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公開番号
2025100329
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2024165565
出願日
2024-09-24
発明の名称
陽極およびアルカリ水電解装置
出願人
国立大学法人京都大学
,
株式会社大阪ソーダ
代理人
弁理士法人G-chemical
主分類
C25B
11/091 20210101AFI20250626BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】電解時の電圧が低い陽極を提供する。
【解決手段】本発明の陽極は、導電性基材と、前記導電性基材を被覆する被覆層とを備える。前記被覆層はニッケル元素と、酸化物を形成した際にルチル型構造をとり得る金属元素(A)とを含む。前記被覆層を形成する金属元素の酸化物の混合物における前記金属元素(A)の酸化物は、CuKα線を用いたX線回折によって測定されるルチル型酸化物(110)面に帰属される2θ=27.5°付近の半値幅が0.45°以上であり、且つ25質量%KOH水溶液中における電位範囲1.34~1.47Vvs.RHEおよび走査速度10mV/secで電位走査するサイクリックボルタンメトリーにより得られる、ニッケル元素の酸化電気量(C
Ni
)が85mC/cm
2
以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
導電性基材と、前記導電性基材を被覆する被覆層とを備え、
前記被覆層はニッケル元素と、酸化物を形成した際にルチル型構造をとり得る金属元素(A)とを含み、
前記被覆層を形成する金属元素の酸化物の混合物における前記金属元素(A)の酸化物は、CuKα線を用いたX線回折によって測定されるルチル型酸化物(110)面に帰属される2θ=27.5°付近の半値幅が0.45°以上であり、且つ25質量%KOH水溶液中における電位範囲1.34~1.47Vvs.RHEおよび走査速度10mV/secで電位走査するサイクリックボルタンメトリーにより得られる、ニッケル元素の酸化電気量(C
Ni
)が85mC/cm
2
以上である陽極。
続きを表示(約 490 文字)
【請求項2】
前記被覆層中の金属元素の総量に対するリチウム元素の割合は20モル%未満である、請求項1に記載の陽極。
【請求項3】
前記被覆層はコバルト元素を含んでいてもよく、前記被覆層中の金属元素の総量に対するニッケル元素、前記金属元素(A)、およびコバルト元素の合計割合は80モル%超である、請求項1または2に記載の陽極。
【請求項4】
前記金属元素(A)はイリジウム元素および/またはルテニウム元素を含む、請求項1または2に記載の陽極。
【請求項5】
前記被覆層中の金属元素の総量に対するニッケル元素の割合は20モル%以上である、請求項1または2に記載の陽極。
【請求項6】
前記被覆層はコバルト元素を含む、請求項1または2に記載の陽極。
【請求項7】
表面にデンドライト構造を有する請求項1または2に記載の陽極。
【請求項8】
アルカリ水電解用である請求項1または2に記載の陽極。
【請求項9】
請求項8に記載の陽極を備えるアルカリ水電解装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は陽極およびアルカリ水電解装置に関する。より詳細には、本発明は、アルカリ水電解用に好ましく用いられる陽極、および、当該陽極を使用するアルカリ水電解装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、CO
2
による地球温暖化や化石燃料の埋蔵量の減少等の問題を解決するために、風力や太陽光に代表される再生可能エネルギーの普及が進んでいる。しかしながら、再生可能エネルギーは気象条件の影響を大きく受けるため、供給が不安定であるという問題がある。そこで、再生可能エネルギーを蓄える手法として、水の電気分解(水電解)技術を活用した水素の製造が注目されている。電気エネルギーを効率よく水素に変換することにより、大量なエネルギーの貯蓄あるいは運搬が容易となり、再生可能エネルギーのさらなる普及が期待される。
【0003】
水電解では、陽極において酸素が発生し、陰極において水素が発生する。電解における主なエネルギー損失の要因として、陽極および陰極の過電圧が挙げられる。この過電圧を低減することで、効率よく水素を製造することが可能になる。特に陽極の過電圧は陰極の過電圧に比べて高く、陽極の過電圧を下げるための研究開発が広く進められている。
【0004】
アルカリ水電解に使用される陽極としては、例えば、ニッケルを導電性基材とし、当該導電性基材にニッケルおよびコバルトを含む触媒が被覆された陽極や(特許文献1)、上記導電性基体にイリジウム酸化物、ニッケル酸化物、およびリチウム酸化物を含む触媒が被覆された陽極(特許文献2)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2018/181955号
特開2022-128748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
アルカリ水電解等の電解装置に用いられる陽極には、電解時の電圧が低いことが求められる。従って、本発明の目的は、電解時の電圧が低い陽極を提供することにある。また、本発明の他の目的は、電解時の電圧が低い陽極を備えるアルカリ水電解装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、導電性基材と、上記導電性基材を被覆する被覆層とを備え、
上記被覆層はニッケル元素と、酸化物を形成した際にルチル型構造をとり得る金属元素(A)とを含み、
上記被覆層を形成する金属元素の酸化物の混合物における上記金属元素(A)の酸化物は、CuKα線を用いたX線回折によって測定されるルチル型酸化物(110)面に帰属される2θ=27.5°付近の半値幅が0.45°以上であり、且つ25質量%KOH水溶液中における電位範囲1.34~1.47Vvs.RHEおよび走査速度10mV/secで電位走査するサイクリックボルタンメトリーにより得られる、ニッケル元素の酸化電気量(C
Ni
)が85mC/cm
2
以上である陽極を提供する。
【0008】
上記被覆層中の金属元素の総量に対するリチウム元素の割合は20モル%未満であることが好ましい。
【0009】
上記被覆層はコバルト元素を含んでいてもよく、上記被覆層中の金属元素の総量に対するニッケル元素、上記金属元素(A)、およびコバルト元素の合計割合は80モル%超であることが好ましい。
【0010】
上記金属元素(A)はイリジウム元素および/またはルテニウム元素を含むことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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