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公開番号
2025072510
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2025017470,2021549069
出願日
2025-02-05,2020-09-25
発明の名称
パーフルオロアルキル基含有核酸及びその製造方法
出願人
AGC株式会社
,
国立大学法人 東京大学
代理人
弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類
C07H
21/00 20060101AFI20250430BHJP(有機化学)
要約
【課題】細胞膜透過性に優れた核酸及びその製造方法の提供。
【解決手段】炭素原子間に1~5個のエーテル結合性の酸素原子を有している、炭素数2~10個のパーフルオロアルキル基を含有する、核酸であって、下記一般式(A1)で表される構造を有する、核酸。ただし、式中の基は下記を意味する。R
FE
は、炭素原子間に1~5個のエーテル結合性の酸素原子を有している、炭素数2~10個のパーフルオロアルキル基であり、naは、1~10の整数であり、黒丸は結合手を示す。
[化1]
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025072510000031.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">33</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
炭素原子間に1~5個のエーテル結合性の酸素原子を有している、炭素数2~10個のパーフルオロアルキル基を含有する、核酸であって、
下記一般式(A1)で表される構造を有する、核酸。
TIFF
2025072510000026.tif
33
170
ただし、式中の基は下記を意味する。
R
FE
は、炭素原子間に1~5個のエーテル結合性の酸素原子を有している、炭素数2~10個のパーフルオロアルキル基であり、naは、1~10の整数であり、黒丸は結合手を示す。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記パーフルオロアルキル基が、直接又は間接的に、核酸の5’末端又は3’末端に結合している、請求項1に記載の核酸。
【請求項3】
前記パーフルオロアルキル基が、間接的に、2個のヌクレオチドの間に導入されている、請求項1に記載の核酸。
【請求項4】
前記パーフルオロアルキル基の数が2~10個である、請求項1に記載の核酸。
【請求項5】
前記パーフルオロアルキル基の数が5~10個である、請求項4に記載の核酸。
【請求項6】
細胞膜透過性である、請求項1~5のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項7】
下記一般式(A2)で表される化合物を原料とし、ホスホロアミダイト法により、請求項1~5のいずれか一項に記載のパーフルオロアルキル基を含有する核酸を合成する、パーフルオロアルキル基を含有する核酸の製造方法。
TIFF
2025072510000027.tif
37
170
ただし、式中の基は下記を意味する。
R
FE
は、炭素原子間に1~5個のエーテル結合性の酸素原子を有している、炭素数2~10個のパーフルオロアルキル基であり、naは、1~10の整数であり、DMTrは4,4’-ジメトキシトリフェニルメチル基であり、i-Prはイソプロピル基である。
【請求項8】
炭素原子間に1~5個のエーテル結合性の酸素原子を有していてもよい、炭素数2~10個のパーフルオロアルキル基を含有する核酸を有効成分とする、核酸医薬であり、
前記核酸が、下記一般式(A1)で表される構造を有する、核酸医薬。
TIFF
2025072510000028.tif
33
170
ただし、式中の基は下記を意味する。
R
FE
は、炭素原子間に1~5個のエーテル結合性の酸素原子を有している、炭素数2~10個のパーフルオロアルキル基であり、naは、1~10の整数であり、黒丸は結合手を示す。
【請求項9】
核酸に、炭素原子間に1~5個のエーテル結合性の酸素原子を有していてもよい、炭素数2~10個のパーフルオロアルキル基を導入し、細胞膜透過性を向上させる、核酸の細胞膜透過性向上方法であり、
前記核酸が、下記一般式(A1)で表される構造を有する、核酸の細胞膜透過性向上方法。
TIFF
2025072510000029.tif
33
170
ただし、式中の基は下記を意味する。
R
FE
は、炭素原子間に1~5個のエーテル結合性の酸素原子を有している、炭素数2~10個のパーフルオロアルキル基であり、naは、1~10の整数であり、黒丸は結合手を示す。
【請求項10】
前記パーフルオロアルキル基を、直接又は間接的に、核酸の5’末端又は3’末端に結合させる、請求項9に記載の核酸の細胞膜透過性向上方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーフルオロアルキル基が導入された核酸及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
抗体医薬は、低分子医薬では標的にできないタンパク質に対しても、免疫システムを利用して抗体を作成できれば医薬に出来るので、がんや難病に対する治療薬として優れている。また、抗体医薬は標的分子に対する特異性が高く、副作用が少ないという優れた点がある。しかし、抗体医薬は、細胞膜を通過して細胞内に入ることが困難であり、このため、細胞表面の分子以外を標的分子とすることが難しい。
【0003】
抗体医薬の次の世代の創薬として、オリゴヌクレオチドを用いる核酸医薬の研究が進められている。核酸医薬は、標的分子に対する特異性が高く、副作用が少ないという優れた点がある。しかし、核酸医薬も、抗体医薬と同様に、細胞膜透過性が低く、細胞内に存在する標的分子に到達させることが困難である。特に、siRNAは二本鎖であるため、アンチセンスRNAよりも、分子量と負電荷が共に大きくなり、細胞膜透過性はアンチセンスRNAよりも低く、キャリアによるドラッグデリバリーが必要となる。ドラッグデリバリー剤として、脂質ナノ粒子を用いるもの(特許文献1)や、カチオン性ポリマーナノ粒子を用いるもの(特許文献2)が知られている。しかし、細胞膜透過性の効率や毒性懸念の点で改善すべきことが多い。
【0004】
一方、ポリフルオロ構造を有する化合物は、生体内で安定かつ毒性が低く、細胞内への取り込みとエンドソームからの脱出に優れていることが知られている(非特許文献1)。この性質を利用して、構成アミノ酸として側鎖のアミノ基をペルフルオロアシル化したリシンを用いたペプチドデンドリマーを遺伝子のデリバリーに用いることができることが報告されている(非特許文献2)。また、オリゴヌクレオチドやペプチド核酸に、細胞膜透過能を有する部分としてポリフルオロ構造を導入する検討も行われている(特許文献3、及び非特許文献3~6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2011/036557号
国際公開第2017/212006号
国際公開第2012/130941号
特開2006-321797号公報
国際公開第2000/056694号
【非特許文献】
【0006】
Zhang et al., MRS Communications, 2018, vol.8, p.303-313.
Cai et al., ACS Applied Materials and Interfaces, 2016, vol.8, p.5821-5832.
Godeau et al., Medicinal Chemistry Communications, 2010, vol.1. p.76-78.
Ellipilli et al., Chemical Communications, 2016, vol.52, p.521-524.
Rochambeaua et al., Polymer Chemistry, 2016, vol.7, p. 4998-5003.
Metelev et al., Theranostics, 2017, vol.7, p.3354-3368.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、細胞膜透過性に優れた核酸及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、パーフルオロアルキル基、特にエーテル結合性の酸素原子を有しているパーフルオロアルキル基を導入することにより、核酸の細胞膜透過性が向上することを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 炭素原子間に1~5個のエーテル結合性の酸素原子を有している、炭素数2~10個のパーフルオロアルキル基を含有する、核酸。
[2] 前記パーフルオロアルキル基が、直接又は間接的に、核酸の5’末端又は3’末端に結合している、前記[1]の核酸。
[3] 前記パーフルオロアルキル基が、間接的に、2個のヌクレオチドの間に導入されている、前記[1]の核酸。
[4] 下記一般式(A1)で表される構造を有する、前記[1]~[3]のいずれかの核酸。
【0010】
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170
(【0011】以降は省略されています)
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