TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025105476
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2024200964
出願日2024-11-18
発明の名称電解セル構造体
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C25B 9/63 20210101AFI20250703BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】電力原単位及び水酸化ナトリウム生産量を向上させることのできる、電解セル構造体を提供する。
【解決手段】
電解セル構造体であって、
底面と当該底面の上方に位置する開放部とを有する枠体と、
前記開放部側に配され、かつ、短辺L1(m)×長辺L2(m)の略矩形の形状を有する電極と、
前記底面上に設けられ、かつ、前記電極を支持するリブと、
前記リブに固定され、かつ、短辺L3(m)×長辺L4(m)の略矩形の形状を有するバッフル板と、
を備え、
前記短辺L1が、1.3m以上1.6m以下であり、
前記長辺L4と前記短辺L1との比が、L4/L1として、0.35以上0.97以下である、電解セル構造体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
電解セル構造体であって、
底面と当該底面の上方に位置する開放部とを有する枠体F1と、
前記開放部側に配され、かつ、短辺L1(m)×長辺L2(m)の略矩形の形状を有する電極E1と、
前記底面上に設けられ、かつ、前記電極E1を支持するリブR1と、
前記リブに固定され、かつ、短辺L3(m)×長辺L4(m)の略矩形の形状を有するバッフル板B1と、
を備え、
前記短辺L1が、1.3m以上1.6m以下であり、
前記長辺L4と前記短辺L1との比が、L4/L1として、0.35以上0.97以下である、電解セル構造体。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
略直方体の形状を有し、かつ、電解液から気体を分離する、気液分離部を更に備え、
前記電解セル構造体における通電面を平面視したとき、前記気液分離部が、短辺L5(m)×長辺L6(m)の略矩形の形状を有し、
前記短辺L5と前記短辺L1との比が、L5/L1として、0.03以上0.08以下である、請求項1に記載の電解セル構造体。
【請求項3】
前記枠体F1及び前記電極E1で画成される極室容積V1と前記気液分離部の容積V2との比が、V1/V2として、15以上20以下である、請求項2に記載の電解セル構造体。
【請求項4】
前記電極E1と前記バッフル板B1とがなす角が、0.5°以上2.4°以下である、請求項1に記載の電解セル構造体。
【請求項5】
電極E2と、当該電極E2の通電面を押圧する導電性マットレスと、を更に備え、
前記電極E1が、陽極であり、かつ、前記電極E2が、陰極である、請求項1~4のいずれか1項に記載の電解セル構造体。
【請求項6】
複数の、請求項1に記載の電解セル構造体と、
隣接する前記電解セル構造体の間に配されるイオン交換膜と、
前記電解セル構造体と前記イオン交換膜とを連結するように構成された連結手段と、
を備える、電解槽。
【請求項7】
前記連結手段が、プレス器と、前記プレス器に連結された固定ヘッドと、を備え、
前記固定ヘッドが、前記プレス器の駆動により、前記電解セル構造体における前記固定ヘッドとの接触面の全面を押圧するように構成されている、請求項6に記載の電解槽。
【請求項8】
前記連結手段に最も近い前記電解セル構造体と前記連結手段との間にダミーセルを更に備え、
前記連結手段が、プレス器と、前記プレス器に連結された固定ヘッドと、を備え、
前記固定ヘッドが、前記プレス器の駆動により、前記ダミーセルを押圧するように構成されており、
前記ダミーセルが、前記固定ヘッドからの押圧下で、前記電解セル構造体における前記ダミーセルとの接触面の全面を押圧するように構成されている、請求項6に記載の電解槽。
【請求項9】
前記ダミーセルが剛性材である、請求項8に記載の電解槽。
【請求項10】
前記連結手段に嵌合するように構成されたアタッチメントを更に備え、
前記連結手段が、プレス器と、前記プレス器に連結された固定ヘッドと、を備え、
前記固定ヘッドが、前記プレス器の駆動により、前記アタッチメントを押圧可能に構成されており、
