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公開番号2025078200
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2023190609
出願日2023-11-08
発明の名称軟骨診断システムおよび生体診断システム
出願人学校法人 名城大学
代理人弁理士法人インターブレイン
主分類A61B 1/00 20060101AFI20250513BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】OCTを用いた生体組織の力学特性の診断をより実用に供し得るものとする。
【解決手段】軟骨診断システム1は、OCTを用いる光学系を含む光学ユニット2と、軟骨の表面に当接して変形エネルギーを付与可能な当接面と、光学ユニット2からの光を軟骨に導くための光学機構とを有し、光学ユニット2からの光を当接面の法線方向に出射させるように光軸が設定されたプローブ50と、プローブ50を保持し、プローブ50を移動させることにより当接面の位置および向きを変化させるマニピュレータ4と、マニピュレータ4を制御し、軟骨の表面への変形エネルギーの付与に応じて光学ユニット2から出力された光干渉信号を処理することにより、軟骨組織の診断評価値を算出する制御演算装置と、軟骨組織の診断評価値を表示する表示装置200と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
関節軟骨を診断するための軟骨診断システムであって、
光コヒーレンストモグラフィーを用いる光学系を含む光学ユニットと、
軟骨の表面に当接して変形エネルギーを付与可能な当接面と、前記光学ユニットからの光を軟骨に導くための光学機構とを有し、前記光学ユニットからの光を前記当接面の法線方向に出射させるように光軸が設定されたプローブと、
前記プローブを保持し、前記プローブを移動させることにより前記当接面の位置および向きを変化させるマニピュレータと、
前記マニピュレータを制御し、前記軟骨の表面への変形エネルギーの付与に応じて前記光学ユニットから出力された光干渉信号を処理することにより、軟骨組織の診断評価値を算出する制御演算装置と、
前記軟骨組織の診断評価値を表示する表示装置と、
を備えることを特徴とする軟骨診断システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記プローブには、前記軟骨の表面形状を検出するための深度センサが設けられ、
前記制御演算装置は、前記プローブによる軟骨への変形エネルギーの付与に先立ち、前記深度センサにより検出された表面形状に基づき、前記当接面の法線方向を前記軟骨の表面の法線方向に近づけるよう前記マニピュレータを姿勢制御することを特徴とする請求項1に記載の軟骨診断システム。
【請求項3】
前記制御演算装置は、
前記プローブを前記軟骨に第1距離まで近接させた状態で、前記深度センサが検出する前記軟骨の表面形状に基づいて前記マニピュレータの姿勢を調整する第1姿勢制御と、
前記第1姿勢制御の後、前記プローブを前記軟骨に前記第1距離よりも小さい第2距離まで近接させた状態で、前記変形エネルギーを付与することなく得られる光干渉信号に基づいて前記軟骨の表面形状を算出し、算出された表面形状に基づいて前記マニピュレータの姿勢を微調整する第2姿勢制御と、
を段階的に実行する請求項2に記載の軟骨診断システム。
【請求項4】
前記制御演算装置は、
前記光干渉信号に基づく入力情報を取得する入力情報取得部と、
前記診断評価値を算出する数理モデルに対して、前記入力情報を入力値として設定することにより、前記診断評価値を算出する評価値演算部と、
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の軟骨診断システム。
【請求項5】
前記制御演算装置は、学習対象となる軟骨について取得した入力情報を入力値とし、前記学習対象となる軟骨の診断評価値の設定値を出力値とすることにより前記数理モデルを調整する学習部を備えることを特徴とする請求項4に記載の軟骨診断システム。
【請求項6】
前記評価値演算部は、前記変形エネルギーの付与に伴う前記入力情報の時系列データを前記入力値として設定することを特徴とする請求項4に記載の軟骨診断システム。
【請求項7】
前記評価値演算部は、前記光干渉信号を処理して得られる前記軟骨の断層情報を前記入力値として設定することを特徴とする請求項5に記載の軟骨診断システム。
【請求項8】
前記評価値演算部は、前記光干渉信号のスペクトルを前記入力値として設定することを特徴とする請求項5に記載の軟骨診断システム。
【請求項9】
生体組織の粘弾性に基づく力学特性を診断するための生体診断システムであって、
光コヒーレンストモグラフィーを用いる光学系を含む光学ユニットと、
生体の対象部位の表面に当接して変形エネルギーを付与可能な当接面と、前記光学ユニットからの光を生体組織に導くための光学機構とを有し、前記光学ユニットからの光を前記当接面の法線方向に出射させるように光軸が設定されたプローブと、
前記プローブを保持し、前記プローブを移動させることにより前記当接面の位置および向きを変化させるマニピュレータと、
