、ベンゼンなどの溶媒に溶かした溶液状態で触媒層に装入される。また、触媒上でのコーキングを防止するため、原料とともに蒸気も触媒層に装入される。
【0003】
ここで、従来の、アセナフチレンの気相反応によるアセナフチレンの製造方法として、例えば、特許文献1乃至3に示すものが知られている。
特許文献1に示すアセナフチレンの製造方法は、アセナフテンを気体状態で酸化チタンと接触させるものである。そして、アセナフテンを触媒層としての酸化チタンに導入するに際し、触媒に対し不活性な気体(窒素、水蒸気、炭酸ガスおよびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素など)で希釈した後、触媒層に導入できることが特許文献1には記載されている。また、アセナフテンを触媒層に導入するに際し、触媒層での反応温度(600℃)まで昇温しておくことが特許文献1に記載されている。アセナフテンを触媒層に導入するに際し、触媒層での反応温度まで昇温しておくことにより、触媒層での反応温度の低下を抑制し、未反応の原料(アセナフテン)を低減させることができる。
【0004】
また、特許文献2に示すアセナフチレンの製造方法は、酸化鉄、酸化チタン及びカリウム化合物を含有する触媒にアセナフテンを温度500~750℃、気体状態で接触させて脱水素するものである。そして、アセナフテンや水蒸気を触媒層に導入する際には、アセナフテンや水蒸気を事前に触媒と同程度の反応温度(500~750℃)に加熱しておくことが好ましいことが特許文献2には記載されている。
【0005】
更に、特許文献3に示すアセナフチレンの製造法は、アセナフテン類をスチーム存在下気相状態で酸化鉄とアルカリ金属化合物及びクロム族金属化合物を含む酸化鉄系触媒に接触させて脱水素するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開昭47-25165号公報
特開昭63-316746号公報
特開平1-139538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、特許文献1乃至3に示すアセナフチレンの製造方法などの従来のアセナフチレンの製造方法にあっては、アセナフチレンの気相反応におけるアセナフチレンの高収率化及び触媒の長寿命化については、触媒の組成のみに着目して改善を図っている。
一方、高性能の触媒を用いたとしても、アセナフテンを触媒層での反応温度まで昇温する予熱方法次第では、アセナフテンが反応温度に達していなかったり、あるいは温度むらが生じたりして歩留まりが低く、低収率となる場合がある。
【0008】
また、アセナフテンを予熱によって昇温する際には、溶媒、例えばベンゼンとアセナフテンを一気に気化させないと、沸点の高いアセナフテンのみが析出して設備内で閉塞し、アセナフチレンの安定的な連続生産が困難になる可能性がある。
従って、本発明はこれら従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、アセナフテンを触媒層での反応温度まで昇温する予熱手段を改善することで、アセナフチレンの高収率化を図るとともに、沸点の高いアセナフテンのみの析出を防止してアセナフチレンの安定的な連続生産を可能とするアセナフチレンの製造装置及び製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るアセナフチレンの製造装置は、アセナフテン、溶媒及び過熱蒸気を触媒層での反応温度±20℃の温度範囲まで昇温する予熱装置と、該予熱装置で昇温されたアセナフテンを溶媒、過熱蒸気とともに前記触媒層に接触させて脱水素する反応器とを備えたアセナフチレンの製造装置であって、前記予熱装置は、アセナフテン、溶媒及び過熱蒸気の混合物をアセナフテンと溶媒を気化させる温度まで昇温する第1予熱器と、該第1予熱器で昇温された混合物を前記触媒層での反応温度±20℃の温度範囲まで昇温する第2予熱器とを備えていることを要旨とする。
【0010】
また、本発明の別の態様に係るアセナフチレンの製造方法は、アセナフテン、溶媒、及び過熱蒸気を触媒層での反応温度±20℃の温度範囲まで昇温する予熱工程と、該予熱工程で昇温されたアセナフテンを溶媒、過熱蒸気とともに前記触媒層に接触させて脱水素する反応工程とを含むアセナフチレンの製造方法であって、前記予熱工程は、アセナフテン、溶媒及び過熱蒸気の混合物をアセナフテンと溶媒を気化させる温度まで昇温する第1予熱工程と、該第1予熱工程で昇温された混合物を前記触媒層での反応温度±20℃の温度範囲まで昇温する第2予熱工程とを含むことを要旨とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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