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公開番号2025074518
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2023185365
出願日2023-10-30
発明の名称電池用電極および電池
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H01M 4/133 20100101AFI20250507BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】レート性能の改善。
【解決手段】電池用電極は、基材および負極活物質層を含む。負極活物質層は、基材の表面に配置されている。負極活物質層の厚さ方向と平行な断面は、第1領域および第2領域を含む。厚さ方向において、第1領域は、第2領域と基材との間に配置されている。第1領域は、第1活物質および第1バインダを含む。第2領域は、第2活物質および第2バインダを含む。「A2<A1」かつ「B2<B1」の関係が満たされているか、または、式「A2>A1」かつ「B2>B1」の関係が満たされている。A1は、第1活物質のアスペクト比を示す。A2は、第2活物質のアスペクト比を示す。B1は、第1領域における第1バインダの面積分率を示す。B2は、第2領域における第2バインダの面積分率を示す。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材および負極活物質層を含み、
前記負極活物質層は、前記基材の表面に配置されており、
前記負極活物質層の厚さ方向と平行な断面は、第1領域および第2領域を含み、
前記厚さ方向において、前記第1領域は、前記第2領域と前記基材との間に配置されており、
前記第1領域は、第1活物質および第1バインダを含み、
前記第2領域は、第2活物質および第2バインダを含み、
下記の式(1)かつ式(2)の関係が満たされているか、または、下記の式(3)かつ式(4)の関係が満たされており、
A2<A1 (1)
B2<B1 (2)
A2>A1 (3)
B2>B1 (4)
前記式(1)から前記式(4)において、
A1は、前記第1活物質のアスペクト比を示し、
A2は、前記第2活物質のアスペクト比を示し、
B1は、前記第1領域における前記第1バインダの面積分率を示し、かつ、
B2は、前記第2領域における前記第2バインダの面積分率を示す、
電池用電極。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記負極活物質層は、1.8以下の屈曲度を有する、
請求項1に記載の電池用電極。
【請求項3】
下記の式(5)の関係がさらに満たされており、
0.05≦I
110
/I
002
(5)
前記式(5)中、

110
は、前記負極活物質層のX線回折プロファイルにおいて、(110)面の回折強度を示し、かつ、

002
は、前記負極活物質層の前記X線回折プロファイルにおいて、(002)面の回折強度を示す、
請求項1に記載の電池用電極。
【請求項4】
前記式(1)かつ前記式(2)の関係、または、前記式(3)かつ前記式(4)の関係のうち、前記式(1)かつ前記式(2)の関係のみが満たされている、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電池用電極。
【請求項5】
前記第1活物質および前記第2活物質は、それぞれ独立に、人造黒鉛を含む、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電池用電極。
【請求項6】
前記負極活物質層は、20mg/cm
2
以上の目付を有し、かつ、1.1から1.6g/cm
3
の密度を有する、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電池用電極。
【請求項7】
下記の式(6)の関係がさらに満たされており、
0.5≦Tx/(T1+T2)≦0.7 (6)
前記式(6)において、
T1は、前記第1領域の厚さを示し、
T2は、前記第2領域の厚さを示し、
前記式(1)の関係が満たされている場合、Txは前記第1領域の厚さを示し、かつ、
前記式(3)の関係が満たされている場合、Txは前記第2領域の厚さを示す、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電池用電極。
【請求項8】
下記の式(7)の関係がさらに満たされている、
1.8%≦|B1-B2| (7)
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電池用電極。
【請求項9】
下記の式(8)の関係がさらに満たされており、
1.8≦Ax (8)
前記式(8)において、
前記式(1)の関係が満たされている場合、Axは前記第1活物質のアスペクト比を示し、かつ、
前記式(3)の関係が満たされている場合、Axは前記第2活物質のアスペクト比を示す、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電池用電極。
【請求項10】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電池用電極を含む、
電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電池用電極および電池に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特開平10-284059号公報は、負極材層の外側表面部に比べて、該負極材層と集電体との界面部に、バインダが多く分布する電極を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10-284059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
負極活物質層内において、活物質を配向させることが検討されている。例えば、アスペクト比が大きい活物質が使用されることにより、負極活物質層内において、活物質が配向し得る。活物質の配向により、レート性能の改善が期待される。しかし一般に、電極の製造過程において、負極活物質層はプレス加工を受ける。プレス加工時に、活物質が潰されることにより、活物質の配向状態が崩れる可能性がある。
【0005】
本開示の目的は、レート性能の改善にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし作用メカニズムは推定を含む。作用メカニズムは、本開示の技術的範囲を限定しない。
【0007】
1.電池用電極は、基材および負極活物質層を含む。負極活物質層は、基材の表面に配置されている。負極活物質層の厚さ方向と平行な断面は、第1領域および第2領域を含む。厚さ方向において、第1領域は、第2領域と基材との間に配置されている。第1領域は、第1活物質および第1バインダを含む。第2領域は、第2活物質および第2バインダを含む。下記の式(1)かつ式(2)の関係が満たされているか、または、下記の式(3)かつ式(4)の関係が満たされている。
A2<A1 (1)
B2<B1 (2)
A2>A1 (3)
B2>B1 (4)
式(1)から式(4)において、A1は、第1活物質のアスペクト比を示す。A2は、第2活物質のアスペクト比を示す。B1は、第1領域における第1バインダの面積分率を示す。B2は、第2領域における第2バインダの面積分率を示す。
【0008】
第1領域は、第2領域に比して基材に近接している。第1領域と第2領域との間では、活物質のアスペクト比が異なっている。負極活物質層の断面におけるバインダの面積分率は、バインダの存在量を示す。第1領域と第2領域との間では、バインダの存在量が異なっている。上記の式(1)かつ式(2)の関係、または、上記の式(3)かつ式(4)の関係に示されるように、第1領域および第2領域のうち、活物質のアスペクト比が相対的に大きい方の領域においては、バインダの存在量が相対的に多くなっている。アスペクト比が大きい活物質を含む領域においては、活物質が強く配向し得る。当該領域において、バインダの存在量が多いことにより、活物質の配向状態が強く固定されることが期待される。さらに、他方の領域は、活物質のアスペクト比が相対的に小さく、かつバインダの存在量が相対的に少ないため、プレス加工時にクッションとして機能し得る。これにより、配向した活物質への負荷が軽減され得る。すなわち、プレス加工時、活物質の配向状態が崩れ難いことが期待される。活物質の配向状態が維持されることにより、イオン伝導の促進が期待される。
【0009】
バインダは、イオン伝導を阻害し得る。負極活物質層の全体において、バインダの存在量が過大になると、レート性能が低下する可能性がある。第1領域および第2領域のうち、一方の領域において、バインダの存在量が少ないことにより、負極活物質層の全体として、所望のイオン伝導が起こることが期待される。以上の作用の相乗により、レート性能の改善が期待される。
【0010】
2.上記「1」に記載の電池用電極は、例えば、次の構成を含んでいてもよい。
負極活物質層は、1.8以下の屈曲度を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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