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公開番号
2025078514
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-20
出願番号
2023191134
出願日
2023-11-08
発明の名称
金属皮膜の成膜装置
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
C25D
5/02 20060101AFI20250513BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】ゴム材料からなるマスク部分を有したマスキング材を用いて、所定のパターンの金属皮膜を精度良く成膜することができる。
【解決手段】成膜装置1のマスキング材60は、貫通部分68が形成され、ゴム材料からなるマスク部分65を有している。マスク部分65の表面のうち、電解質膜13と対向する対向面65cには、マスク部分65と電解質膜13との接触を防止する、樹脂材料からなる接触防止材30(被覆シート30A)が配置されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
基材の表面に、所定のパターンの金属皮膜を電解めっきで成膜する金属皮膜の成膜装置であって、
前記成膜装置は、
前記基材と対向する位置に開口部が形成され、めっき液を収容した状態で、前記開口部を電解質膜で覆った収容体と、
前記収容体に収容された前記めっき液の液圧により前記電解質膜で基材を押圧する押圧機構と、
前記収容体の内部において、前記電解質膜に対向した位置に配置された陽極と、
前記電解質膜と前記基材との間に配置され、前記所定のパターンの貫通部分が形成されたマスキング材と、を備え、
前記マスキング材は、前記貫通部分が形成され、ゴム材料からなるマスク部分を有しており、
前記マスク部分の表面のうち、前記電解質膜と対向する対向面には、前記マスク部分と前記電解質膜との接触を防止する、樹脂材料からなる接触防止材が配置されている、金属皮膜の成膜装置。
続きを表示(約 480 文字)
【請求項2】
前記接触防止材は、前記貫通部分を覆うように、前記対向面に配置される被覆シートであり、
前記被覆シートには、少なくとも前記貫通部分を覆う位置に、前記めっき液を透過する複数の開口が形成されている、請求項1に記載の金属皮膜の成膜装置。
【請求項3】
前記マスク部分は、前記電解質膜に面した第1部分と、前記基材に面した第2部分と、を備えており、
前記マスキング材は、線材で織り込まれたメッシュ部分を有しており、前記メッシュ部分は、前記第1部分と前記第2部分との間に配置され、前記第1部分および前記第2部分を保持している、請求項2に記載の金属皮膜の成膜装置。
【請求項4】
前記被覆シートは、線材で織り込まれたメッシュからなるシートであり、
前記被覆シートのメッシュの開口は、前記メッシュ部分のメッシュの開口よりも大きい、請求項3に記載の金属皮膜の成膜装置。
【請求項5】
前記接触防止材は、前記対向面に被覆された樹脂皮膜である、請求項1に記載の金属皮膜の成膜装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属皮膜の成膜装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、電解めっきにより、基材の表面に金属を析出させて、金属皮膜を成膜している(たとえば、特許文献1)。特許文献1で開示された成膜装置は、めっき液を収容する収容体(ハウジング)を備えている。収容体には、開口部が形成されており、開口部は、電解質膜で封止されている。成膜装置は、めっき液の液圧により電解質膜で基材を押圧する押圧機構をさらに備えている。
【0003】
ここで、基材の表面に金属皮膜を成膜する際には、電解質膜の液圧で基材を押圧しながら、陽極と基材との間に電圧を印加する。これにより、下地層の上に所定のパターンの金属皮膜を成膜することができる。基材に所定のパターンの金属皮膜を成膜する際には、特許文献2に示すマスキング材を利用することも想定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-125087号公報
特開2016-108586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2に示すマスキング材のマスク部分が、ゴム材料からなる場合には、成膜時に、電解質膜でマスキング材が押圧される際に、電解質膜の表面に、マスク部分のゴムの微粒子(ゴム粉)が付着する。電解質膜がめっき液の液圧により僅かに伸びると、マスク部分に形成された貫通部分の一部を覆うことになる。この結果、成膜時に、貫通部分から基材に向かう金属イオンの移動が、電解質膜に付着したゴムの微粒子により阻害される。これにより、貫通部分の形状に応じた所定のパターンの金属皮膜を成膜することが難しくなる。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ゴム材料からなるマスク部分を有したマスキング材を用いて、所定のパターンの金属皮膜を精度良く成膜することができる金属皮膜の成膜装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題に鑑みて、本発明に係る金属皮膜の成膜装置は、基材の表面に、所定のパターンの金属皮膜を電解めっきで成膜する金属皮膜の成膜装置であって、前記成膜装置は、前記基材と対向する位置に開口部が形成され、めっき液を収容した状態で、前記開口部を電解質膜で覆った収容体と、前記収容体に収容された前記めっき液の液圧により前記電解質膜で基材を押圧する押圧機構と、前記収容体の内部において、前記電解質膜に対向した位置に配置された陽極と、前記電解質膜と前記基材との間に配置され、前記所定のパターンの貫通部分が形成されたマスキング材と、を備え、前記マスキング材は、前記貫通部分が形成され、ゴム材料からなるマスク部分を有しており、前記マスク部分の表面のうち、前記電解質膜と対向する対向面には、前記マスク部分と前記電解質膜との接触を防止する、樹脂材料からなる接触防止材が配置されている。
【0008】
本発明によれば、成膜時に、電解質膜と基材との間に、マスキング材を接触させ、収容体に収容されためっき液圧により、マスキング材を介して、電解質膜で基材を押圧する。この状態で、陽極と基材との間に電圧を印加すると、収容体に収容されためっき液に含まれる金属イオンが電解質膜を通過するとともに、めっき液の水分が、電解質膜から、染み出し液として染み出す。これにより、弾性変形したマスク部分が基材の表面に密着した状態で、マスク部分に形成された貫通部分に、染み出し液が充填され、加圧される。この状態で、めっき液の金属イオンが、貫通部分を通過し、通過する金属イオンが、金属となって基材の表面に析出する。このような結果、貫通部分の形状に応じた所定のパターンの金属皮膜を、基材の表面に成膜することができる。
【0009】
ここで、めっき液の液圧により、電解質膜がマスク部分に向かって変形したとしても、マスク部分の表面のうち、電解質膜と対向する対向面には、樹脂材料からなる接触防止材が配置されているので、電解質膜がマスク部分の対向面に接触することを回避することができる。これにより、マスク部分のゴム材料に由来したゴムの微粒子が、電解質膜に付着することを防止することができる。このような結果、めっき液による液圧で電解質膜が変形した場合であっても、マスク部分の貫通部分を覆う電解質膜の部分では、ゴムの微粒子による金属イオンの移動の阻害がないため、所定のパターンの金属皮膜を精度良く成膜することができる。
【0010】
より好ましい態様としては、前記接触防止材は、前記貫通部分を覆うように、前記対向面に配置される被覆シートであり、前記被覆シートには、少なくとも前記貫通部分を覆う位置に、前記めっき液を透過する複数の開口が形成されている。
(【0011】以降は省略されています)
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