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公開番号
2025072113
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2023182645
出願日
2023-10-24
発明の名称
封着用下地膜付きカバー部材及びその製造方法、封着材付きカバー部材、気密封止パッケージ、並びにデバイス
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
H01L
23/02 20060101AFI20250430BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】高い気密封止性を有し、気密封止されたパッケージ内に設置されるデバイスを劣化させることなく、低コストで量産性にも優れた封着用下地膜付きカバー部材の提供。
【解決手段】カバー部材の一部の領域に封着用下地膜が形成された封着用下地膜付きカバー部材であって、前記カバー部材は無機材料からなり、前記カバー部材は、対向する一対の主面を有する平板状、又は、特定の断面逆凹状形状であり、前記カバー部材の特定の外縁部に前記封着用下地膜が枠状に形成され、前記封着用下地膜は、前記カバー部材側から順に、ガラス層及び金属マトリクス層を含み、前記ガラス層の平均厚みは0μm超10μm以下であり、前記金属マトリクス層は金属相とガラス相とを含み、前記金属相を構成する金属は、金、錫、アンチモン、銀及び銅からなる群より選ばれる少なくとも一種である、封着用下地膜付きカバー部材。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
カバー部材の一部の領域に封着用下地膜が形成された封着用下地膜付きカバー部材であって、
前記カバー部材は無機材料からなり、
前記カバー部材は、対向する一対の主面を有する平板状であり、
前記主面の一方の外縁部に前記封着用下地膜が枠状に形成され、
前記封着用下地膜は、前記カバー部材側から順に、ガラス層及び金属マトリクス層を含み、
前記ガラス層の平均厚みは0μm超10μm以下であり、
前記金属マトリクス層は金属相とガラス相とを含み、
前記金属相を構成する金属は、金、錫、アンチモン、銀及び銅からなる群より選ばれる少なくとも一種である、封着用下地膜付きカバー部材。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
カバー部材の一部の領域に封着用下地膜が形成された封着用下地膜付きカバー部材であって、
前記カバー部材は無機材料からなり、
前記カバー部材は、上壁部、側壁部及び下方開口部を有する断面逆凹状形状であり、
前記側壁部の底面のうち、少なくとも外縁部に前記封着用下地膜が枠状に形成され、
前記封着用下地膜は、前記カバー部材側から順に、ガラス層及び金属マトリクス層を含み、
前記ガラス層の平均厚みは0μm超10μm以下であり、
前記金属マトリクス層は金属相とガラス相とを含み、
前記金属相を構成する金属は、金、錫、アンチモン、銀及び銅からなる群より選ばれる少なくとも一種である、封着用下地膜付きカバー部材。
【請求項3】
前記金属マトリクス層において、前記ガラス相が占める平均面積割合は15%以下である、請求項1又は2に記載の封着用下地膜付きカバー部材。
【請求項4】
前記無機材料はガラス材料であり、
前記ガラス層及び前記ガラス相におけるガラスのガラス転移温度は、前記ガラス材料のガラス転移温度未満である、請求項1又は2に記載の封着用下地膜付きカバー部材。
【請求項5】
前記ガラス材料のガラス転移温度は700℃以上である、請求項4に記載の封着用下地膜付きカバー部材。
【請求項6】
前記ガラス材料は、酸化物基準での組成が、SiO
2
:50~75%、Al
2
O
3
:0~25%、B
2
O
3
:0~20%、MgO:0~20%、CaO:0~20%、SrO:0~20%、及びMgO+CaO+SrO:5~40%を満たす、請求項4に記載の封着用下地膜付きカバー部材。
【請求項7】
前記ガラス層及び前記ガラス相のガラスは、ガラス転移温度が450℃以下である、請求項1又は2に記載の封着用下地膜付きカバー部材。
【請求項8】
前記金属相を構成する金属は金である、請求項1又は2に記載の封着用下地膜付きカバー部材。
【請求項9】
前記ガラス層及び前記ガラス相のガラスは、酸化物基準での組成が、Bi
2
O
3
:50~90質量%を満たす、請求項1又は2に記載の封着用下地膜付きカバー部材。
【請求項10】
前記ガラス層及び前記ガラス相のガラスは、酸化物基準での組成が、Bi
2
O
3
:70~90質量%、ZnO:1~20質量%、及びB
2
O
3
