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公開番号2025071943
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2023182381
出願日2023-10-24
発明の名称エチレン-酢酸ビニル共重合体ペレット
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C08J 3/12 20060101AFI20250430BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】製造、輸送及び加工、また保管時に生じるブロッキングおよびブリッジングを抑制したエチレン-酢酸ビニル共重合体ペレットを提供することを目的とするものである。
【解決手段】滑剤及びJIS K6924-1にて温度190℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレートが1500g/10分以上かつJIS K6924-1で測定した酢ビ含量が25質量%以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体を含む樹脂組成物からなり、表面にシリコーンが付着しているペレット。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
滑剤及びJIS K6924-1にて温度190℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレートが1500g/10分以上かつJIS K6924-1で測定した酢ビ含量が25質量%以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体を含む樹脂組成物からなり、表面にシリコーンが付着しているペレット。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記滑剤が脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪酸トリグリセライド、ワックス及び脂肪族アルコールからなる群から選択される少なくとも1種以上の滑剤である、請求項1に記載のペレット。
【請求項3】
前記滑剤の配合量が前記エチレン-酢酸ビニル共重合体ペレットにおいて0.1質量%以上1質量%以下である請求項1に記載のペレット。
【請求項4】
前記シリコーンの付着量が0.001質量%以上0.1質量%以下である、請求項1に記載のペレット。
【請求項5】
滑剤及びJIS K6924-1にて温度190℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレートが1500g/10分以上かつJIS K6924-1で測定した酢ビ含量が25質量%以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体を含む樹脂組成物を溶融し押出機から押し出し、押し出された溶融樹脂組成物を、シリコーンを含む冷却水で冷却しながらペレットに切断する工程を含む、請求項1~4のいずれかに記載のペレットの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレン-酢酸ビニル共重合体ペレットおよびその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
エチレン-酢酸ビニル共重合体(以下EVAと略す時がある)、特に酢酸ビニルに由来する構成単位の含有量(以下VAc量と略す時がある)が高いEVAは軟化点が低いことから、ホットメルト接着剤の主原料として良く用いられている。ホットメルト接着剤は塗布後の固化時間が短く、無溶剤であること等から、年々使用量が増加している。
【0003】
しかし、酢酸ビニル含量の高いEVAの場合、その軟化点の低さから室温付近でもペレット同士の互着すなわちブロッキングが発生しやすい。このブロッキングはペレット製造工程やペレットの保管時において生産性を悪化させる場合がある。例えば、ペレットを製造する段階においては、ペレット同士あるいはペレットが製造設備へ付着することにより安定生産ができなくなる。また、ペレットを用いて成形する場合、ホッパー内部でペレット同士が固着し凝集塊を発生しホッパー内部からの抜き出しが困難になること(ブリッジング)がある。さらにペレット保管時にペレットが凝集塊を形成することで包装内からの取り出しができなくなり安定生産に支障を来すことがある。
【0004】
このようなペレットのブリッジングやブロッキングを改善する手法として、タルク、シリカ等の無機物質、ポリオレフィン微粉末、ポリエチレンワックス及びそれらの分散液や界面活性剤を、ペレットの表面にコーティングする方法や、高級脂肪酸を本ペレットに添加する方法等が提案されており、ペレットをポリオレフィン微粉末の水系スラリーでコーティングする方法(例えば、特許文献1参照。)、ペレットを界面活性剤でコーティングする方法(例えば、特許文献2参照。)、ペレットに高級脂肪酸またはその塩を混合する方法(例えば、特許文献3参照。)、さらにN,N‘-エチレンビスオレアミド、N,N‘-エチレンビスエルクアミド、N,N‘-ジエルシルアジプイミド、N,N‘-ジオレイルジプイミドの群から選ばれた添加剤を含有させる方法(例えば、特許文献4参照。)が提案されている。ただし、特許文献1の方法では、軟化点が低い樹脂ペレットの保管時において、粉末等が埋没することでブロッキングの発生や、付着量によっては樹脂の物性を悪化させてしまう課題があった。特許文献2で提案された方法においては、ペレットの空送時や包装工程で壁面等と接触した際にコーティングが剥がれてしまうため、保管時にブロッキングが生じる課題があった。特許文献3、4で提案された方法においては、添加剤のブリード速度が十分でないため、得られたペレットのスリップ性が低く、ブリッジング防止効果に劣る課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許第3528841号
特開2002―293946号公報
特開昭56-136347号公報
特開昭57-200434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は製造、輸送及び加工、また保管時に生じるブロッキングおよびブリッジングを抑制した、EVAペレットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、滑剤及び特定の性状を有するエチレン-酢酸ビニル共重合体を含む樹脂組成物からなり、表面にシリコーンが付着している、ペレットが、製造、輸送及び加工、また保管時に生じるブロッキングおよびブリッジングを抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明の各形態は以下に示す[1]~[5]である。
[1]滑剤及びJIS K6924-1にて温度190℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレート(以下、MFRという)が1500g/10分以上かつJIS K6924-1で測定した酢ビ含量が25質量%以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体を含む樹脂組成物からなり、表面にシリコーンが付着している、ペレット。
[2]前記滑剤が脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪酸トリグリセライド、ワックス及び脂肪族アルコールからなる群から選択される、少なくとも1種以上の滑剤である、上記[1]に記載のペレット。
[3]前記滑剤の配合量が前記エチレン-酢酸ビニル共重合体ペレットにおいて0.1質量%以上1質量%以下である、上記[1]または[2]に記載のペレット。
[4]前記シリコーンの付着量が0.001質量%以上0.1質量%以下である、上記[1]~[3]のいずれかに記載のペレット。
[5]滑剤及びJIS K6924-1にて温度190℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレートが1500g/10分以上かつJIS K6924-1で測定した酢ビ含量が25質量%以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体を含む樹脂組成物を溶融し押出機から押し出し、押し出された溶融樹脂組成物を、シリコーンを含む冷却水で冷却しながらペレットに切断する工程を含む上記[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂ペレットの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様であるエチレン-酢酸ビニル共重合体ペレットは、製造、輸送及び加工、また保管時に生じるブロッキングおよびブリッジングを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
ペレットの製造装置を示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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