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公開番号2025079467
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-22
出願番号2023192153
出願日2023-11-10
発明の名称成形型、樹脂成形装置、及び樹脂成形品の製造方法
出願人TOWA株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類B29C 45/40 20060101AFI20250515BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】樹脂成形時に離型フィルムに皺が発生し難く、硬化した樹脂に離型フィルムが噛み込まれることがない成形型、樹脂成形装置、及び樹脂成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】成形型Cは、成形対象物Saが配置される第1型LMと、第1型LMに対向して配置され、第1型LMに対向する対向面33に離型フィルムFを保持する第2型UMと、を備えている。第1型LMと第2型UMの少なくとも一方には、キャビティMCと、余剰樹脂貯留キャビティ11a,12と、が形成されている。第2型UMは、キャビティ内面12bから余剰樹脂貯留キャビティ11a,12内に向かう進出移動、及び余剰樹脂貯留キャビティ11a,12内から後退する後退移動が可能な可動部材14aと、可動部材14aの周囲の少なくとも一部に形成され、キャビティ内面12bから余剰樹脂貯留キャビティ11a,12内に向けて突出した突出部15aと、を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
成形対象物が配置される第1型と、
前記第1型に対向して配置され、前記第1型に対向する対向面に離型フィルムを保持する第2型と、を備え、
前記第1型と前記第2型の少なくとも一方には、
前記成形対象物を内部に収容し、ポットから溶融した樹脂材料が供給されるキャビティと、
前記キャビティに供給された後に前記キャビティから流出した余剰の前記樹脂材料が貯留される余剰樹脂貯留キャビティと、が形成されており、
前記第2型は、
前記余剰樹脂貯留キャビティのキャビティ内面から前記余剰樹脂貯留キャビティ内に向かう進出移動、及び前記余剰樹脂貯留キャビティ内から後退する後退移動が可能な可動部材と、
前記キャビティ内面のうち前記可動部材の周囲の少なくとも一部に形成され、前記キャビティ内面から前記余剰樹脂貯留キャビティ内に向けて突出した突出部と、を有する成形型。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記突出部は前記可動部材の前記周囲の全体に形成されている請求項1に記載の成形型。
【請求項3】
前記突出部の前記キャビティ内面からの突出量は、前記離型フィルムが前記第2型に保持されるときに前記可動部材が前記キャビティ内面から突出している突出量以上である請求項1又は2に記載の成形型。
【請求項4】
前記樹脂材料が前記ポットから前記キャビティへ供給されるとき、前記樹脂材料は前記成形対象物の外縁よりも内側を通過する請求項1から3のいずれか一項に記載の成形型。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の成形型と、
前記成形型を型締め及び型開きする型締め機構と、
樹脂成形後の前記成形型の型開きによって互いに分離された樹脂成形後の前記成形対象物である樹脂成形品及び前記樹脂材料の不要樹脂部分を前記成形型の外部に搬出する搬出機構と、
装置の作動を制御する制御部と、を備えた樹脂成形装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1型と前記第2型とを相対移動させて前記成形型を型開きするとき、前記相対移動に同期させて前記可動部材を前記余剰樹脂貯留キャビティ内に前記進出移動させる請求項5に記載の樹脂成形装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第1型と前記第2型とを相対移動させて前記成形型を型開きするとき、前記離型フィルムを吸着して保持するために空気を吸引する前記第2型の吸引孔から前記キャビティ及び前記余剰樹脂貯留キャビティに向けて空気を噴射させて前記離型フィルムの一部と前記対向面とを離間させる請求項5又は6に記載の樹脂成形装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記吸引孔から空気を噴射させた後に再度空気を吸引させて前記離型フィルムを前記第2型の前記対向面に再度吸着させる請求項7に記載の樹脂成形装置。
【請求項9】
請求項5から8のいずれか一項に記載の樹脂成形装置を用いた樹脂成形品の製造方法であって、
前記成形型に前記成形対象物及び前記樹脂材料を供給する供給工程と、
