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公開番号
2025072670
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2025025812,2022543366
出願日
2025-02-20,2021-08-05
発明の名称
エミッター及びこれを備える装置
出願人
デンカ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01J
1/24 20060101AFI20250430BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】長期動作時においても、高信頼性を維持できるエミッター及びこれを備えた装置を提供する。
【解決手段】本開示に係るエミッターは、通電によって発熱する第一及び第二のヒーターと、第一及び第二のヒーターにより加熱されて電子を放出する第一材料で構成された電子源と、第一及び第二のヒーターと電子源との間にそれぞれ介在し、第一材料よりも熱伝導率が低い第二材料で構成された中間部材とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
通電によって発熱する第一及び第二のヒーターと、
前記第一及び第二のヒーターにより加熱されて電子を放出する第一材料で構成された電子源と、
前記第一及び第二のヒーターと前記電子源との間にそれぞれ介在し、前記第一材料よりも熱伝導率が低い第二材料で構成された中間部材と、
を備えるエミッター。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
前記ヒーターから前記電子源に向かうときに通る前記中間部材の最短経路の長さが100μm以上である、請求項1に記載のエミッター。
【請求項3】
前記中間部材の電気抵抗率の値が300μΩ・m以下であり、
前記ヒーターの電気抵抗率の値が500μΩ・m以上である、請求項1又は2に記載のエミッター。
【請求項4】
前記第二材料が炭素、炭化ホウ素、窒化ホウ素及びレニウムから選ばれる少なくとも一種の材料である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエミッター。
【請求項5】
前記第二材料がガラス状カーボンである、請求項1~3のいずれか一項に記載のエミッター。
【請求項6】
前記第一材料が希土類ホウ化物、高融点金属ならびにその酸化物、炭化物及び窒化物、ならびに貴金属-希土類系合金からなる群から選ばれる一種の材料である、請求項1~5のいずれか一項に記載のエミッター。
【請求項7】
前記中間部材が前記電子源における電子放出面以外の面を覆っている、請求項1~6のいずれか一項に記載のエミッター。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載のエミッターを備える装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は電子を放出するエミッター及びこれを備える装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
電子を放出するエミッターは、例えば、電子顕微鏡及び半導体検査装置に使用されている。エミッターは、電子源と、電子源が電子を放出する温度に電子源を加熱するヒーターとを備える。特許文献1には、希土類元素の六ほう化物からなる電子放射材料(チップ)が一対の発熱体によって挟持され、発熱体が一対の導電支柱によって挟持された構成の電子源が開示されている。この電子源において、発熱体の電子放射材料及び導電支柱と接触していない領域に絶縁性被覆が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-12496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された電子源を実際に長期動作させた後のチップを観察すると、ヒーターの導電支柱に接触している近傍で六ほう化物の蒸着が認められた。ヒーターにおける導電支柱との接触部近傍は導電支柱へ熱伝導によって温度が低下するため、チップから蒸発した六ほう化物が再蒸発できずにこの領域に蒸着すると推察される(図5(b)参照)。図5(b)は、ヒーター15a,15bの近傍に電子源11を構成する材料が蒸着した状態を模式的に示す縦断面図である。導電支柱17a,17bの上面と、これに連続してヒーター15a,15bの上面の一部を覆うように蒸着物Dが付着している。図5(a)及び図5(b)における矢印は通電時の電流を表している。蒸着物Dが付着していない状態においては図5(a)に示すようにヒーター15a,15bに安定的に電気が流れる。これに対し、図5(b)に示すように蒸着物Dが付着すると、蒸着物Dがヒーター15a,15bにおける安定した電気の流れを阻害する。なお、特許文献1に記載の発明においては、発熱体の所定の領域に絶縁性被覆を形成することで六ほう化物の蒸着に起因する信頼性の低下を抑制している。
【0005】
本開示は長期動作時においても、高信頼性を維持できるエミッター及びこれを備えた装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面はエミッターを提供する。このエミッターは、通電によって発熱する第一及び第二のヒーターと、第一及び第二のヒーターにより加熱されて電子を放出する第一材料で構成された電子源と、第一及び第二のヒーターと電子源との間にそれぞれ介在し、第一材料よりも熱伝導率が低い第二材料で構成された中間部材とを備える。
【0007】
本開示に係るエミッターにおいて、電子源とヒーターとの間に、電子源(第一材料)よりも熱伝導率が低い中間部材(第二材料)が設けられている。かかる構成により、中間部材を設けない場合と比較してヒーターの温度をより高温で動作させることが可能となる。これにより、電子源を構成する材料がヒーターの近傍に蒸着すること自体を抑制でき、これに起因するエミッターの性能低下を抑制できる。このため、本開示に係るエミッターは長期間にわたって安定して動作することが可能である。中間部材の熱伝導率は、100W/m・K以下であることが好ましい。本開示における熱伝導率はJIS R1611に記載の方法に準拠して測定される20℃における値を意味する。
【0008】
本開示に係るエミッターは、ヒーターによって電子源が効率的に加熱されることをある程度阻害し、その一方で、ヒーターの過剰な熱を利用してヒーターの近傍(例えば、ヒーターを挟持する一対の導電支柱)に電子源を構成する材料が蒸着することを抑制するというコンセプトに基づいてなされたものである。これを有効に実現するため、中間部材はある程度のボリュームをもって電子源とヒーターとの間に配置されていることが好ましい。すなわち、ヒーターから電子源に向かうときに通る中間部材の最短経路の長さが100μm以上であることが好ましい。
【0009】
中間部材の電気抵抗率はヒーターの電気抵抗率よりも十分に小さいことが好ましい。中間部材の電気抵抗率は300μΩ・m以下であることが好ましい。この値が300μΩ・m以下であることで、通電による中間部材の過度の発熱を抑制できる。ヒーターの電気抵抗率は500μΩ・m以上であることが好ましい。この値が500μΩ・m以上であることで、通電によってヒーターを十分に発熱させることができる。本開示における電気抵抗率はJIS R7222に記載の方法に準拠して測定される20℃における値を意味する。
【0010】
中間部材は、電子源における電子放出面以外の面を覆っていることが好ましい。電子源の電子放出面以外の面が中間部材で覆われていることで、通電時における電子源の蒸発物を中間部材でトラップすることができる。すなわち、少なくとも電子源の材料の蒸発物がヒーターの方向に拡散することを抑制することができる。このため、電子源を構成する材料の蒸着に起因するエミッターの性能低下をより一層高度に抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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