:2~12質量%を満たす、請求項9に記載の封着用下地膜付きカバー部材。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は封着用下地膜付きカバー部材及びその製造方法に関する。また、本発明は上記封着用下地膜付きカバー部材を含む、封着材付きカバー部材、気密封止パッケージ、及びデバイスにも関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED:Light Emission Diode)を使用したデバイスは、携帯電話や大型液晶テレビのバックライト、照明用途等、幅広い用途に用いられている。
例えば、可視光を発する発光ダイオード(可視光LED)を利用した発光装置の場合、窒化アルミニウムに代表されるような平板状の基板の上にLEDチップを載せて、樹脂ベースの部材を使用して封止する構成がよく用いられている。
【0003】
これに対し、紫外光を発する発光ダイオード(UV-LED)、半導体レーザ(レーザーダイオード、LD)、垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)等を利用した発光装置では、気密封止性が必要とされる。また、VCSELでは拡散板も必要とされる。そのため、これら発光装置には、カバー部材として、カバーガラスに外枠が付いた形状が求められる場合がある。
【0004】
上記発光装置に限らず、センサー等の受光装置においても、気密封止性が必要とされる場合がある。例えば、電気回路と微細な機械構造とを一つの基板上に集積させたデバイスであるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)と呼ばれるデバイスがある。MEMSに用いられる基板としては、例えばシリコン基板が挙げられる。受光装置においても発光装置と同様に、外枠が付いたカバー部材が求められる場合がある。
【0005】
さらに、上記のような電子部品の他、全固体電池においても、気密封止性が求められることがある。これは、全固体電池において主として用いられる酸化物固体電解質、硫化物固体電解質のいずれにおいても、高い耐水性が求められることによる。さらに、硫化物固体電解質については、水と反応すると有毒ガスが発生するために、より高い気密封止性が求められる。
【0006】
このような高い気密封止性が求められる場合、例えば特許文献1では、ガラス材料同士の接合方法として、高温をかけて溶着させることで接合する方法が開示されている。
基板とカバー部材の熱膨張係数が異なる部材を用いた場合については、例えば、特許文献2に第1金属層、第2金属層及び金属接合部が特定の位置になるように配置することで、信頼性の高い封止構造が得られることが開示されている。また、特許文献3には、特定の粒子径の金属粒子を含む金属系接合材を用いることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2013-222522号公報
特開2018-037581号公報
国際公開第2021/261356号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載されたような高温による溶着は、気密封止したパッケージ内に設置されたデバイスの熱による性能や信頼性の劣化が懸念される。また、ガラス材料同士以外を接合する場合への適用は困難である。
また、異種材料同士を接合する際には直接接合できず、特許文献2や特許文献3に記載されたような金属層を介した封止を行う際には、上記金属層を構成する金属を含む封着用の下地膜を設ける等のメタライズが必要となる。上記メタライズのための下地膜はスパッタリング法で成膜する必要があり、コストが高く、量産性が低い。
【0009】
そこで本発明は、高い気密封止性を有し、気密封止されたパッケージ内に設置されるデバイスを劣化させることなく、低コストで量産性にも優れた封着用下地膜付きカバー部材及びその製造方法、並びに、さらに封着材が形成された封着材付きカバー部材の提供を目的とする。また、上記封着用下地膜付きカバー部材を用いた気密封止パッケージ及びデバイスの提供も目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記課題を解決するために、気密封止されたパッケージ内に設置されるデバイスを劣化させないために、金属層を介した気密封止を前提として検討した。そして、金属層を介した気密封止を行うにあたり、封着用下地膜を、スパッタリング法に比べて低コストで量産性にも優れる印刷法等の塗布法で形成することとした。
そして検討をさらに重ねたところ、金属に加えてガラス粉末を添加し、塗布法を用いて封着用下地膜を形成することで、得られる封着用下地膜は、金属相及びガラス相を含む金属マトリクス層とガラス層とを含む構造となることを見出した。この封着用下地膜により、高い気密封止性が実現される。こうして、本発明者は本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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