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公開番号2025100256
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023223832
出願日2023-12-30
発明の名称原料ガスから炭素材料を製造する方法
出願人アップ カタリスト オウ
代理人個人
主分類C25B 1/135 20210101AFI20250626BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】炭素含有原料ガスから炭素を製造するための改良された方法を提供する。
【解決手段】一つ以上の炭素含有原料ガスから炭素材料を製造する方法であって、反応チャンバー内で1つ以上の電解質を溶融し、前記電解質の全質量に対して0.03wt%から0.5wt%までの触媒を16.7ppm時間-1から277.8 ppm時-1までの投与速度で添加し、少なくとも4.2標準cm3-1A-1質量当量のCO2を含む流量で1つ以上の原料ガスを前記反応チャンバ内の溶融した前記電解質に供給し、そして、1つ以上のアノード及び1つ以上のカソードに100 A m-2から20000 A m-2までの範囲の直流電流密度を供給する方法。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
1つ以上の炭素含有原料ガスから炭素材料を製造する方法であって、以下の工程を含む方法:
(a) 反応チャンバ内で1つ以上の電解質を溶融する工程、
(b) 溶融した前記電解質に触媒を添加する工程であって、前記電解質の全質量に対して0.03wt%から0.5wt%までの前記触媒を16.7ppm時
-1
から277.8ppm時
-1
までの投与速度で添加する工程、
(c) 少なくとも4.2標準cm
3
min
-1
A
-1
質量当量CO
2
の流量で、1つ以上の原料ガスを溶融した前記電解質に加える工程、
(d) 溶融した前記電解質と接触している1つ以上のアノード及び1つ以上のカソードに、100 A m
-2
から 20000 A m
-2
までの範囲の直流電流密度を供給する工程。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記触媒が、Fe
2
O
3
、Li
2
O、LiOH、NiO、ZnO、Cr
2
O
3
、Ni、又はこれらの任意の組み合わせである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記触媒がFe
2
O
3
である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記電解質が炭酸塩基を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記電解質が、Na
2
CO
3
、Li
2
CO
3
、K
2
CO
3
、BaCO
3
、CaCO
3
又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記電解質がLi
2
CO
3
を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上の電解質を400℃から900℃までの温度に加熱する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ以上の電解質が、炭酸塩基を含有する電解質を90%から100%まで含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項9】
前記原料ガスがCO
2
、CH
4
及びCOのうちの1つ又は組合せである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項10】
前記原料ガスがCO
2
である、請求項1又は2に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に炭素材料の製造に関し、より具体的には、原料ガスから炭素材料を製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
粉末や分散液など様々な形態の炭素材料は、その電気的及び機械的特性により、エネルギー貯蔵デバイス(例えば、スーパーキャパシタ、電池、燃料電池、その他のエネルギー貯蔵システム)の製造においてますます重要性を増している。グラファイト、グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノスフェア又は他の炭素材料などの炭素材料を製造するための様々な方法及びシステムが知られている。既知の方法の一つは、例えば、化学気相成長法(CVD法)であり、これはカーボンナノチューブを製造するための現在の業界標準である。CVD法は、1トンのカーボンナノチューブを製造するのに800MWhのエネルギーを使用する。このように、炭素材料を製造するためのエネルギー使用量は膨大であり、これが製造コストを非常に高くしている。そのため、炭素材料の生産におけるエネルギー消費を削減する必要がある。さらに、CVD法は化石燃料に基づく原料を使用するので、環境に有害である。
【0003】
US20220388847にてLichtらは、反応容器の電極間に溶融炭酸塩電解質と炭素含有投入物を使用した電解反応により、螺旋状カーボンナノ構造物を合成する方法を提案している。
【0004】
LiuらによるCatalysts 2022, 12, 125 の"Controlled Growth of Unusual Nanocarbon Allotropes by Molten Electrolysis of CO
2
"は、上記と同様の技術に関するもので、得られるナノカーボンの形態に溶融電解質中の異なる添加剤が及ぼす影響をさらに開示している。
【0005】
Laasonenらは、"Insights into carbon production by CO
2
reduction in molten salt electrolysis in coaxial-type reactor "の中で、CO
2
の溶融塩電解の電圧-電流特性を研究する目的で、触媒無しで様々な電解質を用いてCO
2
を炭素に還元するために使用される同軸型反応器を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
米国特許出願公開第2022/0388847号明細書
【非特許文献】
【0007】
Xinye Liu et al, "Controlled Growth of Unusual Nanocarbon Allotropes by Molten Electrolysis of CO2 ", Catalysts 2022, 12, 125
Emma Laasonen et al, "Insights into carbon production by CO2 reduction in molten salt electrolysis in coaxial-type reactor", Journal of Environmental Chemical Engineering 10 (2022) 106933
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本出願は、炭素含有原料ガスから炭素を製造するための改良された方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の目的は、炭素材料を製造するための効率的な解決策を提供することである。本開示の目的は、引用する添付の独立請求項に定義されるとおり、原料ガスから炭素材料を製造する方法によって達成される。有利な特徴は、添付の従属請求項に記載されている。
【0010】
本開示の好ましい実施形態によれば、炭素材料を製造する方法であって、次の工程を含む方法が提供される:反応チャンバ内で1つ以上の電解質を溶融する工程、前記電解質の全質量に対して0.03wt%から0.5wt%までの触媒を16.7ppm時
-1
から277.8ppm時
-1
までの投与速度で添加する工程、前記反応チャンバ内の溶融した前記電解質に、少なくとも4.2標準cm
3

-1
A
-1
質量当量のCO
2
を含む流量で、1つ以上の原料ガスを供給する工程、1つ以上のアノード及び1つ以上のカソードに、100 A m
-2
から20000 A m
-2
までの範囲(好ましくは、最大6000 A m
-2
)の直流電流密度を供給する工程。本開示による方法の利点は、触媒がより効率的かつ制御された方法でカソードに到達し、カーボンナノチューブ成長核形成中心を提供し、より高品位のカーボンナノチューブ形態をもたらすことである。
(【0011】以降は省略されています)

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