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公開番号
2025100165
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023217338
出願日
2023-12-22
発明の名称
光電変換素子
出願人
学校法人千葉工業大学
,
国立大学法人 名古屋工業大学
,
学校法人 名城大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H10F
10/00 20250101AFI20250626BHJP()
要約
【課題】太陽光の紫外光領域および可視光領域で高い光電変換特性を有し、かつ、直列抵抗を低減することが可能な光電変換素子を提供する。
【解決手段】n型半導体層と、多重量子井戸層と、p型半導体層とが順に積層された光電変換体を有し、前記光電変換体は、前記n型半導体層側から外部光が入射され、前記n型半導体層、および前記p型半導体層は、窒化ガリウムを含み、前記多重量子井戸層は、窒化インジウムガリウムを含む量子井戸層と、窒化ガリウムを含む障壁層とが一対以上積層されてなり、前記p型半導体層に重ねて、入射した光の遮蔽率が7.7%以上のp側電極層を形成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
n型半導体層と、多重量子井戸層と、p型半導体層とが順に積層された光電変換体を有し、
前記光電変換体は、前記n型半導体層側から外部光が入射され、
前記n型半導体層、および前記p型半導体層は、窒化ガリウムを含み、
前記多重量子井戸層は、窒化インジウムガリウムを含む量子井戸層と、窒化ガリウムを含む障壁層とが一対以上積層されてなり、
前記p型半導体層に重ねて、入射した光の遮蔽率が7.7%以上のp側電極層を形成すること、を特徴とする光電変換素子。
続きを表示(約 2,400 文字)
【請求項2】
前記p側電極層は、入射した光の遮蔽率が99%以上であること、を特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項3】
前記p側電極層は、紫外線波長域の光に対する反射率が50%以上であり、かつ、接触抵抗値が1×10
-5
Ωcm
2
以上、1×10
-2
Ωcm
2
以下であること、を特徴とする請求項2に記載の光電変換素子。
【請求項4】
前記p側電極層は、p側第1領域と、p側第2領域とを有し、
前記p側第1領域は、前記p側第2領域よりも接触抵抗値が低く、
前記p側第2領域は、前記p側第1領域よりも紫外線波長域の光に対する反射率が高く、
前記p側電極層を一方の面側から平面視した時に、前記p側第1領域よりも前記p側第2領域の面積が大きいこと、を特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項5】
前記p側第1領域は、Ni/Au積層膜、Pd/Au積層膜、Pt膜、Pd/Pt積層膜、Rh/Au積層膜のいずれかで構成され、
前記p側第2領域は、Ag膜、Ag/Cu積層膜、Mg膜、ITO/Ag積層膜、Ag/La積層膜、CuドープIn
2
O
3
膜、Ni/Au/W/Ag積層膜のいずれかで構成されていること、を特徴とする請求項4に記載の光電変換素子。
【請求項6】
前記p側第1領域は、Ni/Au積層膜、Pd/Au積層膜、Pt膜、Pd/Pt積層膜、Rh/Au積層膜のいずれかで構成され、
前記p側第2領域は、TiO
2
/SiO
2
積層膜、TiO
2
/Al
2
O
3
積層膜、ZrO
2
/SiO
2
積層膜、ZrO
2
/Al
2
O
3
積層膜、Ta
2
O
5
/SiO
2
積層膜、Ta
2
O
5
/Al
2
O
3
積層膜のいずれかで構成されていること、を特徴とする請求項4に記載の光電変換素子。
【請求項7】
前記n型半導体層に重ねて、入射する外部光に対する反射率が10%以下の低反射層が形成されていること、を特徴とする請求項1または2に記載の光電変換素子。
【請求項8】
前記低反射層は、Al
2
O
3
膜、SiO
2
膜、LiF膜、LiF/SiO
2
積層膜、LiF/Al
2
O
3
積層膜、SiO
2
/Al
2
O
3
積層膜、LiF/SiO
2
/Al
2
O
3
積層膜、SiO
2
/TiO
2
積層膜、SiO
2
/Ta
2
O
5
積層膜、SiO
2
/ZrO
2
積層膜、Al
2
O
3
/TiO
2
積層膜、Al
2
O
3
/Ta
2
O
5
積層膜、Al
2
O
3
/ZrO
2
積層膜のいずれかで構成されていること、を特徴とする請求項7に記載の光電変換素子。
【請求項9】
前記n型半導体層に重ねてn側電極層が形成され、
前記n側電極層は、n側第1領域と、n側第2領域とを有し、
前記n側第1領域は、前記n側第2領域よりも接触抵抗値が低く、
前記n側第2領域は、前記n側第1領域よりも入射する外部光に対する反射率が低く、
前記n側電極層を一方の面側から平面視した時に、前記n側第1領域よりも前記n側第2領域の面積が大きいこと、を特徴とする請求項1または2に記載の光電変換素子。
【請求項10】
前記n側第1領域は、Ti/Al積層膜、Ti/Al/Ni/Au積層膜、Ti/Al/Ti/Au積層膜、Ti/Al/Ti/Pt/Au積層膜のいずれかで構成され、
前記n側第2領域は、Al
2
O
3
膜、SiO
2
膜、LiF膜、LiF/SiO
2
積層膜、LiF/Al
2
O
3
積層膜、SiO
2
/Al
2
O
3
積層膜、LiF/SiO
2
/Al
2
O
3
積層膜、SiO
2
/TiO
2
積層膜、SiO
2