前記マニピュレータを制御し、前記対象部位の表面への変形エネルギーの付与に応じて前記光学ユニットから出力された光干渉信号を処理することにより、生体組織の診断評価値を算出する制御演算装置と、
前記生体組織の診断評価値を表示する表示装置と、
を備えることを特徴とする生体診断システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生体の粘弾性に基づく力学特性を診断するためのシステムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
軟骨は荷重衝撃の緩和や関節滑動性の向上等の重要な役割を担っているが、血液の循環がなく、自己治癒が困難な組織である。高齢者の多くは軟骨の磨耗による変形性膝関節症(Osteoarthritis:以下「OA」と表記する)を発症しており、特に高齢化社会を迎える国ではその診断治療法の確立が求められている。軟骨組織は80%の水分と20%のマトリクス(細胞外基質)からなり、そのマトリクスはコラーゲンとプロテオグリカンを含む。特に、コラーゲン線維に拘束されるプロテオグリカンは、軟骨内部の流動特性を決定するなど、軟骨の優れた粘弾性特性に大きく関与すると考えられている。OAは、その軟骨の粘弾性特性の損失によって発症する。
【0003】
近年の医療診断技術の発達に伴い、光コヒーレンス断層画像(Optical Coherence Tomography:以下「OCT」という)が開発されている。このOCTによれば、非侵襲、非接触にて生体組織内部をマイクロ断層可視化できる。また、二次元OCT断層画像の取得レートはビデオレート以上であり、高時間分解能を有している。そこで、このOCTを用いて軟骨の力学特性を断層可視化する手法も提案されている(特許文献1)。
【0004】
特許文献1のシステムでは、OCTのプローブを膝関節に差し込み、そのプローブの先端を軟骨の表面に当接させる。そして、軟骨に所定の応力を負荷して軟骨組織の変形度合いを断層可視化することで、正常軟骨と変性軟骨との識別が可能となる。より詳細には、軟骨における正常部位と変性部位との識別が可能となる。軟骨おける正常部位と変性部位とを識別できれば、正常部位の一部を採取して自家培養し、培養された軟骨組織を軟骨の欠損部に移植するような治療も実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6623163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような軟骨組織の培養まで考慮した場合、採取対象となる軟骨の正常部位を高精度に評価することが望まれる。この点、実際の医療現場に上記システムを適用しようとする場合、プローブを操作する医師によって軟骨表面へのプローブの当て方が変わり得る。また、医師の体動ノイズがOCT断層画像に影響を及ぼす結果、上記評価の精度を落とすことも懸念される。このような問題は、軟骨の変性度に限らず、例えば皮膚、心筋、耳小骨など、生体組織の粘弾性に基づく力学特性を診断する場合にも生じ得る。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、OCTを用いた生体組織の力学特性の診断をより実用に供し得るものとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様は、関節軟骨を診断するためのシステムである。軟骨診断システムは、光コヒーレンストモグラフィーを用いる光学系を含む光学ユニットと、軟骨の表面に当接して変形エネルギーを付与可能な当接面と、光学ユニットからの光を軟骨に導くための光学機構とを有し、光学ユニットからの光を当接面の法線方向に出射させるように光軸が設定されたプローブと、プローブを保持し、プローブを移動させることにより当接面の位置および向きを変化させるマニピュレータと、マニピュレータを制御し、軟骨の表面への変形エネルギーの付与に応じて光学ユニットから出力された光干渉信号を処理することにより、軟骨組織の診断評価値を算出する制御演算装置と、軟骨組織の診断評価値を表示する表示装置と、を備える。
【0009】
本発明の別の態様は、生体組織の粘弾性に基づく力学特性を診断するためのシステムである。生体診断システムは、光コヒーレンストモグラフィーを用いる光学系を含む光学ユニットと、生体の対象部位の表面に当接して変形エネルギーを付与可能な当接面と、光学ユニットからの光を生体組織に導くための光学機構とを有し、光学ユニットからの光を当接面の法線方向に出射させるように光軸が設定されたプローブと、プローブを保持し、プローブを移動させることにより当接面の位置および向きを変化させるマニピュレータと、マニピュレータを制御し、対象部位の表面への変形エネルギーの付与に応じて光学ユニットから出力された光干渉信号を処理することにより、生体組織の診断評価値を算出する制御演算装置と、生体組織の診断評価値を表示する表示装置と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、OCTを用いた生体組織の力学特性の診断をより実用に供し得るものとできる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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