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公開番号2025073387
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2023184131
出願日2023-10-26
発明の名称燃料電池セル
出願人トヨタ紡織株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 8/028 20160101AFI20250502BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】セパレータが膜電極接合体、ガス拡散層、及び絶縁部材を厚さ方向の両側から挟んで加圧する際の接着層の厚さ、及び、膜電極接合体及びガス拡散層の潰れ量を適切な値に調整できる燃料電池セルを提供する。
【解決手段】燃料電池セル11は、膜電極接合体12と、ガス拡散層13と、絶縁シート14と、セパレータ15と、接着層16と、を備える。絶縁シート14は、膜電極接合体12の外縁における厚さ方向の両面に配置される。ガス拡散層13は、膜電極接合体12の外縁よりも内側における厚さ方向の両面に配置される。セパレータ15は、膜電極接合体12、ガス拡散層13、及び絶縁シート14を厚さ方向の両側から挟むことによって加圧する。接着層16は、多数のスペーサ22が混ぜ込まれた接着剤23により、セパレータ15と絶縁シート14との間、及び、絶縁シート14と膜電極接合体12の外縁との間に形成される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
膜電極接合体と、ガス拡散層と、絶縁シートと、セパレータと、接着層と、を備え、
前記絶縁シートは、前記膜電極接合体の外縁における厚さ方向の両面に配置され、
前記ガス拡散層は、前記膜電極接合体の外縁よりも内側における厚さ方向の両面に配置され、
前記セパレータは、前記膜電極接合体、前記ガス拡散層、及び前記絶縁シートを厚さ方向の両側から挟むことによって加圧するものであり、
前記接着層は、多数のスペーサが混ぜ込まれた接着剤により、前記セパレータと前記絶縁シートとの間、及び、前記絶縁シートと前記膜電極接合体の外縁との間に形成されている燃料電池セル。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記スペーサは、前記セパレータが前記膜電極接合体、前記ガス拡散層、及び前記絶縁シートを厚さ方向の両側から挟むことによって加圧したとき、その加圧によって潰れることのない強度の材料で形成されている請求項1に記載の燃料電池セル。
【請求項3】
前記スペーサは粒状である請求項2に記載の燃料電池セル。
【請求項4】
前記スペーサの粒径は、前記セパレータが前記膜電極接合体、前記ガス拡散層、及び前記絶縁シートを厚さ方向の両側から挟むことによって加圧したとき、その加圧による前記膜電極接合体及び前記ガス拡散層の潰れ量が目標値となるように定められている請求項3に記載の燃料電池セル。
【請求項5】
前記スペーサの粒径は、前記セパレータが前記膜電極接合体、前記ガス拡散層、及び前記絶縁シートを厚さ方向の両側から挟むことによって加圧したとき、前記接着層の厚さが接着に必要とされる値となるように定められている請求項3に記載の燃料電池セル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、燃料電池セルに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
車両等に搭載される燃料電池のセルスタックは、例えば特許文献1に示される燃料電池セルを厚さ方向に積層することによって形成される。
燃料電池セルは、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)と、ガス拡散層(Gas Diffusion Layer:GDL)と、絶縁部材と、セパレータと、を備えている。膜電極接合体の外縁には枠状の絶縁部材が接合されている。ガス拡散層は、膜電極接合体の外縁よりも内側における厚さ方向の両面に配置されている。セパレータは、導電性を有する材料によって形成されている。セパレータは、膜電極接合体、ガス拡散層、及び絶縁シートを厚さ方向の両側から挟むことによって加圧する。絶縁部材は、接着層によってセパレータに対し接着されている。
【0003】
そして、複数の燃料電池セルを積層してセルスッタックを形成するとき、セパレータは膜電極接合体、ガス拡散層、及び絶縁部材を厚さ方向の両側から加圧する。燃料電池セルにおける膜電極接合体及びガス拡散層における厚さ方向の一方側には水素等の燃料ガスが供給されるとともに、上記厚さ方向の他方側には空気等の酸化ガスが供給される。その結果、燃料電池セルでは、燃料ガスと酸化ガスとの反応に基づき発電が行われる。
【0004】
上記燃料電池のセルスタックでは、積層された燃料電池セルの膜電極接合体及びガス拡散層を上述したようにセパレータで厚さ方向に加圧することにより、燃料電池セルにおける電気抵抗(接触抵抗)を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-98164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
セパレータが膜電極接合体、ガス拡散層、及び絶縁部材を厚さ方向の両側から挟んで加圧する際、その加圧に伴って絶縁部材の接着層の厚さが薄くなる。そして、そのように接着層の厚さが薄くなった分、膜電極接合体及びガス拡散層が厚さ方向に潰れる。このときの膜電極接合体及びガス拡散層の潰れ量は、燃料電池セルにおける電気抵抗に影響を及ぼす。また、このときの接着層の厚さは、接着層による接着部材のセパレータに対する接着に影響を及ぼす。
【0007】
しかし、上記燃料電池セルでは、セパレータが膜電極接合体、ガス拡散層、及び絶縁部材を厚さ方向の両側から挟んで加圧したときの接着層の厚さ、及び、膜電極接合体及びガス拡散層の潰れ量を調整することはできない。このため、上記加圧がなされたときの接着層の厚さを、接着層による接着部材のセパレータに対する接着にとって適切な値に調整することはできない。また、膜電極接合体及びガス拡散層の潰れ量を、燃料電池セルにおける電気抵抗の低減にとって適切な値に調整することもできない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する燃料電池セルは、膜電極接合体と、ガス拡散層と、絶縁シートと、セパレータと、接着層と、を備える。絶縁シートは、膜電極接合体の外縁における厚さ方向の両面に配置される。ガス拡散層は、膜電極接合体の外縁よりも内側における厚さ方向の両面に配置される。セパレータは、膜電極接合体、ガス拡散層、及び絶縁シートを厚さ方向の両側から挟むことによって加圧する。接着層は、多数のスペーサが混ぜ込まれた接着剤により、セパレータと絶縁シートとの間、及び、絶縁シートと膜電極接合体の外縁との間に形成される。
【0009】
上記構成によれば、セパレータが膜電極接合体、ガス拡散層、及び絶縁シートを厚さ方向の両側から挟むことによって加圧する際、その加圧に伴って接着層の厚さが薄くなる。ただし、接着層を形成する接着剤には多数のスペーサが混ぜ込まれているため、上述したように接着層の厚さが薄くなるときの接着層の厚さは、上記スペーサの大きさに対応した厚さに調整される。その結果、このときの膜電極接合体及びガス拡散層の潰れ量も、上記スペーサの大きさに対応した値に調整される。従って、接着剤に混ぜ込まれる上記スペーサの大きさを適宜変更することにより、接着層の厚さ、並びに、膜電極接合体及びガス拡散層の潰れ量を次のように適切に調整することができる。すなわち、接着層の厚さを接着層による接着にとって適切な値に調整したり、膜電極接合体及びガス拡散層の潰れ量を燃料電池セルにおける電気抵抗の低減にとって適切な値に調整したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
燃料電池セルを示す断面図である。
図1の燃料電池セルの外縁を拡大して示す断面図である。
図2の燃料電池セルの他の例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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