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公開番号
2025101540
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023218454
出願日
2023-12-25
発明の名称
水電解水素製造システム及びその制御装置、制御方法
出願人
株式会社日立製作所
代理人
ポレール弁理士法人
主分類
C25B
15/08 20060101AFI20250630BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】
外部から追加的にエネルギーを投入することなく、水電解槽の温度維持と循環水の純度維持の両立が可能な水電解水素製造システムを提供する。
【解決手段】
水の電気分解によって水素と酸素とを発生する水電解槽と、前記電気分解に用いると共に前記水電解槽の温度を調整するための水を循環させる水循環経路と、前記水循環経路中の水を循環させる循環ポンプと、外部から前記水循環経路の循環タンクへ供給する水の純水レベルを高めるイオン交換塔と、前記イオン交換塔へ送る水の温度を所定温度以下に保つ純水冷却器と、前記水循環経路の余剰水を排出する余剰水経路と、前記イオン交換塔から前記循環タンクへ供給される水と前記余剰水経路を流れる水とで熱交換を行い、前記循環タンクに流入する水の温度を上げる純水熱回収器と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
水の電気分解によって水素と酸素とを発生する水電解槽と、
前記電気分解に用いると共に前記水電解槽の温度を調整するための水を循環させる水循環経路と、
前記水循環経路中の水を循環させる循環ポンプと、
外部から前記水循環経路の循環タンクへ供給する水の純水レベルを高めるイオン交換塔と、
前記イオン交換塔へ送る水の温度を所定温度以下に保つ純水冷却器と、
前記水循環経路の余剰水を排出する余剰水経路と、
前記イオン交換塔から前記循環タンクへ供給される水と前記余剰水経路を流れる水とで熱交換を行い、前記循環タンクに流入する水の温度を上げる純水熱回収器と、
を備えることを特徴とする水電解水素製造システム。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の水電解水素製造システムであって、
前記水循環経路内に配置され、前記循環タンクから排出された水の温度を低下させる循環水冷却器と、
前記水循環経路内に前記循環水冷却器と並列に配置されたバイパス流路と、
前記循環水冷却器と前記バイパス流路に流す水の分流比を調整する分流弁と、
を備えることを特徴とする水電解水素製造システム。
【請求項3】
請求項2に記載の水電解水素製造システムであって、
前記分流弁が前記循環水冷却器と前記バイパス流路とに流す水の分流比を調整することで、前記水電解槽の温度を制御することを特徴とする水電解水素製造システム。
【請求項4】
請求項1に記載の水電解水素製造システムであって、
前記所定温度は、前記イオン交換塔に備えられたイオン交換樹脂のイオン交換性能およびイオン交換樹脂の耐久性の少なくともいずれかに基づいて決定されることを特徴とする水電解水素製造システム。
【請求項5】
請求項4に記載の水電解水素製造システムであって、
前記所定温度は、50℃以下に設定されることを特徴とする水電解水素製造システム。
【請求項6】
請求項1に記載の水電解水素製造システムであって、
前記純水熱回収器は、前記循環タンクに流入する水の温度を、前記水電解槽に流入する水の温度以上に上げることを特徴とする水電解水素製造システム。
【請求項7】
請求項1に記載の水電解水素製造システムであって、
前記純水熱回収器は、可動部を持たない熱交換器のみで構成されることを特徴とする水電解水素製造システム。
【請求項8】
請求項2に記載の水電解水素製造システムであって、
前記循環水冷却器からの熱を冷却水により外部へ放出する冷却塔を備え、
前記循環水冷却器と前記冷却塔とを循環する前記冷却水の流量は、前記水電解水素製造システムの運転状態によらず一定であることを特徴とする水電解水素製造システム。
【請求項9】
水電解水素製造システムを制御する制御装置であって、
水電解槽から、水の電解量に関する情報を取得し、
前記水の電解量に関する情報に基づいて、前記水電解槽における温度上昇量を算出し、
前記温度上昇量に基づいて、前記水電解槽へ入る純水流量を変化させて、前記水電解槽へ入る純水の温度と前記水電解槽から出る純水の温度との温度差が所定の温度になるように循環ポンプを制御し、
循環タンクから排出する純水の温度が所定の温度以上になるように、前記循環タンクへ流入する純水と前記循環タンクから余剰水経路へ流出する水とで熱交換を行い、前記循環タンクへ流入する純水の温度を上げる純水熱回収器への純水流量を操作する純水ポンプを制御する、
ことを特徴とする制御装置。
【請求項10】
請求項9に記載の制御装置であって、
さらに、前記循環タンクから排出された純水を冷却する循環水冷却器の冷却能力を変化させ、前記水電解槽へ入る純水の温度を制御する、
ことを特徴とする制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水電解水素製造システムの構成とその制御に係り、特に、再生可能エネルギーによる電力を用いる大規模な水電解水素製造システムに適用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、水素は次世代エネルギーとして注目されており、再生可能エネルギー等の二酸化炭素(CO
2
)フリーな電気と組み合わせることで、クリーンなエネルギーとしての活用が期待されている。電気の力で水を酸素と水素に分解して水素を製造する水電解水素製造システムに、再生可能エネルギー由来の電力を利用することで、製造時も使用時もCO
2
を排出しない、いわゆるグリーン水素を製造することができる。
【0003】
そのため、水素社会の早期実現に向け、大規模水電解水素製造システムの需要が高まっている。大規模水電解水素製造システムは、再生可能エネルギーによって発電された電力を用いて稼働させることも多いため、供給電力の大きさが頻繁に変化し、かつ、幅広い電力範囲で運転することが必要となる。
【0004】
また、水電解水素製造システムは、水素を生成すると同時に熱を発するが、その発熱量は供給電力の大きさに応じて変化する。そのため、水電解動作を安定的に継続運転するためには、広範囲、かつ、頻繁に量が変化する発熱を常に適切に外部へ放出する必要がある。
【0005】
本技術分野の背景技術として、例えば、特許文献1のような技術がある。特許文献1には、「循環水中の不純物含有量を抑えるとともに、水の消費量も少なくし、しかも、装置をコンパクトなものとした固体高分子型水電解装置」が開示されている。
【0006】
特許文献1では、水循環経路に循環水冷却器を設置して水電解槽の温度制御を可能にしている。
【0007】
また、特許文献2には、「水を電気分解して酸素と水素を生成し、その水素を冷媒として用いて酸素を低温液化できる水電解および低温水素液化システム」が開示されている。
【0008】
特許文献2では、酸素流路にラジエータとバイパスを構成し、分流弁により各々への流量を配分することで、冷却量を素早く幅広く調節可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2002-173788号公報
特表2023-516391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
再生可能エネルギーによって発電された電力を用いて水電解システムを稼働させる場合、上記特許文献2の技術を上記特許文献1のような水循環経路に適用し、素早く放熱量を調整しながら電解槽の温度を安定させることで、システム設計上は安定運転を実現できる。
(【0011】以降は省略されています)
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