前記アタッチメントが、前記固定ヘッドからの押圧下で、前記電解セル構造体における前記アタッチメントとの接触面の全面を押圧するように構成されている、請求項6に記載の電解槽。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、電解セル構造体に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
アルカリ金属塩電気分解は、食塩水等のアルカリ金属塩化物水溶液を電気分解(以下、単に「電解」ともいう。)して、高濃度のアルカリ金属水酸化物、水素、塩素などを製造する方法である。その方法としては、水銀法や、隔膜法による電解が挙げられるが、近年では、電力効率の良いイオン交換膜法が主に用いられている。
【0003】
イオン交換膜法では、陽極及び陰極(以下、これらを総称して「電極」ともいう。)を備える電解セルを、イオン交換膜を介して多数並べた電解槽を用いて電解を行う。電解セルは、陰極を取り付けた陰極室と、陽極を取り付けた陽極室が、隔壁(背面板)を介して、背中合わせに配置された構造を有している。電解セルでは、陽極室にアルカリ金属塩化物水溶液を供給し、陰極室にアルカリ金属水酸化物を供給して、電解することで、陽極室では塩素ガスを生成し、陰極室ではアルカリ金属水酸化物や水素ガスを生成する。
【0004】
また、近年では、電力原単位をさらに向上させるため、イオン交換膜と陰極を接触させて電解を行うゼロギャップ電解が主流となってきている。例えば、特許文献1には、複極式フィルタープレス型塩化アルカリ金属水溶液電解槽用の単位セルに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第3707778号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された技術において、横幅2400mm及び高さ1280mmの単位セルが開示されており、単位セルの陽極室の上部にはバッフルプレートを設けることができるとされているが、このような構成においては、電力原単位及び水酸化ナトリウム生産量の観点で、改善の余地がある。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、電力原単位及び水酸化ナトリウム生産量を向上させることができる、電解セル構造体を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、所定の構成を有する電解セル構造体により、上記の点が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
[1]
電解セル構造体であって、
底面と当該底面の上方に位置する開放部とを有する枠体F1と、
前記開放部側に配され、かつ、短辺L1(m)×長辺L2(m)の略矩形の形状を有する電極E1と、
前記底面上に設けられ、かつ、前記電極E1を支持するリブR1と、
前記リブに固定され、かつ、短辺L3(m)×長辺L4(m)の略矩形の形状を有するバッフル板B1と、
を備え、
前記短辺L1が、1.3m以上1.6m以下であり、
前記長辺L4と前記短辺L1との比が、L4/L1として、0.35以上0.97以下である、電解セル構造体。
[2]
略直方体の形状を有し、かつ、電解液から気体を分離する、気液分離部を更に備え、
前記電解セル構造体における通電面を平面視したとき、前記気液分離部が、短辺L5(m)×長辺L6(m)の略矩形の形状を有し、
前記短辺L5と前記短辺L1との比が、L5/L1として、0.03以上0.08以下である、[1]に記載の電解セル構造体。
[3]
前記枠体F1及び前記電極E1で画成される極室容積V1と前記気液分離部の容積V2との比が、V1/V2として、15以上20以下である、[2]に記載の電解セル構造体。
[4]
前記電極E1と前記バッフル板B1とがなす角が、0.5°以上2.4°以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の電解セル構造体。
[5]
電極E2と、当該電極E2の通電面を押圧する導電性マットレスと、を更に備え、
前記電極E1が、陽極であり、かつ、前記電極E2が、陰極である、[1]~[4]のいずれかに記載の電解セル構造体。
[6]
複数の、請求項1に記載の電解セル構造体と、
隣接する前記電解セル構造体の間に配されるイオン交換膜と、