/Ta
2
O
5
積層膜、SiO
2
/ZrO
2
積層膜、Al
2
O
3
/TiO
2
積層膜、Al
2
O
3
/Ta
2
O
5
積層膜、Al
2
O
3
/ZrO
2
積層膜のいずれかで構成されていること、を特徴とする請求項9に記載の光電変換素子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、多重量子井戸を用いた光電変換素子に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
太陽電池などに用いる光電変換素子として、量子井戸を利用した構造が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この光電変換素子は、例えば、InGaN膜(量子井戸膜)とGaN膜(障壁膜)とを交互に積層した多重量子井戸(MQW)層を備えている。こうしたMQW層を形成することによって、開放電圧を低下させることなく、pn接合を形成する半導体材料の禁制帯幅に対応した光のみならず、井戸層を形成する半導体材料の禁制帯幅や井戸層内に形成されたサブバンド間に対応した光をも光電変換に利用できる。よって、長波長側の太陽光が光電効果に寄与するので、分光感度特性が向上し高出力の光電変換素子を実現できる。
【0003】
しかしながら、こうしたMQW層を備えた従来の光電変換素子は、入射光として低輝度光を対象としており、例えば、次世代の電力伝送用として期待されている高輝度なレーザ光(例えば、出力が500mW/cm
2
以上、かつ波長400nm以下)を入射させて光電変換を行う光無線給電用の窒化物半導体光電変換素子に適用することは以下の点から困難であると考えられている。
【0004】
1つ目は、最表面のp型GaN層は、材料特性として抵抗が高く(シート抵抗で約1×10
5
Ω)、ガリウム砒素系材料の数百倍の抵抗値であるため、光電変換素子の直列抵抗が大きくなる。そのため、高輝度光を入射させた際に発生する大電流のよるジュール熱損失が大きくなり、光電変換効率が著しく低下する。
【0005】
即ち、電極層まで正孔キャリアが輸送される際に、高抵抗のp型GaN層の内部を横方向に正孔キャリアが移動すると大きな抵抗損失となってしまう。このため、透明電極としてITOを上部に形成することで、正孔キャリアの横方向の移動をITOの内部で行うことによって、抵抗損失を低減する方法が採用されることが多い。しかしながら、ITO はp型GaN層との接触抵抗が通常のオーミック電極との接触抵抗値(例えば、1×10
-2
Ωcm
2
~1×10
-5
Ωcm
2
程度)の1000倍程度大きい(例えば、10Ωcm
2
~1×10
-2
Ωcm
2
程度)となるため、ITOの導入による効果は限定的である。
【0006】
また、ITO紫外領域の光の透過性が低く、例えば、波長395nmの紫外光の透過損失率は、ITOの膜厚が30nm,40nm,50nmで、それぞれ3.4%,4.9%,6.4%と大きく、光電変換効率が50%を超えることが求められる光無線給電システムの用途では、ITOの膜厚を30nm以下にする必要があり、こうした厚みでは、電極として十分な導電性を確保できない。
【0007】
2つ目は、MQW層の量子井戸膜にはInGaN(インジウム窒化ガリウム)が採用されているが、InGaNの光吸収係数は1×10
5
cm
-1
程度であり、紫外光など波長が400nm近傍のレーザ光を吸収するためには、MQW層の総膜厚が400nm以上必要となる。しかしながら、GaN層に対して格子の大きいInGaN層を厚くすると、格子歪が大きくなるために結晶欠陥が発生しやすくなるため、InGaN層の厚みを厚くすることは困難である。
【0008】
例えば、非特許文献1では、MQW層の総膜厚が17.5nmと非常に薄いために、外光、例えば太陽光が十分に吸収できず、光電変換効率は0.6%程度と非常に低い。また、非特許文献2においても、MQW層の総膜厚が121.8nmと薄いために、入射させたレーザー光は、約70%程度しか吸収されず、やはり光電変換効率に課題があった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
Bi, Zhen, et al. "The effect of 3-MeV proton irradiation on the performance of InGaN/GaN MQWs solar cells." IEEE Photonics Technology Letters 26.15 (2014): 1492-1494.
Miyoshi, Makoto, et al. "Improved epilayer qualities and electrical characteristics for GaInN multiple-quantum-well photovoltaic cells and their operation under artificial sunlight and monochromatic light illuminations." AIP Advances 11.9 (2021).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、太陽光の紫外光領域および可視光領域で高い光電変換特性を有し、かつ、直列抵抗を低減することが可能な光電変換素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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