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公開番号2025076712
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2023188496
出願日2023-11-02
発明の名称PC/ABS樹脂およびそれにより形成される自動車内装部品
出願人スズキ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08L 69/00 20060101AFI20250509BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 異方性が改善された優れた耐衝撃性を有するPC/ABS樹脂およびそれにより形成される自動車内装部品を提供する。
【解決手段】 本発明のポリカーボネート(PC)とアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)のポリマーアロイ(PC/ABS樹脂)は、PCの粘度平均分子量が27500以上であり、ABSのJIS K 7210(220℃、10kg荷重)により測定されるメルトフローレートが45g/10min以下であり、PCとABSとの合計の質量に対してPCが65質量%以上である。自動車内装部品10は、このPC/ABS樹脂によって形成される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ポリカーボネート(PC)とアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)のポリマーアロイ(PC/ABS樹脂)であって、
前記PCの粘度平均分子量が27500以上であり、
前記ABSのJIS K 7210(220℃、10kg荷重)により測定されるメルトフローレートが45g/10min以下であり、
前記PCと前記ABSとの合計の質量に対して前記PCが65質量%以上である、PC/ABS樹脂。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
ポリカーボネート(PC)とアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)のポリマーアロイ(PC/ABS樹脂)によって形成されてなる自動車内装部品であって、
前記PCの粘度平均分子量が27500以上であり、
前記ABSのJIS K 7210(220℃、10kg荷重)により測定されるメルトフローレートが45g/10min以下であり、
前記PCと前記ABSとの合計の質量に対して前記PCが65質量%以上である、自動車内装部品。
【請求項3】
前記自動車内装部品が、インストルメントパネルの中央に配設された車載機器の周囲を覆う枠体状のガーニッシュである、請求項2に記載の自動車内装部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、PC/ABS樹脂およびそれにより形成される自動車内装部品に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
インストルメントパネルやドアパネル等の自動車の内装部品には耐衝撃性が求められることから、これらの成形には、耐衝撃性に優れた樹脂材料を用いる必要がある。耐衝撃性に優れた樹脂材料は種々あり、ポリカーボネート(PC)とアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)のポリマーアロイ(以下、「PC/ABS樹脂」と呼ぶ)も高い耐衝撃性を有することが知られている(特許文献1)。このPC/ABS樹脂は、PC由来の優れた耐衝撃性に加え、ABSの特徴である易成形性、二次加工性(塗装性、めっき適正)を兼ね備えたアロイ樹脂材料であり、自動車内装部品などに広く使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特公昭38-15225号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本願発明者らは、従来のPC/ABS樹脂で自動車内装部品を射出成形すると、樹脂流動方向(MD方向)に対する垂直方向(TD方向)において、想定の耐衝撃性が得られないという知見を得た。市販グレードのPC/ABS樹脂で射出成形した平板からMD方向で切り出した試験片およびTD方向で切り出した試験片にてシャルピー衝撃試験を行った結果、TD方向の試験片はMD方向の試験片よりもシャルピー衝撃値が低く、MD方向の試験片の値とTD方向の試験片の値との比(MD/TD比)は2.3~4.6という強い異方性を示した。また、TD方向の試験片の破壊形態は完全破壊であった。このように成形品のTD方向における耐衝撃性が低く、強い異方性があると、自動車内装部品を射出成形するための金型におけるゲートの位置が限定されたり、自動車内装部品のデザイン自体にも制約が生じる等の問題があった。
【0005】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、異方性が改善された優れた耐衝撃性を有するPC/ABS樹脂およびそれにより形成される自動車内装部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、その一態様として、ポリカーボネート(PC)とアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)のポリマーアロイ(PC/ABS樹脂)であって、前記PCの粘度平均分子量は27500以上であり、前記ABSのJIS K 7210(220℃、10kg荷重)により測定されるメルトフローレートは45g/10min以下であり、前記PCと前記ABSとの合計の質量に対して前記PCは65質量%以上である。
【0007】
また、本発明は、別の態様として、自動車内装部品であって、ポリカーボネート(PC)とアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)のポリマーアロイ(PC/ABS樹脂)によって形成されてなり、前記PCの粘度平均分子量は27500以上であり、前記ABSのJIS K 7210(220℃、10kg荷重)により測定されるメルトフローレートは45g/10min以下であり、前記PCと前記ABSとの合計の質量に対して前記PCは65質量%以上である。
【発明の効果】
【0008】
このように本発明によれば、異方性が改善された優れた耐衝撃性を有するPC/ABS樹脂およびそれにより形成される自動車内装部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
インストルメントパネルの一例を模式的に示す正面図である。
図1に示すインストルメントパネルに取り付けられたガーニッシュを示す正面側斜視図である。
図2に示すガーニッシュのインストルメントパネルへの取付方法を説明する背面側斜視図である。
実施例でのTD方向の試験片の採取箇所を示す平面図である。
実施例でのMD方向の試験片の採取箇所を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るPC/ABS樹脂およびそれにより形成される自動車内装部品の一実施の形態について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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