前記電解セル構造体と前記イオン交換膜とを連結するように構成された連結手段と、
を備える、電解槽。
[7]
前記連結手段が、プレス器と、前記プレス器に連結された固定ヘッドと、を備え、
前記固定ヘッドが、前記プレス器の駆動により、前記電解セル構造体における前記固定ヘッドとの接触面の全面を押圧するように構成されている、[6]に記載の電解槽。
[8]
前記連結手段に最も近い前記電解セル構造体と前記連結手段との間にダミーセルを更に備え、
前記連結手段が、プレス器と、前記プレス器に連結された固定ヘッドと、を備え、
前記固定ヘッドが、前記プレス器の駆動により、前記ダミーセルを押圧するように構成されており、
前記ダミーセルが、前記固定ヘッドからの押圧下で、前記電解セル構造体における前記ダミーセルとの接触面の全面を押圧するように構成されている、[6]に記載の電解槽。
[9]
前記ダミーセルが剛性材である、[8]に記載の電解槽。
[10]
前記連結手段に嵌合するように構成されたアタッチメントを更に備え、
前記連結手段が、プレス器と、前記プレス器に連結された固定ヘッドと、を備え、
前記固定ヘッドが、前記プレス器の駆動により、前記アタッチメントを押圧可能に構成されており、
前記アタッチメントが、前記固定ヘッドからの押圧下で、前記電解セル構造体における前記アタッチメントとの接触面の全面を押圧するように構成されている、[6]に記載の電解槽。
[11]
前記アタッチメントが、剛性材である、[10]に記載の電解槽。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電力原単位及び水酸化ナトリウム生産量を向上させることができる、電解セル構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社島谷技研
メッキ被処理物の撹拌装置
1か月前
JFEスチール株式会社
亜鉛回収方法
1か月前
株式会社Eプラス
電気分解方法、電気分解装置
1か月前
株式会社JCU
ニッケル系合金めっき液
1日前
株式会社JCU
ニッケル系合金めっき液
1日前
日本化薬株式会社
電解質膜及びそれを用いた水電解装置
4日前
住友金属鉱山株式会社
カソードの製造方法
17日前
旭化成株式会社
電解セル構造体
1日前
ナミックス株式会社
金属部材
1か月前
三菱マテリアル株式会社
Cu多孔質部材
15日前
株式会社豊田中央研究所
導電部材とその製造方法
11日前
日本特殊陶業株式会社
電気化学システム
22日前
アップ カタリスト オウ
原料ガスから炭素材料を製造する方法
8日前
NTN株式会社
硬質膜形成体、機械部品、および軸受
1か月前
いすゞ自動車株式会社
酸素生成システム
29日前
住友重機械工業株式会社
ガス処理装置及びガス処理方法
16日前
株式会社UACJ
金属部材の製造方法
16日前
日本軽金属株式会社
アルミニウム部材及びその製造方法
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電極触媒
2日前
東邦チタニウム株式会社
金属マグネシウムの製造方法
2日前
株式会社 MTG
金属回収用電極及び金属回収方法
1か月前
華北理工大学
溶融塩の電気還元による金属製造装置及び方法
8日前
マクセル株式会社
塑性加工用の金型
23日前
株式会社日立製作所
水電解水素製造システム及びその制御装置、制御方法
4日前
日本高純度化学株式会社
電解銀ゲルマニウム合金めっき液
1か月前
松田産業株式会社
銀めっき皮膜及び該銀めっき皮膜を備えた電気接点
1か月前
日本特殊陶業株式会社
セルの使用方法、電解システム及びスタック
1か月前
株式会社日立パワーソリューションズ
めっき装置及びめっき方法
4日前
EEJA株式会社
黒色ロジウムめっき液及び黒色ロジウムめっき膜のめっき方法
1か月前
トヨタ自動車九州株式会社
水電解装置及び水電解装置の運転制御方法
1日前
上村工業株式会社
錫または錫合金めっき皮膜へのパーティクルの付着防止方法
1日前
日本特殊陶業株式会社
電気化学スタック、ホットモジュール及び水素製造装置
10日前
株式会社荏原製作所
遮蔽体の進退動作レシピを設定する方法、および、めっき装置
1か月前
日本特殊陶業株式会社
電気化学スタック、ホットモジュール及び水素製造装置
10日前
出光興産株式会社
アノード、イオン交換膜-電極接合体、電解装置及び燃料電池
15日前
国立大学法人京都大学
陽極およびアルカリ水電解装置
8日前
続きを見る