前記型締め機構により前記成形型を型締めする型締め工程と、
前記ポットから前記キャビティに溶融した前記樹脂材料を供給することにより前記成形対象物の樹脂成形を行うと共に、前記余剰樹脂貯留キャビティに貯留された余剰の前記樹脂材料の圧力により前記可動部材が前記キャビティ内面の方向に向けて前記後退移動する成形工程と、を含む樹脂成形品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、成形型、樹脂成形装置、及び樹脂成形品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
半導体チップが固定された基板等は、一般的に樹脂封止することにより電子部品として用いられる。従来、基板等を樹脂封止するための樹脂成形装置として成形型を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、押出プランジャにより、溶融した樹脂をキャビティ(特許文献1においては製品部)と樹脂溜まりに充填させた後、増量プランジャを下降させて樹脂溜まりの体積を増加させるように構成されたトランスファ成形装置(特許文献1ではモールド装置)が開示されている。このトランスファ成形装置においては、増量プランジャを下降させて樹脂をキャビティから樹脂溜りに流動させるときに、キャビティ内の気泡を樹脂と共に樹脂溜りに移動させるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-009184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されたトランスファ成形装置では金型と樹脂との間に離型フィルムは配置されていないが、トランスファ成形装置を含む樹脂成形装置では、一般的に金型への樹脂の付着を防止するために離型フィルムが用いられることが多い。特許文献1に開示された樹脂溜まりに離型フィルムが配置されている場合、流入した樹脂の圧力や増量プランジャの上昇等により樹脂溜まりの容積が変化すると、その部分に配置されている離型フィルムが弛んで皺が発生する場合がある。離型フィルムに皺が発生すると、樹脂が当該皺に入り込み、そのまま樹脂が硬化すると離型フィルムが硬化した樹脂に噛み込まれてしまい、離型フィルムを噛み込んだ樹脂(不要な樹脂)を適切に除去できないおそれがある。
【0006】
そこで、樹脂成形時に離型フィルムに皺が発生し難く、硬化した樹脂に離型フィルムが噛み込まれることがない成形型、樹脂成形装置、及び樹脂成形品の製造方法が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る成形型の1つの実施形態は、成形対象物が配置される第1型と、前記第1型に対向して配置され、前記第1型に対向する対向面に離型フィルムを保持する第2型と、を備え、前記第1型と前記第2型の少なくとも一方には、前記成形対象物を内部に収容し、ポットから溶融した樹脂材料が供給されるキャビティと、前記キャビティに供給された後に前記キャビティから流出した余剰の前記樹脂材料が貯留される余剰樹脂貯留キャビティと、が形成されており、前記第2型は、前記余剰樹脂貯留キャビティのキャビティ内面から前記余剰樹脂貯留キャビティ内に向かう進出移動、及び前記余剰樹脂貯留キャビティ内から後退する後退移動が可能な可動部材と、前記キャビティ内面のうち前記可動部材の周囲の少なくとも一部に形成され、前記キャビティ内面から前記余剰樹脂貯留キャビティ内に向けて突出した突出部と、を有する。
【0008】
本発明に係る樹脂成形装置の1つの実施形態は、上記に記載の成形型と、前記成形型を型締め及び型開きする型締め機構と、樹脂成形後の前記成形型の型開きによって互いに分離された樹脂成形後の前記成形対象物である樹脂成形品及び前記樹脂材料の不要樹脂部分を前記成形型の外部に搬出する搬出機構と、装置の作動を制御する制御部と、を備えている。
【0009】
本発明に係る樹脂成形品の製造方法の1つの実施形態は、上記に記載の樹脂成形装置を用いた樹脂成形品の製造方法であって、前記成形型に前記成形対象物及び前記樹脂材料を供給する供給工程と、前記型締め機構により前記成形型を型締めする型締め工程と、前記ポットから前記キャビティに溶融した前記樹脂材料を供給することにより前記成形対象物の樹脂成形を行うと共に、前記余剰樹脂貯留キャビティに貯留された余剰の前記樹脂材料の圧力により前記可動部材が前記キャビティ内面の方向に向けて前記後退移動する成形工程と、を含んでいる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によれば、樹脂成形時に離型フィルムに皺が発生し難く、硬化した樹脂に離型フィルムが噛み込まれることがない成形型、樹脂成形装置、及び樹脂成形品の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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